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第59話「他のふたりも同じ気持ちに違いない。 そう、信じたい」
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俺が造った朝食メニュー、
塩ゆでウインナー、スクランブルエッグ、サラダ、ポタージュスープ、冷凍パン。
は、おおむね好評だった。
もりもり、がつがつ、ぱくぱく、むしゃむしゃ、個人差があるが、
クランメンバー全員が満足そうに食べている。
途中から合流して、初めて俺の料理を食べるローランさまとクリスさんも、
当然ながら満足顔。
「うむ!」
「おいおい! エルヴェ君、なかなか、いけるじゃないか」
「くくく、だろう?」
「うふふ、美味しいでしょ? エルヴェ君には今後、食事担当をやって貰わないとね♡」
バスチアンさん、セレスさんは、俺たち新人が食事の支度中、
ローラン様とクリスさんへ、俺の料理について、何か言っていたらしい。
見ろ! どうよ!という、どや顔全開だ。
その様子を見て、俺は安堵した。
俺に剣技で圧倒された、バスチアンさんの機嫌が直って良かったと思ったから。
ルーキーだと思い、完全に油断して舐めていたとはいえ、
あれだけ一方的に俺にやられたら、いったいどうなるかと思ったのだ。
怒髪冠を衝くと言う言葉がぴったり。
怒り狂って、顔が真っ赤、悪鬼オーガに限りなく近い風貌だったし。
でも、今のバスチアンさんは、一転して嵐から快晴。
さすがにさわやかとは言えないが、人懐っこい笑みを浮かべていた。
バスチアンさんは俺の実力を認めてくれたのだろう。
勘働きで感じる、放つ波動もカラっとしており、怨念や陰湿さを感じない。
頃合いと見たのか、ローラン様がふっと笑い、
「なあ、エルヴェ君、よくバスチアンに勝てたね?」
と想定内の質問をして来た。
ここで偉そうに「はははは、当然です」とか「これが俺の実力ですよ」と、
どや顔全開なのは、愚の骨頂。
とんでもなく、反感を買ってしまう。
ルーキーらしく、誇らず、驕らず、控えめな態度がベストだ……と思う。
「はあ、何とか」
無難な答えを戻す。
するとローラン様は大笑い。
「ははははは! 全然、何とかじゃないね」
と言い、俺が肝を冷やす質問をして来る。
「バスチアンが熱くなりすぎ、油断していたとはいえ、君は完全に圧倒していたよ。何か特別なスキルを持っているだろう?」
う!
いきなり、ローラン様から直球来た!
む!
視線を感じる!
チラ見すると……
シャルロットさんが心配そうにこちらを見ていた。
まあ、ここはローラン様以下仲間内。
シャルロットさんへ告げたのと同じ『公式見解』を述べるしかない。
後で彼女から嘘つきと責められないようにね。
「はい、相手の筋肉の動きとか、予備動作で瞬時に次の動きを推測し、即座に攻撃、または防御の対応をしました」
「成る程。だが、それだけじゃないだろう?」
「はい、ローラン様。加えて俺は子供の頃から勘が鋭いので、相手の動きを先読みします」
「やはり、そうか! やはりな!」
ローラン様は大きく頷くと、俺に柔らかく微笑んだのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ふうと息を吐き、ローラン様は言う。
「エルヴェ君、私には分かるよ、君には素晴らしい素質が眠っている」
私には分かる……君には素晴らしい素質が眠っている……
おお、ひどく褒められた。
素直に嬉しい、俺。
でもこのコメントって……
以前バスチアンさんが言ってた、ローラン様の持つスキル、
『相人眼』のたまものなのだろうか?
素質を見抜いてしまうという『相人眼』って、
どこまで凄いんだろうか?
そんな事をつらつら考える俺へ、ローラン様は更に言う。
「バスチアンとの模擬戦は、君の眠れる素質が目覚め始めている証拠だ。他にも君には、訓練の中で目覚め始めている能力の自覚があると思う」
ええ、自覚していますよ、ローラン様。
身体能力、五感、武技、スキル……あらゆる能力、特に勘働きを。
様々な能力が伸びているのを、はっきりと感じます。
そして、俺自身がまだまだ発展途上なのもね。
「エルヴェ君、冒険者クラン新人選択希望会議において、君をドラフト一位で指名した私の見立ては、間違っていなかったと思うよ」
おお、そこまで言ってくれるんだ!
感謝! 感激だ!
「ローラン様! ありがとうございます! 頑張ります!」
俺の次に言葉をかけられたのは、シャルロットさんである。
「シャルロット君」
「は、はい!」
「ハンデを課して済まない、残念ながら、この訓練場は火気厳禁だからな。君が得意とする火属性魔法は使えない。だが腐らず基礎訓練などを続けたまえ。君の魔法をテストする機会は必ず作る」
「いえ、そんな! ローラン様からお気遣い頂き、お詫びまで頂くなど、本当に畏れ多いです! 私……頑張ります!」
小さなこぶしをぎゅっ!と握り、感極まったように決意を述べるシャルロットさん。
ああ、我が彼女ながら、可愛いな!
と思い、ぼ~っと見とれていたら、視線が合った。
俺の眼差しに、はにかむシャルロットさん。
幸せを実感してしまうぞ、俺。
そしてローラン様は、フェルナンさんへも声をかける。
「フェルナン君」
「は、はい!」
「先ほどの模擬戦では、よくぞ、バスチアンへ一撃を入れた。エルヴェ君に負けないよう頑張ってくれ」
「はい! ありがとうございます! 頑張ります!」
良かった!
フェルナンさん、とっても晴れやかな表情をしている。
伯爵令嬢彼女さんとの、婚約&結婚に向け頑張ってくれるに違いない。
俺とシャルロットさんも、精一杯サポートしてやろう。
うんうん!
せっかく縁あって巡り合った同期のふたりとは、
切磋琢磨して、互いに頑張って行きたい!
他のふたりも同じ気持ちに違いない。
そう、信じたい。
モチベーションの上がった俺は、同期のやる気もはっきりと感じ、
更に気持ちが前向きとなったのである。
塩ゆでウインナー、スクランブルエッグ、サラダ、ポタージュスープ、冷凍パン。
は、おおむね好評だった。
もりもり、がつがつ、ぱくぱく、むしゃむしゃ、個人差があるが、
クランメンバー全員が満足そうに食べている。
途中から合流して、初めて俺の料理を食べるローランさまとクリスさんも、
当然ながら満足顔。
「うむ!」
「おいおい! エルヴェ君、なかなか、いけるじゃないか」
「くくく、だろう?」
「うふふ、美味しいでしょ? エルヴェ君には今後、食事担当をやって貰わないとね♡」
バスチアンさん、セレスさんは、俺たち新人が食事の支度中、
ローラン様とクリスさんへ、俺の料理について、何か言っていたらしい。
見ろ! どうよ!という、どや顔全開だ。
その様子を見て、俺は安堵した。
俺に剣技で圧倒された、バスチアンさんの機嫌が直って良かったと思ったから。
ルーキーだと思い、完全に油断して舐めていたとはいえ、
あれだけ一方的に俺にやられたら、いったいどうなるかと思ったのだ。
怒髪冠を衝くと言う言葉がぴったり。
怒り狂って、顔が真っ赤、悪鬼オーガに限りなく近い風貌だったし。
でも、今のバスチアンさんは、一転して嵐から快晴。
さすがにさわやかとは言えないが、人懐っこい笑みを浮かべていた。
バスチアンさんは俺の実力を認めてくれたのだろう。
勘働きで感じる、放つ波動もカラっとしており、怨念や陰湿さを感じない。
頃合いと見たのか、ローラン様がふっと笑い、
「なあ、エルヴェ君、よくバスチアンに勝てたね?」
と想定内の質問をして来た。
ここで偉そうに「はははは、当然です」とか「これが俺の実力ですよ」と、
どや顔全開なのは、愚の骨頂。
とんでもなく、反感を買ってしまう。
ルーキーらしく、誇らず、驕らず、控えめな態度がベストだ……と思う。
「はあ、何とか」
無難な答えを戻す。
するとローラン様は大笑い。
「ははははは! 全然、何とかじゃないね」
と言い、俺が肝を冷やす質問をして来る。
「バスチアンが熱くなりすぎ、油断していたとはいえ、君は完全に圧倒していたよ。何か特別なスキルを持っているだろう?」
う!
いきなり、ローラン様から直球来た!
む!
視線を感じる!
チラ見すると……
シャルロットさんが心配そうにこちらを見ていた。
まあ、ここはローラン様以下仲間内。
シャルロットさんへ告げたのと同じ『公式見解』を述べるしかない。
後で彼女から嘘つきと責められないようにね。
「はい、相手の筋肉の動きとか、予備動作で瞬時に次の動きを推測し、即座に攻撃、または防御の対応をしました」
「成る程。だが、それだけじゃないだろう?」
「はい、ローラン様。加えて俺は子供の頃から勘が鋭いので、相手の動きを先読みします」
「やはり、そうか! やはりな!」
ローラン様は大きく頷くと、俺に柔らかく微笑んだのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ふうと息を吐き、ローラン様は言う。
「エルヴェ君、私には分かるよ、君には素晴らしい素質が眠っている」
私には分かる……君には素晴らしい素質が眠っている……
おお、ひどく褒められた。
素直に嬉しい、俺。
でもこのコメントって……
以前バスチアンさんが言ってた、ローラン様の持つスキル、
『相人眼』のたまものなのだろうか?
素質を見抜いてしまうという『相人眼』って、
どこまで凄いんだろうか?
そんな事をつらつら考える俺へ、ローラン様は更に言う。
「バスチアンとの模擬戦は、君の眠れる素質が目覚め始めている証拠だ。他にも君には、訓練の中で目覚め始めている能力の自覚があると思う」
ええ、自覚していますよ、ローラン様。
身体能力、五感、武技、スキル……あらゆる能力、特に勘働きを。
様々な能力が伸びているのを、はっきりと感じます。
そして、俺自身がまだまだ発展途上なのもね。
「エルヴェ君、冒険者クラン新人選択希望会議において、君をドラフト一位で指名した私の見立ては、間違っていなかったと思うよ」
おお、そこまで言ってくれるんだ!
感謝! 感激だ!
「ローラン様! ありがとうございます! 頑張ります!」
俺の次に言葉をかけられたのは、シャルロットさんである。
「シャルロット君」
「は、はい!」
「ハンデを課して済まない、残念ながら、この訓練場は火気厳禁だからな。君が得意とする火属性魔法は使えない。だが腐らず基礎訓練などを続けたまえ。君の魔法をテストする機会は必ず作る」
「いえ、そんな! ローラン様からお気遣い頂き、お詫びまで頂くなど、本当に畏れ多いです! 私……頑張ります!」
小さなこぶしをぎゅっ!と握り、感極まったように決意を述べるシャルロットさん。
ああ、我が彼女ながら、可愛いな!
と思い、ぼ~っと見とれていたら、視線が合った。
俺の眼差しに、はにかむシャルロットさん。
幸せを実感してしまうぞ、俺。
そしてローラン様は、フェルナンさんへも声をかける。
「フェルナン君」
「は、はい!」
「先ほどの模擬戦では、よくぞ、バスチアンへ一撃を入れた。エルヴェ君に負けないよう頑張ってくれ」
「はい! ありがとうございます! 頑張ります!」
良かった!
フェルナンさん、とっても晴れやかな表情をしている。
伯爵令嬢彼女さんとの、婚約&結婚に向け頑張ってくれるに違いない。
俺とシャルロットさんも、精一杯サポートしてやろう。
うんうん!
せっかく縁あって巡り合った同期のふたりとは、
切磋琢磨して、互いに頑張って行きたい!
他のふたりも同じ気持ちに違いない。
そう、信じたい。
モチベーションの上がった俺は、同期のやる気もはっきりと感じ、
更に気持ちが前向きとなったのである。
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