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第97話「だから全力で応援します!」
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互いにグランシャリオの本契約が決まり、
公私ともども人生をともにする事となり……
「エルくうん! だいしゅき! だいしゅき! だいしゅき!」
「よし、よし、よし」
しばらくシャルロットとイチャイチャしていたが、
いつまでもそうしているわけにはいかない。
ローラン様から、同期ふたりを連れて来るよう命じられている。
改めて、本契約に伴う付帯説明をする為だ。
なので現在の状況をシャルロットへ話し、ともにフェルナンさんの部屋へ、
行く事となった。
「よし、フェルナンさんの部屋へ行こう」
「うふふ、分かった。一緒に住んだら、これからず~っと、こうしていられるものね」
「だな」
……そんなこんなで、俺がフェルナンさんの部屋の扉をノックをすると、
ご機嫌そうな張りのある元気な声が戻って来る。
「はいっ!! どなたかなっ?」
研修開始直後とは全く違うはつらつとした声。
あはは、そりゃそうだ。
待望の本契約が決まり、フェルナンさんだって、天にも昇る気持ちだろうから。
対して俺も元気よく名乗る。
「はい、フェルナンさん、お疲れ様です。エルヴェ・アルノーとシャルロット・ブランシュですよ」
訪ねて来たのが、俺とシャルロットだと分かると、
フェルナンさんの声は更に数オクターブ上がった。
「おお! 君たちか! 確か、ふたりとも本契約が決まったんだよな!」
「ええ、そうです。フェルナンさんへ少しお話があるので、部屋へ入れて頂いてよろしいですか?」
「え? 俺に話?」
扉越しに用件を伝え、待てば良いじゃない。
と、突っ込みがありそうだ。
確かにその通り。
ローラン様たちが呼んでいる。
一緒に行こうと扉越しに言えば、用事は済む。
しかし、俺にはフェルナンさんへぜひ伝え、相談したい事があった。
ず~っと、考えていた事だ。
今回、全員の本契約が決まり、後顧の憂いがなくなった。
それでこのタイミングで、フェルナンさんへ話をしようと考えていたのだ。
シャルロットも、俺の考えに賛同してくれた。
ふたりで、フェルナンさんへ話そうと決めている。
「分かった、入ってくれ」
「はい、実はローラン様から命じられ、3人で俺の部屋へ行く事になっているので、手短かに済ませますよ」
とても大事な話なのだが……
時間がなく、じっくり話せないのに、このタイミングで話すのには理由がある。
今、この時が一番ベストだと判断したのだ。
「りょ、了解」
戸惑うフェルナンさんだが、俺の真剣な口調を聞き、OKしてくれた。
という事で、俺とシャルロットは、フェルナンさんの部屋へ入ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「手短かに話すはと言ったが、立ったまま話すのも何だ。座ってくれよ」
フェルナンさんは、俺とシャルロットを応接コーナーへいざなった。
3人は全員、応接コーナーの長椅子へ座った。
俺とシャルロットと顔を見合わせ、頷いた。
話をするのは、俺からと先ほどシャルロットと話した。
俺は口を開く。
「早速ですが……話というのは、フェルナンさんが交際している伯爵令嬢彼女さんの事です」
「む!」
「俺とシャルロットは同期の仲間として、フェルナンさんへ全面的に尽力する事は決めています。その話をローラン様たちへもしたいと思うんです」
「俺の事情をローラン様たちへ……話す」
「はい。ちなみに、フェルナンさんは、グランシャリオのメンバーの誰かに話したりはしていますか?」
「バスチアンさんから、新人3号、お前、彼女居るのかって聞かれて、……まあ、とは答えた」
「なら、前振りはOKじゃないですか。改めてお聞きしますが、彼女さんは近いうちに『お見合い』をするんですよね?」
「あ、ああ、そう聞いた」
「ならば、やはり時間がありません。すぐに動いた方が賢明です。そして相手が伯爵令嬢彼女さんの実家、見合い相手の侯爵家次期当主との兼ね合いもあります」
「兼ね合い……」
「相手は上級貴族家です。対してフェルナンさんと俺は貴族の子弟とはいえ、一介の冒険者。身分が違い過ぎて、対処可能な事は限られている上に時間はない。で、あればローラン様たちへも話をして、方法を考えて貰う方が得策だと思いました」
「むううう……」
「ローラン様に爵位はありませんが、魔王を倒した勇者として、公爵扱いされている準・貴族の地位にあります。貴族社会にも通じ、親しい知己も多い」
「そ、その通りだ。誰でも知っている」
「なので、ローラン様たちにもフェルナンさんの恋愛を全面的にバックアップして貰いましょう」
「全面的にバックアップ……」
「はい、バスチアンさん、セレスさん、クリスさんにも話し、メンバー全員を巻き込みましょう。クラン・グランシャリオが全面的に協力する形にするんです」
「そ、それは……」
「俺なりに方法も考えていますし、ローラン様がもっと良い知恵を出し、バックアップしてくれるかもしれないじゃないですか」
「ローラン様が……バックアップ……」
「はい! 俺とシャルロットは土下座してもローラン様へ協力をお願いするつもりです。あ、フェルナンさんも付き合って一緒に土下座してくださいね。肝心の本人も誠意と本気を見せなきゃダメですから」
「エ、エルヴェ君……」
「フェルナンさんは言いましたよね? グランシャリオの正式メンバーとなり、ローラン様に認めて貰った事をアピールするって」
「た、確かに言った……」
「で、あれば! フェルナンさんの当初の希望通りじゃないですか!」
「当初の希望通り……そ、その通りだ! で、でも……」
「でも?」
「そこまでして貰うなんて……」
「はははは、俺とシャルロットは約束しましたから! フェルナンさんの恋愛が上手く行くよう協力するって! だから全力で応援します!」
「ええ、エル君の言う通り、私も全力で応援します!」
俺とシャルロットは、フェルナンさんをまっすぐに見つめ、
きっぱりと言い切っていたのである。
公私ともども人生をともにする事となり……
「エルくうん! だいしゅき! だいしゅき! だいしゅき!」
「よし、よし、よし」
しばらくシャルロットとイチャイチャしていたが、
いつまでもそうしているわけにはいかない。
ローラン様から、同期ふたりを連れて来るよう命じられている。
改めて、本契約に伴う付帯説明をする為だ。
なので現在の状況をシャルロットへ話し、ともにフェルナンさんの部屋へ、
行く事となった。
「よし、フェルナンさんの部屋へ行こう」
「うふふ、分かった。一緒に住んだら、これからず~っと、こうしていられるものね」
「だな」
……そんなこんなで、俺がフェルナンさんの部屋の扉をノックをすると、
ご機嫌そうな張りのある元気な声が戻って来る。
「はいっ!! どなたかなっ?」
研修開始直後とは全く違うはつらつとした声。
あはは、そりゃそうだ。
待望の本契約が決まり、フェルナンさんだって、天にも昇る気持ちだろうから。
対して俺も元気よく名乗る。
「はい、フェルナンさん、お疲れ様です。エルヴェ・アルノーとシャルロット・ブランシュですよ」
訪ねて来たのが、俺とシャルロットだと分かると、
フェルナンさんの声は更に数オクターブ上がった。
「おお! 君たちか! 確か、ふたりとも本契約が決まったんだよな!」
「ええ、そうです。フェルナンさんへ少しお話があるので、部屋へ入れて頂いてよろしいですか?」
「え? 俺に話?」
扉越しに用件を伝え、待てば良いじゃない。
と、突っ込みがありそうだ。
確かにその通り。
ローラン様たちが呼んでいる。
一緒に行こうと扉越しに言えば、用事は済む。
しかし、俺にはフェルナンさんへぜひ伝え、相談したい事があった。
ず~っと、考えていた事だ。
今回、全員の本契約が決まり、後顧の憂いがなくなった。
それでこのタイミングで、フェルナンさんへ話をしようと考えていたのだ。
シャルロットも、俺の考えに賛同してくれた。
ふたりで、フェルナンさんへ話そうと決めている。
「分かった、入ってくれ」
「はい、実はローラン様から命じられ、3人で俺の部屋へ行く事になっているので、手短かに済ませますよ」
とても大事な話なのだが……
時間がなく、じっくり話せないのに、このタイミングで話すのには理由がある。
今、この時が一番ベストだと判断したのだ。
「りょ、了解」
戸惑うフェルナンさんだが、俺の真剣な口調を聞き、OKしてくれた。
という事で、俺とシャルロットは、フェルナンさんの部屋へ入ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「手短かに話すはと言ったが、立ったまま話すのも何だ。座ってくれよ」
フェルナンさんは、俺とシャルロットを応接コーナーへいざなった。
3人は全員、応接コーナーの長椅子へ座った。
俺とシャルロットと顔を見合わせ、頷いた。
話をするのは、俺からと先ほどシャルロットと話した。
俺は口を開く。
「早速ですが……話というのは、フェルナンさんが交際している伯爵令嬢彼女さんの事です」
「む!」
「俺とシャルロットは同期の仲間として、フェルナンさんへ全面的に尽力する事は決めています。その話をローラン様たちへもしたいと思うんです」
「俺の事情をローラン様たちへ……話す」
「はい。ちなみに、フェルナンさんは、グランシャリオのメンバーの誰かに話したりはしていますか?」
「バスチアンさんから、新人3号、お前、彼女居るのかって聞かれて、……まあ、とは答えた」
「なら、前振りはOKじゃないですか。改めてお聞きしますが、彼女さんは近いうちに『お見合い』をするんですよね?」
「あ、ああ、そう聞いた」
「ならば、やはり時間がありません。すぐに動いた方が賢明です。そして相手が伯爵令嬢彼女さんの実家、見合い相手の侯爵家次期当主との兼ね合いもあります」
「兼ね合い……」
「相手は上級貴族家です。対してフェルナンさんと俺は貴族の子弟とはいえ、一介の冒険者。身分が違い過ぎて、対処可能な事は限られている上に時間はない。で、あればローラン様たちへも話をして、方法を考えて貰う方が得策だと思いました」
「むううう……」
「ローラン様に爵位はありませんが、魔王を倒した勇者として、公爵扱いされている準・貴族の地位にあります。貴族社会にも通じ、親しい知己も多い」
「そ、その通りだ。誰でも知っている」
「なので、ローラン様たちにもフェルナンさんの恋愛を全面的にバックアップして貰いましょう」
「全面的にバックアップ……」
「はい、バスチアンさん、セレスさん、クリスさんにも話し、メンバー全員を巻き込みましょう。クラン・グランシャリオが全面的に協力する形にするんです」
「そ、それは……」
「俺なりに方法も考えていますし、ローラン様がもっと良い知恵を出し、バックアップしてくれるかもしれないじゃないですか」
「ローラン様が……バックアップ……」
「はい! 俺とシャルロットは土下座してもローラン様へ協力をお願いするつもりです。あ、フェルナンさんも付き合って一緒に土下座してくださいね。肝心の本人も誠意と本気を見せなきゃダメですから」
「エ、エルヴェ君……」
「フェルナンさんは言いましたよね? グランシャリオの正式メンバーとなり、ローラン様に認めて貰った事をアピールするって」
「た、確かに言った……」
「で、あれば! フェルナンさんの当初の希望通りじゃないですか!」
「当初の希望通り……そ、その通りだ! で、でも……」
「でも?」
「そこまでして貰うなんて……」
「はははは、俺とシャルロットは約束しましたから! フェルナンさんの恋愛が上手く行くよう協力するって! だから全力で応援します!」
「ええ、エル君の言う通り、私も全力で応援します!」
俺とシャルロットは、フェルナンさんをまっすぐに見つめ、
きっぱりと言い切っていたのである。
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