冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

文字の大きさ
99 / 176

第99話「フェルナンさんの恋、上手く行くと良いな……否! きっと上手く行く。」

しおりを挟む
俺は自分のアイディアを出すべく「はい!」と挙手をした。

そんな俺へ、ローラン様は満足げに頷き、

「ふむ、エルヴェには何か意見があるようだな。遠慮なく言ってみなさい」

「はい、いくつかありますので申し上げます。まず今回の俺たち新人の本契約の件ですが、王都内へ知れ渡るよう、大々的に発表して貰えますか」

「ほう、王都内へ知れ渡るよう、大々的にかね」

「はい! それもローラン様始め、皆さんがとことん褒め殺しにして、持ち上げて貰えますか」

「ふむふむ。我々グランシャリオのメンバー全員が認めたと、猛烈にアピールして欲しいという事だな」

「はい! その上で、何か高難度の依頼を受諾していただき、俺たち新人3人がメインとなり完遂する」

「ほう! 何か高難度の依頼を受諾し、新人3人がメインとなり完遂か」

「はい! その功績を本契約締結の時同様、王都内へ知れ渡るよう、ローラン様始め、皆さんがとことん褒め殺しにして、持ち上げて貰い、大々的に発表。徹底的に周知させるのです」

「成る程、エルヴェの案ならば、私が懸念したインパクトが弱いという弱点を補っていると思うよ」

「ありがとうございます!」

俺はお礼を言った。

しかし、これでは足りないのだ。

ローラン様は、

「インパクトが弱い。決定打に欠ける」

とおっしゃったからだ。

そこで俺は更に言う。

「でも、ローラン様のおっしゃる通りですよ。これだけではインパクトは強くなりますが、決定打には欠ける点を補う事は困難です」

対してローラン様は、「おお、分かっているじゃないか?」という雰囲気で、
「うんうん」と頷いた。

「ふむ、ではどうしたら良い? 決定打には欠ける点を補う妙案はあるのかね?」

「はい! あります!」

「ほう、あるか? ならば言ってみなさい」

「はい! 推薦状です!」

「ふむ、推薦状か? 何についての推薦かね」

「勿論、フェルナン・バシュレさんと伯爵令嬢彼女さんこと、オレリア・ブラントームさんの婚約、結婚に対しての推薦状ですよ」

婚約、結婚に関しての推薦状などという話はあまり聞かない。

就職などの際、身元保証人という立場の推薦状ならありうるが。

だからこそ、ローラン様も面白がり、乗ってくれるのではという計算だ。

案の定、ローラン様は、「にやっ」といたずらっぽく笑う。

「ふふふ、 婚約、結婚に対しての推薦状か、それは面白いな!」

しかし、これで終わりではない。
ダメ押しをすべきというのが、俺のアイディアである。

「ええ、面白いと思います。それも2通お願い致します」

「む? 2通?」

「はい! 1通はローラン様単独のもの。もう1通はローラン様以下、グランシャリオのメンバー全員、連名のものです」

俺はそう言うと、ローラン様同様、いたずらっぽく笑ったのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

俺とローラン様がやりとりし、他に発言をする人は居ない。

ここでローラン様が問う。

話を向けたのは、当然、当事者であるフェルナンさんだ。

「さて、フェルナン。エルヴェはこう言っているが、どうだ?」

どうだ?と尋ねられたフェルナンさん。

「は、はい! この部屋へ来る前にエルヴェ君、シャルロットさんからも聞きましたが、異存はありません!というか、ぜひお願いしたいと思います」

対して、フェルナンさんは俺の提案を受け入れたというか、快諾した。

先ほど、同期3人で手短に話し、情報共有したのだが……

フェルナンさんが目標とする伯爵令嬢彼女さんこと、
オレリア・ブラントームさんとの婚約、結婚を着地点として逆算。

更に方法、段取りを簡単かつ明瞭に話し、
認識、理解して貰っているから、話はスムーズである。

「うむ! 私も他に良い方法があるか、考えよう」

ローラン様は大きく頷くと、バスチアンさん、セレスさん、クリスさんへ向き直す。

「という事だ。仲間となったフェルナンの人生の一大事に私たちが尽力するのは、当然だと思うが……異存はあるかな」

そんなローラン様の呼びかけに対し、

「おう! 異存なんかねえ! 任せてくれ! 俺は新人3号フェルナン・バシュレの為にひと肌もふた肌も脱ぐぜ」

「うふふふ♡ 私もフェルナン君を応援する! 青春真っ只中って感じで最高ね! それに困難を乗り越えて結ばれる恋ってすっごく素敵じゃない!」

「はははは、文句なしで引き受けた! という事は、僕たちグランシャリオが恋のキューピッド役って事だな!」

おお、ローラン様だけでなく、バスチアンさんたち3人も、
全面的に協力してくれるみたいだ。

後は速攻で段取りを組み、粛々と手を打って行く事が必要だろう。

フェルナンさんの恋、上手く行くと良いな……否!
きっと上手く行く。

「皆さん! 俺の為に! 本当にありがとうございます! 深く深く感謝致します!」

グランシャリオのクランメンバー全員からの協力を取り付け……
フェルナンさんは、感極まり、目に大粒の涙を浮かべていたのである。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。 そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。 王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。 しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。 突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。 スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。 王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。 そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。 Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。 スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが―― なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。 スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。 スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。 この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

防御力ゼロと追放された盾使い、実は受けたダメージを100倍で反射する最強スキルを持ってました

黒崎隼人
ファンタジー
どんな攻撃も防げない【盾使い】のアッシュは、仲間から「歩く的」と罵られ、理不尽の限りを尽くされてパーティーを追放される。長年想いを寄せた少女にも裏切られ、全てを失った彼が死の淵で目覚めたのは、受けたダメージを百倍にして反射する攻防一体の最強スキルだった! これは、無能と蔑まれた心優しき盾使いが、真の力に目覚め、最高の仲間と出会い、自分を虐げた者たちに鮮やかな鉄槌を下す、痛快な成り上がり英雄譚! 「もうお前たちの壁にはならない」――絶望の底から這い上がった男の、爽快な逆転劇が今、始まる。

外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」 「何てことなの……」 「全く期待はずれだ」 私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。 このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。 そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。 だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。 そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。 そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど? 私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。 私は最高の仲間と最強を目指すから。

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

処理中です...