冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

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第167話「冒険者としてバージョンアップ、ビルドアップした俺とシャルロットだが、 勉強する事はまだまだたくさんある」

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数日後……早速、セレスさんがやって来る事に。

自宅まで迎えに行きますと、俺が言ったら、

「何言ってるの? バスチアンじゃないけど、王都なんて庭よ、庭。いつもお願いしているハイヤー馬車をチャーターするし、貰った地図もあるから絶対迷わないって」

と、言われてしまった。

午前10時に来て貰い、ひと休みし、午前10時30分から1時間、午前の講義。
講義終了後、一緒にゆっくりランチを摂って、午後1時から再び1時間午後の講義。
そして午後2時に講義終了って予定。

10分前の午前9時50分に正門前で、シャルロットと一緒にお出迎え。

やがて、ほぼ時間通り、セレスさんを乗せたハイヤー馬車がやって来た。

このハイヤー馬車。
俺やシャルロットは使った事がない。
専用の馬車を維持するには経費がかかりすぎるので、魔法鳩便や手紙で気軽に予約が出来て、すぐ来てくれるハイヤー馬車は使い勝手が良いという。
この前、セレスさん宅へ伺った際、チラシを貰っておいたから、
機会があれば利用しようと思う。

俺の自宅前にハイヤー馬車は止まり、一瞬間を置き、俺が扉を開けた。

「おはようございます! お疲れ様です。ようこそ、いらっしゃいました!」

続いて、シャルロットも、

「おはようございます! お疲れ様です。ようこそ、いらっしゃいました!」

セレスさんが降りて来て、

「おはよう! あらあら、ふたりとも、お出迎え、ご苦労様」

とにっこり笑顔。

「ちょっと、失礼。御者さんと話すわね」

そのまま、セレスさんは、とととと、小走り。
御者台の御者さんへ、指示。
午後3時に迎えに来るようにと聞こえた。

馬車が去り……俺とシャルロットが先導し、自宅内へ。

セレスさんが、白壁の我が自宅の全景を見て、

「あら、とても素敵な家ね」

と微笑む。

これは社交辞令ではなく、本音。

勘働きスキルで分かる。

そして門を開けると、玄関前では、体長2m、
白銀の毛並みの灰色狼に擬態したケルベロスが、寝そべっていた。
ぴくりとも動かない。

悪意を持った敵と認定しなければ、ノーリアクションなのである。

「へえ、これがケルベロスね。この前聞いた話だと、ふたりとも本体の姿を見たんだっけね」

セレスさんは苦笑した。

どうやら、3っの頭を持ち、蛇のたてがみと竜の尾を持ついかつい姿を、
思い浮かべたに違いない。

「うふふ、裏口にはオルトロスが居るんでしょ。最高の門番たちね。依頼遂行の際も、心強い味方になってくれそう」

「です! シャルロットもピクシーとシルフを呼べますから、支援もばっちりですよ」

と俺がフォローすれば、

「うふふ、あなた達、息がぴったりね」

と、セレスさん。

シャルロットも嬉しそうにVサイン。

「はい! エル君と一緒なら頑張れま~す!」

などと話しながら、玄関を開け、俺たちは中へ入ったのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

回復魔法の教授を受ける部屋と、伴う準備は完了していた。

だがセレスさんが新居内をざっくり案内して欲しいと希望を出したので、
さくさくっと案内する。

大広間、食事用の部屋、厨房、寝室、書庫付きの書斎。
使用人用の部屋ふたつ。 
4人が宿泊出来る広さの客間ふたつ、クローゼット用のサービスルームふたつ、
倉庫用地下室。
魔導システムの照明、給湯、冷暖房設備あり。

俺たちは使用人を雇用していない。

それゆえ、部屋は余るが、シャルロットと相談の結果、
個人用の部屋を設けなかった。

寝室も、書斎も全て共用。

客間ふたつはそのままお客さん用だし、
使用人の部屋ふたつは、仕事用の部屋とした。
武器防具、魔導書、資料などが仕舞い込まれている。

俺もシャルロットも、綺麗好き、整理整頓好きなので、
新居の中は、清掃が行き届き、家具調度品もきちんと置かれていた。

そんな新居を、セレスさんは小さく頷きながら、見て回る。

多分だが、ローラン様へ報告する事も、念頭にあるのだろう。

この前伺った時に教えて貰った。

セレスさんは、グランシャリオの総務経理担当だと。
どうりで、福利厚生に詳しいはずだ。
戦いの訓練や魔法の勉強だけでなく、
クランの運営もしっかり学んで貰うと言われているし。

冒険者としてバージョンアップ、ビルドアップした俺とシャルロットだが、
勉強する事はまだまだたくさんある。

比例して、やりたい事もまだまだたくさんあるし、出て来るに違いない。

モチベーションが思い切り上がった俺とシャルロットは、
ガンガン回復魔法を学ぼうと、気合を入れ直し、
セレスさんの講義へ臨んだのである。
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