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第3話 脱落するもの。そして合宿最終審査へ
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レッスンの終わりに講師の方から厳しくも暖かい指導の言葉が飛ぶ
『ダンスだけで言うとまだ本当に受かりたいのかなって人はまだ数人しか見えないです。だからしっかり次のレッスンでは上達してることを期待して待ってます!』
「はい!ありがとうございました!」
そんな中、心が折れて辞退する者も現れはじめた。
レッスン場の片隅でグループAのキャプテンであるミナミとひとりの候補者が話をしている。
「キャプテン、、、今日で合宿を終わることにしました、、、気持ちと体がなかなかついて行かなくて、、続けることが難しいです。」
涙ながらにそう言う候補者をキャプテンは優しく抱きしめこう言った
『うん、、わかった。でも、諦めないで、、、夢は捨てないでね』
辞退者を見送りそれまでは涙を見せずに励ましていたミナミだが、辞退者の姿が見えなくなった途端、ミナミの目に涙が溢れた。
「もっとキャプテンの私があの子を頑張ろうって気持ちに持っていけたんじゃないか、、、もっと自分がキャプテンとしてしっかりしていれば、、、」
そんなキャプテンとしての自分の不甲斐なさをミナミは責めた。
そしてこの日もグループごとに分刻みのスケジュールをこなしていく。
3日目からはボイストレーニングや演技の稽古などもありとてもハードだった。
ダンスレッスンではダンス後半の振りやフォーメーションを自分たちで考える課題も出されグループごとに考える。
Dチームでは
「ふぁーってピラミッドみたいになるのどうかなぁ😆」
ふわふわ系のりえが楽しそうに身振り手振りを交えて発言した。
「いいじゃーん!それ~!」
キャプテンの真希ちゃんも気に入ったようだ。
それを採用し、今後はダンスの後半にピラミッドスペシャルを取り入れることになった。
一方キャプテンロニー率いるグループCなどはアクロバットなバク転やバク宙などを取り入れ、さながら派手なアクション映画のような見どころをふんだんに詰め込んだ。
こうしてダンスの後半部分の振りを自分たちで自由に考えることにより各グループごとに個性が生まれ始めた。
ちなみにこのレッスンの様子はTikTokやYouTubeで配信されていて、この時には多くのファンの方が見守ってくれている。
夜の食事の様子などもライブ配信され、少しでも多くの方々に知ってもらい応援してもらおうと言うプロデューサーさんの考えだ。
というのも、ファイナリストになるためにはファンの投票が鍵になっており、このあと控えているSNS審査での投票数や配信のコメント数、そして審査員票など総合的に評価される。
「はい!では今日はここまでにします!」
「ありがとうございました!!」
やっと今日のレッスンが終わったー!!疲れたなぁ。アザもできてるしボロボロ~💦でも頑張らなきゃ! 私はすぐにシャワーを浴びて夕食を食べる。
このオーディションは課題曲が決まっており、その曲がデビュー曲になる秋山智さん作詞の『指差し援護兵』である。
この曲はとても激しく、ダンスも難しい。でもみんな一生懸命頑張っている。私も頑張らなきゃ!
4日目にはメンバー同士も仲良くなり、合宿にも慣れてきた。
そしてなんと今日は!
『海~‼️🌊』
今日は息抜きも兼ねて候補者全員で熱海の海や神社巡り💡美味しいものもいっぱい食べるぞー!っていう日♪
運営さんからレッスン頑張ってるご褒美かな?😊
『キャプテン!今日はお出かけだね!神社に行ったら絵馬も描きたいしおみくじも引きたいし楽しみ~!』
私は久しぶりの外出に心が踊っていた。
真希ちゃんもキャプテンという重圧にいつも気を張り詰めているんだけど、この日は普通の女の子の顔に戻っていた。
全員で1位通過の絵馬も描き海で羽を伸ばした。
そして午後からはまた厳しいレッスンが始まる。自然と真希の顔がいつもの凛々しいキャプテンの顔に戻る。
私にとっては憧れの存在だ。
これまで辞退者も何人か出ているがここに来て体調を崩し練習に参加出来ない者も出はじめた。
そんな中5日目は最終審査だ。
「明日は最後の審査です!それぞれ自分達のチームにわかれなさい!」
先生が大きな声で言った。
そしてチームごとに課題曲の『指差し援護兵』のダンスパフォーマンス審査とボーカル審査が明日行われる。
この審査で1位を獲ったチームは無条件でセカンドステージへの進出が決まる大事な審査である。
なんとしてもここで1位を獲って他のチームに差をつけておきたい!
私はDチームだったんだけど、私のグループはダンスが得意そうな子ばかりだった。
「花ちゃん!よろしくね!」
同じDチームのキャプテン真希ちゃんが声をかけてきた。
みんなのことをいつも1番に気にかけてしっかり者の優しい美少女だ。
「うん!よろしくね」
渚ちゃんと彩ちゃんも続いて挨拶をしてきた。
みんな可愛いくてダンスも上手くて私なんかが居ていいのかなと不安になるくらいだった。
各チームごとにダンスのレッスンが始まった。
私ももちろん参加して練習をしているんだけど、他のメンバー達は更に早くて凄く上手だった。
でも私だって負けたくない!私はこの4日間必死に頑張った。
そして迎えた最終審査当日。
「はい!これよりダンスの審査を始めます!各チーム順番に出てきて下さい!」
A~Hチームまでが順に登場し踊りを披露した。
合宿の最終日のこの成果発表会は今回の合宿に臨む際に候補者たちを8つのグループ(A~H)に組分けし、パフォーマンスの“表現力”、“完成度”、“チームワーク”などの評価に加え、グループとしての日々のレッスンへ“向き合う姿勢”も審査の対象となっていた。
栄えある総合評価1位獲得のグループは厳正なる審査の結果、グループGが1位を獲得し、一足先にFinal Stage:2ndへの進出が確定となった。進出が確定した瞬間、グループGの候補者たちは歓喜の声をあげ、メンバー同士抱き合い喜ぶ姿は大きな拍手に包まれ祝福を受けた。
私たちは1位にはなれなかったんだけど、セカンドステージへ進出するためこのあと合宿所から自宅に帰りSNS審査へと移行する。
ファイナルステージ1次審査のSNS審査では、1次審査でのフォロワー数や動画投稿数などに加え、TikTokやInstagramなどでのいいね!の数やコメント数なども総合的に評価されるみたい。
このSNS審査がファイナルステージセカンドへの進出の最後のチャンスとなる。
合宿最終日の夜、運営さんがバーベキューを催してくれて辛かったレッスンやみんなで頑張った喜びも全てをメンバーと分かちあった。そしてその夜、私たちは明日からの1次審査に向けて英気を養ったのである。
ついに明日からはファンの皆さんと交流するSNS審査だ!
SNSには慣れてないが頑張って自分のファンを増やさなくては。
「花ちゃん!SNS審査頑張ろうね!」
真希ちゃんは笑顔で私に言った。
「うん!一緒に頑張ろうね」
私はそうこたえ久しぶりに家族のいる家に戻ってきたのであった。
そしていよいよ、SNS審査の日がやってきた。
これから114人の候補生達が一斉にSNS合戦を繰り広げることとなるのだ!
前代未聞である。
まずはトゥイッターから始めることになった。
Instagramではダンス動画や自己紹介などを行い、いいね数やコメント数などで評価されるらしい。
面接審査の時のように特技を披露していくと徐々にフォロワーも増えていった。また、ファンの方とのやり取りも行い
リプライでの質問などにも答えた。
そしてついにTikTokの審査が始まった。
TikTokではダンス動画や自己紹介などを行い評価される。
「はい!どうもー!花です!」
私は元気いっぱいに挨拶をした。
すると有名プロデューサーのプロデュースする話題のオーディションということもあり、すぐにたくさんのコメントが寄せられる。
『かわいい!』
『応援してます!』
『頑張ってください!』
などの温かいコメントがたくさんあり嬉しかった。
第4話 アイドルとSNSで交流しちゃうぜ!
につづく。
『ダンスだけで言うとまだ本当に受かりたいのかなって人はまだ数人しか見えないです。だからしっかり次のレッスンでは上達してることを期待して待ってます!』
「はい!ありがとうございました!」
そんな中、心が折れて辞退する者も現れはじめた。
レッスン場の片隅でグループAのキャプテンであるミナミとひとりの候補者が話をしている。
「キャプテン、、、今日で合宿を終わることにしました、、、気持ちと体がなかなかついて行かなくて、、続けることが難しいです。」
涙ながらにそう言う候補者をキャプテンは優しく抱きしめこう言った
『うん、、わかった。でも、諦めないで、、、夢は捨てないでね』
辞退者を見送りそれまでは涙を見せずに励ましていたミナミだが、辞退者の姿が見えなくなった途端、ミナミの目に涙が溢れた。
「もっとキャプテンの私があの子を頑張ろうって気持ちに持っていけたんじゃないか、、、もっと自分がキャプテンとしてしっかりしていれば、、、」
そんなキャプテンとしての自分の不甲斐なさをミナミは責めた。
そしてこの日もグループごとに分刻みのスケジュールをこなしていく。
3日目からはボイストレーニングや演技の稽古などもありとてもハードだった。
ダンスレッスンではダンス後半の振りやフォーメーションを自分たちで考える課題も出されグループごとに考える。
Dチームでは
「ふぁーってピラミッドみたいになるのどうかなぁ😆」
ふわふわ系のりえが楽しそうに身振り手振りを交えて発言した。
「いいじゃーん!それ~!」
キャプテンの真希ちゃんも気に入ったようだ。
それを採用し、今後はダンスの後半にピラミッドスペシャルを取り入れることになった。
一方キャプテンロニー率いるグループCなどはアクロバットなバク転やバク宙などを取り入れ、さながら派手なアクション映画のような見どころをふんだんに詰め込んだ。
こうしてダンスの後半部分の振りを自分たちで自由に考えることにより各グループごとに個性が生まれ始めた。
ちなみにこのレッスンの様子はTikTokやYouTubeで配信されていて、この時には多くのファンの方が見守ってくれている。
夜の食事の様子などもライブ配信され、少しでも多くの方々に知ってもらい応援してもらおうと言うプロデューサーさんの考えだ。
というのも、ファイナリストになるためにはファンの投票が鍵になっており、このあと控えているSNS審査での投票数や配信のコメント数、そして審査員票など総合的に評価される。
「はい!では今日はここまでにします!」
「ありがとうございました!!」
やっと今日のレッスンが終わったー!!疲れたなぁ。アザもできてるしボロボロ~💦でも頑張らなきゃ! 私はすぐにシャワーを浴びて夕食を食べる。
このオーディションは課題曲が決まっており、その曲がデビュー曲になる秋山智さん作詞の『指差し援護兵』である。
この曲はとても激しく、ダンスも難しい。でもみんな一生懸命頑張っている。私も頑張らなきゃ!
4日目にはメンバー同士も仲良くなり、合宿にも慣れてきた。
そしてなんと今日は!
『海~‼️🌊』
今日は息抜きも兼ねて候補者全員で熱海の海や神社巡り💡美味しいものもいっぱい食べるぞー!っていう日♪
運営さんからレッスン頑張ってるご褒美かな?😊
『キャプテン!今日はお出かけだね!神社に行ったら絵馬も描きたいしおみくじも引きたいし楽しみ~!』
私は久しぶりの外出に心が踊っていた。
真希ちゃんもキャプテンという重圧にいつも気を張り詰めているんだけど、この日は普通の女の子の顔に戻っていた。
全員で1位通過の絵馬も描き海で羽を伸ばした。
そして午後からはまた厳しいレッスンが始まる。自然と真希の顔がいつもの凛々しいキャプテンの顔に戻る。
私にとっては憧れの存在だ。
これまで辞退者も何人か出ているがここに来て体調を崩し練習に参加出来ない者も出はじめた。
そんな中5日目は最終審査だ。
「明日は最後の審査です!それぞれ自分達のチームにわかれなさい!」
先生が大きな声で言った。
そしてチームごとに課題曲の『指差し援護兵』のダンスパフォーマンス審査とボーカル審査が明日行われる。
この審査で1位を獲ったチームは無条件でセカンドステージへの進出が決まる大事な審査である。
なんとしてもここで1位を獲って他のチームに差をつけておきたい!
私はDチームだったんだけど、私のグループはダンスが得意そうな子ばかりだった。
「花ちゃん!よろしくね!」
同じDチームのキャプテン真希ちゃんが声をかけてきた。
みんなのことをいつも1番に気にかけてしっかり者の優しい美少女だ。
「うん!よろしくね」
渚ちゃんと彩ちゃんも続いて挨拶をしてきた。
みんな可愛いくてダンスも上手くて私なんかが居ていいのかなと不安になるくらいだった。
各チームごとにダンスのレッスンが始まった。
私ももちろん参加して練習をしているんだけど、他のメンバー達は更に早くて凄く上手だった。
でも私だって負けたくない!私はこの4日間必死に頑張った。
そして迎えた最終審査当日。
「はい!これよりダンスの審査を始めます!各チーム順番に出てきて下さい!」
A~Hチームまでが順に登場し踊りを披露した。
合宿の最終日のこの成果発表会は今回の合宿に臨む際に候補者たちを8つのグループ(A~H)に組分けし、パフォーマンスの“表現力”、“完成度”、“チームワーク”などの評価に加え、グループとしての日々のレッスンへ“向き合う姿勢”も審査の対象となっていた。
栄えある総合評価1位獲得のグループは厳正なる審査の結果、グループGが1位を獲得し、一足先にFinal Stage:2ndへの進出が確定となった。進出が確定した瞬間、グループGの候補者たちは歓喜の声をあげ、メンバー同士抱き合い喜ぶ姿は大きな拍手に包まれ祝福を受けた。
私たちは1位にはなれなかったんだけど、セカンドステージへ進出するためこのあと合宿所から自宅に帰りSNS審査へと移行する。
ファイナルステージ1次審査のSNS審査では、1次審査でのフォロワー数や動画投稿数などに加え、TikTokやInstagramなどでのいいね!の数やコメント数なども総合的に評価されるみたい。
このSNS審査がファイナルステージセカンドへの進出の最後のチャンスとなる。
合宿最終日の夜、運営さんがバーベキューを催してくれて辛かったレッスンやみんなで頑張った喜びも全てをメンバーと分かちあった。そしてその夜、私たちは明日からの1次審査に向けて英気を養ったのである。
ついに明日からはファンの皆さんと交流するSNS審査だ!
SNSには慣れてないが頑張って自分のファンを増やさなくては。
「花ちゃん!SNS審査頑張ろうね!」
真希ちゃんは笑顔で私に言った。
「うん!一緒に頑張ろうね」
私はそうこたえ久しぶりに家族のいる家に戻ってきたのであった。
そしていよいよ、SNS審査の日がやってきた。
これから114人の候補生達が一斉にSNS合戦を繰り広げることとなるのだ!
前代未聞である。
まずはトゥイッターから始めることになった。
Instagramではダンス動画や自己紹介などを行い、いいね数やコメント数などで評価されるらしい。
面接審査の時のように特技を披露していくと徐々にフォロワーも増えていった。また、ファンの方とのやり取りも行い
リプライでの質問などにも答えた。
そしてついにTikTokの審査が始まった。
TikTokではダンス動画や自己紹介などを行い評価される。
「はい!どうもー!花です!」
私は元気いっぱいに挨拶をした。
すると有名プロデューサーのプロデュースする話題のオーディションということもあり、すぐにたくさんのコメントが寄せられる。
『かわいい!』
『応援してます!』
『頑張ってください!』
などの温かいコメントがたくさんあり嬉しかった。
第4話 アイドルとSNSで交流しちゃうぜ!
につづく。
応援ありがとうございます!
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