最弱の俺が神の血を継いで世界を救う旅に出る(仮)

RYOアズ

文字の大きさ
219 / 242

184話「天空都市の影」

しおりを挟む
ゼイクは星舟アストレイアの甲板に立ち、雲海の上に浮かぶ白金の宮殿を見上げていた。アルテミシア、神々の天空都市だ。銀と青の船体が低く唸り、聖域大陸の上空を抜けて最終試練の場へと近づく。シエルが図書室で発見した情報と、エルヴィの調査が示した「天空都市の守護者」が次のSS級クエストだった。

闇影砦での勝利とロマンスの余韻が残る中、ゼイクの神紋が微かに脈打ち、絆晶が温かく光る。  「すげぇとこだな、ゼイク! ここで盾が試されるぜ!」  ガルドが盾を手に、赤茶色の短髪を風になびかせる。革鎧が軋み、テラ・ゴーレムがその背後で低く唸る。ゼイクが剣を握り、「ガルド、お前の壁が頼りだ。神の都市なら敵も半端ねぇぞ」と笑う。ガルドがニヤリと返す。「おうよ! 俺の盾で全部ぶちかましてやるぜ!」  「あんた達、気を抜かないでよね!」  リノアが鍛冶場で強化した杖を手に、赤い軽鎧を鳴らして前に出る。「アルテミシアなんて、私の炎で焼き尽くしてやるんだから! あんた達、私についといで!」シエルが弓を構え、金髪を軽やかに揺らす。「リノア姉さん、俺の風が神の守護者だろうが切り裂くぜ。見ててくれよ」リノアが目を吊り上げる。「あんた、私より目立とうとしてるでしょ! 許さないよ!」  

エルヴィが緑のローブを握り、不安そうに呟く。「アルテミシアって、神々が住む場所だよね……図書室で読んだよ。守護者が目覚めたなら、何か大事なものが隠れてるのかな……」彼女の純粋な瞳が仲間を見回す。ミリエが優しく頷き、「エルヴィちゃんの言う通りだね。記憶の部屋で見たアルテオンの映像も、ここに何かがあるって示してたよ。私たちの絆が試されるね」水色のローブが雲海に映え、彼女の声が一行を落ち着かせる。  ゼイクが一歩進み、「全員、準備しろ! SS級クエストだ。アルテミシアの守護者を倒すぞ!」と叫ぶ。

星舟が白金の宮殿に近づき、一行は雲海に浮かぶ石畳の広場に降り立つ。宮殿の門は光を放ち、星輝文明の白金紋様が刻まれている。ガルドが盾を叩き、「来いってんだよ!」と吼えると、地面が揺れ、門から光の影が現れた。  「セレスティアル・ウォーデン」だ。天空都市の守護者で、全身が白金の装甲に覆われ、両手に光の剣と盾を持つ。背中に輝く翼が雲を切り、目は純白に輝く。シエルが「迅風の舞!」と風刃を放つが、白金の盾が弾き、光が跳ね返す。「何!? 俺の風が効かねぇぜ!」  「テラ・イグニス!」  リノアが炎を放ち、イグニス・ドラゴンが熔岩を吐く。「あんた達、私の炎で焼き尽くすから動き止めなさいよ!」だが、光の剣が炎を切り裂き、白い炎で反撃。ガルドが「アース・ウォール!」と土壁を展開し、防ぐ。「くそっ、ゼイク! こいつの光が硬てぇぜ!」ゼイクが「サンダー・ストライク!」と雷撃を放つが、盾が雷を吸収し、逆に光の波動で一行を襲う。  「みんな、下がって!」  ミリエが「ヒーリング・タイド!」と水流を広げ、仲間を癒す。アクア・リヴァイアサンが水を纏い、波動を和らげる。「この守護者、アルテオンの力が宿ってるよ。力だけじゃ倒せないね」エルヴィが「フォレスト・ブレス!」と緑の光で鼓舞し、「装甲が硬すぎるよ……でも、光の結晶が弱点かも……」と目を凝らす。 

 ウォーデンが剣を振り、光の刃が広場を切り裂く。翼から白い羽根が飛び散り、一行を包む。シエルが「風隠れの極意!」で背後に回り、「結晶が胸にあるぜ!」と叫ぶ。だが、光の盾が素早く反応し、シエルが跳んで避ける。「ちくしょう、迅さじゃ届かねぇ!」ゼイクが剣を構え、「なら、俺たちが援護する! ガルド、リノア、行くぞ!」  「あんた達、私に任せなさいよ!」  リノアが「フレイム・インフェルノ!」と炎の嵐を放ち、ウォーデンの動きを一瞬止める。ガルドが盾で突進し、「テラ・ゴーレムでぶちかますぜ、ゼイク!」と剣を押し返す。「今だ、シエル!」シエルが跳び、「迅風の舞!」で胸の結晶を切り裂く。光が噴き出し、ウォーデンが悲鳴を上げる。だが、翼が動き、光の羽根がさらに激しく飛び散った。  「まだ倒れないよ!」  エルヴィが「ルート・バインド!」と蔓でウォーデンを縛る。シルヴァ・トレントが根を伸ばし、動きを抑える。「みんなで一緒ならやれるよ!」ミリエが「タイダル・ウェーブ!」で光の羽根を洗い流し、「ゼイク、エルヴィちゃんの蔓が効いてるよ!」と叫ぶ。だが、ウォーデンが剣を振り回し、蔓を切り裂く。  「絆晶を使え!」  ゼイクが絆晶を掲げ、神紋が共鳴する。晶が7色の光を放ち、一行の召喚獣が力を増す。ルミナス・フェニックスが光を、テラ・ゴーレムが土を、イグニス・ドラゴンが炎を放ち、光が揺らぐ。「まだだ!」ゼイクが叫ぶと、宮殿の奥から低い響きが聞こえ、次の試練が待っていることを告げた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

【改訂版】槍使いのドラゴンテイマー ~邪竜をテイムしたのでついでに魔王も倒しておこうと思う~

こげ丸
ファンタジー
『偶然テイムしたドラゴンは神をも凌駕する邪竜だった』 公開サイト累計1000万pv突破の人気作が改訂版として全編リニューアル! 書籍化作業なみにすべての文章を見直したうえで大幅加筆。 旧版をお読み頂いた方もぜひ改訂版をお楽しみください! ===あらすじ=== 異世界にて前世の記憶を取り戻した主人公は、今まで誰も手にしたことのない【ギフト:竜を従えし者】を授かった。 しかしドラゴンをテイムし従えるのは簡単ではなく、たゆまぬ鍛錬を続けていたにもかかわらず、その命を失いかける。 だが……九死に一生を得たそのすぐあと、偶然が重なり、念願のドラゴンテイマーに! 神をも凌駕する力を持つ最強で最凶のドラゴンに、 双子の猫耳獣人や常識を知らないハイエルフの美幼女。 トラブルメーカーの美少女受付嬢までもが加わって、主人公の波乱万丈の物語が始まる! ※以前公開していた旧版とは一部設定や物語の展開などが異なっておりますので改訂版の続きは更新をお待ち下さい ※改訂版の公開方法、ファンタジーカップのエントリーについては運営様に確認し、問題ないであろう方法で公開しております ※小説家になろう様とカクヨム様でも公開しております

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

処理中です...