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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
105.ガラン子爵家当主は子ども時代、当時まだ王子だった国王陛下に仮想敵に認定されていたようだよ。
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「兄は、側近にダルクの悪口を吹き込み、ダルクという共通の敵を意識させて、側近の結束力を強めていたんだ。
側近は、王子を困らせる悪い子どもとして、ダルクのことを聞いたまま、親兄弟に相談するなどした。
ダルクは知らなくても、先代当主を知っていて、面識のある親は、疑問に思い、調べるなどした。
しかし、ダルクは未成人で、領地から王都に出てきたことがない子どもだ。情報などほとんど出てこない。
王子が常に頭を悩ませている様子しか判断材料がなく、ガラン子爵家の次代は、ろくでもない子どもなのかという印象だけが残った。」
「凄く親しい仲でも、『お宅のお子さん、悪評立ちまくりよ、本当のところはどうなの?』
とは聞きにくい。
まして、子どもの主人、未来の国王が発信源でしょ。疑うと不敬罪が怖いし、周りを見ながらの様子見よね。」
と姉。
「実態を知った父は、すぐに側近の親にも働きかけた。
将来の王が、国内貴族の嫡子を意図的に貶めるなど。
まして、国王陛下ご自身が親しいと公言している家の嫡子を相手に、嫡子としての資質に問題があると王子自身が広めている。
自国内で最大戦力をほこるガラン子爵家を不安視する者が出てきてもおかしくない状況だ。」
「国王陛下は仮想敵をつくりあげて、自身の周囲の結束力を高めたのね。
仮想敵だから、実際に敵対するわけじゃない。好きなだけ身内を煽っても、害される心配はない。
王都に出てきたばかりで、知り合いが王子である自分と、自分の父と弟ぐらいしかいない、未成人の子ども。
父は国王として忙しく、その子どもに構っている暇はない。
弟王子は、寝込みっぱなしで、話す相手がいない。
自分だけが知っている実在の人物。
そんな人物についてなら、どんな話を仕立て上げても、バレる心配はないわね。
不審がられたら、定期的に燃料を投下して、燃え盛らせてやった、というところかしら?」
と姉。
父は頷いた。近いことが行われたのだろう。
「次代の王にしてはあまりに浅慮。
だが、他に王位につけられる者がいない中、全てを明らかにすれば、王家の求心力は低下。王子の施政は危ういものになり、貴族内には、疑心暗鬼を蔓延させることになる。」
想像してご覧?と父は、娘と息子に問いかける。
「王子にいつ槍玉にあげられるのかと不安を抱え。
王子が、政敵を槍玉にあげるようにどうやってもっていこうかと策ばかり練り。
『王子自身が国内に争いの種を蒔いている。もし標的になったら、どうするか?
亡命するのか、戦うのか、決めておかないか。』
と相談する貴族が当たり前になったら?
そんな国に未来はあるかい?」
国が内側から崩壊するのを避けるためには急がなくてはならない。
「順番に、王家に近く、裏切りの心配の少ない家から話をしていった。先代国王陛下ご自身が様子を見ながら慎重に。
そうこうしているうちに、交流会でのダルクを批判する噂が先に席巻し始めた。」
「先代国王陛下は、先代当主に頼んだ。『ガラン子爵家の嫡子の噂を払拭するのに間に合わないから、手を貸してほしい。急がないと手遅れになる。既になりかけている。』と。」
「厚顔無恥にもほどがあるわー!」
姉が鼻息荒く叫んだ。
「先代当主は来ず、代筆された文が届いた。『ガラン子爵家は、コーハ王国王都滞在中の嫡子の言動について、適正な判断に基づくものであり、なんら瑕疵がないことを証明する。』
末尾に当主直筆で
『この度の滞在、息子の判断に任せることは、承知の上だっただろう。ダルクは嫡子。嫡子の判断はガラン子爵家の判断。』
とあった。」
「父親同士が親しくしていた子どもを仮想敵に仕立て上げで調子にのって、いじめていたら、子どもの父が怒って、絶縁状を叩きつけてきた、というところ?」
と姉。
側近は、王子を困らせる悪い子どもとして、ダルクのことを聞いたまま、親兄弟に相談するなどした。
ダルクは知らなくても、先代当主を知っていて、面識のある親は、疑問に思い、調べるなどした。
しかし、ダルクは未成人で、領地から王都に出てきたことがない子どもだ。情報などほとんど出てこない。
王子が常に頭を悩ませている様子しか判断材料がなく、ガラン子爵家の次代は、ろくでもない子どもなのかという印象だけが残った。」
「凄く親しい仲でも、『お宅のお子さん、悪評立ちまくりよ、本当のところはどうなの?』
とは聞きにくい。
まして、子どもの主人、未来の国王が発信源でしょ。疑うと不敬罪が怖いし、周りを見ながらの様子見よね。」
と姉。
「実態を知った父は、すぐに側近の親にも働きかけた。
将来の王が、国内貴族の嫡子を意図的に貶めるなど。
まして、国王陛下ご自身が親しいと公言している家の嫡子を相手に、嫡子としての資質に問題があると王子自身が広めている。
自国内で最大戦力をほこるガラン子爵家を不安視する者が出てきてもおかしくない状況だ。」
「国王陛下は仮想敵をつくりあげて、自身の周囲の結束力を高めたのね。
仮想敵だから、実際に敵対するわけじゃない。好きなだけ身内を煽っても、害される心配はない。
王都に出てきたばかりで、知り合いが王子である自分と、自分の父と弟ぐらいしかいない、未成人の子ども。
父は国王として忙しく、その子どもに構っている暇はない。
弟王子は、寝込みっぱなしで、話す相手がいない。
自分だけが知っている実在の人物。
そんな人物についてなら、どんな話を仕立て上げても、バレる心配はないわね。
不審がられたら、定期的に燃料を投下して、燃え盛らせてやった、というところかしら?」
と姉。
父は頷いた。近いことが行われたのだろう。
「次代の王にしてはあまりに浅慮。
だが、他に王位につけられる者がいない中、全てを明らかにすれば、王家の求心力は低下。王子の施政は危ういものになり、貴族内には、疑心暗鬼を蔓延させることになる。」
想像してご覧?と父は、娘と息子に問いかける。
「王子にいつ槍玉にあげられるのかと不安を抱え。
王子が、政敵を槍玉にあげるようにどうやってもっていこうかと策ばかり練り。
『王子自身が国内に争いの種を蒔いている。もし標的になったら、どうするか?
亡命するのか、戦うのか、決めておかないか。』
と相談する貴族が当たり前になったら?
そんな国に未来はあるかい?」
国が内側から崩壊するのを避けるためには急がなくてはならない。
「順番に、王家に近く、裏切りの心配の少ない家から話をしていった。先代国王陛下ご自身が様子を見ながら慎重に。
そうこうしているうちに、交流会でのダルクを批判する噂が先に席巻し始めた。」
「先代国王陛下は、先代当主に頼んだ。『ガラン子爵家の嫡子の噂を払拭するのに間に合わないから、手を貸してほしい。急がないと手遅れになる。既になりかけている。』と。」
「厚顔無恥にもほどがあるわー!」
姉が鼻息荒く叫んだ。
「先代当主は来ず、代筆された文が届いた。『ガラン子爵家は、コーハ王国王都滞在中の嫡子の言動について、適正な判断に基づくものであり、なんら瑕疵がないことを証明する。』
末尾に当主直筆で
『この度の滞在、息子の判断に任せることは、承知の上だっただろう。ダルクは嫡子。嫡子の判断はガラン子爵家の判断。』
とあった。」
「父親同士が親しくしていた子どもを仮想敵に仕立て上げで調子にのって、いじめていたら、子どもの父が怒って、絶縁状を叩きつけてきた、というところ?」
と姉。
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