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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
197.人の上に立つ覚悟を決めたのは、いつですか?
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祖父母と旅行に行く前のフィリスは、活発な子どもだった。
3歳上のハーマルの後を楽しそうに追いかけて走り回る元気な4歳。
でも、今のフィリスは、経験と背負った命の重さに1人で耐えようとして、押し潰されそうになっている。
大好きな祖父母が亡くなったことは悲しいけれど、4歳のフィリスを追い詰めるような別れ方じゃなくても良かったのに、と死者に不満をぶつけたくなった。
フィリスに同行した子どもの最年長は8歳。この子は、フィリスを除いて最年少だった子どもを立たせようとして、死んだ。
最年少の子どもは、8歳の子どもが目の前で死ぬ姿に動けなくなって、そのまま。
それを見た他の子どもは、人に構わずに逃げるようになったけれど、子どもの足では大人に追いつかない。
抱っこされているフィリスとは、みるみる引き離されていく。
フィリスは、抱っこされながら、自分についていた全員の姿から目を離さなかったと生還者が語った。
『御自分の目と耳で、全員の最期の姿を見逃すまいとされていました。主君を守った最期の勇姿を遺族に伝えるために。』
『機会をもうける。』
報告の場で、デヒルと生還者の会話を聞いてもピンとこなかった。
フィリスは、遺族達と面会して、1人1人の最期の勇姿を語り、篤い忠義に相応しくあると遺族の前で宣言した。
フィリスは、自身が生き延びたのは、忠義者の献身にの結果だと、己を誇ってみせた。
『死なせてごめん。救えなくてごめん。』とは決して言わなかったし、頭も下げなかった。
足がついていけなくて、置いていかれた乳母の子ども達が、じっとフィリスを見ている。
つい先日までの、フィリスと無邪気に過ごしていたときの目ではなかった。
見定める目だ。
母が死ぬのに値する主君か、ただの凡愚か。
他の遺族も同じ目をしていた。
愛する家族や恋人、友人が命を喪った。
自分達が、遺族となり、喪失の悲しみと苦しみを与える原因となったフィリスは、これからも仕えるに値する主人であるかどうか。
たくさんの目が無慈悲に集中するなか、フィリスは堂々としていた。
『悲しみには同意するが、批判は受け付けない。
その上で、ボクは、そなたらの上に立ち続ける。
覚悟のある者から頭を垂れよ。』
4歳のフィリスは、遺族の最期の勇姿を伝え終えると、全員の前で言ってのけた。
『従えぬ者は、去れ。本日までのそなたらの献身は忘れぬ。』
少し時間があって、頭を下げる者が出てきた。
家族間で、頭を下げた者と下げなかった者に分かれたところは、下げなかった家族が下げた家族に怒ったり、掴みかかったりしていた。
家族間での争いは、当人が気の済むまでやらせた。
立ち去った者は、最後の給料の支払いと、秘密を漏らさぬ誓約が済み次第、出ていく。
『従えないのは、フィリス様にであって、デヒル様になら。』
と宣ったやつは、主家の子どもを愚弄したとして、手打ちにした。デヒルの側近が。
4歳のフィリスの辛さを利用して、長男に鞍替えしようなんて。
主人を支えるのではなく、利用して成り上がろうとする使用人など、使うわけがない。
『配置替えじゃないんですか?仕事がなくなるなんて困ります。クビになるくらいなら、今からフィリス様のところに戻ります。』
と言い放ったやつは、出戻り前に配置換えにした。デヒルが。
3歳上のハーマルの後を楽しそうに追いかけて走り回る元気な4歳。
でも、今のフィリスは、経験と背負った命の重さに1人で耐えようとして、押し潰されそうになっている。
大好きな祖父母が亡くなったことは悲しいけれど、4歳のフィリスを追い詰めるような別れ方じゃなくても良かったのに、と死者に不満をぶつけたくなった。
フィリスに同行した子どもの最年長は8歳。この子は、フィリスを除いて最年少だった子どもを立たせようとして、死んだ。
最年少の子どもは、8歳の子どもが目の前で死ぬ姿に動けなくなって、そのまま。
それを見た他の子どもは、人に構わずに逃げるようになったけれど、子どもの足では大人に追いつかない。
抱っこされているフィリスとは、みるみる引き離されていく。
フィリスは、抱っこされながら、自分についていた全員の姿から目を離さなかったと生還者が語った。
『御自分の目と耳で、全員の最期の姿を見逃すまいとされていました。主君を守った最期の勇姿を遺族に伝えるために。』
『機会をもうける。』
報告の場で、デヒルと生還者の会話を聞いてもピンとこなかった。
フィリスは、遺族達と面会して、1人1人の最期の勇姿を語り、篤い忠義に相応しくあると遺族の前で宣言した。
フィリスは、自身が生き延びたのは、忠義者の献身にの結果だと、己を誇ってみせた。
『死なせてごめん。救えなくてごめん。』とは決して言わなかったし、頭も下げなかった。
足がついていけなくて、置いていかれた乳母の子ども達が、じっとフィリスを見ている。
つい先日までの、フィリスと無邪気に過ごしていたときの目ではなかった。
見定める目だ。
母が死ぬのに値する主君か、ただの凡愚か。
他の遺族も同じ目をしていた。
愛する家族や恋人、友人が命を喪った。
自分達が、遺族となり、喪失の悲しみと苦しみを与える原因となったフィリスは、これからも仕えるに値する主人であるかどうか。
たくさんの目が無慈悲に集中するなか、フィリスは堂々としていた。
『悲しみには同意するが、批判は受け付けない。
その上で、ボクは、そなたらの上に立ち続ける。
覚悟のある者から頭を垂れよ。』
4歳のフィリスは、遺族の最期の勇姿を伝え終えると、全員の前で言ってのけた。
『従えぬ者は、去れ。本日までのそなたらの献身は忘れぬ。』
少し時間があって、頭を下げる者が出てきた。
家族間で、頭を下げた者と下げなかった者に分かれたところは、下げなかった家族が下げた家族に怒ったり、掴みかかったりしていた。
家族間での争いは、当人が気の済むまでやらせた。
立ち去った者は、最後の給料の支払いと、秘密を漏らさぬ誓約が済み次第、出ていく。
『従えないのは、フィリス様にであって、デヒル様になら。』
と宣ったやつは、主家の子どもを愚弄したとして、手打ちにした。デヒルの側近が。
4歳のフィリスの辛さを利用して、長男に鞍替えしようなんて。
主人を支えるのではなく、利用して成り上がろうとする使用人など、使うわけがない。
『配置替えじゃないんですか?仕事がなくなるなんて困ります。クビになるくらいなら、今からフィリス様のところに戻ります。』
と言い放ったやつは、出戻り前に配置換えにした。デヒルが。
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