フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

448.『姫の魔法って、俺達とはレベルが違うなあ。』『ボクの可愛さを活かすために必要なものなの。』『お父様が、そう、教えてくださったの。』

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「部屋へは、どうやって?」
とレイモンド。

「このまま風に乗っていくの。」
とフィリス。

「入れるのか?」
とダンシェル。

「部屋にかかっていた防御魔法がきれたら、簡単。」
とフィリス。

「姫の魔法って、俺達とはレベルが違うなあ。」
とロウウェル。

「ボクの可愛さを活かすために必要なものなの。」
とフィリス。

「可愛さ?」
とロウウェル。

「お父様が。」
とフィリス。

フィリスのお父上は、おおらかに息子の成長を見守ってきたんだろうとレイモンドは思った。

一般的な魔法とは、はっきり分からないが、フィリスのは、何かが違う気がする。
血統にあらわれるものかもしれない。


フィリスは、その身の神の恩寵のためか、使う魔法が一般的なものと一致しない。

フィリスの父ダルクが、フィリス自身と周囲が、フィリスの魔法の特殊性に気づいたとき、その特殊性は不自然ではないと考えるように、言葉をめぐらした。

フィリスの可愛さ、というワードにフォーカスされれば、父ダルクの親バカ加減と、身内の褒め言葉を真に受けるおバカな息子の構図が目立つ。
親子関係についての印象を強めて、フィリスが使う魔法の特殊性への関心をそらす。

フィリスの父ダルクは、だてに異界の祟り神を従えてきたわけではない。

ダルクは、知らないだけで幸せ、と思える色々について、無駄に詳しくなってしまった。

「あ、そろそろ、みたい。」
とフィリス。
「暴れる準備はいい?王冠の周りを蹴散らして、1人になったところを確保するよ。」

「「「了解。」」」

「体幹しっかり。あと、3人とも、ボクに捕まってね。部屋へ一歩入ったら、ボクから手を離して、暴れる。いいね?」
とフィリス。

「出発。」
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