フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

449.同時刻のユージュアルは、どこで、何をしているの?近衛になるまでと、なってからの日々に思いをはせたりしながら、王冠を観察してるよ。

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停滞していたフィリス達の台風は、浮かび上がるなり急加速。暴風域をゴール部屋の壁の長さに固定して直撃した。

サブリーにより、魔導具のセキュリティーが無効化されていた高級ホテルの壁は、台風の直撃に耐えられなかった。

壁が壊れ、部屋の中のものが舞ったり、とんだり、壊れたり。

フィリス達4人は荒れた部屋の中に飛び込んだ。

「よく聞きなさい。このボクが来たからには無事に済むと思わないことよ?覚悟はいいかしら?」
とフィリスが、扇を使い、ポーズを決めて、話している間に後輩3人は、抜刀して戦っている。

部屋に張り付いて、王冠サイドを観察しているユージュアルは、後輩3人の成長が微笑ましくて仕方がない。

フィリスの水攻めに対抗するために、王冠サイドが、部屋に防御魔法を使ってくれたお陰で、ユージュアルは労せず、難を逃れた。

ユージュアルは、部屋の中に、さり気なく忍び込んでいる。


ユージュアルは、妹と婚約者を共有する事態になって、妹の結婚まで、自分の結婚がないこと、妹の結婚後も自分の結婚には、色々制限がつくだろうと予想した。

12歳で入学した外国の学校は、家と関係なく自力で就職先を探しているようなガッツのある若者が生徒の過半数を占める。

妹の結婚時期に関わらず、しがらみが少なくて、優秀で、やる気のある自分だけの部下にできるような人間を探して、在学中に勧誘しようとユージュアルは考えていた。

順調な学生生活は、ある日、激変する。
サブリー同様、ユージュアルの知らないうちに、進路変更が決定していた。

ユージュアルは、17歳でコーハ王国の近衛騎士団に入団するために、飛び級制度を活用して、卒業した。

飛び級制度を活用しまくったら、優秀さに目をつけられて、トラブルに巻きこまれたりもした。

近衛騎士団で1年揉まれて、別働隊に異動したときは、無事にスタート地点に立てたことを喜んだ。

思い描いていた未来ではなかったけど、毎日が楽しい。

周りに恵まれた、と感謝している。

大なり小なり、問題があるのは、日々のスパイスだ。

妹の結婚が済んだら、と近未来を考えるのも、ワクワクが止まらない。

毎日に、自分で楽しみを見い出すユージュアルなので、無関係な周囲に迷惑を平気でかけている王冠サイドは、認識も覚悟も甘い、と思う。

ラウルが欲しいなら、なんでラウルの志向や嗜好を調べておかなかったんだろう?

ユージュアルの目から見て、王冠には、ラウルが好きになりそうな要素がない。

力づくで、どうこうしたら、後はどうでも良かったのか。

そんな夫婦、すぐに破綻するんじゃないかな?

ユージュアルは、つらつら、そんなことを考えながら、チャンスが来るのを静かに待っている。
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