フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

740.ご令嬢方に包囲されたと思ったら、男に包囲されていた。え?まだ他にも?誰?なんか、偉い人が、こっちに来いって。面倒だから、行かない。

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サブリーとユージュアルに、ご令嬢を懐柔することができれば良かったのだが。
丸め込む前に、2人の正直な心の声が漏れていた。

覆水盆に返らず。

口から出てしまった言葉も取り消せない。

「殺してもいいのかなあ。」
とユージュアル。
「正当防衛だよ。」
とサブリー。
「じゃ、いっか。」

サブリーもユージュアルも、フィリスと同様に華奢で小柄で細身だが、フィリスのような姫気質ではない。

2人とも集団生活の経験があるので、囲まれても、大人しくしくしく泣かない。

2度とナメてかかれないように、きっちり、しめよう派である。

貴族社会、ナメられて、いいことなんぞ1つもない。

ただ、刃物だと、最後の方の切れ味が落ちたりするから、出来るだけ、自分の武器は使わずにやっつけたい。

1人目、2人目は、サクッとやって、武器を拝借するとしよう。

2人が考えをまとめて、動こうとしていたら。

「何をしている。」
と知らない男の誰何。

「なんでもございません。」
とご令嬢の応答。

なんか、偉そう。

男の壁で見えない、誰?

サブリーとユージュアルは、揃って声を上げた。

「「そこにいるのは、誰?」」

「わたしを知らぬのか?」
と偉そうな声。

「「誰だか見えない。」」
と2人。

「ふむ。端っこにいるのか?」

「「いたくないけど、囲まれている。」」
と2人。

「出してやりなさい。」
と偉そうな人。

ご令嬢方が、男達に声をかけて男達は横にはけた。

「コーハの近衛か。何をしている。」
偉そうな人だと思ったら、本当に偉い人だった。

どうしよう、面倒くさい。

「散歩していたら、ご令嬢方に囲まれて、気づいたら、端っこにいて、男達に囲まれて、ご令嬢方がやってしまいなさいって。どうしよう。」
どうしよう、と思っていたら、口から、どうしよう、が出てしまった。

「散歩か?誰か構ってくれる人は、いなかったのか?」

「分からない。2人でうろうろしていた。」

「どうもしなくていいから、こちらに来なさい。」

「うーん、お兄さんは、誰かに俺達を取り囲ませたりしない?」
とサブリー。
「ついていって、怖い思いをするのは、嫌なんだよなあ。」
とユージュアル。

「なんと不敬な。」
と偉い人以外が震えている。

「我が国の王太子殿下であられるぞ。一介の近衛の分際で、がたがたぬかすな。さっさと従え。」
と偉い人の側の人が怒っている。

「ハンティア王国の王太子殿下かあ。俺達、コーハ王国の近衛だし。上下関係も主従関係もなくね?」
とサブリー。

「知らない人についていったらダメと言われているから。俺達は、俺達で、勝手に散歩続ける。」
とユージュアル。

「じゃ、そういうことで。」
とサブリー。
「適当に歩くかあ?」
とユージュアル。

「「待て、コラ。」」
と、サブリーとユージュアルを捕まえにくるハンティア王国の近衛。

「「いやだ、待たない。」」
とサブリーとユージュアルは逃げる。

「城の中で、おいかけっこ、すんの?」
とサブリー。
「やってみたら、楽しかったりするのかなあ?」
とユージュアル。

「アンドリューか、アランをゴールに決めて逃げよう。」
とユージュアル。
「やる、やる。城の中なら、逃げがいがある。」
とサブリー。
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