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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
757.暗殺者が満員御礼。
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わたしは、シャリン。
ベリウンヘルツの王子だ。
王家は敬われる存在だと思っていたのだが、思い違いだと知った。
ベリウンヘルツには、絶対的権力者がいない。
王家も含めて。
群雄割拠。
色々なものが入り込み、呼び込まれる。
国の活性化に役立ってはいるのだが、ベリウンヘルツのお家芸は王位簒奪だと言われるくらいに、王家の入れ替わりが激しい。
今の王朝は、わたしが6代目になる。
わたしは、国王夫妻の子ども、王子として生まれたが、暮らしぶりは貴族の子どもと変わらない。
1つ違うのは、暗殺者が満員御礼なことだ。
王家の子どもに暗殺者を送りつけるのは、ベリウンヘルツの通過儀礼らしい。
暗殺者の襲撃を切り抜け、生き延びた者だけが、国王になる。
暗殺者に遭遇したときの恐怖を大人に伝えたら、至極真面目に説明された。
切り抜けられなかったら?
と聞いてみた。
セーフティネットを期待した。
しかし、世の中は無情だった。
返事は、1言。
死にます。
子どもに本物の暗殺者を送りつけて、生き延びろって、無理難題を押し付けすぎだろ?
助けてくれないの?
と聞いたら。
介錯をお求めですか?
と確認された。
冗談かと思ったが、違った。
合理的なんだと。
殺そうとした王子や王女が死ななかったら、その者が国王になるのを諸侯が認める。
死んで誰もいなくなったら、王になりたい諸侯で天下取りをして、勝者が国王になる。
説明を聞いて、暗殺者を送り込まれるくらいなら、王にならなくてよい。
臣下に下って、新しい王を支えたい。
暗殺を警戒しながら生きるなんて、病んでしまう。
わたしは、そんな殺伐とした地位につかなくてもよい。
そう言ったんだ。
そうしたら。
では、今すぐ死んで下さい。
と言って、自害用の短剣を押し付けられた。
王になりたくないのは、死にたいからじゃない。
死にたくないから、王になりたくないんだ。
暗殺者に怯える毎日を送るくらいなら、王になりたい人に譲って、わたしは平穏に生きていきたい。
わたしは、そう訴えた。
ダメらしい。
王家の子どもが生きていたら、次の王家の選出が始まらない。
かつての王家の血筋など、反乱の種にしかならないから、新しく王家を選出する前に、古い王家は根絶やしにしておくと決まっている。
そう、わたしが生きていたら、新しい王家の選出が始まらない。
わたしが暗殺者から逃れたいなら、生き延びて、狙われないようになるか、死んでしまうか、の2択。
恐ろしいことを聞かされた。
その決まりは廃止できないのか?と聞くと、その決まりがあるから、ベリウンヘルツは国としてまとまっていられるのだと諭された。
気に入らない王家は皆殺しにして、自分が天下をとればよい。
協力してもよい王家だったら、協力して、国を盛り立てればよい。
ベリウンヘルツの国としての在り方だから、戦線離脱は、死ぬことによってのみ、可能。
なんてところに生まれてしまったのか。
わたしは、心底恐怖した。
生き延びたから、認めてやると言われても、わたしは嬉しくない。
暗殺者を送りつけてきた人間と笑って酒を酌み交わすなんてできない。
わたしは、死にたくないし、生き延びて王になりたくもない。
どうしたものかと鬱々としていたら、全部捨てて逃げ出したらよいではないですか、と助言をくれた者がいた。
その通りだと思った。
なぜ、耐えることばかり考えていたのか。
わたしは逃げ出すことにした。
しかし、逃げ出すとは、どうすることなのか、分からない。
毎日、悶々としていたが、ある日、親切な通りすがりの旅人が、手伝ってくれることになった。
わたしは、旅人と一緒に城の外に出た。
城の外にも暗殺者は来た。
暗殺者は何組も来て、わたしは城の外でも、逃げ回った。
休む間もなく、逃げ回ったせいで、わたしの体力も知力も気力も最底辺になった。
もうダメだと思ったとき、ふっと体が軽くなって、わたしは知らない土地にいた。
何があったのか、わからないが、わたしは死なずに済んだ。
ありがたい。もうベリウンヘルツに戻りたくない。
この土地で静かに生きよう。
わたしは、出現した土地で保護され、孤児として村の労働力になった。
孤児だからか、わたしだからか不明だが、村人はわたしが1人になるのを嫌った。
わたしは、村長の住まいの1室で寝起きし、村で生活の面倒をみてもらう対価に労働した。
わたしは子どもだから、1人では生きていけない。
ストリートチルドレンになる気がないわたしは、住み込みで働く場所が必要だった。
成人すれば、村を出ていく。
それまでは、世話になろう。
口には出さないけれど、わたしの心は決まっていた。
村に留まる気はない。
大人になっても、子どものときと同じ待遇が続きそうだからだ。
子どもの労働量や質と大人の労働量や諸々の違いを考えてくれる大人は、村にいない。
一生を搾取され続けるのは御免だ。
せっかく異世界ファンタジー世界に生きているのだから、ファンタジーを味わわないと。
異世界転生して、良かったと思いながら、死にたい。
成人する日が楽しみだ。
ベリウンヘルツの王子だ。
王家は敬われる存在だと思っていたのだが、思い違いだと知った。
ベリウンヘルツには、絶対的権力者がいない。
王家も含めて。
群雄割拠。
色々なものが入り込み、呼び込まれる。
国の活性化に役立ってはいるのだが、ベリウンヘルツのお家芸は王位簒奪だと言われるくらいに、王家の入れ替わりが激しい。
今の王朝は、わたしが6代目になる。
わたしは、国王夫妻の子ども、王子として生まれたが、暮らしぶりは貴族の子どもと変わらない。
1つ違うのは、暗殺者が満員御礼なことだ。
王家の子どもに暗殺者を送りつけるのは、ベリウンヘルツの通過儀礼らしい。
暗殺者の襲撃を切り抜け、生き延びた者だけが、国王になる。
暗殺者に遭遇したときの恐怖を大人に伝えたら、至極真面目に説明された。
切り抜けられなかったら?
と聞いてみた。
セーフティネットを期待した。
しかし、世の中は無情だった。
返事は、1言。
死にます。
子どもに本物の暗殺者を送りつけて、生き延びろって、無理難題を押し付けすぎだろ?
助けてくれないの?
と聞いたら。
介錯をお求めですか?
と確認された。
冗談かと思ったが、違った。
合理的なんだと。
殺そうとした王子や王女が死ななかったら、その者が国王になるのを諸侯が認める。
死んで誰もいなくなったら、王になりたい諸侯で天下取りをして、勝者が国王になる。
説明を聞いて、暗殺者を送り込まれるくらいなら、王にならなくてよい。
臣下に下って、新しい王を支えたい。
暗殺を警戒しながら生きるなんて、病んでしまう。
わたしは、そんな殺伐とした地位につかなくてもよい。
そう言ったんだ。
そうしたら。
では、今すぐ死んで下さい。
と言って、自害用の短剣を押し付けられた。
王になりたくないのは、死にたいからじゃない。
死にたくないから、王になりたくないんだ。
暗殺者に怯える毎日を送るくらいなら、王になりたい人に譲って、わたしは平穏に生きていきたい。
わたしは、そう訴えた。
ダメらしい。
王家の子どもが生きていたら、次の王家の選出が始まらない。
かつての王家の血筋など、反乱の種にしかならないから、新しく王家を選出する前に、古い王家は根絶やしにしておくと決まっている。
そう、わたしが生きていたら、新しい王家の選出が始まらない。
わたしが暗殺者から逃れたいなら、生き延びて、狙われないようになるか、死んでしまうか、の2択。
恐ろしいことを聞かされた。
その決まりは廃止できないのか?と聞くと、その決まりがあるから、ベリウンヘルツは国としてまとまっていられるのだと諭された。
気に入らない王家は皆殺しにして、自分が天下をとればよい。
協力してもよい王家だったら、協力して、国を盛り立てればよい。
ベリウンヘルツの国としての在り方だから、戦線離脱は、死ぬことによってのみ、可能。
なんてところに生まれてしまったのか。
わたしは、心底恐怖した。
生き延びたから、認めてやると言われても、わたしは嬉しくない。
暗殺者を送りつけてきた人間と笑って酒を酌み交わすなんてできない。
わたしは、死にたくないし、生き延びて王になりたくもない。
どうしたものかと鬱々としていたら、全部捨てて逃げ出したらよいではないですか、と助言をくれた者がいた。
その通りだと思った。
なぜ、耐えることばかり考えていたのか。
わたしは逃げ出すことにした。
しかし、逃げ出すとは、どうすることなのか、分からない。
毎日、悶々としていたが、ある日、親切な通りすがりの旅人が、手伝ってくれることになった。
わたしは、旅人と一緒に城の外に出た。
城の外にも暗殺者は来た。
暗殺者は何組も来て、わたしは城の外でも、逃げ回った。
休む間もなく、逃げ回ったせいで、わたしの体力も知力も気力も最底辺になった。
もうダメだと思ったとき、ふっと体が軽くなって、わたしは知らない土地にいた。
何があったのか、わからないが、わたしは死なずに済んだ。
ありがたい。もうベリウンヘルツに戻りたくない。
この土地で静かに生きよう。
わたしは、出現した土地で保護され、孤児として村の労働力になった。
孤児だからか、わたしだからか不明だが、村人はわたしが1人になるのを嫌った。
わたしは、村長の住まいの1室で寝起きし、村で生活の面倒をみてもらう対価に労働した。
わたしは子どもだから、1人では生きていけない。
ストリートチルドレンになる気がないわたしは、住み込みで働く場所が必要だった。
成人すれば、村を出ていく。
それまでは、世話になろう。
口には出さないけれど、わたしの心は決まっていた。
村に留まる気はない。
大人になっても、子どものときと同じ待遇が続きそうだからだ。
子どもの労働量や質と大人の労働量や諸々の違いを考えてくれる大人は、村にいない。
一生を搾取され続けるのは御免だ。
せっかく異世界ファンタジー世界に生きているのだから、ファンタジーを味わわないと。
異世界転生して、良かったと思いながら、死にたい。
成人する日が楽しみだ。
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