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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
758.行きはよいよい。帰りは?
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その村には、時々、人が湧く。
ぽこん、ぽこん。
「おー、きたきた。」
大人だったり、子どもだったり、男だったり、女だったり。
湧いて出てくる人の年齢も見た目も色々だが、働けない年齢の者はいない。
体が自由に動き、指示に従う頭のある者。
幼く聞き分けがない子どもや、癇癪持ちの大人はいない。
ここにいるのは、元いた場所から逃げ出してきて、行き場のない者達。
小さい者も、大きな者も、元いた場所から逃げ出したいと願い、合格して、この村に来た。
逃げ出したいと願っても、この村に入れない者もいる。
合格しないと入れない。
村に入ってきたら、仕事を与えて生活をさせる。
村に来るまでの身分や、生活は関係ない。
この村の生活に合うように仕向ける。
この村の中にいたら、元いた世界の煩わしい全てとは縁が切れる。
この村に合わせて生きれば、刺激はなくとも、淡々と寿命を迎えられる。
この村は、ただ生きていくための場所だ。
不定期に湧いてくる人の中には、新しい何かを思いつく者もいるが、何かを試すためのものがない。
シャリン王子は、村での生活に慣れてくるに従って、自分の環境を理解していった。
緊急避難のための場所としては最適だが、長く暮らす場所ではない。
毎日同じことの繰り返し。
飽きる。
シャリン王子が、飽きたから、出ていきたい、という思いを秘めたままでいるのは、見てしまったからだ。
シャリン王子より前に村に来たというその子どもは、ひどくぐずった。
「帰りたい。帰りたい。お家に帰らせて。」
子どもがぐずっても、大人は誰も気にしない。
子どもは1日中、ぐずっていた。
仕事終わりの時間になった。
子どもは、ぐずっているばかりで、ノルマを達成していなかった。
子どもは、ぐずったまま、自分の寝床へ引き揚げようとした。
そのとき。
「仕事をしなかったな。」
という声が聞こえた。
「仕事をしないのなら、お前が仕事になるがいい。」
声がするやいなや、ぐずった子どもの頭上にブラックホールが発生した。
ズボッと音を立てて、子どもが吸い込まれると、ブラックホールは消失した。
何だ、今の。
シャリン王子は、悲鳴をこらえた。
仕事をしないと、仕事にされる?
どういう意味だ?
いずれにしても、今の暮らしに飽きたからと簡単に外には出られなそうだ。
シャリン王子は、毎日のノルマをこなしながら、周りを観察した。
最初、村は、ただの善意の村人の集まりに見えた。
大人は皆、文句を言わず毎日ノルマをこなしている。
特に面白いこともないのに、毎日にこやかだ。
感情の起伏が認められるのは、子どもばかり。
シャリン王子の頭の中に1つの可能性がよぎる。
宗教施設の中にいるみたいだ。
子どもは、与えられた仕事をしているだけ。
大人は、とても幸せそうにしている。
この空間に染まっては、外に行けない。
染まっていないことがバレても、生きていけない。
シャリン王子は、大人しく周りを観察し続けた。
シャリン王子よりも年上の子ども達は何人もいた。
お喋りだったり、わがままだったり、寂しがり屋だったり、嘘つきだったり。
全員、子どもらしい子どもだったのに。
15歳を過ぎた途端、急に、他の大人みたいに幸せそうな表情をするようになった。
子ども時分の個性がかき消されて、至福の微笑みを浮かべ、意味があるのかないのか、分からない会話を大人同士でし始める。
15歳を過ぎて、大人になると、子どもに関心がなくなる。
子どもと大人の違いを気にしたり、変化のない毎日に不満を持つのは子どもだけだ。
シャリン王子は、15歳になったら、出ていって、ファンタジー異世界の世界に戻る計画を慎重に立て直した。
15歳を過ぎたら、ダメだ。
毎日のノルマを達成して、15歳になる前に脱出しないと。
でも、どうやって?
出口はどこにある?
シャリン王子は、村の外を知らないことに気づいた。
ノルマを達成してから、寝床に戻るまでに、うろうろと歩き回るようにしたが、ずっと視線がついてくる。
至福の微笑みを浮かべた大人は、いつもシャリン王子を見ていた。
どこへ行っても。
シャリン王子は、視線を感じながら、考えていた。
この村に来たとき。
わたしは、ベリウンヘルツから逃げ出せたと考えていた。
しかし、この場所にいることは逃げ出せたことになるのだろうか?
この村が、ベリウンヘルツの王子であるわたしの逃げ場として相応しいと言えるだろうか?
ひょっとしたら、わたしは、この場所へ逃げるように誘い込まれたのではないだろうか?
ぽこん、ぽこん。
「おー、きたきた。」
大人だったり、子どもだったり、男だったり、女だったり。
湧いて出てくる人の年齢も見た目も色々だが、働けない年齢の者はいない。
体が自由に動き、指示に従う頭のある者。
幼く聞き分けがない子どもや、癇癪持ちの大人はいない。
ここにいるのは、元いた場所から逃げ出してきて、行き場のない者達。
小さい者も、大きな者も、元いた場所から逃げ出したいと願い、合格して、この村に来た。
逃げ出したいと願っても、この村に入れない者もいる。
合格しないと入れない。
村に入ってきたら、仕事を与えて生活をさせる。
村に来るまでの身分や、生活は関係ない。
この村の生活に合うように仕向ける。
この村の中にいたら、元いた世界の煩わしい全てとは縁が切れる。
この村に合わせて生きれば、刺激はなくとも、淡々と寿命を迎えられる。
この村は、ただ生きていくための場所だ。
不定期に湧いてくる人の中には、新しい何かを思いつく者もいるが、何かを試すためのものがない。
シャリン王子は、村での生活に慣れてくるに従って、自分の環境を理解していった。
緊急避難のための場所としては最適だが、長く暮らす場所ではない。
毎日同じことの繰り返し。
飽きる。
シャリン王子が、飽きたから、出ていきたい、という思いを秘めたままでいるのは、見てしまったからだ。
シャリン王子より前に村に来たというその子どもは、ひどくぐずった。
「帰りたい。帰りたい。お家に帰らせて。」
子どもがぐずっても、大人は誰も気にしない。
子どもは1日中、ぐずっていた。
仕事終わりの時間になった。
子どもは、ぐずっているばかりで、ノルマを達成していなかった。
子どもは、ぐずったまま、自分の寝床へ引き揚げようとした。
そのとき。
「仕事をしなかったな。」
という声が聞こえた。
「仕事をしないのなら、お前が仕事になるがいい。」
声がするやいなや、ぐずった子どもの頭上にブラックホールが発生した。
ズボッと音を立てて、子どもが吸い込まれると、ブラックホールは消失した。
何だ、今の。
シャリン王子は、悲鳴をこらえた。
仕事をしないと、仕事にされる?
どういう意味だ?
いずれにしても、今の暮らしに飽きたからと簡単に外には出られなそうだ。
シャリン王子は、毎日のノルマをこなしながら、周りを観察した。
最初、村は、ただの善意の村人の集まりに見えた。
大人は皆、文句を言わず毎日ノルマをこなしている。
特に面白いこともないのに、毎日にこやかだ。
感情の起伏が認められるのは、子どもばかり。
シャリン王子の頭の中に1つの可能性がよぎる。
宗教施設の中にいるみたいだ。
子どもは、与えられた仕事をしているだけ。
大人は、とても幸せそうにしている。
この空間に染まっては、外に行けない。
染まっていないことがバレても、生きていけない。
シャリン王子は、大人しく周りを観察し続けた。
シャリン王子よりも年上の子ども達は何人もいた。
お喋りだったり、わがままだったり、寂しがり屋だったり、嘘つきだったり。
全員、子どもらしい子どもだったのに。
15歳を過ぎた途端、急に、他の大人みたいに幸せそうな表情をするようになった。
子ども時分の個性がかき消されて、至福の微笑みを浮かべ、意味があるのかないのか、分からない会話を大人同士でし始める。
15歳を過ぎて、大人になると、子どもに関心がなくなる。
子どもと大人の違いを気にしたり、変化のない毎日に不満を持つのは子どもだけだ。
シャリン王子は、15歳になったら、出ていって、ファンタジー異世界の世界に戻る計画を慎重に立て直した。
15歳を過ぎたら、ダメだ。
毎日のノルマを達成して、15歳になる前に脱出しないと。
でも、どうやって?
出口はどこにある?
シャリン王子は、村の外を知らないことに気づいた。
ノルマを達成してから、寝床に戻るまでに、うろうろと歩き回るようにしたが、ずっと視線がついてくる。
至福の微笑みを浮かべた大人は、いつもシャリン王子を見ていた。
どこへ行っても。
シャリン王子は、視線を感じながら、考えていた。
この村に来たとき。
わたしは、ベリウンヘルツから逃げ出せたと考えていた。
しかし、この場所にいることは逃げ出せたことになるのだろうか?
この村が、ベリウンヘルツの王子であるわたしの逃げ場として相応しいと言えるだろうか?
ひょっとしたら、わたしは、この場所へ逃げるように誘い込まれたのではないだろうか?
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