879 / 1,496
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
880.相互理解は、理解できない相手だと、お互いに認識するところから始まったりしない?
しおりを挟む
死骸と死体の番を死ぬまで続けて、と言われて、喜ぶか?
1番手は、ドン引きしていた。
フリーの傭兵をしてきた経験から、依頼主になりそうな貴族に、面と向かって、逆らうような真似は賢明ではないと知っている。
依頼主にしか、意味がわからない仕事なんて、世の中にごまんとある。
今更、驚きはしない。
フリーの傭兵は、
意味がわからない仕事に、意味を持たせたり、
依頼主である貴族を満足させるポイントを探り当てて、落とし所を決めたりを自分自身でやる。
貴族なんて、軽い気持ちで理不尽なことを口にするから、怒りだって、今更過ぎる。
それでも。
一生、死骸と死体を見守る仕事だなんて、不気味過ぎる。
死体愛好家なのか?
墓守りではダメなのか?
まさか、フェンリルがアンデッドにならないように見張れ、と?
神様がアンデッド化?
まさかね。
なら、何のために?
貴族ってやつは、ろくでもない仕事を思いつくものだ、油断は禁物。
ダルクの発言にドン引きしながらも、1番手は頭を働かせていた。
ダルクは、1番手の思考なんざこれっぽっちも気にしていない。
ダルクが考えることは、物事の大局。
1番手は、ダルクの家族でも、領民でもない。
1人の余所者の希望や将来を慮るのは、些事過ぎて、ダルクの仕事にならない。
「転職しないのかな?乗り気じゃないなら、他に頼むから、気にしなくていい。」
とダルク。
1番手は慌てた。
貴族が、他に頼むというときは、仕事を断った腹いせに、他の仕事の依頼がこないように手を回すと言っているも同然。
1番手は言い繕う。
「お仕事の目的が分からなくて、どのような役目をお求めなのかと、考えていました。」
ダルクは、1番手が本人にも職場にも合致していると考えたから、たまたま目の前にいた1番手に仕事を振ろうとしただけで、1番手が拒否したら、ビーイット公爵家から代わりの人を出させる腹積もりである。
仕事を断られた腹いせに、干してやろうという発想はダルクにはない。
人件費削減。
資源の有効活用。
1番手を選んだ理由なんて、その2つのピースがうまくはまったから、にすぎないからだ。
ダルクは、仕事に乗り気ではない人間に、仕事をふる気は全くない。
誠実に仕事に取り組まない人間には、仕事を依頼しない。
依頼する相手が、1番手でないといけない理由も、ダルクにはない。
ダルクと1番手は、考えているベクトルが違う。
相互理解は、どこかに共通点がない限り、理解不可能な存在だと互いに認める方が早い。
「生きている間、死骸と死体が時と共に風化する様を見届ける役割だよ?」
とダルク。
ダルクの説明には、裏も表もない。
一方。
ダルクが貴族だと身構えている1番手。
貴族相手に、裏読みせずにはいられないから、不安になる。
「いつ頃、風化するんでしょうか?」
と1番手。
「分からないなあ。」
ダルクの人生で、初めてのケースだ。
予想もつかない。
「仕事の期限は?」
と1番手。
曖昧な契約は、回避一択。
「風化するまで。」
とダルク。
ダルクは、1番手に答えを返しながら、思った。
賢くないのかな?
さっきから、同じ会話をしている、と。
「風化した後、私はどうなりますか?」
と1番手は、最も聞きたいことを聞いた。
見守る仕事の後に、別の仕事がなければ、食い扶持を稼げない。
自分自身で仕事の契約を決めるフリーの1番手には。
仕事の終わりは明示されているのに、契約の終わりの明示されない仕事なんて、不安しかない。
次の仕事を決められないじゃないか。
1番手の質問に驚くダルク。
ダルクの感覚では、1番手がこの世を去る方が先だ。
なんで、死んだ後の仕事の心配をしているんだろう?
ダルクには、本気で分からない。
「死んでからも、心安らかに永眠せずに、仕事をするつもりなのかい?」
ダルクは、1番手に聞いてみた。
1番手は、ドン引きしていた。
フリーの傭兵をしてきた経験から、依頼主になりそうな貴族に、面と向かって、逆らうような真似は賢明ではないと知っている。
依頼主にしか、意味がわからない仕事なんて、世の中にごまんとある。
今更、驚きはしない。
フリーの傭兵は、
意味がわからない仕事に、意味を持たせたり、
依頼主である貴族を満足させるポイントを探り当てて、落とし所を決めたりを自分自身でやる。
貴族なんて、軽い気持ちで理不尽なことを口にするから、怒りだって、今更過ぎる。
それでも。
一生、死骸と死体を見守る仕事だなんて、不気味過ぎる。
死体愛好家なのか?
墓守りではダメなのか?
まさか、フェンリルがアンデッドにならないように見張れ、と?
神様がアンデッド化?
まさかね。
なら、何のために?
貴族ってやつは、ろくでもない仕事を思いつくものだ、油断は禁物。
ダルクの発言にドン引きしながらも、1番手は頭を働かせていた。
ダルクは、1番手の思考なんざこれっぽっちも気にしていない。
ダルクが考えることは、物事の大局。
1番手は、ダルクの家族でも、領民でもない。
1人の余所者の希望や将来を慮るのは、些事過ぎて、ダルクの仕事にならない。
「転職しないのかな?乗り気じゃないなら、他に頼むから、気にしなくていい。」
とダルク。
1番手は慌てた。
貴族が、他に頼むというときは、仕事を断った腹いせに、他の仕事の依頼がこないように手を回すと言っているも同然。
1番手は言い繕う。
「お仕事の目的が分からなくて、どのような役目をお求めなのかと、考えていました。」
ダルクは、1番手が本人にも職場にも合致していると考えたから、たまたま目の前にいた1番手に仕事を振ろうとしただけで、1番手が拒否したら、ビーイット公爵家から代わりの人を出させる腹積もりである。
仕事を断られた腹いせに、干してやろうという発想はダルクにはない。
人件費削減。
資源の有効活用。
1番手を選んだ理由なんて、その2つのピースがうまくはまったから、にすぎないからだ。
ダルクは、仕事に乗り気ではない人間に、仕事をふる気は全くない。
誠実に仕事に取り組まない人間には、仕事を依頼しない。
依頼する相手が、1番手でないといけない理由も、ダルクにはない。
ダルクと1番手は、考えているベクトルが違う。
相互理解は、どこかに共通点がない限り、理解不可能な存在だと互いに認める方が早い。
「生きている間、死骸と死体が時と共に風化する様を見届ける役割だよ?」
とダルク。
ダルクの説明には、裏も表もない。
一方。
ダルクが貴族だと身構えている1番手。
貴族相手に、裏読みせずにはいられないから、不安になる。
「いつ頃、風化するんでしょうか?」
と1番手。
「分からないなあ。」
ダルクの人生で、初めてのケースだ。
予想もつかない。
「仕事の期限は?」
と1番手。
曖昧な契約は、回避一択。
「風化するまで。」
とダルク。
ダルクは、1番手に答えを返しながら、思った。
賢くないのかな?
さっきから、同じ会話をしている、と。
「風化した後、私はどうなりますか?」
と1番手は、最も聞きたいことを聞いた。
見守る仕事の後に、別の仕事がなければ、食い扶持を稼げない。
自分自身で仕事の契約を決めるフリーの1番手には。
仕事の終わりは明示されているのに、契約の終わりの明示されない仕事なんて、不安しかない。
次の仕事を決められないじゃないか。
1番手の質問に驚くダルク。
ダルクの感覚では、1番手がこの世を去る方が先だ。
なんで、死んだ後の仕事の心配をしているんだろう?
ダルクには、本気で分からない。
「死んでからも、心安らかに永眠せずに、仕事をするつもりなのかい?」
ダルクは、1番手に聞いてみた。
0
あなたにおすすめの小説
ヒーロー組織のサポートメンバーになりました!
はちのす
BL
朝起きたら、街はゾンビだらけ!生き残りたい俺は、敵に立ち向かうヒーロー組織<ビジランテ>に出逢った。
********
癖の強いヒーロー達の"心と胃の拠り所"になるストーリー!
※ちょっとイチャつきます。
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
【柳原学園】いやいや、俺は『俺様生徒会長』だから
西園 斎
BL
家の都合で『俺様』を演じてる生徒会長が、生徒会やら風紀やら教師やらから好かれるお話。
演技俺様会長総受け(愛され)/後固定CP
*10年以上前の作品を、やや加筆修正していきます
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー
エウラ
BL
───僕の人生、最悪だった。
生まれた家は名家で資産家。でも跡取りが僕だけだったから厳しく育てられ、教育係という名の監視がついて一日中気が休まることはない。
それでも唯々諾々と家のために従った。
そんなある日、母が病気で亡くなって直ぐに父が後妻と子供を連れて来た。僕より一つ下の少年だった。
父はその子を跡取りに決め、僕は捨てられた。
ヤケになって家を飛び出した先に知らない森が見えて・・・。
僕はこの世界で人生を再始動(リスタート)する事にした。
不定期更新です。
以前少し投稿したものを設定変更しました。
ジャンルを恋愛からBLに変更しました。
また後で変更とかあるかも。
完結しました。
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる
六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。
強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。
死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。
再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。
※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。
※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる