898 / 1,496
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
899.ボクの腹案を披露しちゃうの。ビーイット公爵家をどうする?問題。
しおりを挟む
デヒルお兄様の言葉にシーリ・ポートは息を飲む。
ガランに三顧の礼をするならともかく、利用する発想はいただけないの。
ガランは、守護神や救世主ではない。平易に言うと、ご意見番。
ご意見番は、相談にのりはしても、自らは動かないものなの。
ビーイット公爵家の当主が勘違いした。
ガランは、コーハ王国が困ったときに助けてくれる、と。
ガランは、困った事態を引き起こした当事者に責任を果たさせることはあっても救いの手を差し伸べたりはしない。
相談しにきたら、知恵は授けたけど、手は貸さない。
困ったから、と勝手に持ち出して、利用してよい道具ではない。
デヒルお兄様の腹立ちが何か。
シーリ・ポートは、正確に理解した。
「ビーイット公爵家は、社交から遠ざかりながらも、情報を集めるための人員育成は怠らなかった。閉じこもることで、家は存続したが、繋がりは失われた。」
とデヒルお兄様。
シーリ・ポートは黙って沙汰を待つ。
「フィリスの希望は?」
とデヒルお兄様。
ボクは腹案を出す。
「イリダ殿とマルビル殿は身柄をガランへ引き渡しの上、処刑。
ビーイット公爵家の当主は娘に当主の座を譲り、ビーイット公爵家はビーイット男爵家に。
ビーイット公爵家の領地は国へ返還。
娘の代で、ビーイット男爵家を畳むかどうかは、今後10年で决める。
いかがでしょうか?」
「よく出来た。」
とデヒルお兄様。
口には出していないけれど、ボクは決めているの。
ガランへ身柄の引き渡しが済んだら、イリダ殿とマルビル殿が、転生者かどうかの確認する。
この世界に馴染むつもりがなく、引っ掻き回すだけなら、マーゴットの新しい下僕に魂ごと消して貰うの。
ボクの安心と安全のためにね。
これは、ボクのわがまま。
今回、ボクが生きて王都に帰還出来たのは、幸運が重なったおかげ。
ボクが、元フェンリルから解放されて、王都でデヒルお兄様とお話しているのは奇跡だと思うの。
拉致されたのが、ボクではなく、ハーマルお兄様だったら?
茶色い小鳥のチャーチャが元フェンリルに影響を受けた土地で無事にいられるとは思わないの、ボク。
相棒は、人生のパートナー。
結婚してできる伴侶とは、別物。
相棒は、ボク達人間が死ぬまで寄り添ってくれる。
もし、チャーチャが不調になったら、ハーマルお兄様の心身に響く。
大切な相棒の不調に無関心ではいられないもの、ボク達。
もし、また同じ様に、ボクが拉致されたときに、龍が来てくれるとも限らない。
龍が降臨しなかったら、ボクは、一生、元フェンリルのメスにされていたの。
ボクじゃ、元フェンリルに力が及ばなかったもの。
元フェンリルにメス扱いされたことを思い返すと、苦しくて悔しくて、怖くて、体が震えて、手足が冷たくなる。
安心できる場所で、泣きながら、眠っていたい。
怖いものがいなくなるまで、隠れていたい。
そんな思考がボクの行動を支配しようとする。
後で。
この事情聴取が終わったら。
アンドリューに抱いてもらって、嫌な記憶や感触をすり替えてしまうの。
ボクは、自分に言い聞かせる。
もうボクを蹂躙した元フェンリルはいない。
お父様と龍がやっつけてくださった、と。
元フェンリルの最期を思い返しながら、自分を落ち着かせるの。
怖いものは滅んだって。
もうメスにされないんだって。
ガランに三顧の礼をするならともかく、利用する発想はいただけないの。
ガランは、守護神や救世主ではない。平易に言うと、ご意見番。
ご意見番は、相談にのりはしても、自らは動かないものなの。
ビーイット公爵家の当主が勘違いした。
ガランは、コーハ王国が困ったときに助けてくれる、と。
ガランは、困った事態を引き起こした当事者に責任を果たさせることはあっても救いの手を差し伸べたりはしない。
相談しにきたら、知恵は授けたけど、手は貸さない。
困ったから、と勝手に持ち出して、利用してよい道具ではない。
デヒルお兄様の腹立ちが何か。
シーリ・ポートは、正確に理解した。
「ビーイット公爵家は、社交から遠ざかりながらも、情報を集めるための人員育成は怠らなかった。閉じこもることで、家は存続したが、繋がりは失われた。」
とデヒルお兄様。
シーリ・ポートは黙って沙汰を待つ。
「フィリスの希望は?」
とデヒルお兄様。
ボクは腹案を出す。
「イリダ殿とマルビル殿は身柄をガランへ引き渡しの上、処刑。
ビーイット公爵家の当主は娘に当主の座を譲り、ビーイット公爵家はビーイット男爵家に。
ビーイット公爵家の領地は国へ返還。
娘の代で、ビーイット男爵家を畳むかどうかは、今後10年で决める。
いかがでしょうか?」
「よく出来た。」
とデヒルお兄様。
口には出していないけれど、ボクは決めているの。
ガランへ身柄の引き渡しが済んだら、イリダ殿とマルビル殿が、転生者かどうかの確認する。
この世界に馴染むつもりがなく、引っ掻き回すだけなら、マーゴットの新しい下僕に魂ごと消して貰うの。
ボクの安心と安全のためにね。
これは、ボクのわがまま。
今回、ボクが生きて王都に帰還出来たのは、幸運が重なったおかげ。
ボクが、元フェンリルから解放されて、王都でデヒルお兄様とお話しているのは奇跡だと思うの。
拉致されたのが、ボクではなく、ハーマルお兄様だったら?
茶色い小鳥のチャーチャが元フェンリルに影響を受けた土地で無事にいられるとは思わないの、ボク。
相棒は、人生のパートナー。
結婚してできる伴侶とは、別物。
相棒は、ボク達人間が死ぬまで寄り添ってくれる。
もし、チャーチャが不調になったら、ハーマルお兄様の心身に響く。
大切な相棒の不調に無関心ではいられないもの、ボク達。
もし、また同じ様に、ボクが拉致されたときに、龍が来てくれるとも限らない。
龍が降臨しなかったら、ボクは、一生、元フェンリルのメスにされていたの。
ボクじゃ、元フェンリルに力が及ばなかったもの。
元フェンリルにメス扱いされたことを思い返すと、苦しくて悔しくて、怖くて、体が震えて、手足が冷たくなる。
安心できる場所で、泣きながら、眠っていたい。
怖いものがいなくなるまで、隠れていたい。
そんな思考がボクの行動を支配しようとする。
後で。
この事情聴取が終わったら。
アンドリューに抱いてもらって、嫌な記憶や感触をすり替えてしまうの。
ボクは、自分に言い聞かせる。
もうボクを蹂躙した元フェンリルはいない。
お父様と龍がやっつけてくださった、と。
元フェンリルの最期を思い返しながら、自分を落ち着かせるの。
怖いものは滅んだって。
もうメスにされないんだって。
1
あなたにおすすめの小説
ヒーロー組織のサポートメンバーになりました!
はちのす
BL
朝起きたら、街はゾンビだらけ!生き残りたい俺は、敵に立ち向かうヒーロー組織<ビジランテ>に出逢った。
********
癖の強いヒーロー達の"心と胃の拠り所"になるストーリー!
※ちょっとイチャつきます。
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
灰の底で君に出会う
鮭茶漬け
BL
両親を亡くした高校生、神崎透は叔母の家に引き取られて暮らしている。しかしその家は、家族と呼べる場所ではなかった。家事、雑用、そしてバイト。どれだけ働いても感謝されることはなく、透は「穀潰し」と呼ばれながら日々を過ごしていた。
それでも透は思っている。ここに置いてもらえるだけでありがたい、と。
これは――居場所を持たなかった少年が、初めて愛を知るまでの物語。
【柳原学園】いやいや、俺は『俺様生徒会長』だから
西園 斎
BL
家の都合で『俺様』を演じてる生徒会長が、生徒会やら風紀やら教師やらから好かれるお話。
演技俺様会長総受け(愛され)/後固定CP
*10年以上前の作品を、やや加筆修正していきます
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる