子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第5章 丸付けは、全部終わってからだよ?後手に回ったからって、それが何?

128.手を差し伸べたいと思ったときには、もう手を出している。

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マーゴット、キャスリーヌ、バネッサがいる場所は、使用人帯同の貴族の女子寮の玄関ホール。

マーゴットと寮の職員による話し合いは、寮の職員の機転により、マーゴットによる公爵家と侯爵家のご令嬢への公開処刑に変わった。

現在進行形で、新しい娯楽が発生中のため、玄関ホールに集まったご令嬢と侍女は、1人も立ち去らずに行く方を見守っている。

バネッサは、2ヶ月程の付き合いの中で、マーゴットとキャスリーヌとの距離感をつかんでいるため、マーゴットの妨げになることはしない。

固唾をのんで、行く末を見守る人々の中。

レベッカ・ショアは、すっかり忘れていたことを思い出した。

地面にひれ伏して号泣していた新入生。

あの子、どうなったんだろう?

泣き声は聞こえないから、泣き止んだみたいだけど。

自身の身の振り方が定まったので、気になる。

今、この流れなら、寮から出ていかない、と宣言したら、通りそう。

勧めてみよう。
お節介だとは思うけれど、お節介が嬉しいときもあるから。

あの子、どこにいるんだろう?

レベッカ・ショアは、きょろきょろと探す。

床にしがみつく勢いだったあの子は、起き上がり、立ち上がっていた。

床にひれ伏していたせいで、髪型も服も汚れてしまっている。
号泣していたために、顔には幾筋もの涙の跡が残り、腫れぼったい瞼と赤らんだ鼻のままで。
あの子は、ひれ伏していた場所に立っていた。

あの子の周りには、ぽっかりと空間があって、誰も近づかない。

まるで、触れたら呪われる呪物のように、避けられている。

私も、なんでか嫌われているけれど、あの子はなんで避けられているのか?

とりあえず。
同じ玄関ホールにいるなら聞こえるかな?

レベッカ・ショアは、声を出した。

「私の順番は、終わったよ。次は、貴女。貴女も、寮から出ていかない、って言いなよ。」

レベッカ・ショアは、あの子の名前を知らない。

私は、マーゴットに名前を呼んで、頑張りを認めてもらえて、嬉しかった。
前向きになれた。

あの子の感情が、レベッカ・ショアと同じように揺れ動くとは限らない。

でも。
私は、あの子の名前を呼びたい。

あの子の名前を呼んで、諦めるには、早いよって、言う。

いつの間にか。
レベッカ・ショアの足は、あの子のところに向かっていた。

レベッカ・ショアは、あの子の正面に立った。

「入学してからずっと、話しかけてくれて、ありがとう。嬉しかった。
私はレベッカ・ショア。
貴女の名前を教えて。私は、貴女のことを貴女の名前を呼びたい。」
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