子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

610.マーゴット、ミノカサゴ、霊獣シジミ、ジュゴン先生。緊迫する空間のスイッチを切ったのは、レベッカ・ショア?

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マーゴット、ミノカサゴ、霊獣シジミは、それぞれ頭をフル回転させている。

マーゴット、ミノカサゴ、霊獣シジミ、ジュゴン先生。

部屋の中の張り詰めた緊迫感をフンニャリと緩めたのは、レベッカ・ショアの明るい呼びかけだった。

「マーゴット。
生きている足ヒレくんをジュゴン先生にあげていい?」
とレベッカ・ショア。

マーゴットの魔法は、ナンシー・ボーンの家の中の音を外に漏らさないが、外の音は聞こえるようにしてある。

ガラン領以外の場所で、外の状況が分からない中で閉じこもるなど危険でしかないからだ。

レベッカ・ショアの声を聞いて、ぴりぴりしていた緊張感が最初に緩んだのは、ジュゴン先生だった。

ジュゴン先生は、レベッカ・ショアの声を聞いた途端、先生に戻った。

「生徒が待っているから、話を聞かないと。

マーゴットさんのお話は、とても興味深いものだったわ。

次にお話する機会を楽しみにしているわ。」

ジュゴン先生は、マーゴットの掌にいる霊獣シジミから顔を上げてマーゴットに話しかけている。

マーゴットを見てガランの娘、と話していたジュゴン先生の様子は、鳴りを潜めている。

打つ手を考えられていない今、何事も慎重にいく方がいい。

マーゴットは、素早く答えを出した。

「ジュゴン先生と、貴重なお話ができて良かったです。

お時間、ありがとうございました。

レベッカ・ショアが待っています。

わたしに続いて出てください。」

マーゴットは、カバンの蓋を開けて、ミノカサゴを招く。

「ミノカサゴ、今日もありがとう。部屋に戻って話をしたい。」
とマーゴット。

「勿論。話すことがたくさんできたわ。」
とミノカサゴ。

ミノカサゴは、マーゴットの腰につけてあるカバンにスポンとおさまった。

マーゴットは、掌で頑張ってくれた霊獣シジミにも、お礼を言う。

「ありがとう、シジミ。

わたしは、とても心強かった。

わたしの部屋に戻ったら、シジミと、ミノカサゴと、わたしとで、これまでとこれからの会議をしたい。」
とマーゴット。

「シジミちゃんは、マーゴットを守った。」
と霊獣シジミ。

「わたしは、シジミに守ってもらった。

シジミ。
いつも、わたしは、誰かを守る側だから、今日は新鮮だった。

守られる気持ちもよく分かった。

わたしは、これからも、わたしが守るべきものを守っていく。

シジミみたいに。」
とマーゴット。

「シジミちゃんと一緒!」
霊獣シジミは、マーゴットの掌から、マーゴットのポケットへ。

マーゴットは、ポケットの上から、霊獣シジミを確認した。

ちゃんといる。

マーゴットは、ナンシー・ボーンの家で使っていた魔法を解く。

「マーゴット?」
とレベッカ・ショアの声が扉の向こうから聞こえた。

「レベッカ・ショア。扉を開けるから、離れて。」
とマーゴット。

「分かった。」
とレベッカ・ショア。

マーゴットが扉を開けると。

満面の笑みを浮かべたレベッカ・ショアが、足ヒレくんと並んで、マーゴットに手を振っている。

マーゴットは、玄関の扉を出て、横にずれた。

マーゴットに続いて、ジュゴン先生が出てくる。

「ジュゴン先生。見て、足ヒレくんだよ。
ジュゴン先生に足ヒレくんをプレゼント!」
とジュゴン先生を見たレベッカ・ショア。
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