子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第9章 2年目のニンデリー王立学園での生活は、波乱含みの授業参観から。

796.スラッルス・トークンは、ハーマルやマーゴットと、前世のことを含めた会話を積極的にしている。

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マーゴットが、スラッルス・トークンを異世界転生者として扱うのは、マーゴット達がいる地下の施設の特性を引き出せる対象者であり、マーゴットが囮にしながら守れると判断したから。

「俺は、前世で上下関係が厳しい社会に身を置いていた。」
とスラッルス・トークン。

日本の裏社会にいたスラッルス・トークンは、人生の長い時間を組織の中で生きていた。

「非常事態において、統制がとれない状態で異世界転生者はどうする?」
とハーマル。

「魔法が使えるなら、バラバラに魔法を放ち出したりはすると思う。

集団内での、力による強奪もあるかもしれない。」
とスラッルス・トークン。

「強奪の局面において、異世界転生者は階級を考慮する?」
とマーゴット。

「異世界転生者がどちら側の立場かによるんじゃないかな。

階級が上の立場に異世界転生者がいたら、階級制度を押し通すと思う。」
とハーマル。

「異世界転生者の階級が下なら、なんで従わないといけないんだ、と反発からの下剋上もあり得る?」
とマーゴット。

「個人差はあれど、異世界転生者には、異世界転生者である自分だけが知っていることがあるという、自分だけを特別視する考え方が大なり小なりある。

普段は抑えていても、非常事態だと、はっちゃけるタイプも少なくない。」
とハーマルは遠い目をした。

ハーマルは、非常事態に陥ったときに、その場にいた異世界転生者から苦労させられたのだろう、とマーゴットは慮った。

「全員が助かろうとするかどうか、自分だけは助かろうの可能性もあるけれど、助かろうとする異世界転生者がまとまることは?」
とマーゴット。

「あると思う。

助かるためにまとまろうとしてうまくいくかは、分からない。

避難訓練はしていても、実践するには、何も参考にできない環境だから。」
とスラッルス・トークン。

「統制がとれたらとれたで、集団で、斜め上へ暴走し始めたり。

統制がとれた内部での潰し合いにはしることもあるかな。

人間が集まれば。」
とハーマル。

「異世界転生者にとって、ニンデリー王立学園の地下にある施設は、魔法を使わないで脱出出来るようには見えない?」
とマーゴット。

「魔法なしでの脱出、となると。

肉体だけで?」
とスラッルス・トークン。

「異世界転生者は、魔法が使用不可なら、使えるのは肉体だけという発想をすることはある?」
とマーゴット。

「肉体だけで、この場所から脱出出来るかという発想になるかだけど。

難しいと俺は思う。

道具が欲しくなる。はしごとか。」
とスラッルス・トークン。

「肉体だけでの脱出が無理なら、魔法が使える異世界転生者は、魔法を使いたくなる?」
とマーゴット。

マーゴットは、異世界転生者の思考傾向について尋ねている。

スラッルス・トークンは、言葉を選びながら説明した。

「俺の前世に、魔法はなかった。

俺の前世での魔法は、便利で万能なイメージがつきまとっていた。」
とスラッルス・トークン。

想像の産物なら、そういうものだ、とマーゴットは頷く。

道具や手段ではなく、娯楽として魔法をとらえていたのなら、想像の翼を広げられたことだろう。

「何か脱出できる方法はないかと肉体の使い方を考えるよりも先に、異世界転生者が魔法を試すことはある?」
とマーゴット。
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