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182.『もう遅いです。』と北白川サナ。俺は、ラキちゃんと話をしたいと考えて行動に移した。その結果が?
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秘密の暴露は、蜜の味。
二人の女は、くすくすと笑いながら、ラキちゃんに話した秘密を俺に話した。
俺が聞いた秘密は、北白川サナにとって既知の情報だったのか。
北白川サナは、秘密の暴露に酔いしれる二人の女が、何を話しても反応しなかった。
『メグとハコは、ハコがメグを捕まえた。
教えて上げたのは、それだけ。』
と前の女。
『ハコは、正義が勝たないデスゲームでメグを見つけてから、メグに殺されないかとビクビクしていた。
でも、これは、伝えていないよ?
ラキの先輩のみっともない姿を伝えるなんてしない。』
と後ろの女。
『正義が勝たないデスゲームから脱出して戻ってきたハコは、正義が勝たないデスゲームからまた脱出したいと言ったわ。あはは。
正義が勝たないデスゲームの中は、ハコには合わないと実感したそう。
信条を曲げてでも、正義が勝たないデスゲームの外にいる方がいいとかいっていたけど、ラキには伝えていない。
ラキに話した秘密だけだとつまらないから、面白くしてあげる。』
と前の女。
『オウカとメグと如月ハコの間に、協力関係はなかったのか?
ハコは、オウカに庇われることを期待して、オウカを庇った。
ハコの計算では、正義が勝たないデスゲームを脱出する最短の方法が、オウカを庇い、オウカに庇われることだったのではないか?』
『ハコの考えることは、ハコにしか意味がない。』
と後ろの女。
『ハコは、脱出したがっていた。ハコだけ。』
と前の女。
『ラキちゃんは、脱出したがっていないように聞こえるが?』
『そりゃ、そうよ。』
『ハコは、ハコの目論見通り、二回目は、最短で、正義が勝たないデスゲームから脱出したわ。
死体になって。』
『ハコがいなくなったから、ラキが来た。』
二人の女は、笑いながら、膝を叩いている。
『もう一つ、秘密を教えたんだった。
ハコの秘密ではないから、言い忘れるところだったよ。』
と後ろの女。
『メグは、元刑事。』
と前の女。
俺は、目を見開いた。
『メグは、美人刑事として何度も特集が組まれた。』
『ハコが、メグを捕まえた後、メグの容姿は世界へ拡散。
美人すぎる殺人刑事が、看板に偽りなし、と話題になった。』
俺は、メグたんが元刑事なこと、と、女二人がメグたんとハコさんについて詳しく知っていたことに驚いた。
『警戒しすぎて、おかしくなったハコが、メグに突っかかったからね。』
『メグは、ハコなんか眼中になかったのに。』
『滑稽だった。』
『ブザマ様々。』
『ラキは、ハコがメグを捕まえたことを知らなかった。
教えたから、もう知っているけど。』
女二人は、秘密を暴露して、追加の秘密を寄越した。
『役立ててね。』
と後ろの女。
『いい画を期待しているから。』
と前の女。
俺と北白川サナは、追いかけるラキちゃんと逃げるメグたんを目で追っている。
ラキちゃんとメグたんは、殺し合いまでいっていない。
北白川サナは、追うラキちゃんと逃げるメグたんを見ても、興味がなさそうにしている。
俺は、北白川サナに聞いてみた。
「メグたんが、逃げ回っているのは、理由があるのか?」
メグたんが逃げ回っていなかったら、ラキちゃんとの勝敗が既についていてもおかしくない。
ラキちゃんとメグたん。
二人とも元刑事だが、正義が勝たないデスゲームに参加している理由が異なる。
ラキちゃんは、ドッジボールが、初めての殺人。
ラキちゃんは、人を殺すことに葛藤して、殺した。
メグたんは、ラキちゃんを導くように振る舞っていた。
正義が勝たないデスゲームでのメグたんの優位性は、確立されている。
メグたんは、ラキちゃんに合わせている。
ラキちゃんが、本気で追いかけているのか、手加減しているのか、俺には判断がつかない。
ラキちゃんとメグたんの姿を目で追う俺に、北白川サナは小さな声で返してきた。
「メグは、待っていたです。」
「何を?」
「観客です。」
と北白川サナ。
「観客?配信中なら、画面越しにいるだろう?」
「メグが待っていたのは、臨場感を演出する生の観客です。」
と北白川サナ。
観客?
周りを見回しても、俺と北白川サナだけ。
「誰もいないが。」
「私達です。
私達二人がいれば、十分です。」
と北白川サナ。
「俺達二人が観客、か?」
俺の反応は、一瞬遅れた。
俺が、ラキちゃんに会いたいと言って、ラキちゃんを追いかけてこなければ、メグたんは、ラキちゃんをかわし続けていた、ということか?
メグたんとラキちゃんの殺し合いでは、ラキちゃんに勝ち目はない。
俺が、ラキちゃんの死期を早めた、ということにならないか?
俺か、ラキちゃんと話がしたいと言ったばかりに。
「始まるです。
よく見ておくです。」
と北白川サナ。
「始まる前に、退避を。」
と言いかけた俺は、北白川サナが、静かに首を横に振ったのを見て、口をつぐむ。
「もう遅いです。」
と北白川サナは、前髪に隠した目で、そちらを見つめている。
「メグは、人に見せて賞賛を浴びることを好むです。
正義が勝たないデスゲームは、いうに及ばず、タケハヤプロジェクトの参加者は、メグの天職です。」
と北白川サナ。
「正義が勝たないデスゲームで、人に見せて、賞賛を浴びる内容というのは。」
「人殺しです。」
俺がためらった単語を、北白川サナは躊躇なく言ってみせた。
二人の女は、くすくすと笑いながら、ラキちゃんに話した秘密を俺に話した。
俺が聞いた秘密は、北白川サナにとって既知の情報だったのか。
北白川サナは、秘密の暴露に酔いしれる二人の女が、何を話しても反応しなかった。
『メグとハコは、ハコがメグを捕まえた。
教えて上げたのは、それだけ。』
と前の女。
『ハコは、正義が勝たないデスゲームでメグを見つけてから、メグに殺されないかとビクビクしていた。
でも、これは、伝えていないよ?
ラキの先輩のみっともない姿を伝えるなんてしない。』
と後ろの女。
『正義が勝たないデスゲームから脱出して戻ってきたハコは、正義が勝たないデスゲームからまた脱出したいと言ったわ。あはは。
正義が勝たないデスゲームの中は、ハコには合わないと実感したそう。
信条を曲げてでも、正義が勝たないデスゲームの外にいる方がいいとかいっていたけど、ラキには伝えていない。
ラキに話した秘密だけだとつまらないから、面白くしてあげる。』
と前の女。
『オウカとメグと如月ハコの間に、協力関係はなかったのか?
ハコは、オウカに庇われることを期待して、オウカを庇った。
ハコの計算では、正義が勝たないデスゲームを脱出する最短の方法が、オウカを庇い、オウカに庇われることだったのではないか?』
『ハコの考えることは、ハコにしか意味がない。』
と後ろの女。
『ハコは、脱出したがっていた。ハコだけ。』
と前の女。
『ラキちゃんは、脱出したがっていないように聞こえるが?』
『そりゃ、そうよ。』
『ハコは、ハコの目論見通り、二回目は、最短で、正義が勝たないデスゲームから脱出したわ。
死体になって。』
『ハコがいなくなったから、ラキが来た。』
二人の女は、笑いながら、膝を叩いている。
『もう一つ、秘密を教えたんだった。
ハコの秘密ではないから、言い忘れるところだったよ。』
と後ろの女。
『メグは、元刑事。』
と前の女。
俺は、目を見開いた。
『メグは、美人刑事として何度も特集が組まれた。』
『ハコが、メグを捕まえた後、メグの容姿は世界へ拡散。
美人すぎる殺人刑事が、看板に偽りなし、と話題になった。』
俺は、メグたんが元刑事なこと、と、女二人がメグたんとハコさんについて詳しく知っていたことに驚いた。
『警戒しすぎて、おかしくなったハコが、メグに突っかかったからね。』
『メグは、ハコなんか眼中になかったのに。』
『滑稽だった。』
『ブザマ様々。』
『ラキは、ハコがメグを捕まえたことを知らなかった。
教えたから、もう知っているけど。』
女二人は、秘密を暴露して、追加の秘密を寄越した。
『役立ててね。』
と後ろの女。
『いい画を期待しているから。』
と前の女。
俺と北白川サナは、追いかけるラキちゃんと逃げるメグたんを目で追っている。
ラキちゃんとメグたんは、殺し合いまでいっていない。
北白川サナは、追うラキちゃんと逃げるメグたんを見ても、興味がなさそうにしている。
俺は、北白川サナに聞いてみた。
「メグたんが、逃げ回っているのは、理由があるのか?」
メグたんが逃げ回っていなかったら、ラキちゃんとの勝敗が既についていてもおかしくない。
ラキちゃんとメグたん。
二人とも元刑事だが、正義が勝たないデスゲームに参加している理由が異なる。
ラキちゃんは、ドッジボールが、初めての殺人。
ラキちゃんは、人を殺すことに葛藤して、殺した。
メグたんは、ラキちゃんを導くように振る舞っていた。
正義が勝たないデスゲームでのメグたんの優位性は、確立されている。
メグたんは、ラキちゃんに合わせている。
ラキちゃんが、本気で追いかけているのか、手加減しているのか、俺には判断がつかない。
ラキちゃんとメグたんの姿を目で追う俺に、北白川サナは小さな声で返してきた。
「メグは、待っていたです。」
「何を?」
「観客です。」
と北白川サナ。
「観客?配信中なら、画面越しにいるだろう?」
「メグが待っていたのは、臨場感を演出する生の観客です。」
と北白川サナ。
観客?
周りを見回しても、俺と北白川サナだけ。
「誰もいないが。」
「私達です。
私達二人がいれば、十分です。」
と北白川サナ。
「俺達二人が観客、か?」
俺の反応は、一瞬遅れた。
俺が、ラキちゃんに会いたいと言って、ラキちゃんを追いかけてこなければ、メグたんは、ラキちゃんをかわし続けていた、ということか?
メグたんとラキちゃんの殺し合いでは、ラキちゃんに勝ち目はない。
俺が、ラキちゃんの死期を早めた、ということにならないか?
俺か、ラキちゃんと話がしたいと言ったばかりに。
「始まるです。
よく見ておくです。」
と北白川サナ。
「始まる前に、退避を。」
と言いかけた俺は、北白川サナが、静かに首を横に振ったのを見て、口をつぐむ。
「もう遅いです。」
と北白川サナは、前髪に隠した目で、そちらを見つめている。
「メグは、人に見せて賞賛を浴びることを好むです。
正義が勝たないデスゲームは、いうに及ばず、タケハヤプロジェクトの参加者は、メグの天職です。」
と北白川サナ。
「正義が勝たないデスゲームで、人に見せて、賞賛を浴びる内容というのは。」
「人殺しです。」
俺がためらった単語を、北白川サナは躊躇なく言ってみせた。
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