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291.なぜ、カガネは、知りすぎているくらい知っている?
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「正義が勝たないデスゲーム運営であるAIの決定を覆して、正義が勝たないデスゲームを脱出するには。
正義が勝たないデスゲームの運営であるAIに決定を覆させる機会を作る必要がある。
どうやって機会を作るか、だが。」
俺は、何も思いつかない。
ただ、ふと、思った疑問をカガネにぶつけてみた。
「カガネは、正義が勝たないデスゲームにまつわる全てについて、知りすぎていないか?」
今のカガネは、答えをはぐらかさないような気がする。
「私は、中も外も見てきたから。」
とカガネ。
それは、そうだが。
「それだけか?
俺が一番ひっかかりをおぼえているのは。
正義が勝たないデスゲーム運営であるAIが学習した内容を、カガネが把握していたことだ。
人間関係を把握するのは、不可能ではないが、完全に独立しているAIの学習内容を把握する機会は、どう作る?」
「そう、それで?どうしたと思う?」
カガネは、促しはしても、答えを教えようとはしなかった。
「正義が勝たないデスゲームの運営であるAIが、カガネに伝えてきたからではないのか?
カガネが、正義が勝たないデスゲームの運営であるAIが、何を学習したかを知っていたのは、知らされていたからではないのか?」
「続けて?」
とカガネ。
「ツカサとメグたんは、正義が勝たないデスゲームの中で、役割を果たしていた。
ツカサは、ゲームメーカーとして参加者を動かし、デスゲームが単調な殺し合いにならないようにしていた。
デスゲームに、物語性を作るなどして、起伏をつけ、視聴者を飽きさせない。
デスゲームの参加者として、デスゲームに緩急をつけ、視聴者が興味を持つゲーム運びをする。
ツカサの役割は、これだ。」
「金剛ショウタは、観察することが嫌いではない?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームの参加者というわけの分からないことをやることになったのだから、生き延びるために観察は必須だ。」
「金剛ショウタが悲劇のヒロインになって、第三者の助けを待つだけだったら。」
とカガネは突拍子もないことを言い出した。
「ヒロインは、女がなるものではないのか?」
「女も男も、助けてもらえないと自分は生きていけないという思考をするなら、悲劇のヒロイン。」
とカガネ。
「悲劇のヒロインがいるなら、悲劇のヒーローもいるのか?」
「悲劇のヒーローの場合。
ヒーロー本人は、無事に生き延びる。
周りは、ヒーロー本人の悲劇成分として、不幸になる。
ヒーローは、周りが不幸になった分だけ、強くなる。」
とカガネ。
カガネの分析を聞いていくうちに、俺は、俺の周りがどうなっていったを考えていた。
「俺は、悲劇のヒーロー型か?」
「金剛ショウタは、悲劇のヒロインでも、悲劇のヒーローでもなかった。」
とカガネ。
「だが。俺の周りは。
唯一の友達だった佐竹ハヤトも。
旧知の間柄であったモエカも。
正義が勝たないデスゲームに参加して、新しく知り合い、話すようになった誰も彼も。
全員、死ぬことが決定づけられている。」
俺の置かれた状況は、悲劇のヒーローに当てはまらないか?
「生きているなら、人は、死ぬ。
いつ、どこで、どんな風に死ぬか。
正義が勝たないデスゲームに参加していれば。
いつ、は確定していなくても。
どこで、と、どんな風に、は簡単。
正義が勝たないデスゲームの中で。
殺し合いに負けて、死ぬ。
今までで、訂正するところは、ある?」
とカガネ。
「ない。」
「正義が勝たないデスゲームに参加している参加者同士の出会いに、未来を期待したら、その時点で死期が早まる。
殺し合いのために、参加している者同士で語り合う未来があるとしたら、何がある?」
とカガネ。
「共同戦線をはる、くらいか。」
「共同戦線なんて、いつ、どちらが裏切るかも分からないものを本気にした時点で、次のデスゲームで死んでいるわ。」
とカガネ。
「俺の周りが死んでいくのは、俺が悲劇のヒーローだからではなく、正義が勝たないデスゲームという、人が死ぬ場所に俺がいるからか。」
「己を悲劇のヒーローかもしれないという発想こそが、悲劇のヒロイン。
金剛ショウタは、悲劇のヒーローにならなかったのに、悲劇のヒロインにまで落ちぶれるところだったわ。」
とカガネ。
「悲劇のヒロインは、堕とされるものではないのか?」
「悲劇のヒロインは、人を使役するタイプ。
使役する人がいなければ、出番がない。」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームに参加していながら、出番がなければ、投げ銭がとばないから、金を稼げなくて死期が早まる、か。」
正義が勝たないデスゲームのシステム上、正義が勝たないデスゲームの中で生きていても、投げ銭がとばない場合。
参加者にかかった費用を回収するため、投げ銭がとぶような形で殺されることになる。
「金剛ショウタが、悲劇のヒロインだったなら、参加早々、死んでいたわ。
悲劇のヒロインタイプをサナは助けようとしないから。」
とカガネ。
悲劇のヒロインとして死なずに済んで良かったとするか。
「話を戻すが。
メグたんは、正義が勝たないデスゲームの参加者の中の誰を死なせるかの流れを作っている。
ツカサとメグたんは、タケハヤプロジェクトの参加者として、正義が勝たないデスゲームに参加するにあたり、正義が勝たないデスゲームの運営であるAIから、指示を受けている。」
俺が断言すると、カガネは、微笑んだ。
「それから?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームを運営であるAIの指示通りに運ぶためには、タケハヤプロジェクトの参加者であるツカサとメグたんの協力だけでは足りない。
正義が勝たないデスゲームの参加者の中に、正義が勝たないデスゲーム運営と直接やり取りしている参加者が必要だ。
カガネは、正義が勝たないデスゲーム運営であるAIと直接やり取りをして、正義が勝たないデスゲーム内の参加者情報と、正義が勝たないデスゲーム運営であるAIの情報を両方把握する立ち位置にいる。
違うか?」
正義が勝たないデスゲームの運営であるAIに決定を覆させる機会を作る必要がある。
どうやって機会を作るか、だが。」
俺は、何も思いつかない。
ただ、ふと、思った疑問をカガネにぶつけてみた。
「カガネは、正義が勝たないデスゲームにまつわる全てについて、知りすぎていないか?」
今のカガネは、答えをはぐらかさないような気がする。
「私は、中も外も見てきたから。」
とカガネ。
それは、そうだが。
「それだけか?
俺が一番ひっかかりをおぼえているのは。
正義が勝たないデスゲーム運営であるAIが学習した内容を、カガネが把握していたことだ。
人間関係を把握するのは、不可能ではないが、完全に独立しているAIの学習内容を把握する機会は、どう作る?」
「そう、それで?どうしたと思う?」
カガネは、促しはしても、答えを教えようとはしなかった。
「正義が勝たないデスゲームの運営であるAIが、カガネに伝えてきたからではないのか?
カガネが、正義が勝たないデスゲームの運営であるAIが、何を学習したかを知っていたのは、知らされていたからではないのか?」
「続けて?」
とカガネ。
「ツカサとメグたんは、正義が勝たないデスゲームの中で、役割を果たしていた。
ツカサは、ゲームメーカーとして参加者を動かし、デスゲームが単調な殺し合いにならないようにしていた。
デスゲームに、物語性を作るなどして、起伏をつけ、視聴者を飽きさせない。
デスゲームの参加者として、デスゲームに緩急をつけ、視聴者が興味を持つゲーム運びをする。
ツカサの役割は、これだ。」
「金剛ショウタは、観察することが嫌いではない?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームの参加者というわけの分からないことをやることになったのだから、生き延びるために観察は必須だ。」
「金剛ショウタが悲劇のヒロインになって、第三者の助けを待つだけだったら。」
とカガネは突拍子もないことを言い出した。
「ヒロインは、女がなるものではないのか?」
「女も男も、助けてもらえないと自分は生きていけないという思考をするなら、悲劇のヒロイン。」
とカガネ。
「悲劇のヒロインがいるなら、悲劇のヒーローもいるのか?」
「悲劇のヒーローの場合。
ヒーロー本人は、無事に生き延びる。
周りは、ヒーロー本人の悲劇成分として、不幸になる。
ヒーローは、周りが不幸になった分だけ、強くなる。」
とカガネ。
カガネの分析を聞いていくうちに、俺は、俺の周りがどうなっていったを考えていた。
「俺は、悲劇のヒーロー型か?」
「金剛ショウタは、悲劇のヒロインでも、悲劇のヒーローでもなかった。」
とカガネ。
「だが。俺の周りは。
唯一の友達だった佐竹ハヤトも。
旧知の間柄であったモエカも。
正義が勝たないデスゲームに参加して、新しく知り合い、話すようになった誰も彼も。
全員、死ぬことが決定づけられている。」
俺の置かれた状況は、悲劇のヒーローに当てはまらないか?
「生きているなら、人は、死ぬ。
いつ、どこで、どんな風に死ぬか。
正義が勝たないデスゲームに参加していれば。
いつ、は確定していなくても。
どこで、と、どんな風に、は簡単。
正義が勝たないデスゲームの中で。
殺し合いに負けて、死ぬ。
今までで、訂正するところは、ある?」
とカガネ。
「ない。」
「正義が勝たないデスゲームに参加している参加者同士の出会いに、未来を期待したら、その時点で死期が早まる。
殺し合いのために、参加している者同士で語り合う未来があるとしたら、何がある?」
とカガネ。
「共同戦線をはる、くらいか。」
「共同戦線なんて、いつ、どちらが裏切るかも分からないものを本気にした時点で、次のデスゲームで死んでいるわ。」
とカガネ。
「俺の周りが死んでいくのは、俺が悲劇のヒーローだからではなく、正義が勝たないデスゲームという、人が死ぬ場所に俺がいるからか。」
「己を悲劇のヒーローかもしれないという発想こそが、悲劇のヒロイン。
金剛ショウタは、悲劇のヒーローにならなかったのに、悲劇のヒロインにまで落ちぶれるところだったわ。」
とカガネ。
「悲劇のヒロインは、堕とされるものではないのか?」
「悲劇のヒロインは、人を使役するタイプ。
使役する人がいなければ、出番がない。」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームに参加していながら、出番がなければ、投げ銭がとばないから、金を稼げなくて死期が早まる、か。」
正義が勝たないデスゲームのシステム上、正義が勝たないデスゲームの中で生きていても、投げ銭がとばない場合。
参加者にかかった費用を回収するため、投げ銭がとぶような形で殺されることになる。
「金剛ショウタが、悲劇のヒロインだったなら、参加早々、死んでいたわ。
悲劇のヒロインタイプをサナは助けようとしないから。」
とカガネ。
悲劇のヒロインとして死なずに済んで良かったとするか。
「話を戻すが。
メグたんは、正義が勝たないデスゲームの参加者の中の誰を死なせるかの流れを作っている。
ツカサとメグたんは、タケハヤプロジェクトの参加者として、正義が勝たないデスゲームに参加するにあたり、正義が勝たないデスゲームの運営であるAIから、指示を受けている。」
俺が断言すると、カガネは、微笑んだ。
「それから?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームを運営であるAIの指示通りに運ぶためには、タケハヤプロジェクトの参加者であるツカサとメグたんの協力だけでは足りない。
正義が勝たないデスゲームの参加者の中に、正義が勝たないデスゲーム運営と直接やり取りしている参加者が必要だ。
カガネは、正義が勝たないデスゲーム運営であるAIと直接やり取りをして、正義が勝たないデスゲーム内の参加者情報と、正義が勝たないデスゲーム運営であるAIの情報を両方把握する立ち位置にいる。
違うか?」
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