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294.二つの矛盾。
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「正義が勝たないデスゲームを作り上げた佐竹ハヤトは、AIに複数の指示を同時に実行することを指示していたとすると。
正義が勝たないデスゲームで起きていないことから、指示内容にあたりをつけることは、難しい。
カガネが知っていることは、正義が勝たないデスゲームの表に出てこなかった部分ということになるが。
カガネに、話す気はあるか?」
正義が勝たないデスゲームの参加者としての視点で、気づけることは、既に気づけたような気がする。
他に言及するところがあるとしたら?
カガネが知る部分にならないか?
俺は、そう考えたのだが。
カガネの思うことは、俺の考えとは違うらしい。
「金剛ショウタは、正義が勝たないデスゲームに参加してみて、何を知り、何を感じた?」
とカガネ。
「俺が感じたことが、正義が勝たないデスゲームの根幹を解き明かすのか?」
「今、一番、俺が感じているのは、矛盾だ。」
俺が、矛盾を感じている、と話しても、カガネは驚かない。
「金剛ショウタは、何に矛盾を感じている?」
とカガネ。
「俺の感じている矛盾は、二つ。
一つは、正義が勝たないデスゲームを運用するAIに対してだ。」
「どんなところに矛盾を感じた?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームを運用するAIが、俺を殺そうとしているが、佐竹ハヤトに俺を殺す意思はなかった、という点に矛盾を感じた。」
「詳しく話して。」
とカガネ。
「佐竹ハヤトは、佐竹ハヤトが意図しない内容を実行するようなものを作るか?
佐竹ハヤトが作り上げた正義が勝たないデスゲームを運用するAIが、俺を殺そうとしていることは、矛盾でしかない。」
カガネは、ふんふん、と俺の話を聞いていた。
「もう一つは?」
とカガネ。
「二つ目の矛盾は、佐竹ハヤト自身に感じている。
正義が勝たないデスゲームを一人で作り上げた佐竹ハヤトは、佐竹ハヤト自身の後任に、と俺を名指ししていたらしいが。
そもそも、正義が勝たないデスゲームに後任は、不要だ。
正義が勝たないデスゲームを作り上げた佐竹ハヤトは、正義が勝たないデスゲームに人が関与する余地はないと承知している。
佐竹ハヤトは、何がしたかったか、と考えるには、十分なきっかけになった。」
手詰まりになった今だからこそ、気になった。
打開策がないかと考えあぐねているときに、矛盾に気づいた俺は。
矛盾に、事態を打開するための糸口があるのではないか、と思った。
現状、他にとっかかりがない、とも言えるが。
「正義が勝たないデスゲームを一人で作り上げた佐竹ハヤトくんは、何がしたかったと思う?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームの後任には金剛ショウタ以外いない、とタケハヤプロジェクトの学生に刷り込みながら、俺から正義が勝たないデスゲームを隠す。
佐竹ハヤトは、この二つを同時に行った。
佐竹ハヤトは、感情で動いて支離滅裂にするようなことはしない。
感情で動くのであれば、佐竹ハヤトは、自死していない。
矛盾を並行させたのは、何かを目的としていたから、か。」
佐竹ハヤトにとっては、同時にする必要があったから、というのが、答えになるが、この答えでは、何の足しにもならない。
「正義が勝たないデスゲームには、後任どころか、人が出る幕などない、という事実を知っていたのは。
佐竹ハヤト以外では、モエカだけ。
佐竹ハヤトは、タケハヤプロジェクトの学生のうち、モエカ以外とは、正義が勝たないデスゲームに関する説明はしても、情報を共有しなかった。
違うか?」
「モエカは、知っていたわ。」
とカガネ。
モエカは、とカガネは答えた。
カガネは、タケハヤプロジェクトの学生ではないにもかかわらず、タケハヤプロジェクトの学生の中では、モエカしか知らなかった、という事実と、佐竹ハヤトとモエカしか知らなかった事実を把握している。
「タケハヤプロジェクトの学生の中で、佐竹ハヤトに次ぐ二番手の頭脳の持ち主だった北白川サナ。
北白川サナは、タケハヤプロジェクトを離脱した、他の学生と同じく、正義が勝たないデスゲームに後任は不要という事実を知らないのではないか?」
「サナは、知らない。」
とカガネ。
佐竹ハヤトは、意図的に情報の共有相手を制限している。
タケハヤプロジェクトを離脱した学生に、正義が勝たないデスゲームに関する正確な情報が入らないようにするためではないか?
「佐竹ハヤトは、タケハヤプロジェクトを離脱した学生に、佐竹ハヤトが正義が勝たないデスゲームを作るという情報を提示していた、と俺は考えている。
タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族が、正義が勝たないデスゲームを運用するAIから与えられる仕事に迷わず従事し、生き延びられた事実は。
正義が勝たないデスゲームの仕事は、タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族にとって、疑わずに飛びついても安全という認識が、タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族にあったからではないか?」
正義が勝たないデスゲームで起きていないことから、指示内容にあたりをつけることは、難しい。
カガネが知っていることは、正義が勝たないデスゲームの表に出てこなかった部分ということになるが。
カガネに、話す気はあるか?」
正義が勝たないデスゲームの参加者としての視点で、気づけることは、既に気づけたような気がする。
他に言及するところがあるとしたら?
カガネが知る部分にならないか?
俺は、そう考えたのだが。
カガネの思うことは、俺の考えとは違うらしい。
「金剛ショウタは、正義が勝たないデスゲームに参加してみて、何を知り、何を感じた?」
とカガネ。
「俺が感じたことが、正義が勝たないデスゲームの根幹を解き明かすのか?」
「今、一番、俺が感じているのは、矛盾だ。」
俺が、矛盾を感じている、と話しても、カガネは驚かない。
「金剛ショウタは、何に矛盾を感じている?」
とカガネ。
「俺の感じている矛盾は、二つ。
一つは、正義が勝たないデスゲームを運用するAIに対してだ。」
「どんなところに矛盾を感じた?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームを運用するAIが、俺を殺そうとしているが、佐竹ハヤトに俺を殺す意思はなかった、という点に矛盾を感じた。」
「詳しく話して。」
とカガネ。
「佐竹ハヤトは、佐竹ハヤトが意図しない内容を実行するようなものを作るか?
佐竹ハヤトが作り上げた正義が勝たないデスゲームを運用するAIが、俺を殺そうとしていることは、矛盾でしかない。」
カガネは、ふんふん、と俺の話を聞いていた。
「もう一つは?」
とカガネ。
「二つ目の矛盾は、佐竹ハヤト自身に感じている。
正義が勝たないデスゲームを一人で作り上げた佐竹ハヤトは、佐竹ハヤト自身の後任に、と俺を名指ししていたらしいが。
そもそも、正義が勝たないデスゲームに後任は、不要だ。
正義が勝たないデスゲームを作り上げた佐竹ハヤトは、正義が勝たないデスゲームに人が関与する余地はないと承知している。
佐竹ハヤトは、何がしたかったか、と考えるには、十分なきっかけになった。」
手詰まりになった今だからこそ、気になった。
打開策がないかと考えあぐねているときに、矛盾に気づいた俺は。
矛盾に、事態を打開するための糸口があるのではないか、と思った。
現状、他にとっかかりがない、とも言えるが。
「正義が勝たないデスゲームを一人で作り上げた佐竹ハヤトくんは、何がしたかったと思う?」
とカガネ。
「正義が勝たないデスゲームの後任には金剛ショウタ以外いない、とタケハヤプロジェクトの学生に刷り込みながら、俺から正義が勝たないデスゲームを隠す。
佐竹ハヤトは、この二つを同時に行った。
佐竹ハヤトは、感情で動いて支離滅裂にするようなことはしない。
感情で動くのであれば、佐竹ハヤトは、自死していない。
矛盾を並行させたのは、何かを目的としていたから、か。」
佐竹ハヤトにとっては、同時にする必要があったから、というのが、答えになるが、この答えでは、何の足しにもならない。
「正義が勝たないデスゲームには、後任どころか、人が出る幕などない、という事実を知っていたのは。
佐竹ハヤト以外では、モエカだけ。
佐竹ハヤトは、タケハヤプロジェクトの学生のうち、モエカ以外とは、正義が勝たないデスゲームに関する説明はしても、情報を共有しなかった。
違うか?」
「モエカは、知っていたわ。」
とカガネ。
モエカは、とカガネは答えた。
カガネは、タケハヤプロジェクトの学生ではないにもかかわらず、タケハヤプロジェクトの学生の中では、モエカしか知らなかった、という事実と、佐竹ハヤトとモエカしか知らなかった事実を把握している。
「タケハヤプロジェクトの学生の中で、佐竹ハヤトに次ぐ二番手の頭脳の持ち主だった北白川サナ。
北白川サナは、タケハヤプロジェクトを離脱した、他の学生と同じく、正義が勝たないデスゲームに後任は不要という事実を知らないのではないか?」
「サナは、知らない。」
とカガネ。
佐竹ハヤトは、意図的に情報の共有相手を制限している。
タケハヤプロジェクトを離脱した学生に、正義が勝たないデスゲームに関する正確な情報が入らないようにするためではないか?
「佐竹ハヤトは、タケハヤプロジェクトを離脱した学生に、佐竹ハヤトが正義が勝たないデスゲームを作るという情報を提示していた、と俺は考えている。
タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族が、正義が勝たないデスゲームを運用するAIから与えられる仕事に迷わず従事し、生き延びられた事実は。
正義が勝たないデスゲームの仕事は、タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族にとって、疑わずに飛びついても安全という認識が、タケハヤプロジェクトを離脱した学生とその家族にあったからではないか?」
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