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384.ラキちゃんが正義が勝たないデスゲームに参加して、二階級特進することになったのは?
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「ラキちゃんは、正義が勝たないデスゲームの待機中、精神的に不安定になりながらも。
正義が勝たないデスゲームに参加してからは、誰の前でも刑事らしい思考と振る舞いに徹していた。
死期を悟り、ケンゴの名前を呼ぶまでは。」
「ラキは、刑事として、刑事のまま亡くなった。」
とケンゴ。
「ラキちゃんは、二階級特進か?」
「ラキは、殉職になるよ。」
とケンゴ。
警察を辞めた野村レオに、二階級特進はない。
野村レオが刑事のままでいて、予定通り恋人と結婚出来ていたら。
野村レオの殉職を悲しむ人に、せめてもの餞を持たせられたのに。
野村レオの結婚を約束した恋人が無事でいるかも今の俺には分からないが。
ラキちゃんの家族は、娘の二階級特進を喜ぶのか?
回復できないほどの深い傷を残していたとしても、娘が無事な方を望んだか?
暗澹たる気持ちにならずにはいられない。
言動が気持ちに引きずられないように、頭を切り替えるか。
俺は、ラキちゃんに死んで欲しくなかった。
この部屋にいるケンゴ、メグたん、ツカサの三人は、三人とも、ラキちゃんの死を悲しんだり、惜しんだりしているようには見えない。
「ラキちゃんを正義が勝たないデスゲームに参加させたのは、ラキちゃんが野村レオや、野村レオの捜査チームの二の舞になることを避けるためか?」
「支援団体の関係者を殺していたメグを逮捕したことで、ハコは支援団体に注目されていた。
ハコと組んだラキを、支援団体から隠すことは、ハコから引き剥がしたとしても不可能。
ハコが正義が勝たないデスゲームに参加すると決定した瞬間に、ラキの参加は確定したよ。」
とケンゴ。
「ケンゴは、ラキちゃんが正義が勝たないデスゲームの参加中、刑事として振る舞い続けるような思考のコントロールをラキちゃんに施さなかったか?」
ラキちゃんの振る舞いに引っかかりを覚えたとき、その可能性を一番に考えた。
ラキちゃんにそれが出来る人物は、俺の目の前にいる一人だけ。
「俺がラキを洗脳したと新人くんは思うのかい?」
とケンゴ。
「ラキちゃんの状態を洗脳と言い切っていいのかは不明だが。
俺の出会ったラキちゃんが、刑事らしい責任感のある言動から逸脱しなかったのは、思考の偏りからくるものではないか?」
「ラキは責任感があり、学習に意欲的で、相手に対する思い込みを抑えることができる優秀な後輩だったよ。」
とケンゴ。
「ケンゴの言うところの優秀という言葉は、ハコさんと組ませる相手として、相性が良かったということか。」
「ラキは、刑事になりたくて刑事になる夢を叶えた一人で、新人時代から熱意が溢れていた。」
とケンゴ。
熱意か。
「ケンゴの刑事に対する評価の最高峰は、メグたんだ。
現役の刑事に対する熱意が溢れているという表現をケンゴが使うとき、賛辞ではない。」
「新人くんは、ラキの扱いに思うところを吐き出しておくといいよ。」
とケンゴ。
「ケンゴから見て、ラキちゃんはメグたんの下位互換か?」
「ラキには熱意があった。学習意欲があり素直な性分であるところは、伸び代しかなかったよ。」
とケンゴ。
褒めるところが、伸び代か。
「ラキちゃんは、メグたんの下位互換にもならないと言うのか?」
「メグは、気質も素質も刑事に向いている。
備わっていた素質を磨いたメグは、類を見ないほど優秀な刑事になった。」
とケンゴ。
ケンゴの口から出てくるのは、メグたんへの高評価。
ケンゴのこれまでの発言と照らし合わせると、手放しの称賛だ。
一方で、ラキちゃんを褒めないケンゴ。
「ケンゴの認識では、ラキちゃんは刑事として優秀ではない部類か?」
「ラキは、刑事として育てる上では悪くない性格をしていた。
刑事としての能力に言及すると、メグと比較にならないほど劣る。
ラキとハコなら、ハコの方が刑事としての能力が高かった。」
とケンゴ。
「素直なラキちゃんの刑事としての能力を伸ばすよりも、ハコさんを再教育した方が、優秀な刑事に仕上がると、警察は判断したか。」
「優秀な人材は、取り合いなんだよ。
組織の壁を越えて。」
とケンゴ。
「警察と支援団体で、現役の刑事の取り合いか?」
「ラキほど素直で、誰の下についても、上司の期待に応えられるような部下はいないよ。」
とケンゴ。
「ラキちゃんの死を惜しむ様子がないと思っていたが。
ラキちゃんを評価していない、という理由は違ったか。」
「支援団体に目をつけられても、支援団体に取り込まれずにいる、刑事の素質は、何だと思うかい?」
とケンゴ。
行動と思考の決め手が自身の感情で、行動力があるハコさんは、そのままでは支援団体に取り込まれることを危惧されていた。
ラキちゃんも、ハコさん同様支援団体に取り込まれることを危惧されていた、ということか?
「俺が知るラキちゃんは、刑事としての責任感が強く、誰に対しても荒ぶることもなく、どんな相手にも誠意を持った対応をしていた。」
「公僕として理想的で、上司にとって従順で期待を裏切らない部下であることは。
警察に限らず、あらゆる組織にとって使いやすいんだよ。
言いなりにさせるときに、下手な小細工をする必要がない。」
とケンゴ。
素直なラキちゃんを支援団体が言いなりにするのに、策を弄する必要がないとはどういうことかを考えると、すぐに今の警察内部の状況に結びつく。
「支援団体が直接ラキちゃんに近付いてくるのではなく、支援団体の内通者がラキちゃんに、上司の顔をして近付いてくる可能性があった、ということか。」
正義が勝たないデスゲームに参加してからは、誰の前でも刑事らしい思考と振る舞いに徹していた。
死期を悟り、ケンゴの名前を呼ぶまでは。」
「ラキは、刑事として、刑事のまま亡くなった。」
とケンゴ。
「ラキちゃんは、二階級特進か?」
「ラキは、殉職になるよ。」
とケンゴ。
警察を辞めた野村レオに、二階級特進はない。
野村レオが刑事のままでいて、予定通り恋人と結婚出来ていたら。
野村レオの殉職を悲しむ人に、せめてもの餞を持たせられたのに。
野村レオの結婚を約束した恋人が無事でいるかも今の俺には分からないが。
ラキちゃんの家族は、娘の二階級特進を喜ぶのか?
回復できないほどの深い傷を残していたとしても、娘が無事な方を望んだか?
暗澹たる気持ちにならずにはいられない。
言動が気持ちに引きずられないように、頭を切り替えるか。
俺は、ラキちゃんに死んで欲しくなかった。
この部屋にいるケンゴ、メグたん、ツカサの三人は、三人とも、ラキちゃんの死を悲しんだり、惜しんだりしているようには見えない。
「ラキちゃんを正義が勝たないデスゲームに参加させたのは、ラキちゃんが野村レオや、野村レオの捜査チームの二の舞になることを避けるためか?」
「支援団体の関係者を殺していたメグを逮捕したことで、ハコは支援団体に注目されていた。
ハコと組んだラキを、支援団体から隠すことは、ハコから引き剥がしたとしても不可能。
ハコが正義が勝たないデスゲームに参加すると決定した瞬間に、ラキの参加は確定したよ。」
とケンゴ。
「ケンゴは、ラキちゃんが正義が勝たないデスゲームの参加中、刑事として振る舞い続けるような思考のコントロールをラキちゃんに施さなかったか?」
ラキちゃんの振る舞いに引っかかりを覚えたとき、その可能性を一番に考えた。
ラキちゃんにそれが出来る人物は、俺の目の前にいる一人だけ。
「俺がラキを洗脳したと新人くんは思うのかい?」
とケンゴ。
「ラキちゃんの状態を洗脳と言い切っていいのかは不明だが。
俺の出会ったラキちゃんが、刑事らしい責任感のある言動から逸脱しなかったのは、思考の偏りからくるものではないか?」
「ラキは責任感があり、学習に意欲的で、相手に対する思い込みを抑えることができる優秀な後輩だったよ。」
とケンゴ。
「ケンゴの言うところの優秀という言葉は、ハコさんと組ませる相手として、相性が良かったということか。」
「ラキは、刑事になりたくて刑事になる夢を叶えた一人で、新人時代から熱意が溢れていた。」
とケンゴ。
熱意か。
「ケンゴの刑事に対する評価の最高峰は、メグたんだ。
現役の刑事に対する熱意が溢れているという表現をケンゴが使うとき、賛辞ではない。」
「新人くんは、ラキの扱いに思うところを吐き出しておくといいよ。」
とケンゴ。
「ケンゴから見て、ラキちゃんはメグたんの下位互換か?」
「ラキには熱意があった。学習意欲があり素直な性分であるところは、伸び代しかなかったよ。」
とケンゴ。
褒めるところが、伸び代か。
「ラキちゃんは、メグたんの下位互換にもならないと言うのか?」
「メグは、気質も素質も刑事に向いている。
備わっていた素質を磨いたメグは、類を見ないほど優秀な刑事になった。」
とケンゴ。
ケンゴの口から出てくるのは、メグたんへの高評価。
ケンゴのこれまでの発言と照らし合わせると、手放しの称賛だ。
一方で、ラキちゃんを褒めないケンゴ。
「ケンゴの認識では、ラキちゃんは刑事として優秀ではない部類か?」
「ラキは、刑事として育てる上では悪くない性格をしていた。
刑事としての能力に言及すると、メグと比較にならないほど劣る。
ラキとハコなら、ハコの方が刑事としての能力が高かった。」
とケンゴ。
「素直なラキちゃんの刑事としての能力を伸ばすよりも、ハコさんを再教育した方が、優秀な刑事に仕上がると、警察は判断したか。」
「優秀な人材は、取り合いなんだよ。
組織の壁を越えて。」
とケンゴ。
「警察と支援団体で、現役の刑事の取り合いか?」
「ラキほど素直で、誰の下についても、上司の期待に応えられるような部下はいないよ。」
とケンゴ。
「ラキちゃんの死を惜しむ様子がないと思っていたが。
ラキちゃんを評価していない、という理由は違ったか。」
「支援団体に目をつけられても、支援団体に取り込まれずにいる、刑事の素質は、何だと思うかい?」
とケンゴ。
行動と思考の決め手が自身の感情で、行動力があるハコさんは、そのままでは支援団体に取り込まれることを危惧されていた。
ラキちゃんも、ハコさん同様支援団体に取り込まれることを危惧されていた、ということか?
「俺が知るラキちゃんは、刑事としての責任感が強く、誰に対しても荒ぶることもなく、どんな相手にも誠意を持った対応をしていた。」
「公僕として理想的で、上司にとって従順で期待を裏切らない部下であることは。
警察に限らず、あらゆる組織にとって使いやすいんだよ。
言いなりにさせるときに、下手な小細工をする必要がない。」
とケンゴ。
素直なラキちゃんを支援団体が言いなりにするのに、策を弄する必要がないとはどういうことかを考えると、すぐに今の警察内部の状況に結びつく。
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