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第2章 憶測で語らない。可能性は否定しない。
21.牡丹の庭中学校の監視カメラ設置派が、牡丹の庭中学校とその校区の不平不満を一切外に出さなかった答え。
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奈美、透雲は、牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介を見て、辛口な批評をしていく。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介は、学校の教室が完全に背景になっている。」
と奈美。
「学校紹介だから、学校の設備や特別教室を際立たせて撮影しないと。
特別教室の写真の魅力が伝わってこない学校紹介をホームページに載せても、用途が違うから役に立たない。
学校を紹介する気がないホームページで学校紹介?
牡丹の庭中学校は、何のために学校のホームページを作っている?」
と透雲。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介に載っている生徒の写真。
生徒一人一人を見比べられるような撮り方をしている。」
と奈美。
「しかも。
女子生徒が学校を案内します、というニュアンスが、どの写真からも漂わない。」
と透雲。
「ホームページを見ているうちに、写真に載っている少女達を見比べていることに気付かない?」
と萃。
「そうなんだよね。学校紹介のホームページに載った写真をパラパラ見ていくだけなのに、あの子は可愛い、この子はスタイルいい、と勝手に評価してしまう自分がいる。」
と透雲。
「同じ年は、写真に載る面子が固定されている。
その年の新入生に限定して、学校紹介のための写真を撮るから?」
と奈美。
「牡丹の庭中学校は、毎年、中学一年生の女子生徒を学校紹介の写真に使っている。」
と萃。
「牡丹の庭中学校の中学一年生全員が、ホームページに載るわけじゃない、と。
ホームページに写真が載っている女子生徒の選定基準は?
ホームページに写真が載る生徒と載らない生徒を分けているものは何?」
と奈美。
「分割された土地の戸建てを買って家庭の中学一年生。」
と萃。
「「ああ。」」
と奈美と透雲は、同時に合点がいった。
「監視カメラ設置派で、家を売りたくても安い金額しかつかないから売れない家庭。
さらに、子どもは、中学一年生の女子限定。」
と透雲。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介に写真が掲載されている女子生徒は、顔と名前と住所を全世界に晒されていることになる。」
と奈美。
透雲は、不快げに顔をしかめる。
「牡丹の庭中学校に通う生徒とその保護者のうち、監視カメラ設置派が、牡丹の庭中学校に対する不平不満や告発を大っぴらに出来ないでいる理由が、この牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介。」
と萃。
「納得。
牡丹の庭中学校のホームページに写っているセーラー服を着た少女達の写真に個人情報を特定するのは簡単。
牡丹の庭中学校に対するコメントで炎上したら、実害が出る。」
と透雲。
「炎上しなくても、ストーカーや盗撮、突撃取材の被害は出る。」
と奈美。
「セーラー服のあの子批評をして動画で稼ぐような人に、ないこと、ないことを言われて、一方的に言われたことが、事実であったかのような切り取りでネットに残って拡散される未来とか。」
と透雲。
「私に届いた手記を書いた女子生徒は、この状況の中、監視の目を掻い潜るように手記を書いて、助けてくれる人を求め、学校とは関係がない、塾で、同い年の中学一年生の女子に精一杯のSOSを託した?」
と奈美。
「牡丹の庭中学校のホームページのうち、今年の学校紹介の写真に載っている女子生徒は、十人。」
と透雲。
「十人のうちの二人は、写真撮影の後に転出済み。
二人は、牡丹の庭中学校のホームページに掲載されているけれど、別の中学校に在籍している。」
と萃。
「牡丹の庭中学校のホームページの写真が、ネットタトゥーになっている。
公立中学校のホームページなのに。」
と透雲。
「新入生が、写真撮影を拒否することは出来なかった?」
と奈美。
「採寸場所は、近隣のスーパー。
制服受け取り場所は、牡丹の庭中学校の校舎内。」
と萃。
「採寸と受け取りの場所に違和感はない。
私の学校は、百貨店で採寸して受け取りは、学校だった。」
と奈美。
「私の学校は、全部学校で済ませた。」
と萃。
「私の中学校は、中学校に業者が来て、中学校で全部済ませた。」
と透雲。
「近年の牡丹の庭中学校では。
牡丹の庭中学校での制服の受け取りは、制服を着用して写真撮影をしてから、が恒例になっており、写真撮影を拒否すると帰してもらえない、と言われている。」
と萃。
「写真撮影を拒否した人が、帰さないと言われた歴史がある?」
と透雲。
「制服を着て写っている今年の十人は、写真撮影の時点では、まだ牡丹の庭中学校の生徒ではなく、小学生ということになる。」
と奈美。
「中学校へ制服を受け取りにいった女子児童が、中学校の特別教室での写真撮影に応じなければ帰れないと言われたら?」
と萃。
「制服着て笑顔で写真撮影なんか、できるはずもない。
小学生がまだ通っていない中学校から帰れないなんて。
恐怖でしかない。」
と透雲。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介は、学校の教室が完全に背景になっている。」
と奈美。
「学校紹介だから、学校の設備や特別教室を際立たせて撮影しないと。
特別教室の写真の魅力が伝わってこない学校紹介をホームページに載せても、用途が違うから役に立たない。
学校を紹介する気がないホームページで学校紹介?
牡丹の庭中学校は、何のために学校のホームページを作っている?」
と透雲。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介に載っている生徒の写真。
生徒一人一人を見比べられるような撮り方をしている。」
と奈美。
「しかも。
女子生徒が学校を案内します、というニュアンスが、どの写真からも漂わない。」
と透雲。
「ホームページを見ているうちに、写真に載っている少女達を見比べていることに気付かない?」
と萃。
「そうなんだよね。学校紹介のホームページに載った写真をパラパラ見ていくだけなのに、あの子は可愛い、この子はスタイルいい、と勝手に評価してしまう自分がいる。」
と透雲。
「同じ年は、写真に載る面子が固定されている。
その年の新入生に限定して、学校紹介のための写真を撮るから?」
と奈美。
「牡丹の庭中学校は、毎年、中学一年生の女子生徒を学校紹介の写真に使っている。」
と萃。
「牡丹の庭中学校の中学一年生全員が、ホームページに載るわけじゃない、と。
ホームページに写真が載っている女子生徒の選定基準は?
ホームページに写真が載る生徒と載らない生徒を分けているものは何?」
と奈美。
「分割された土地の戸建てを買って家庭の中学一年生。」
と萃。
「「ああ。」」
と奈美と透雲は、同時に合点がいった。
「監視カメラ設置派で、家を売りたくても安い金額しかつかないから売れない家庭。
さらに、子どもは、中学一年生の女子限定。」
と透雲。
「牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介に写真が掲載されている女子生徒は、顔と名前と住所を全世界に晒されていることになる。」
と奈美。
透雲は、不快げに顔をしかめる。
「牡丹の庭中学校に通う生徒とその保護者のうち、監視カメラ設置派が、牡丹の庭中学校に対する不平不満や告発を大っぴらに出来ないでいる理由が、この牡丹の庭中学校のホームページの学校紹介。」
と萃。
「納得。
牡丹の庭中学校のホームページに写っているセーラー服を着た少女達の写真に個人情報を特定するのは簡単。
牡丹の庭中学校に対するコメントで炎上したら、実害が出る。」
と透雲。
「炎上しなくても、ストーカーや盗撮、突撃取材の被害は出る。」
と奈美。
「セーラー服のあの子批評をして動画で稼ぐような人に、ないこと、ないことを言われて、一方的に言われたことが、事実であったかのような切り取りでネットに残って拡散される未来とか。」
と透雲。
「私に届いた手記を書いた女子生徒は、この状況の中、監視の目を掻い潜るように手記を書いて、助けてくれる人を求め、学校とは関係がない、塾で、同い年の中学一年生の女子に精一杯のSOSを託した?」
と奈美。
「牡丹の庭中学校のホームページのうち、今年の学校紹介の写真に載っている女子生徒は、十人。」
と透雲。
「十人のうちの二人は、写真撮影の後に転出済み。
二人は、牡丹の庭中学校のホームページに掲載されているけれど、別の中学校に在籍している。」
と萃。
「牡丹の庭中学校のホームページの写真が、ネットタトゥーになっている。
公立中学校のホームページなのに。」
と透雲。
「新入生が、写真撮影を拒否することは出来なかった?」
と奈美。
「採寸場所は、近隣のスーパー。
制服受け取り場所は、牡丹の庭中学校の校舎内。」
と萃。
「採寸と受け取りの場所に違和感はない。
私の学校は、百貨店で採寸して受け取りは、学校だった。」
と奈美。
「私の学校は、全部学校で済ませた。」
と萃。
「私の中学校は、中学校に業者が来て、中学校で全部済ませた。」
と透雲。
「近年の牡丹の庭中学校では。
牡丹の庭中学校での制服の受け取りは、制服を着用して写真撮影をしてから、が恒例になっており、写真撮影を拒否すると帰してもらえない、と言われている。」
と萃。
「写真撮影を拒否した人が、帰さないと言われた歴史がある?」
と透雲。
「制服を着て写っている今年の十人は、写真撮影の時点では、まだ牡丹の庭中学校の生徒ではなく、小学生ということになる。」
と奈美。
「中学校へ制服を受け取りにいった女子児童が、中学校の特別教室での写真撮影に応じなければ帰れないと言われたら?」
と萃。
「制服着て笑顔で写真撮影なんか、できるはずもない。
小学生がまだ通っていない中学校から帰れないなんて。
恐怖でしかない。」
と透雲。
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