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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
91.神子様。『保護者ヅラして、お世話してあげる、とか言っているやつは、独占欲の塊。』『生殺しにされてきた公爵の下半身をぼくが慰めてくる。』
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神子様は、公爵を助けたがらなかったよな?
「神子様は、公爵を選んだんだったら、国王陛下から公爵を助けてやったら良かったんじゃないのか?」
「あなた、正気?
このぼくが?
神子のぼくがやること?」
と神子様は、語気を強めた。
「やることじゃないけれど、やってもいいんじゃないかな?」
思いやり、的な?
「ぼくは、神子として来たんだよ?神子のプライドを捨ててまでするわけがないよね。」
と神子様。
「公爵が好きだから、選んだんじゃないのか?公爵との結婚を見越していたんだろう?」
「あなたは、よく言われそうだよね。馬鹿だって。」
と神子様。
「好きだったら、助けになりたい、助けたい、と思わないかな?」
「はーん。やっぱり。」
と神子様。
「何が?」
「あなたは。
自分は、公爵の保護者で、恋愛感情なんてありません、とか言って、公爵を助ける、助けないの話をぼくにしてきたんだよ?
好きなクセに、自分の感情を誤魔化して、理解あるいい人ぶって、好きだから助けたいんじゃない、と恥ずかしげもなく、ぼくに言ってるんだから、ぼくが我慢できなくなるのも、当然なんだよ。」
と神子様。
「え?オレ、そんなに前から、公爵が好きだった?」
当時の神子様とのやり取り。
思い返してみた。
「はあ?カマトトまで始めるとか、気色悪い。」
と神子様。
「その時のオレは、公爵の保護者として、という気持ちで。」
「保護者ヅラして、お世話してあげないと、とか言っているやつは、百パーセント、独占欲の塊。
あなたも、お世話している間は、公爵を独り占めできて、自尊心と恋心が大満足だったよね?」
と神子様。
「え?そんなことは。」
オレは、自分の行いを思い出してみた。
「弱っている公爵を、これ以上弱らせたくなかった。オレは、先回りして、アレコレしたけど、必要だったからで。」
あ、自分で言っていて、言い訳くさいな。
「公爵の中のあなたの存在感を高めて、公爵のあなたへの依存度を高めるためには、必要だったよね。」
神子様がにべもない。
「困ったときに、オレに助けてほしがっていないか、とか、考えたのは最近だから。」
「やることやっているクセに、何言ってんだか。」
と神子様。
「やること?ない、ない!ないぞ!オレ達家族だったんだから!」
ナデナデと抱擁のみ。
「家族の前に、夫婦じゃん。って。まさか。本当に、何にもないの?」
と神子様は疑り深い。
「当たり前だろ!オレは、保護者なんだから。オレは公爵を守りたくて、だなー。」
神子様は、何を言い出すんだよ!
「生殺しにしていたんだ。」
と神子様。
「え?」
「夫婦のくせに、保護者ヅラして、やることやらないでいて、独占欲の塊とか、恐怖しかない。
生殺しで、可哀想な公爵の下半身が爆発する前に、ぼくが、今から、公爵を慰めてあげる。
あなたは、独り寝がお似合いだよ。」
神子様はにっこりした。
「神子様は、公爵を選んだんだったら、国王陛下から公爵を助けてやったら良かったんじゃないのか?」
「あなた、正気?
このぼくが?
神子のぼくがやること?」
と神子様は、語気を強めた。
「やることじゃないけれど、やってもいいんじゃないかな?」
思いやり、的な?
「ぼくは、神子として来たんだよ?神子のプライドを捨ててまでするわけがないよね。」
と神子様。
「公爵が好きだから、選んだんじゃないのか?公爵との結婚を見越していたんだろう?」
「あなたは、よく言われそうだよね。馬鹿だって。」
と神子様。
「好きだったら、助けになりたい、助けたい、と思わないかな?」
「はーん。やっぱり。」
と神子様。
「何が?」
「あなたは。
自分は、公爵の保護者で、恋愛感情なんてありません、とか言って、公爵を助ける、助けないの話をぼくにしてきたんだよ?
好きなクセに、自分の感情を誤魔化して、理解あるいい人ぶって、好きだから助けたいんじゃない、と恥ずかしげもなく、ぼくに言ってるんだから、ぼくが我慢できなくなるのも、当然なんだよ。」
と神子様。
「え?オレ、そんなに前から、公爵が好きだった?」
当時の神子様とのやり取り。
思い返してみた。
「はあ?カマトトまで始めるとか、気色悪い。」
と神子様。
「その時のオレは、公爵の保護者として、という気持ちで。」
「保護者ヅラして、お世話してあげないと、とか言っているやつは、百パーセント、独占欲の塊。
あなたも、お世話している間は、公爵を独り占めできて、自尊心と恋心が大満足だったよね?」
と神子様。
「え?そんなことは。」
オレは、自分の行いを思い出してみた。
「弱っている公爵を、これ以上弱らせたくなかった。オレは、先回りして、アレコレしたけど、必要だったからで。」
あ、自分で言っていて、言い訳くさいな。
「公爵の中のあなたの存在感を高めて、公爵のあなたへの依存度を高めるためには、必要だったよね。」
神子様がにべもない。
「困ったときに、オレに助けてほしがっていないか、とか、考えたのは最近だから。」
「やることやっているクセに、何言ってんだか。」
と神子様。
「やること?ない、ない!ないぞ!オレ達家族だったんだから!」
ナデナデと抱擁のみ。
「家族の前に、夫婦じゃん。って。まさか。本当に、何にもないの?」
と神子様は疑り深い。
「当たり前だろ!オレは、保護者なんだから。オレは公爵を守りたくて、だなー。」
神子様は、何を言い出すんだよ!
「生殺しにしていたんだ。」
と神子様。
「え?」
「夫婦のくせに、保護者ヅラして、やることやらないでいて、独占欲の塊とか、恐怖しかない。
生殺しで、可哀想な公爵の下半身が爆発する前に、ぼくが、今から、公爵を慰めてあげる。
あなたは、独り寝がお似合いだよ。」
神子様はにっこりした。
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