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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
259.甘えるとは、これ、いかに?クロードが部屋から出てきました。突撃しましょう。華麗なる甘やかしタイムのために。
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オレは、クロードに甘えるというのが、具体的に想像出来ないまま、クロードの執務室へと歩いている。
甘える、甘えるって、言われてもなー。
カズラ君、甘えるって、どうすれば正解かなー?
オレを送り出す前に、レクチャーしてほしかった。
やり方が、本気で分からない。
甘えるって、おんぶか抱っこ以外に、何をすればいいのかな?
いつ、どこで、やればいいのかなー。
オレは、クロードみたいに、つむじの匂いで満たされたりはしないからなー。
どっちかというと。
オレは、クロードの体温を感じられたら、それで。
うーん。
考えながら歩いていたら、クロードが、部屋から出てきた。
タイムリーだけど、どうしよう。
何にも思いつかん。
「クロード。」
クロードが、オレを見て笑顔になる。
「ヒサツグ。」
「クロードに甘やかされるには、どうしたらいい?」
思いつかなすぎて、直球で聞いてしまった。
「ヒサツグは、私に甘やかされたい?」
クロードの声が弾んでいる。
クロードが、喜んでいる。
オレの方が、年上なのに。
オレが、甘やかすんじゃなくて、いいのかな?
結果、オーライ?
「クロードに甘やかされにきたんだけど、どうしたら、クロードに甘やかしてもらえるのか、オレには分からない。
クロード、オレは、甘やかされたいぞ。
オレを甘やかせ。たっぷりと。」
クロードは、オレをお姫様抱っこで、立ち去ろうとする。
「クロード、仕事は?」
「ヒサツグのおねだりを無かったことにする旦那は、いない。」
とクロード。
待て。
ベッドのお誘いじゃない。
このまま、寝室になだれ込んだら、何の解決にもならない。
「夫婦の夜の時間は、夜にとっておいて、クロードにはオレをなぐさめてほしいんだ。」
「行き先は、プレイルームに変更。」
とクロード。
違う、そうじゃない。
することから、いったん、離れろ。
「プレイルームじゃなくて。」
「部屋を変える?
それとも外で?花を愛でながら?月を愛でながら?」
とクロード。
夫婦の営みはな、人目にさらされずにベッドでしたいんだ、オレは。
青姦は、勘弁しろ。
大公夫妻が青姦なんてしたら、青姦文化の先駆けとか言われそうだぞ?
文化のパイオニアになるにしても、分野は選びたい。
「クロードに、オレの不安や悩みを聞いてほしいんだ。オレは、クロードの体温を感じながら、話をしたい。
クロードとの話が終わったら、安心して、いつもより、開放的になれるかも。」
オレは、ためらいがちに、クロードにアピールしてみる。
開放的になれるかも、だからな?
なるとは言っていない。
クロードは、寝室には行かず、オレをお姫様抱っこしたまま、小さな部屋に入った。
ソファーが一つ。
棚が一つ。
大きな窓が一つ。
「この部屋は、何のための部屋?」
知らなかったなー。
「私が一人になりたいときの部屋。」
とクロード。
そんな部屋があるなんて、画期的だなー。
クロードは、真摯に、オレに向きあっている。
いつだって、クロードは、真っ直ぐに、オレを求めている。
年上の余裕とか言っていたオレは、クロードに何をした?
クロードは、オレが不安を抱えていると知って、クロードの秘密基地に連れてきた。
こんなんされたら、惚れるよな、うん。
「クロード。オレは、クロードが好きだ。何があってもオレ離すなよ。オレを諦めるなよ。」
クロードは、オレをお姫様抱っこしたまま、ソファーに座る。
オレは、クロードのお姫様抱っこからおりて、クロードの膝をまたいで、向き合った。
「クロード。オレを甘やかすんだ。」
クロードは、黙って、クロードの膝にまたがるオレを抱きしめる。
触れているところから、クロードの体温が伝わる。
温かい。
「クロード、このまま、話をしたい。」
甘える、甘えるって、言われてもなー。
カズラ君、甘えるって、どうすれば正解かなー?
オレを送り出す前に、レクチャーしてほしかった。
やり方が、本気で分からない。
甘えるって、おんぶか抱っこ以外に、何をすればいいのかな?
いつ、どこで、やればいいのかなー。
オレは、クロードみたいに、つむじの匂いで満たされたりはしないからなー。
どっちかというと。
オレは、クロードの体温を感じられたら、それで。
うーん。
考えながら歩いていたら、クロードが、部屋から出てきた。
タイムリーだけど、どうしよう。
何にも思いつかん。
「クロード。」
クロードが、オレを見て笑顔になる。
「ヒサツグ。」
「クロードに甘やかされるには、どうしたらいい?」
思いつかなすぎて、直球で聞いてしまった。
「ヒサツグは、私に甘やかされたい?」
クロードの声が弾んでいる。
クロードが、喜んでいる。
オレの方が、年上なのに。
オレが、甘やかすんじゃなくて、いいのかな?
結果、オーライ?
「クロードに甘やかされにきたんだけど、どうしたら、クロードに甘やかしてもらえるのか、オレには分からない。
クロード、オレは、甘やかされたいぞ。
オレを甘やかせ。たっぷりと。」
クロードは、オレをお姫様抱っこで、立ち去ろうとする。
「クロード、仕事は?」
「ヒサツグのおねだりを無かったことにする旦那は、いない。」
とクロード。
待て。
ベッドのお誘いじゃない。
このまま、寝室になだれ込んだら、何の解決にもならない。
「夫婦の夜の時間は、夜にとっておいて、クロードにはオレをなぐさめてほしいんだ。」
「行き先は、プレイルームに変更。」
とクロード。
違う、そうじゃない。
することから、いったん、離れろ。
「プレイルームじゃなくて。」
「部屋を変える?
それとも外で?花を愛でながら?月を愛でながら?」
とクロード。
夫婦の営みはな、人目にさらされずにベッドでしたいんだ、オレは。
青姦は、勘弁しろ。
大公夫妻が青姦なんてしたら、青姦文化の先駆けとか言われそうだぞ?
文化のパイオニアになるにしても、分野は選びたい。
「クロードに、オレの不安や悩みを聞いてほしいんだ。オレは、クロードの体温を感じながら、話をしたい。
クロードとの話が終わったら、安心して、いつもより、開放的になれるかも。」
オレは、ためらいがちに、クロードにアピールしてみる。
開放的になれるかも、だからな?
なるとは言っていない。
クロードは、寝室には行かず、オレをお姫様抱っこしたまま、小さな部屋に入った。
ソファーが一つ。
棚が一つ。
大きな窓が一つ。
「この部屋は、何のための部屋?」
知らなかったなー。
「私が一人になりたいときの部屋。」
とクロード。
そんな部屋があるなんて、画期的だなー。
クロードは、真摯に、オレに向きあっている。
いつだって、クロードは、真っ直ぐに、オレを求めている。
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クロードは、オレが不安を抱えていると知って、クロードの秘密基地に連れてきた。
こんなんされたら、惚れるよな、うん。
「クロード。オレは、クロードが好きだ。何があってもオレ離すなよ。オレを諦めるなよ。」
クロードは、オレをお姫様抱っこしたまま、ソファーに座る。
オレは、クロードのお姫様抱っこからおりて、クロードの膝をまたいで、向き合った。
「クロード。オレを甘やかすんだ。」
クロードは、黙って、クロードの膝にまたがるオレを抱きしめる。
触れているところから、クロードの体温が伝わる。
温かい。
「クロード、このまま、話をしたい。」
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