《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

357.オレとクロードの約束は、オレがクロードとこの世界で生きると決めたときに、元の世界を恋しがるオレに寄り添うと決めたクロードの決意です。

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クロードは、何か納得したのか、閃いたのか。

「襲われる前に。」
と言うと、クロードは、オレを抱えた。

「クロード?どこへ?ってなぜ?なぜ、ロッキングチェアに向かっているのかなー?」

「私がヒサツグを丁寧に可愛がるには、ロッキングチェアが最適の場所。」
とクロード。

なんでなんだ、と叫びたい。

オレは、一生懸命、ロッキングチェアから遠ざかろうとしたのに。

なんで、振り出しに戻ってきた?

戻る理由が、いつ、どこに?

もう、単刀直入に聞くしかないよな。

「クロードは、ロッキングチェアで、どんな風にオレを愛したいのかな?」

クロードのしたいことが分かれば、オレは、微修正、微調整、他、色々やるぞ。

「できるだけ長く。」
とクロード。

「うん。長く?」

「ヒサツグの中に入っていたい。」
とクロード。

それは、オレが一番、避けたかったやつ!

どうしたものかなー。

「長く中に入って、何かしたいことがあるのかなー?」

「私が中に入っている状態は、隙間なく、ヒサツグと一緒にいられる。」
とクロード。

隙間ができるとしたら、出し入れの出している状態だよな。

横に並ぶだけじゃ、隙間は埋まらないよなー。

オレとの隙間を作らないくらいにくっついていたいという動機なら。

叶えないわけにはいかない。

でも、ロッキングチェアでの長期戦は避けたいぞ。

クロードと話し合おう。

まずは、理解を示して、オレの懸念点を伝えて、ロッキングチェアから遠ざかる。

「クロードのオレといつまでも繋がっていたいという気持ちは、愛されていると思うと嬉しい。

でも。オレは、ロッキングチェアでは気が進まない。

繋がったままでロッキングチェアというのは、落ち着かないからな。

オレは、揺れないところがいい。

ベッドじゃ、ダメなのか?」

クロードは、真剣に、オレの話を聞いてくれている。

「ヒサツグは、ロッキングチェアを気に入っていた。

ロッキングチェアに座ることと、ヒサツグが落ち着かないことは、私の中では結びつかない。

ヒサツグが、ロッキングチェアを嫌だと言う理由は、他にある。」
とクロードの的確な推理。

「ぐっ。」
オレのぐうの音が。

オレが、クロードに誤魔化していることを、クロードに見通されてしまい、オレは立つ瀬がない。

クロードは、正面からオレを抱きしめてきた。

クロードは、オレの耳に直接話しかけてくる。

「私は知りたい。
ヒサツグのことは、何でも知りたい。

ヒサツグの好きなことも嫌いなことも、ヒサツグは、何でも私に話す。

ヒサツグと私は、そういう約束している。」
とクロード。

「ぐっ。」
また、オレのぐうの音が漏れた。

オレがこの世界に残る決心をするときに、クロードとオレは互いをよく知ろうと約束した。

オレのことをオレのいた世界のことも含めて、クロードに話をする。

オレが、元の世界を恋しくて辛くなるのは仕方ない。

仕方ない状況をそのままにしたくないクロードからオレに歩み寄るための約束。

その約束が、今、クロードから、持ち出されている。

オレが、クロードとこの世界で生きていくために、クロードと決めた約束をオレが破るわけにはいかない。

オレは、ぐうの音も出なくなった。

降参。

この勝負はオレの負け。

敗者は、白状しないとな。

「クロード。実は、オレは怖いんだ。」

「ヒサツグは、何を怖がっている?」
とクロードの囁やきが、息とともに、オレの鼓膜を震わす。

「イきたくても、イかせてもらえないような、生殺し状態になるのが、怖い。」

オレの告白を聞いたクロードは、オレの耳をかぷかぷと甘噛した。

「ロッキングチェアに座ることは、ヒサツグにとっては、終わりの見えない快楽の入り口。」
とクロード。

「その通り。なんて、的確。」

クロードは、オレの髪を撫でて、オレの背中を撫でてから、オレの尻をもみもみしている。

「ヒサツグ。安心してほしい。ヒサツグの怖がることは、起きない。」
とクロード。

「本当だな?」
期待していいんだよな?

糠喜びは、なしだぞ?

「どんな快楽にも終わりは、ある。
終わらせるまで時間はかかったとしても、終わりがないことにはできない。」
とクロードは、オレの耳元できっぱりと言い切った。

クロード。

オレは、何にも、安心できないぞ。
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