《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

373.愛こんにゃく家のご家族、愛こんにゃく家、女神様、オレは、太公城への移動中に話をしています。呼んでいない四人がいた理由が分かりました。

愛こんにゃく家と女神様と愛こんにゃく家の家族を迎えにきただけのつもりだった俺は、愛こんにゃく家の上司らしい服装をしていた。

仕事のできる上司をイメージして、スリーピーススーツ。

スリーピーススーツにすると、貫禄が出るような気がするんだよなー。

王侯貴族ならではの、キラキラした格好では、愛こんにゃく家のご家族を萎縮させてしまうと考えて、ビジネススーツぽいものをオレは着てきたんだけどさ。

愛こんにゃく家のご家族よりも、大公妃殿下のオレよりも派手な装いをしている四人が共の者と護衛を連れて、国境にいる。

目立つ。

やんごとなき一団がいるのが、丸わかりなんだよなー。

貴人の団体さんですよ、と旗を振っているような状態。

お忍びではないから、ご本人達だけではなく、四人についてきた人達も、もれなく高貴な方にお仕えしております感が満載。

ケレメイン大公国内で、金持っていそう、と襲撃されるな、頼むから、と言いたくなってしまうほど、目立っている。

四人とも、隣国マウンテン王国の貴人と要人なので、襲撃されると、ケレメイン大公妃殿下であるオレは大変困る。

オレは、先触れに出した部下の三十分後に、出発した。

大公家の城へ向かうぞ。

オレは、大公城への移動中を、愛こんにゃく家、女神様、愛こんにゃく家の家族と情報を共有する時間にあてた。

平民一家の愛こんにゃく家のご家族の恐縮ぶりを思えばさ。

城についたなら、マウンテン王国からの四人を、友人だから、待っていろ、待てるよな、と完全放置するわけにはいかないからなー。

俺は、愛こんにゃくのご家族に挨拶をして、愛こんにゃく家が急いで挙式する運びとなった原因の女神様を改めて紹介した。

「女神様は、愛こんにゃく家とこんにゃくの純こんにゃく愛に関心を示した。

愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚式を見たい女神様は、愛こんにゃく家の挙式に向け、主に、愛こんにゃく家と一緒に動いている。

結婚式の打ち合わせ、結婚式に関する各種相談、予行練習、本番。

愛こんにゃく家の結婚式は、女神様の前で、希望を出し合ったり、すり合わせたり、相談しながら、作り上げていくことになる。

オレは、愛こんにゃく家の挙げたい結婚式と愛こんにゃく家のご家族が挙げてもらい結婚式を叶えつつ、ケレメイン大公国の行事として、名を残す結婚式にしたいと考えている。

サーバル王国の王女様ご一同には、愛こんにゃく家と愛こんにゃく家のご家族の希望を最優先にして、協力することを頼んである。

サーバル王国の王女様に、サーバル王国でケレメイン大公国を宣伝する役割を任命したから、愛こんにゃく家の結婚式は、世界中の貴人要人に周知されることになる。

世界一有名になる結婚式を挙げて、愛こんにゃく家には幸せになってほしい。

愛こんにゃく家と愛こんにゃく家のご家族には、後々、愛こんにゃく家が結婚式を挙げた日を思い出して、結婚式を挙げて良かったと思ってほしいな。」

オレの口から、女神様と愛こんにゃく家の結婚式の関係について説明すると。

「色々よくしていただきまして、うちの息子は、果報者です。」

愛こんにゃく家の家族は、父親の発言の後に、揃って頭を下げた。

「頭を上げて。

愛こんにゃく家が果報者になったのは、愛こんにゃく家のこれまでの頑張りを認めて、愛こんにゃくに幸せになってほしいと願う人がいるからだからなー。

愛こんにゃく家のご家族の人となりから察するに。

愛こんにゃく家のご家族には、マウンテン王国の監視がついていたのかな？」

オレは、予想していたことを確認する。

「はい。息子が帰ってきた途端に、監視をしていた人達に踏み込まれました。
職場にも、家にも。

どこかへ連れて行かれるところでしたが、女神様が、息子の結婚式を見るために、私どもを迎えにきたということが伝わると、私どもは全員解放されて、王姉殿下方と国を出ることになりました。

大公妃殿下には、ご迷惑をおかけしまして、申し訳ございません。」
と愛こんにゃく家の父親は、また頭を下げる。

マウンテン王国の四人は、国を代表して、愛こんにゃく家の結婚式に参列し、祝辞を述べにきたのかな。

愛こんにゃく家の帰国が大所帯になった理由は、オレが考えていた以上に、良くない理由だった。

何か対策をしないとな。