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月を望む
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「ゴードンには誰か、いないのか?」
不意に問われた言葉に、ゴードンは伏せていた顔を上げた。まさか勇者である彼から、そんな事を聞かれるとは思わなかったのだ。
夜も遅く、既に女性二人は馬車の中で眠っている。周囲に張った結界により、魔物も獣も侵入出来ない領域ができあがっている。
それでも火の番のようにして起きていたのは、夕刻から始まった戦いの熱をもてあましているからだ。
この討伐の旅では、当初予定していた以上の事が起こっている。ゴードンには王子と合流していない間の旅の様子を報告する義務があるのだが、どこまで忠実に国王に伝えるべきか、正直悩んでいる。
その中での先刻の勇者の発言だ。正直虚を突かれたと言わざるを得ない。
「さて……残してきた人はいませんが……」
立場上、夜会に出席する事もあり、そこそこ遊びもたしなんではいる。だが特定の相手はいないし、ましてや婚約者などはまだいない。
「そうか……」
自分の立場では自由恋愛は難しい。よしんばしたとしても、相手の身分が釣り合わなくては結婚は難しいだろう。関係を持ったのはいずれも割り切った中を納得する相手ばかりだ。
今現在は子爵位を賜っているが、父が隠居すればその爵位を継ぐ事になる。自分の結婚は家の為、と割り切っているゴードンだった。
「勇者殿には、いらっしゃるんですよね?」
「ああ……」
そう良いながら、勇者は空を振り仰いだ。黒に近い濃い青の中に、ただ一点、真っ白い月が浮かんでいる。今日は月夜らしい。どうりで星が見えにくいはずだ。
言葉少ない勇者が、ふとした際にもらした事だ。『思う相手がいる』と。それを聞いたのも、こんな夜だったな、とゴードンは思った。
『勇者一行』といいつつも、その内情はばらばらだった。団結という言葉がこれほど空しく感じる事もあるまい、とゴードンは思ったものだ。
他人との協調性にまるで欠ける公爵令嬢、その令嬢に張り合うことしか考えていない女神官、それを見て我関せずを貫き通そうとする勇者。正直頭を抱えたくなる状況だった。
それが少し変化するようになったのは、国を離れいよいよ本格的な魔物討伐に入った頃だった。
まだ人の多い国の付近では、魔物の行動が活発とはいえそこまでひどい状態の街はなかった。破壊され、人が殺されてはいたが、それだけだと言える程度だった。
感覚が麻痺しているのは、ゴードン本人も自覚している。だが魔王城目指して進むにつれ、単純なる破壊や死は、まだましな方なのだと知る羽目になったのだ。
そんな目を背けたくなるような討伐が終わったある夜、寝ていると妙な声が聞こえてきた。起きてみれば、勇者がうなされているようだった。
「勇者殿!」
「!」
近づいて揺すり起こそうと手を伸ばしたところで、目にも止まらぬ早さで首筋に剣が突きつけられた。
反応出来なかった。これでもゴードンは騎士団随一の腕を自負している。その自分が、何の防御反応も取れなかった。
魔導の才に長けているのは、共に戦う中で見て取れた。だが剣の腕まで高いというのは、今始めて知った。
お互いの緊張した空気は、すぐに緩んだ。こちらが誰なのか認識した勇者は、剣を引き小さな声で謝罪してきた。
「……済まない」
「……いえ」
寝汗がひどそうだ。そろそろ暖かくなる時期ではあるが、あれはそのせいではないのだろう。
「向こうの方に泉がありましたよ。汗を流してきてはどうですか?」
「……そうさせてもらう」
いくら暖かくなって来てるとはいえ、水浴びしてくれば体は冷えるだろう。そう思ってゴードンは再び火をおこしておいた。
たき火を前に、勇者は普段とは違う表情を見せている。日中は整った人形のようにも感じられるが、今は年相応の、下手をすれば少し幼くさえ見えるようだ。
「何か……悪い夢でも?」
魔物の中には人の夢に侵入するものもいると聞く。だがリンジーの張った結界の中にまで入り込める魔物がいるとは思えない。性格的に問題はあっても、ダイアンもリンジーも腕だけは確かだ。
だとするなら、うなされるほどの悪夢を見たのは、勇者本人に原因があると思われる。話す事で不安材料が減るのならば、この先の旅の為にも聞くだけは聞こうと思った。結局討伐の旅は、勇者頼みとなるのだから。
とはいえ、答えが返ってくる事は期待していなかった。一応聞く用意はあると知らせるだけでもいいと思ったのだ。そんなゴードンの思惑に反して、勇者は口を開いた。
「……大事な人が、離れていく夢を見た」
ゴードンにしてみれば、ひどく意外な内容だった。大魔王を倒す勇者。唯一人女神から直接力を開かれると言われている希有な存在の、悪夢の内容がそこらの若者のそれと大差ないとは。
──いや……
それでいいのかも知れない。重い責任を負わされているとはいえ、彼はゴードンよりも年若い普通の青年なのだ。聞いた話では地方都市のさらに衛星都市で、自警団に所属していたという。
それなのにいきなり勇者として選出され、王都に召し出され、見た事もない相手と共に討伐の旅に出ろと言われたのだ。精神的な重圧も相当なものだっただろう。
「誰か……故郷に残してきた、とか?」
勇者は何も言わず軽く頷いて肯定した。思う相手を残しての旅では、不安も増幅されるだろう。
しかも討伐の旅の内容が内容だ。修羅場に慣れているはずのゴードンでさえ、胸が悪くなるような場面もあった。
「……待っててくれと言ってきた」
そう言うと、勇者は立てた膝に額を付けるように俯いてしまった。ではその相手が離れていく夢を見たという事か。
「夢を見て不安になりましたか?」
「……」
それ以上、勇者は答えようとはしなかった。それでもその夜以降、こうして二人でいる夜には、ぽつぽつととりとめのない事を話すようになっていった。
「こんな事は、誰にも知らせるわけにはいかないな……」
そう言って勇者が見渡すのは、つい先程討伐が終わったばかりの場所だった。出身国から遠く離れた国の領主の館。その大広間は勇者が放った魔法で壁が黒く焦げていた。
魔物は倒すと死骸を残さない。だがこの大広間には黒こげの死骸とおぼしきものが無数に転がっている。
彼の悪夢も、そのことに対する罪悪感が見せたものかもしれない。ゴードンはようやく合点がいった。
「誰も見ていません。私は、誰にも話しません」
気休めにしかならないかも知れないが、ゴードンは言わずにはいられなかった。
だが言った内容は真実である。真実を隠すのは、彼が忠誠を誓う国王と国に対しても有益となるからだ。勇者は高潔な存在でなければならない。
いざとなったら、罪は全て自分一人でかぶるつもりでもいる。近衛とはいえ、ゴードンは騎士だ。必要とあれば味方であろうとも殺す覚悟はとうの昔にしている。
魔王城に近づけば近づくほど、状況は悪化していくだろう。それでも、勇者を支え魔王を討伐する必要がある。
ゴードンの視線の先では、勇者がまだ大広間の方を見ている。そしてゴードンの方を向かないまま、小さな声で呟いた。
「ありがとう」
あなたの為ではない。そう言いそうになったがやめておいた。その言葉が必ずしも真実かどうか、自分でもあやふやだったからだ。
「どうかしたか?」
その勇者の一言で、ゴードンは我に返った。たき火に照らされて、その周囲だけは明るくなっている。ついあれこれと思い出し、少々意識が飛んでいたようだ。
「いえ……」
「ゴードンに相手がいない、というのは不思議な気がするな」
「そう……ですか?」
「夜会でもご婦人方に囲まれていたじゃないか」
「それは勇者殿もそうでしょう。私だけではありませんよ」
勇者の方こそ女性に囲まれて身動きできなかったではないか。そう思って言い返したが、勇者には流された。
「まだ遊んでいたいってやつか」
今夜の勇者は珍しく饒舌だ。これだけ会話が続いたのは初めてではなかろうか。それにしても。
──長く続いた会話の内容が、これか……
ゴードンは我知らず苦笑を漏らしていた。
「なんだ?」
「いえ……勇者殿でも他人の恋路は気になるんですね」
「ゴードンのだからかな」
「そうですか」
その言葉が真実かどうかは、考えるのはやめておいた。少なくともこんな時間にこんな事を話し合う程距離が縮まったのだと理解しておこう。
まだ先は長い。肝心な部分は勇者とゴードンの二人で処理してきたのだ。この先もそうだろう。連携を保つには、ある程度の親密さは必要だ。それは勇者の方も理解しているはずだった。
「もう少しですね」
「ああ」
大魔王の居城、魔王城は、ここからもう少し先にある、大森林の奥にある。決戦の日は、近かった。
※討伐の旅のある一夜
不意に問われた言葉に、ゴードンは伏せていた顔を上げた。まさか勇者である彼から、そんな事を聞かれるとは思わなかったのだ。
夜も遅く、既に女性二人は馬車の中で眠っている。周囲に張った結界により、魔物も獣も侵入出来ない領域ができあがっている。
それでも火の番のようにして起きていたのは、夕刻から始まった戦いの熱をもてあましているからだ。
この討伐の旅では、当初予定していた以上の事が起こっている。ゴードンには王子と合流していない間の旅の様子を報告する義務があるのだが、どこまで忠実に国王に伝えるべきか、正直悩んでいる。
その中での先刻の勇者の発言だ。正直虚を突かれたと言わざるを得ない。
「さて……残してきた人はいませんが……」
立場上、夜会に出席する事もあり、そこそこ遊びもたしなんではいる。だが特定の相手はいないし、ましてや婚約者などはまだいない。
「そうか……」
自分の立場では自由恋愛は難しい。よしんばしたとしても、相手の身分が釣り合わなくては結婚は難しいだろう。関係を持ったのはいずれも割り切った中を納得する相手ばかりだ。
今現在は子爵位を賜っているが、父が隠居すればその爵位を継ぐ事になる。自分の結婚は家の為、と割り切っているゴードンだった。
「勇者殿には、いらっしゃるんですよね?」
「ああ……」
そう良いながら、勇者は空を振り仰いだ。黒に近い濃い青の中に、ただ一点、真っ白い月が浮かんでいる。今日は月夜らしい。どうりで星が見えにくいはずだ。
言葉少ない勇者が、ふとした際にもらした事だ。『思う相手がいる』と。それを聞いたのも、こんな夜だったな、とゴードンは思った。
『勇者一行』といいつつも、その内情はばらばらだった。団結という言葉がこれほど空しく感じる事もあるまい、とゴードンは思ったものだ。
他人との協調性にまるで欠ける公爵令嬢、その令嬢に張り合うことしか考えていない女神官、それを見て我関せずを貫き通そうとする勇者。正直頭を抱えたくなる状況だった。
それが少し変化するようになったのは、国を離れいよいよ本格的な魔物討伐に入った頃だった。
まだ人の多い国の付近では、魔物の行動が活発とはいえそこまでひどい状態の街はなかった。破壊され、人が殺されてはいたが、それだけだと言える程度だった。
感覚が麻痺しているのは、ゴードン本人も自覚している。だが魔王城目指して進むにつれ、単純なる破壊や死は、まだましな方なのだと知る羽目になったのだ。
そんな目を背けたくなるような討伐が終わったある夜、寝ていると妙な声が聞こえてきた。起きてみれば、勇者がうなされているようだった。
「勇者殿!」
「!」
近づいて揺すり起こそうと手を伸ばしたところで、目にも止まらぬ早さで首筋に剣が突きつけられた。
反応出来なかった。これでもゴードンは騎士団随一の腕を自負している。その自分が、何の防御反応も取れなかった。
魔導の才に長けているのは、共に戦う中で見て取れた。だが剣の腕まで高いというのは、今始めて知った。
お互いの緊張した空気は、すぐに緩んだ。こちらが誰なのか認識した勇者は、剣を引き小さな声で謝罪してきた。
「……済まない」
「……いえ」
寝汗がひどそうだ。そろそろ暖かくなる時期ではあるが、あれはそのせいではないのだろう。
「向こうの方に泉がありましたよ。汗を流してきてはどうですか?」
「……そうさせてもらう」
いくら暖かくなって来てるとはいえ、水浴びしてくれば体は冷えるだろう。そう思ってゴードンは再び火をおこしておいた。
たき火を前に、勇者は普段とは違う表情を見せている。日中は整った人形のようにも感じられるが、今は年相応の、下手をすれば少し幼くさえ見えるようだ。
「何か……悪い夢でも?」
魔物の中には人の夢に侵入するものもいると聞く。だがリンジーの張った結界の中にまで入り込める魔物がいるとは思えない。性格的に問題はあっても、ダイアンもリンジーも腕だけは確かだ。
だとするなら、うなされるほどの悪夢を見たのは、勇者本人に原因があると思われる。話す事で不安材料が減るのならば、この先の旅の為にも聞くだけは聞こうと思った。結局討伐の旅は、勇者頼みとなるのだから。
とはいえ、答えが返ってくる事は期待していなかった。一応聞く用意はあると知らせるだけでもいいと思ったのだ。そんなゴードンの思惑に反して、勇者は口を開いた。
「……大事な人が、離れていく夢を見た」
ゴードンにしてみれば、ひどく意外な内容だった。大魔王を倒す勇者。唯一人女神から直接力を開かれると言われている希有な存在の、悪夢の内容がそこらの若者のそれと大差ないとは。
──いや……
それでいいのかも知れない。重い責任を負わされているとはいえ、彼はゴードンよりも年若い普通の青年なのだ。聞いた話では地方都市のさらに衛星都市で、自警団に所属していたという。
それなのにいきなり勇者として選出され、王都に召し出され、見た事もない相手と共に討伐の旅に出ろと言われたのだ。精神的な重圧も相当なものだっただろう。
「誰か……故郷に残してきた、とか?」
勇者は何も言わず軽く頷いて肯定した。思う相手を残しての旅では、不安も増幅されるだろう。
しかも討伐の旅の内容が内容だ。修羅場に慣れているはずのゴードンでさえ、胸が悪くなるような場面もあった。
「……待っててくれと言ってきた」
そう言うと、勇者は立てた膝に額を付けるように俯いてしまった。ではその相手が離れていく夢を見たという事か。
「夢を見て不安になりましたか?」
「……」
それ以上、勇者は答えようとはしなかった。それでもその夜以降、こうして二人でいる夜には、ぽつぽつととりとめのない事を話すようになっていった。
「こんな事は、誰にも知らせるわけにはいかないな……」
そう言って勇者が見渡すのは、つい先程討伐が終わったばかりの場所だった。出身国から遠く離れた国の領主の館。その大広間は勇者が放った魔法で壁が黒く焦げていた。
魔物は倒すと死骸を残さない。だがこの大広間には黒こげの死骸とおぼしきものが無数に転がっている。
彼の悪夢も、そのことに対する罪悪感が見せたものかもしれない。ゴードンはようやく合点がいった。
「誰も見ていません。私は、誰にも話しません」
気休めにしかならないかも知れないが、ゴードンは言わずにはいられなかった。
だが言った内容は真実である。真実を隠すのは、彼が忠誠を誓う国王と国に対しても有益となるからだ。勇者は高潔な存在でなければならない。
いざとなったら、罪は全て自分一人でかぶるつもりでもいる。近衛とはいえ、ゴードンは騎士だ。必要とあれば味方であろうとも殺す覚悟はとうの昔にしている。
魔王城に近づけば近づくほど、状況は悪化していくだろう。それでも、勇者を支え魔王を討伐する必要がある。
ゴードンの視線の先では、勇者がまだ大広間の方を見ている。そしてゴードンの方を向かないまま、小さな声で呟いた。
「ありがとう」
あなたの為ではない。そう言いそうになったがやめておいた。その言葉が必ずしも真実かどうか、自分でもあやふやだったからだ。
「どうかしたか?」
その勇者の一言で、ゴードンは我に返った。たき火に照らされて、その周囲だけは明るくなっている。ついあれこれと思い出し、少々意識が飛んでいたようだ。
「いえ……」
「ゴードンに相手がいない、というのは不思議な気がするな」
「そう……ですか?」
「夜会でもご婦人方に囲まれていたじゃないか」
「それは勇者殿もそうでしょう。私だけではありませんよ」
勇者の方こそ女性に囲まれて身動きできなかったではないか。そう思って言い返したが、勇者には流された。
「まだ遊んでいたいってやつか」
今夜の勇者は珍しく饒舌だ。これだけ会話が続いたのは初めてではなかろうか。それにしても。
──長く続いた会話の内容が、これか……
ゴードンは我知らず苦笑を漏らしていた。
「なんだ?」
「いえ……勇者殿でも他人の恋路は気になるんですね」
「ゴードンのだからかな」
「そうですか」
その言葉が真実かどうかは、考えるのはやめておいた。少なくともこんな時間にこんな事を話し合う程距離が縮まったのだと理解しておこう。
まだ先は長い。肝心な部分は勇者とゴードンの二人で処理してきたのだ。この先もそうだろう。連携を保つには、ある程度の親密さは必要だ。それは勇者の方も理解しているはずだった。
「もう少しですね」
「ああ」
大魔王の居城、魔王城は、ここからもう少し先にある、大森林の奥にある。決戦の日は、近かった。
※討伐の旅のある一夜
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