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1章
25:魔王軍の襲来
しおりを挟むフーツさんを背負い23階の転移陣から入り口に転移する。
いつも通りにダンジョンの入り口に出たのだが、なんだか街がいつもより慌ただしい気がする。
「何かあったのか?」
ソウマも何か感じたようだ
「わからない。フーツさん達を治療院に送り届けたらギルドに向かおう」
「わかった」
治療院にフーツさん達を預けてギルドへと向かう。ギルドに行けば何か分かるだろう。
この街は塔型迷宮を中心に外壁が街の周りを丸で囲っている。初めからダンジョンの周りに街を作るということで企画が進行したのでここミネラは比較的区画がはっきりと別れている。区画は4つに別れており管理区画、住居区画、商業区画、歓楽区画となっており、歓楽区画にはスラムも存在している。
ギルドは管理区にあり、外壁のすぐ近くにある。治療院も管理区の所だ
ギルドに辿り着き、中に入る。ギルドは2階建てで2階はギルドマスターの部屋や会議室があり、1階には受付と酒場と少ないがアイテムや装備を扱う店がある。 中ではギルドの職員が慌ただしく動き回り、冒険者は緊張した面持ちで話し合っていた。
俺が中の状況を観察していると、ソウマがお気に入りの受付嬢の所へ向かう。俺もそれについて行く
「エマさん、何か慌ただしい感じだけど何かあったの?」
「あ!ソウマくん!さっき、警備兵さんが来て魔王軍が来たって情報が入ったの!だから今はその対応で追われてて」
「それはどこの辺りにまで来てるんですか?」
「報告された時は山向こうだったから既にこちら側には来ているかもしれないわ」
「な!そんなん直ぐじゃんかよ!クウガささっさと行こうぜ!このままじゃ出遅れちまう!」
「そうだね、師匠達もいるから早めに行かないと戦えなくなっちゃう」
「おし!じゃあ行くぞ!」
「ソウマくん達が強いのは知っているけども気をつけてね」
「心配いらねぇよ!俺達が魔王軍なんてサクッとやっつけちまうぜ!」
ギルドを出て近くの東門ではなく山がある西門に向かう
西門に着くと、門は既に閉じられており、上で警備兵がバリスタなどを準備している。常駐している10数人ほどの騎士もいるようだ。
冒険者はひと塊になっている。何人いるのだろうか。それで冒険者はひと塊になって何をやっているのかと言うと、やることによってグループを作って振り分けているようだ。魔方士や弓を使う者は外壁の上からの攻撃、近接系はローテーションで外にでて戦闘、先行して敵の戦力把握、先行しての奇襲、などといった具合に分けられている。俺とソウマも参加を伝えて先行し奇襲する役割にしてもらう。奇襲では終わる気はなく、殲滅するつもりだ。
ギルド職員に敵の戦力や出発時間を確認する。
奇襲組は偵察組と共にあと5分後に出発すだそうだ。
「クウガ、ソウマ」
後ろから声が掛かったので振り向くとフード付きロープを着た師匠だった。師匠がいるとわかるとちょっとした騒ぎになるから隠しているのだ。
「父さん!」
「師匠はどう動くんですか?」
「俺は街に残って、別働隊などに備えておく。だから本隊はお前らだけでやり切ってみろ俺は危なくなるまで手は出さんから」
「はい!」「おう!」
「奇襲組、偵察組は出発する!」
どうやら時間になったようだ。
「ほら行ってこい」
「はい、行ってきます」
「行ってくるぜ」
そして、他の冒険者に続いて警備兵の詰所を通りぬけて外へ出る。偵察組は6人パーティが2組。奇襲組は俺とソウマを入れて100人ほどだ。ラキアには俺の中に入ってもらっている。
アギスをアイテムボックスから取り出して鉄剣を仕舞う。アギスを使ってのデビュー戦だ。一応、使い方や能力はギュル爺に教えて貰い、練習はしていたから問題はない。
「お、アギス使うのか」
「うん、武器なんだから使ってあげないとね」
「そうなら普段も使ったらいいじゃんか」
「アギスだと切れ味良すぎて修行にならないんだよ」
「そんなにか」
ソウマが笑ったと思ったら、真剣な顔になった
「んで、どう戦うんだ?」
「そうだね、指揮官の人から指示が出ると思うけど。さっきギルド職員に聞いたところだと数はやたら多いけど大体はゴブリンらしいから先ずは魔術で雑魚を一掃になると思うから魔術は火の爆発系で。その後は各々で行動の指示が出ると思う」
「おっけ、別々に行動か?」
「いや、俺達より格上がいるかもしれないから一緒に行こう」
「了解」
「準備はいいな?これから奇襲に向かい、敵を発見したのち魔術での攻撃、その後は各々の判断で動け!危なくなったら直ぐに退け!死ぬんじゃないぞ!」
奇襲組のリーダーが声を出す
全員が頷き
「行くぞ!」
「「「「「「「「「おお!」」」」」」」」」
さあ、戦いを始めよう
~~~~~~
「さて、ミネアの街はもう直ぐですね。別働隊の方はどうなっていますか?」
金髪を伸ばし、顔はとても軽薄そうな男が隣のワイバーンに乗る者に話しかける
「はっ!問題なく進んでおります」
軽薄そうな男は満足そうに頷き
「結構結構、ではこのまま私達は進軍ですね。おそらく既にばれているので先行して部隊が来るはずですから警戒を怠らないようにさせなさい」
「はっ!」
指示を受けた者はワイバーンをゴブリン達の後方に向かわせる
「魔王様から受けたこの任務、しかと果たさせていたただきましょうか」
男は前方に見える塔型迷宮を見据えて笑う
だが、彼は知らない。前回の襲撃が何故失敗に終わったのかを。そして、その原因がまだ滞在しており、さらには魔王軍にとって更なる脅威が増えていることを
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