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.第8章 終わりと始まり
188 健人の帰国
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そして9月、留学を終えた健人兄が帰って来た。
悠人兄はまだ消防学校で訓練中だから、平日は外出できないのだけど、健人兄が帰ってきた週末には、外泊届を出して家で過ごすことにしたらしい。
久々に五人で夕飯を食べられることになって、両親は嬉しそうにしていた。
土曜の午後、悠人兄が帰宅した。リビングで出迎えた健人兄は目を丸くして、悠人兄を上から下まで眺める。
「うっわ、悠人兄すっげ身体」
「そりゃ鍛えてるから……」
ガタイに似合わない優し気な顔を気恥ずかしそうにうつむかせて、悠人兄が応じる。その胸を、健人兄も相変わらずの遠慮の無さで叩いたり押したりする。
「やっべ。マジで出来上がってんの。えー、消防士ってこんな鍛えんの?」
「っていうか……筋トレが趣味みたいな人ばっかりだし……ちょ、健人、シャツめくんな」
「うっわ、腹どんだけ割れてんの。すげぇな。脚もパンパンじゃん」
健人兄の手が遠慮なく悠人兄の身体をまさぐる。悠人兄がくすぐったがって身じろぎすると、健人兄は調子に乗ってくすぐり始めた。
「こら健人っ!」と顔を赤らめた悠人兄がくすぐり返して、二人してソファになだれ込む。
私は思わず呆れた。
「……何やってんの、いい歳して……」
「だって健人がっ、ちょ、そこやめろって!」
「相変わらずここ弱ぇの! マジウケる」
「あはははは、やめ、やめろって、ったく、健人っ!!」
がちゃ、と音がして、さっきまで玄関で靴を磨いていた父が現れる。ソファで絡み合う息子二人と、棒立ちの私を順に目にして、首を傾げた。
「……お前ら、そういう関係だったか?」
「マジ!? そういう反応!?」
「父さん! 冗談でもやめてよ、そういうの!!」
笑いだす健人兄を蹴るように身を放して、悠人兄が顔を真っ赤にしている。私はやれやれと呆れて、「コーヒーでも淹れようか」とキッチンに立った。
「俺が淹れようか?」
「え、じゃあ久しぶりに俺が」
「何その譲り合い」
父と悠人兄のやりとりに、健人兄が笑う。「うーん」と伸びをすると、「はー、帰って来たんだな―俺」とそのままソファに横になった。
「時差ボケはどうなの?」
「帰って来た次の日、丸一日寝てた」
「ほんと? そんなに?」
悠人兄が笑うと、健人兄はひらりと手を振る。
「いいのいいの。寝れるときに寝るの。ちゃんと疲れ取ってからじゃないと。身体壊したら何にもなんないし」
「それはいいけどさ、就活、どうするの? もうみんな決まってるでしょ」
「あっはは、いきなりその話ィ?」
情緒がないねぇと健人兄が剽軽めかして肩をすくめる。私もそれは気になっていたんだけど、帰って来たらお土産話、そこからは健人兄が眠っていたり私がバイトだったりで、ゆっくり話せないまま週末を迎えている。
「それがなぁ、悠人。俺もびっくりしたんだけど」
言いながら父が出した封筒には、S区役所、と印字がある。
私は思わず、絶句した。
「区役所ぉ!?」
健人兄の方を見ると、悠長なピースサインが返って来た。私は呆れて詰め寄る。
「ってことは、試験受けるために帰国してたんじゃないの?」
「うん、まあね」
「いつの間に!」
連絡なんて全然なかった。父も母もさぞかし驚いたことだろう。
それでも兄は悪びれず笑っている。
「6月だったかなー。都内のホテル泊まったから。たまにはいいかなって」
「たまにはって……」
ほんとに、この兄は勝手すぎる。相談も何もなく、一人で決めて、一人で受けて――
「国境またぐわけでもないし、まあ、相談する必要もないっしょ」
そう親指を立ててウィンクする兄に、父が苦笑した。
「しっかし、よく受かったな。そんな縁もゆかりもないとこに」
「ゆかりはあるよー。父さんたちの会社があるじゃん」
へらりと笑う健人兄に、父は目を細めた。
「違うだろ? お前にとっては」
何が「違う」のかまでは、父は言わない。
けど、私には分かった。たぶん、悠人兄にも。
へらへらしていた健人兄が、途端にふっと真剣な目で父を見上げる。
腕組みをした父は穏やかに兄を見据えていた。
「気づかないとでも思ったか? 納得したよ。この封筒を、郵便受けに見つけたとき」
健人兄はしばらく父を見つめて、珍しく何かをごまかすように笑顔になった。
ソファからむくりと起き上がると、「父さんには敵わないなぁ」と勢いよく立ち上がる。
「じゃ、モノはついでだから言っとくよ。ちょうどみんな揃ってるし」
「お母さんは?」
「母さんはまた別で言う」
健人兄は食卓の椅子を引いて座った。
そこは小さいときから、健人兄の定位置だ。
「いずれ、ジョーさんたちんとこの、養子になりたいと思ってる」
どきり、と心臓が高鳴る。私は思わず、父の顔を見上げた。
父は驚くほど静かな表情で、兄を見つめている。
「まだ、俺の勝手な妄想だけど。今すぐにってわけじゃないし、ヨーコさんと、ジョーさんとも話したいと思ってる。けど、先に父さんたちに言うべきだと思ったから」
兄の声は明るくて、その表情もいつも通りだ。けれど、それはあまりにいつもと変わらなすぎて、健人兄が何度もこのときを想定して、想像していたのだという気がする。
「父さんと母さんには、兄さんと礼奈がいる。俺は、ヨーコさんとジョーさんの傍にいたいんだ。たくさん、世話になったから。支えてもらったから。これから、年取ってく二人を支えたい。そんなこと、今言うのは、生意気かもしれないけど」
健人兄はそう笑って、椅子の上に脚を引き寄せ、あぐらをかいた。黙ったままの父から目を逸らし、ひと息吐き出して、続ける。
「俺がやりたいことを考えてたんだ。ずっと、自分がどう生きたいか考えてた。何を大切にしたいか、何にやりがいを感じられるのか――大学入って、ヨーコさんちちょこちょこ行くようになって、確信した。あの二人の傍にいて、あの二人の生き方を俺に刻み付けたい。二人は――二人には、いないから」
健人兄は机の上に手を置いた。その手が、小さく震えているように見えて戸惑う。
「あの二人には、子どもがいないから。途切れさせたくないんだ。二人が生きてきた時間を、繋げたいんだ。俺には荷が重いかもしれない。そんなこと分かってる。けど、それしか方法がないと思って。――俺にできることは、それくらいしかないと思って――」
健人兄の言葉は途中で途切れた。父がその頭を抱きしめたからだ。
父は、ぽんと背中を叩く。
「分かってるよ」
ぽん、ぽん、と父は健人兄の背中を叩いた。
「お前の気持ちは分かってる。たぶん、ジョーたちも」
静かな声が、部屋に響く。
「好きにしろ。ただ、迷惑をかけるようなことはするなよ。養子にしてくれったって、すぐ頷くような奴らじゃないだろ。血だけがすべてじゃないように、戸籍だけがすべてじゃない。お前なら分かるな?」
健人兄は父の腕の中で頷く。そして、その背中に手を回した。
「……ありがと」
その声は、ちょっと泣いているみたいだった。私は思わず目を逸らす。
健人兄が泣いたところなんて、今まで、見た記憶がない。
「コーヒー入ったよー」
キッチンにいた悠人兄が、お盆にコーヒーを乗せてやってきた。声は聞こえていただろうに、何もなかったかのような穏やかな笑顔で食卓に並べて行く。
父の分。健人兄の分。私の分。悠人兄の分。
誰がどこ、と言わなくても、それぞれの定位置に、色も形もバラバラなコップが並べられる。
これが家族なんだな、と、不意に思った。
「悠人、腕を上げたな」
「久々だったから逆に丁寧だったかも」
「やっぱコーヒーもいいね。向こうで紅茶ばっか飲んでたから」
「そりゃ本場だからな。美味かっただろ」
「香りが全然違う」
それぞれの椅子に座った二人の兄と父が、何事もなかったように話している。
それでも、私はなんだか胸の中がじわじわしていて、みんなみたいに大人に振る舞えなくて、黙ったまま、自分のコップを引き寄せて、口に運んだ。
ふぅ、と小さく息を吐き出すと、芳ばしい香りを孕んだ湯気がふわりと向こうへ流れて行く。その先に笑い合う三人が見えて、不意に視界が歪んだ。
両手で持ったコップが震える。コーヒーが舌に触れて、「熱ち」と眉を寄せた。
健人兄の猫目が私を見る。「気を付けろよ」と笑う。悠人兄も私を見て、「ごめんね、熱かったか」と笑う。
まぶたの内側に浮かんでいた涙が、一気に膨れ上がった。
「えっ? ちょ、礼奈?」
「何泣いてんだよ、そんな熱かったかぁ?」
「ははははは、ほらティッシュ」
なんか、いっつもこんなんばっかだ。
どんどん、みんな大人になっていく。どんどん、私から遠ざかっていく。
でも、今の私には、少しだけ、分かった。
大人になっていくのは、みんなだけじゃない。――私だっていずれ、この家を出て行く。
新しく家族になる誰かと、この家を、出て行く。
それがいつかは分からないけど、そんなに遠くない未来の話なんだろう、と思えて、それがやたらと、切なかった。
悠人兄はまだ消防学校で訓練中だから、平日は外出できないのだけど、健人兄が帰ってきた週末には、外泊届を出して家で過ごすことにしたらしい。
久々に五人で夕飯を食べられることになって、両親は嬉しそうにしていた。
土曜の午後、悠人兄が帰宅した。リビングで出迎えた健人兄は目を丸くして、悠人兄を上から下まで眺める。
「うっわ、悠人兄すっげ身体」
「そりゃ鍛えてるから……」
ガタイに似合わない優し気な顔を気恥ずかしそうにうつむかせて、悠人兄が応じる。その胸を、健人兄も相変わらずの遠慮の無さで叩いたり押したりする。
「やっべ。マジで出来上がってんの。えー、消防士ってこんな鍛えんの?」
「っていうか……筋トレが趣味みたいな人ばっかりだし……ちょ、健人、シャツめくんな」
「うっわ、腹どんだけ割れてんの。すげぇな。脚もパンパンじゃん」
健人兄の手が遠慮なく悠人兄の身体をまさぐる。悠人兄がくすぐったがって身じろぎすると、健人兄は調子に乗ってくすぐり始めた。
「こら健人っ!」と顔を赤らめた悠人兄がくすぐり返して、二人してソファになだれ込む。
私は思わず呆れた。
「……何やってんの、いい歳して……」
「だって健人がっ、ちょ、そこやめろって!」
「相変わらずここ弱ぇの! マジウケる」
「あはははは、やめ、やめろって、ったく、健人っ!!」
がちゃ、と音がして、さっきまで玄関で靴を磨いていた父が現れる。ソファで絡み合う息子二人と、棒立ちの私を順に目にして、首を傾げた。
「……お前ら、そういう関係だったか?」
「マジ!? そういう反応!?」
「父さん! 冗談でもやめてよ、そういうの!!」
笑いだす健人兄を蹴るように身を放して、悠人兄が顔を真っ赤にしている。私はやれやれと呆れて、「コーヒーでも淹れようか」とキッチンに立った。
「俺が淹れようか?」
「え、じゃあ久しぶりに俺が」
「何その譲り合い」
父と悠人兄のやりとりに、健人兄が笑う。「うーん」と伸びをすると、「はー、帰って来たんだな―俺」とそのままソファに横になった。
「時差ボケはどうなの?」
「帰って来た次の日、丸一日寝てた」
「ほんと? そんなに?」
悠人兄が笑うと、健人兄はひらりと手を振る。
「いいのいいの。寝れるときに寝るの。ちゃんと疲れ取ってからじゃないと。身体壊したら何にもなんないし」
「それはいいけどさ、就活、どうするの? もうみんな決まってるでしょ」
「あっはは、いきなりその話ィ?」
情緒がないねぇと健人兄が剽軽めかして肩をすくめる。私もそれは気になっていたんだけど、帰って来たらお土産話、そこからは健人兄が眠っていたり私がバイトだったりで、ゆっくり話せないまま週末を迎えている。
「それがなぁ、悠人。俺もびっくりしたんだけど」
言いながら父が出した封筒には、S区役所、と印字がある。
私は思わず、絶句した。
「区役所ぉ!?」
健人兄の方を見ると、悠長なピースサインが返って来た。私は呆れて詰め寄る。
「ってことは、試験受けるために帰国してたんじゃないの?」
「うん、まあね」
「いつの間に!」
連絡なんて全然なかった。父も母もさぞかし驚いたことだろう。
それでも兄は悪びれず笑っている。
「6月だったかなー。都内のホテル泊まったから。たまにはいいかなって」
「たまにはって……」
ほんとに、この兄は勝手すぎる。相談も何もなく、一人で決めて、一人で受けて――
「国境またぐわけでもないし、まあ、相談する必要もないっしょ」
そう親指を立ててウィンクする兄に、父が苦笑した。
「しっかし、よく受かったな。そんな縁もゆかりもないとこに」
「ゆかりはあるよー。父さんたちの会社があるじゃん」
へらりと笑う健人兄に、父は目を細めた。
「違うだろ? お前にとっては」
何が「違う」のかまでは、父は言わない。
けど、私には分かった。たぶん、悠人兄にも。
へらへらしていた健人兄が、途端にふっと真剣な目で父を見上げる。
腕組みをした父は穏やかに兄を見据えていた。
「気づかないとでも思ったか? 納得したよ。この封筒を、郵便受けに見つけたとき」
健人兄はしばらく父を見つめて、珍しく何かをごまかすように笑顔になった。
ソファからむくりと起き上がると、「父さんには敵わないなぁ」と勢いよく立ち上がる。
「じゃ、モノはついでだから言っとくよ。ちょうどみんな揃ってるし」
「お母さんは?」
「母さんはまた別で言う」
健人兄は食卓の椅子を引いて座った。
そこは小さいときから、健人兄の定位置だ。
「いずれ、ジョーさんたちんとこの、養子になりたいと思ってる」
どきり、と心臓が高鳴る。私は思わず、父の顔を見上げた。
父は驚くほど静かな表情で、兄を見つめている。
「まだ、俺の勝手な妄想だけど。今すぐにってわけじゃないし、ヨーコさんと、ジョーさんとも話したいと思ってる。けど、先に父さんたちに言うべきだと思ったから」
兄の声は明るくて、その表情もいつも通りだ。けれど、それはあまりにいつもと変わらなすぎて、健人兄が何度もこのときを想定して、想像していたのだという気がする。
「父さんと母さんには、兄さんと礼奈がいる。俺は、ヨーコさんとジョーさんの傍にいたいんだ。たくさん、世話になったから。支えてもらったから。これから、年取ってく二人を支えたい。そんなこと、今言うのは、生意気かもしれないけど」
健人兄はそう笑って、椅子の上に脚を引き寄せ、あぐらをかいた。黙ったままの父から目を逸らし、ひと息吐き出して、続ける。
「俺がやりたいことを考えてたんだ。ずっと、自分がどう生きたいか考えてた。何を大切にしたいか、何にやりがいを感じられるのか――大学入って、ヨーコさんちちょこちょこ行くようになって、確信した。あの二人の傍にいて、あの二人の生き方を俺に刻み付けたい。二人は――二人には、いないから」
健人兄は机の上に手を置いた。その手が、小さく震えているように見えて戸惑う。
「あの二人には、子どもがいないから。途切れさせたくないんだ。二人が生きてきた時間を、繋げたいんだ。俺には荷が重いかもしれない。そんなこと分かってる。けど、それしか方法がないと思って。――俺にできることは、それくらいしかないと思って――」
健人兄の言葉は途中で途切れた。父がその頭を抱きしめたからだ。
父は、ぽんと背中を叩く。
「分かってるよ」
ぽん、ぽん、と父は健人兄の背中を叩いた。
「お前の気持ちは分かってる。たぶん、ジョーたちも」
静かな声が、部屋に響く。
「好きにしろ。ただ、迷惑をかけるようなことはするなよ。養子にしてくれったって、すぐ頷くような奴らじゃないだろ。血だけがすべてじゃないように、戸籍だけがすべてじゃない。お前なら分かるな?」
健人兄は父の腕の中で頷く。そして、その背中に手を回した。
「……ありがと」
その声は、ちょっと泣いているみたいだった。私は思わず目を逸らす。
健人兄が泣いたところなんて、今まで、見た記憶がない。
「コーヒー入ったよー」
キッチンにいた悠人兄が、お盆にコーヒーを乗せてやってきた。声は聞こえていただろうに、何もなかったかのような穏やかな笑顔で食卓に並べて行く。
父の分。健人兄の分。私の分。悠人兄の分。
誰がどこ、と言わなくても、それぞれの定位置に、色も形もバラバラなコップが並べられる。
これが家族なんだな、と、不意に思った。
「悠人、腕を上げたな」
「久々だったから逆に丁寧だったかも」
「やっぱコーヒーもいいね。向こうで紅茶ばっか飲んでたから」
「そりゃ本場だからな。美味かっただろ」
「香りが全然違う」
それぞれの椅子に座った二人の兄と父が、何事もなかったように話している。
それでも、私はなんだか胸の中がじわじわしていて、みんなみたいに大人に振る舞えなくて、黙ったまま、自分のコップを引き寄せて、口に運んだ。
ふぅ、と小さく息を吐き出すと、芳ばしい香りを孕んだ湯気がふわりと向こうへ流れて行く。その先に笑い合う三人が見えて、不意に視界が歪んだ。
両手で持ったコップが震える。コーヒーが舌に触れて、「熱ち」と眉を寄せた。
健人兄の猫目が私を見る。「気を付けろよ」と笑う。悠人兄も私を見て、「ごめんね、熱かったか」と笑う。
まぶたの内側に浮かんでいた涙が、一気に膨れ上がった。
「えっ? ちょ、礼奈?」
「何泣いてんだよ、そんな熱かったかぁ?」
「ははははは、ほらティッシュ」
なんか、いっつもこんなんばっかだ。
どんどん、みんな大人になっていく。どんどん、私から遠ざかっていく。
でも、今の私には、少しだけ、分かった。
大人になっていくのは、みんなだけじゃない。――私だっていずれ、この家を出て行く。
新しく家族になる誰かと、この家を、出て行く。
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