ぽっちゃり少年と旅するご近所の神様

とっぷパン

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一章 ”アルバス王国と騒乱” の段

6話~見つけた人と乗り込む人達

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 チップス特有のぱりっとした食感を楽しんで早五分、御外で待機をしてもらっている龍帝さんも呼び寄せて二人でおやつを楽しんでいた矢先だった。

「……う、……うぁ?」

「だから、こういった場合は霊力を腕に集約して――って、気が付いたかな?」

「クア~」

 小さなおみ足を動かして女性の傍まで近寄り、意識を取り戻したご様子の彼女を見てお顔をぺろりと舐める龍帝さん。ちょっと汚れが付着して所を舐めてしまったのか、当の女性がまだ覚醒していないのを尻目に思い切り顔を顰めて舌を出していた。女性に対しては非常に失礼なのだけれども、この場合は本人の意識が完全に覚醒していないので見逃して頂こう。

 唇に水分を含ませたハンカチーフで濡らして覚醒を促し、幾分もしない内に僅かな痙攣を繰り返していた目蓋が薄っすらと開いてきた。その時点ではまだ焦点があっておらず虚空を見つめる様な状態であったが、徐々に頭が覚醒を始めゆっくりとではあるけど眼球を動かして辺りを見回している御様子。左から順に見渡せば、最後に止まるは必然的に僕と龍帝さんがいる彼女の左わき腹の方だ。
 少しの間ボーっと眺めているだけだったけど、意識が完全に覚醒したのを機に目を見開いて僕達に警戒を籠めた視線を飛ばしてきたよ……。

「…………」

「お気が付かれましたか? ここで完全監禁装備で転がされた貴女を発見いたしまして、今まで介抱をしていたのですよ。あ、これ食べます?」

 差し出した野菜チップスも受け取らすに無言で後ずさるも、暫く同じ体勢で動かしていなかった身体の節々が痛むらしく、美人なお顔を顰めつつ視線だけは気丈に僕らを観察している様だ。今まで捕まって邪気に侵されていたのだから彼女の態度も仕様が無い、とりあえずは落ち着くまでこのまま龍帝さんとおやつを食べて待機。早速カリム村の露店で仕入れたばかりの果実を絞ったジュースを巾着から取り出して一口、合間にチップスを口へと放り込んで塩っ気の効いた芋の味を楽しむ。

「……クゥ~ウ?」

「あははは、実は僕もそう思っていた所でね? 折角龍帝さんに邪気の討伐を手伝って貰ったんだから焼肉の一つでも――って、そう考えていたんだ。……本音としては僕も食べたいってのが大部分だけど」

「クウゥ~~アッ!」

 僕から褒美の焼き肉許可を貰った龍帝さんは大喜びで踊りだす。小さなあんよで華麗な足裁きを披露すれば、お次はお尻を振って尻尾も振り回す……可愛いな~。幼稚園児の御遊戯を見ている様で心が蒸かし芋の如くほっこりほこほこ。きっと、父兄参観などで我が子が一所懸命に頑張る姿を見守る父親の気持ちと言うのは、正にこんな感じを一心に受けているのだろう。未だに僕らを警戒をしている女性が見ていると言うのに、頬の締りが緩むのを止めそうにないよ~!

「……龍、帝? まさか、そんな――っ!?」

 おっと、龍帝さんの舞踊る姿に見とれて肝心な物を出しとかないと後が怖い。
 桃太郎印のお腰に下げたきび団子宜しく、ご褒美の物を取り出すべく巾着袋に手を差し入れて心で念じながら漁る。あーちゃんから賜ってこの方大変ありがたく重宝させてもらっている僕の巾着袋さんは、何処かの勇者物語に登場する様な性能を遺憾なく発揮して益を齎してくれているんだ。
 例えば、巾着に仕舞いこんだ物の時間を止めて鮮度保つ便利機能なんかは凄く役立つ機能の一つ。これがあったからカリム村で大量の資金を手にする事が出来た訳で。旅をするに際しても料理した出来たての暖かさとか、もぎ取って冷やした果実の新鮮さも保存する事が可能なのでとても嬉しい機能なんだよね。

「は~い、出来立ての焼肉さんだよ~! 熱いからしっかりと冷まして食べるのを忘れない様にね」

「クルルルルウゥ~!」

 修行の身からしたら卑怯臭い事この上ないずっこい道具。だが、異世界に赴くとなれば話は別腹――もとい、別だよ!

 喜びの舞が完了したのを見計らって熱々の焼肉さんを手渡す。勿論薬味は月夜の芳香で、ついでにマルグ換金店で換金しなかった僕達用のペルの実を添えてみたよ。
 ペルの実って言うのは葡萄の様な外見をした果実で、色味は様々で黄色系が多く味は梨を濃くした感じでとても美味しい。更には薬効が確認されている果実でもあり、魔力の回復や魔法薬の調合で重宝されているとの事。所謂触媒としての汎用性が高く、調合の基礎部分を担っている魔法薬学のもといだそうだ。ジェミニさんからの受け売りだけどね。

「――そんな、何故龍帝様がこの様な……。でも……雲龍帝様とは明らかに魔力の質が違う――と言うよりも薄い?」

 そんな甘く爽やかな味わいを楽しみ、焼肉さんを齧って相好を崩す龍帝に心も綻ばせる時間を楽しむ。上手にお座りして焼肉を食む龍帝さんとは対照的に、僕らを見て独り言をつぶやく女性と雰囲気の対比が凄まじい事になっているが気にしない。彼女の方から自発的に話してくれるまでは、混乱しているであろう現状の整理を付ける為にも此方からは一切関わらない方が良いと見た。
 ま、とにかく相手の出方次第ではあるが、目的の人物ではなかった以上カリム村に引き返すか王都へと送り届けるか決めた方が得策だね。僕としては一刻も早く九ちゃん達と合流を図りたい気持ちだが、この女性を送り届けるのも人として最低限の義理だろうしね。

「――……ふぅ」

 そうこうしている内に整理が付いたのか一度大きく息を吐き出して呼吸を整える女性。たおやかな胸元の置かれた手が呼吸と共に上下するのに合わせ、彼女の視線もまた僕らへと向き直り。如何やら話す準備が出来たみたいである。

「待っていてくれたみたいでありがとうね。私と御話してくれるかしら?」

「ええ、勿論ですよ」

「まずはわたくしの名前から。私はアルバス王国現国王ラドルフ・G・アルバスが第二王妃にして、龍帝の巫女が後見人……」

 それなりの衣服を纏っている事からも察せられたけど、この女性は恐らく件の龍帝教会前大司教――――

「――エルヴィーラ・D・アルバスと申します」

 ――あははは、ある意味”大当り”だろうね。
 ある程度の予想から寸分違すんぶんたがわぬお答えを頂きまして、別の意味で大当たりを引いた僕ら。とりあえず巾着袋からペルの実と新鮮一番果実ジュースを差し上げて一息つきますかね?







「――ふう、漸く一息付けた訳じゃのう~」

「はい、姉上。実に見事な手際、私もまだまだ雛鳥の目が開いたばかりだと改めて痛感いたしました!」

「じゃろうの、それはそれで行幸じゃ。精進次第ではあるがの、お主もやれるだけの底力はしっかりと持っておる故に只管に邁進する事じゃ」

 先の疲れを露ほども感じさせぬ姉上……。戦闘の際にお着物に付いた土埃を手で払い、全身に降りかかった邪気の血飛沫や返り血を御召し物ごと焔で焼き払う。

「ふぃ~、妾単独では久方ぶりじゃったが綺麗さっぱり祓ってやったわ。誠心持がすっきりしよる……おう、これは彼奴等の御霊が封じてある”封結界” という物じゃて、後で奏の字に頼んで御霊送りをして貰うがよいぞ」

 どのような素材で誂てあるのか見当も付かないが、解れ一つ無い着物が小ざっぱりした表情を浮かべる姉上と共に蒼焔の中から現れた。既に先ほどまで出しておられた二つの尾は消え去り、大嵐の大海が如く高ぶり溢れていた姉上の霊力も主様と同程度まで静まっておられる御様子。蒼焔が粉雪の如く萌え散る様はとても美しく、久方ぶりのヒューマニアンの都へと赴いたのにも拘らずまるで別の世界へと迷い込んだと錯覚する程に心を奪われそうになる。

 手渡しで強力な結界を私の手に預けられたのでじっくりと観察してみる。数多の御霊が結界内部に圧縮されて整列しておるのが窺えるが、……ヒューマニアンの数としては千を越えている、か? なんとまあ、これだけの数が邪気によって変容させられ、尚且つ彼奴等の尖兵として同胞を襲っていたとは。御霊の輝きを見ればこの者共が悔しさの中で打ちひしがれているのが手にとるが如く理解できるわ……。皆が皆枯れた筈の涙を無い目から流す姿を見ておれば、自ずと私の鼻の奥がじーんと痺れて熱きもらい泣きをしてしまいそうに。意外と涙もろいのかも知れん……断じて”歳”の所為ではないぞ!
 思わずも別の涙を流す所であったが、涙腺を強制的に閉じて如何にか誤魔化す事に成功。その代わりといっては何だが、突然の奇行にフォルカ達が若干おろおろとし始めた。が、何故と説明するのも面倒臭いので飛びっきりの作り笑いで誤魔化しておくとするか。

「さてさて、ここが小童共の都と言う話じゃが――――やはりか……」

 若干私の”笑み” に引いた様子を見せるフォルカ達を尻目に、姉上は城へと目を向けてから王都内をぐるりと見回してそう申された。釣られて私も見回してみたが、姉上が申されるお話の主旨までは考えが付かない。王都全体を覆う邪気の幕と言い表せばよいか、流れと言えばよいかは微妙な線だが、確実に私の知るヒューマニアンの住む場所とは雰囲気も魔力の流れも変化が見受けられるのは確か……。

「ふむ、その様子じゃと邪気が王都全体へ染み渡る寸前だと言う所までは理解できている様子じゃの。ならば、堀の深い城にじわりじわりと兵糧攻めを仕掛けるが如き計画性と、命を根絶させると言う明確な目的を持った輩の陰湿さも垣間見えるであろう? 中々に頭の切れる奴じゃ……童共よ、おぬし等は自分達の本拠地であろうとも油断は出来んぞ」

 姉上の指摘に私共々フォルカ達も真剣な目で深く頷く。今現在は城門より少し進んだ宿にて一息付いている所だが、これよりは城内へと赴かねばならん身だ。古の約定など最早風化した紙切れ同然の効力しか無いにせよ、私を縋り頼ってきた者達を捨て置くのも義理の無い話よな。
 恐らくではあるが、地の大精霊・モリリンが結界を張っているカルルの森での邪気の発生源もこの場より使わされたと見てよいだろう。国の大事とは言え、五大龍帝との約定を破ってまでとの覚悟も事の起こりは王都での事件が発端。そうなるように仕組んだ結果、王太子であるフォルカが秘密裏に私の所へと飛び込んで来よった訳だ。内部の事情を知らぬ者が仕組める行いではない事は明白、それも高い位置に邪気が潜み事を起こしている……。そんな所へ今から向かう訳だ、ヒューマニアンで例えれば龍帝の顎へ自ら飛び込み喰われる様なもの。一昔前の私ですら大凡勝てはしないかった相手、ヒューマニアン達が一つとなって挑み戦った所で万に一つの勝ち目も見出せぬ。

「志乃様……、これより父上に御目通り願い当存じます。私が帰還したとなれば王城内で思惑を持つ者共は動き出しましょう。やつらの幸いにして雲龍帝様の御姿が最早この世の何処にもありはしないと分かれば、血気鳴動し王都を叩き潰す算段に出る筈……。そこを一網打尽と出来れば我々にも勝機が」

 なれば、この必死の願いを私にぶつける健気なヒューマニアン達に加勢してやらねば釣り合いが取れんよな。

「ふふ、任せておくが良い。国王には即位の儀で一度目にした故に、小僧の魔力も覚えておる。何か変化があれば直ぐに見抜けるだろうし、今のこの姿を見れば邪気に犯された奴らは間違いなく事を早めるに違いなかろう。相性と寿命の問題さえなければ邪気に遅れをとる私では無いさ」

 慢心は無い、あろう筈が無い。モレク山で事実上敗退を機し、主様や姉上に魅せられし御霊の在り様を学び己が力の在り様を理解している私ならば……。
 古から続く邪気との総括を図る為にも、肩慣らしついでに見事屠って見せよう。主様や行方知れずの姫巫女とやらの安否も気にはなるが、私達である程度の戦果を上げておけば主様に余計な手間も血も流させる事は無かろうさ! 

「やる気は十分、か。一抹の不安が拭えんが、此度はこれぐらいの気概で望むが良いて」

 上手くいけばまた主様からお褒め頂けるかも知れん! 浄化までは出来ないにしても、邪気を祓い御霊だけにしておけば……――――

「――は! また頭を撫でて下さる機会も得られる可能性が無きにしも非ず? …………やるっきゃない!」

 湧き上がる期待と闘争心に焔が灯るのを感じながら、視線は王都に向けてまだ見ぬ哀れな邪気へ猛る霊力を正面衝突。これは途轍もなく大事な機会を得る話になったと、騒ぐ血潮に乗せて私の心はより一層躍動を覚えるのであった。



「……はぁ~、一抹どころか夜天に輝く星屑並みの不安が湧き出よるのは妾だけかの? 奏の字よ、飯と共に早よう来てたもれ」

 もう~、姉上ってば心配性ですな?

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