虹色小判

しまたろす

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第1章 学生編

11 食卓での会話

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「すみません。お邪魔してしまって。」

「かまいませんわ。同じ学園の生徒。しかも扱い的には・・・・・も同じなのでしょ?仲良くしましょう!」

「そうですか。優しい方ですね。ありがとうございます。」

「…優しいですか。では、今日からお友達なんてどうかしら?」

「!! 良いんですか?嬉しいですが。」

「良いも悪いもありませんわ!友達になりましょう!これでまた学生生活がエンジョイできますわ!」

「?? とりあえず?ありがとうございます。」

「えらく気に入りましたね。お嬢。では、ついでに僕も仲間に入れてください。それとお嬢が言ったエンジョイっていうのは、学生生活を楽しむためお友達を探しております。ですが知っての通り僕らは、はみ出し者です。なかなか上手く行かず…黒蜂くん、よろしくお願いしますね。」

「赤桐さんですね!よろしくお願いします!…雷牙くんも言っていましたが、みんな優しく普通の感じなのに変わり者みたいな感じで言いますよね。」

「私し育ちが特殊なだけで、変わり者ではありませんわ!炎帝くんもはみ出し者とは失礼ですわ。言葉を選んで頂戴。」

「すみませんね、お嬢。」

「でも、こうして初めてあった僕に優しく接してくれてるから、みんな素敵な人ですよ。それに僕が入学を決めた理由の1つが、学生生活を楽しみたいでしたので、気持ちも少しはわかりますよ。」

「あら、そうですの。でもここは特殊中の特殊。普通の学校の方が普通にたのしめたのではありませんの?」

「それは他の理由が関係してますね。実は僕、3年程前に両親を亡くし、昨日まで祖父と二人で暮らしてました。支援してくれるとのことで入学を。学生生活も基本バイト三昧だったため、放課後こうして友達とワイワイするのに少し憧れてたんです。」

「…ごめんなさい。」

「いえ!もう平気なんで謝らないでください!」

「そんなことが。何かあったお嬢はもちろん、僕にも相談してくださいね。力になりますよ。」

「その気持ちだけでも嬉しいです。」

「…少々席を外しますわ。」



「はぁ。急にお嬢が、すみません。」

「僕も暗い話にするつもりは、なかったんですが。」

「いえ、たぶんお嬢自身と照らし合わせて思うところが、あったのでしょね。比べるものでもないのに。お嬢は武芸百般を極める家系の生まれでして、武器えものを持たせたら右に出るものはいないと言われる天才でした。しかし、可愛くない・青春を味わいたいという理由で、半家出みたいな感じで入学したんですよ。」

「あ、だから闘技場に。でもそう聞くと可愛らしいですね。やっぱり普通の女性、いや女の子じゃないですか。」

「なに私しの過去をぺらぺらと炎帝さん!!」

「あ、お嬢。意外と早いお帰りでしたね。」

「あ、お嬢じゃありませんですの!…炎帝さんの話もするべきです!黒蜂さんも聞きたいですよね!ね!」

「いや僕はどっちでも…」

「さあ話すのですわ!」

「「…」」

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