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ナナヨン、出現ッ!(9/25改正)
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今村の作戦で逆転に成功した仁村達は一挙に攻勢に出た。
『こちらHQ 、レンジャー1、2はそのまま前進。両翼に展開してた小隊は中央に向かってA組を駆逐しながら集合ね』
今村は正面からA組と対峙するよう指示を出した。
「こちらタイガー1、俺達は周藤隊と共にレンジャー1に戻るぞ」
『ああいや、待って。タイガー1はもう1輌を掌握して残ってて。レンジャー2を主軸にするから』
仁村はやや思案した。どうする気だ?
『まだA組には戦車が残ってる。対戦車戦力を分散させると不利だ』
「確かにな…。了解した。タイガー2、左を警戒しながらついてきてくれ」
『こちらタイガー2、了解』
────────────────────
「なんか今回は忙しいな」
ガタガタと歩兵に合わせて進みながら仁村は独りごちた。
「普段が温存されてばっかりで退屈なんだよ」
米田はどこか嬉しそうだ。
「忙しいのはともかく、こうもオフロードばかりだと足回りが…」
「ドリフトなんかよりはよっぽど足回りには優しいんじゃねぇか?」
レオパルトの足を心配する星野を的場が皮肉った。
「確かにそうだな」
「ちょ、ひどいっす!それはちゃんと足回りを見た上でちゃんとバックアップも用意して…」
仁村の同調に星野が弁明する。
「バックアップって直杉のことか?」
「おいおい、直杉の仕事増やすなよ~?」
的場と米田が茶化す。車内が笑いに包まれる。
しばらく程よい緊張感の行軍が続いた。
『こちらタイガー2、アルファらしき人員確認』
その無線が入ったのは、敵陣も目前に迫った頃だった。
「タイガー止まれ!」
仁村は直ちに両方の戦車を停止させて双眼鏡を覗いた。
示された方向を見ると、頭だけを出したA組隊員と目があった。
「あ、」
同じ反応をしたのか口をわずかに開けたA組隊員としばし見つめあう。
「…はっ!機銃用意!」
刹那、我に帰った仁村が戦闘室に潜り相手も頭を引っ込める。
「歩兵だ、制圧しよう」
回りに知らせつつ潜望鏡を覗いた仁村は目を見張った。
ヴィィィイイイイン
かん高いエンジン音と共に先ほど歩兵がいたところに戦車の砲塔がゆっくりと姿を現したのだ。
「戦車!」
仁村は叫んだ。
「しまった、74式戦車は…!」
74式戦車は足回りが油気圧懸架方式で姿勢を自由に変えられるため、段差の裏に隠れたり、地面が斜めでも砲塔を水平に保てるのだ。待ち伏せが得意な戦車といえる。
「下がれ!」
ズドッ!
急速にバックしたレオパルトの目の前に敵砲弾が弾着する。
「ここじゃ不利だ!下がりながら撃て!」
ドン!ドン!
2輌で撃ち返すも平たい74式戦車の砲塔は的が小さく当てにくい。加えて避弾経始はPL-01の撃ったHEATを弾いた。
「え!?最新鋭戦車の砲撃を弾くの!?」
「今のはカスっただけだ、砲塔が丸いから弾を受け流す。徹甲弾なら問題ない」
「徹甲、装填!」
仁村と的場の会話を聞いて米田がいち早く徹甲弾を装填する。
「どんどん撃て、翔は右の林に入ってくれ」
バキバキバキバキ…
レオパルト2が細い灌木を踏み潰しながら林の中に分け入っていく。PL-01も追従した。
ドバッ!
PL-01の撃った榴弾が74式戦車の目の前に弾着し、土を大きく巻き上げた。
74式戦車の砲塔の動きが止まった。
「チャーンス」
ドォン!
一瞬の隙に的場が射撃する。
74式戦車の砲塔上部に大破を告げるランプが光った。
「うっし!敵戦車撃破」
『敵戦車!左右から来てる!』
周藤の声だ。どうやら敵の増援が来たらしい。
ズドッ、ズドン!
左右からの激しい攻撃に、車内が揺れる。
『レンジャー、タイガー、こちらスカウトだ。その位置は危険だ。増援が集まってる。挟み撃ちにされるぞ!』
どこかでこちらを監視していたらしい偵察から情報が入った。
「挟み撃ちで敵を叩こうと企んでたのは向こうも同じだったのか…!」
仁村が苦い顔をする。
「仕方ない、一度下がって態勢を」
『同じ作戦なら突破がしやすくていいな、仁村?』
ドガッ!
激しい衝突音がした途端、右の戦車が大破した。
「ATM!?」
プシュー…
間髪入れず煙幕が投げ込まれる。
敵戦車との間に真っ白な壁ができた。
『囲まれる前に突破するよ』
「周藤か!」
仁村はハッチから頭を出して、見回した。
前方の木陰で「早く来い」と言うように手招きする周藤隊の姿があった。
「ったく、強引だな。全速で突っ切るぞ!」
ドドン!
レオパルト2とPL-01はサーマルスコープに切り替えて敵戦車を牽制し、林から飛び出した。
すると周藤隊が近づいてくる。
「おい!危ないぞ!」
「あたしらを乗せてってくれないか」
「はぁ!?」
「いいから早く!煙幕が晴れる!」
そう言うが早いか周藤隊はさっさとレオパルト2の上に乗ってしまった。
PL-01にも別の隊が乗っている。
「ああくそ!絶対振り落とされんなよ!翔、出せ!」
「これじゃタクシーっす…」
星野は上に乗った周藤隊を気遣ってか、なめらかに発進させる。
こういった操縦はやはり上手い。
「これ砲塔回したら吹っ飛ばないか…?」
的場の不安そうな声に仁村が外をチラリと見やると、カラビナとロープで体を固定した周藤がグッと親指を立てた。
「なんか…大丈夫そうだ」
「そうなのか…?」
仁村はなんだかやるせない気持ちだった。
「タンクデサントといえば第二次世界大戦でソ連が使用したことで有名だが…、デサント隊員の平均寿命は出撃から2週間程度だったそうだ」
「今その情報いる!?」
「参考程度になるかと思ったんだが…」
米田の豆知識に仁村は戦慄する。
その不安はすぐに現実となった。
カカカカカカン
ビシュッ、バスッ
「うわっ!」「ごはっ!」
後を追いかけてきた74式戦車の機銃が火を吹く。
何人かは弾を受けたようだ。腕や脚を押さえている。
「走行間射撃はこっちが有利だと教えてやる」
「わあ!まてまて!砲塔をうしろに向けるな!」
「は!?なんでだよ!」
迎撃しようとした的場を仁村が慌てて止める。
「車体にも何人か乗ってんだ。砲塔回すだけなら問題ないが、射撃するとモロに射線に入るし、下手すりゃ砲身でラリアットするぞ!」
「じゃあどうすんだよ!」
このままだと被害が大きくなることは間違いない。
仁村は砲塔上で伏せる周藤に話しかけた。
「ATMはどうした!?」
「さっき撃ったので最後だ」
流石の周藤にも焦りの表情がにじむ。
「こうなれば仕方ない…翔」
「はい!」
仁村が決断を下す。
「全速力で逃げるぞ!」
「逃げるのか!?」
周藤が驚愕した。
「速度が違うっすから!あんな旧戦車、あっという間っす!」
ヒィィィィィン
ディーゼルの爆音とターボのかん高い音が大きくなる。
速度を上げたタイガーはゆっくりと差をつけ始めた。
ガガガガ、カンカン!
しかし弾丸には敵わない。
「逃げ切るまで耐えろ!」
周藤が激励するが、被害は少しずつ増える。
どうしたもんかと仁村が考え始めた矢先、無線から慌ただしい声が聞こえた。
『おおおい!あんまり高く飛ぶな!アクロバティックなのも止めろ!あぶあぶ危ないだろ!』
バトトトトトト…
後ろからヘリのローター音が近づいてくる。
『こ、こちらハンター!ままま待たせたなおおおお前ら!つっつつ詰めが甘いんだよ!』
UH-60に乗った天地だ。
ドアガンにキャリバー50を取り付けて颯爽と現れた。キャリバーより厳重にヘリにくくりつけられた落下防止のハーネスが無ければもっとかっこよかったに違いない。
ドガガガガガガガ!!
上空から撃ち下ろされた弾丸は74式戦車の足回りを執拗に狙い、足止めに成功した。
『よし、決まっ!うわっうわっ!落ちる!『そんだけ固定してりゃ逆さになっても落ちませんよ』ううるさい!念には念をだな!』
詰めが甘いのはどっちなのか…仁村は呆れ半分感謝半分で無線を取った。
「こちらタイガー、助かった。あと無線駄々漏れだぞー」
『あ、あれ、ヘッドセットが(ブツッ)』
追跡を天地に任せた仁村は最高速度のまま一気に引き離す。
目標陣地は目に見える所まで来ていた。
『こちらHQ 、レンジャー1、2はそのまま前進。両翼に展開してた小隊は中央に向かってA組を駆逐しながら集合ね』
今村は正面からA組と対峙するよう指示を出した。
「こちらタイガー1、俺達は周藤隊と共にレンジャー1に戻るぞ」
『ああいや、待って。タイガー1はもう1輌を掌握して残ってて。レンジャー2を主軸にするから』
仁村はやや思案した。どうする気だ?
『まだA組には戦車が残ってる。対戦車戦力を分散させると不利だ』
「確かにな…。了解した。タイガー2、左を警戒しながらついてきてくれ」
『こちらタイガー2、了解』
────────────────────
「なんか今回は忙しいな」
ガタガタと歩兵に合わせて進みながら仁村は独りごちた。
「普段が温存されてばっかりで退屈なんだよ」
米田はどこか嬉しそうだ。
「忙しいのはともかく、こうもオフロードばかりだと足回りが…」
「ドリフトなんかよりはよっぽど足回りには優しいんじゃねぇか?」
レオパルトの足を心配する星野を的場が皮肉った。
「確かにそうだな」
「ちょ、ひどいっす!それはちゃんと足回りを見た上でちゃんとバックアップも用意して…」
仁村の同調に星野が弁明する。
「バックアップって直杉のことか?」
「おいおい、直杉の仕事増やすなよ~?」
的場と米田が茶化す。車内が笑いに包まれる。
しばらく程よい緊張感の行軍が続いた。
『こちらタイガー2、アルファらしき人員確認』
その無線が入ったのは、敵陣も目前に迫った頃だった。
「タイガー止まれ!」
仁村は直ちに両方の戦車を停止させて双眼鏡を覗いた。
示された方向を見ると、頭だけを出したA組隊員と目があった。
「あ、」
同じ反応をしたのか口をわずかに開けたA組隊員としばし見つめあう。
「…はっ!機銃用意!」
刹那、我に帰った仁村が戦闘室に潜り相手も頭を引っ込める。
「歩兵だ、制圧しよう」
回りに知らせつつ潜望鏡を覗いた仁村は目を見張った。
ヴィィィイイイイン
かん高いエンジン音と共に先ほど歩兵がいたところに戦車の砲塔がゆっくりと姿を現したのだ。
「戦車!」
仁村は叫んだ。
「しまった、74式戦車は…!」
74式戦車は足回りが油気圧懸架方式で姿勢を自由に変えられるため、段差の裏に隠れたり、地面が斜めでも砲塔を水平に保てるのだ。待ち伏せが得意な戦車といえる。
「下がれ!」
ズドッ!
急速にバックしたレオパルトの目の前に敵砲弾が弾着する。
「ここじゃ不利だ!下がりながら撃て!」
ドン!ドン!
2輌で撃ち返すも平たい74式戦車の砲塔は的が小さく当てにくい。加えて避弾経始はPL-01の撃ったHEATを弾いた。
「え!?最新鋭戦車の砲撃を弾くの!?」
「今のはカスっただけだ、砲塔が丸いから弾を受け流す。徹甲弾なら問題ない」
「徹甲、装填!」
仁村と的場の会話を聞いて米田がいち早く徹甲弾を装填する。
「どんどん撃て、翔は右の林に入ってくれ」
バキバキバキバキ…
レオパルト2が細い灌木を踏み潰しながら林の中に分け入っていく。PL-01も追従した。
ドバッ!
PL-01の撃った榴弾が74式戦車の目の前に弾着し、土を大きく巻き上げた。
74式戦車の砲塔の動きが止まった。
「チャーンス」
ドォン!
一瞬の隙に的場が射撃する。
74式戦車の砲塔上部に大破を告げるランプが光った。
「うっし!敵戦車撃破」
『敵戦車!左右から来てる!』
周藤の声だ。どうやら敵の増援が来たらしい。
ズドッ、ズドン!
左右からの激しい攻撃に、車内が揺れる。
『レンジャー、タイガー、こちらスカウトだ。その位置は危険だ。増援が集まってる。挟み撃ちにされるぞ!』
どこかでこちらを監視していたらしい偵察から情報が入った。
「挟み撃ちで敵を叩こうと企んでたのは向こうも同じだったのか…!」
仁村が苦い顔をする。
「仕方ない、一度下がって態勢を」
『同じ作戦なら突破がしやすくていいな、仁村?』
ドガッ!
激しい衝突音がした途端、右の戦車が大破した。
「ATM!?」
プシュー…
間髪入れず煙幕が投げ込まれる。
敵戦車との間に真っ白な壁ができた。
『囲まれる前に突破するよ』
「周藤か!」
仁村はハッチから頭を出して、見回した。
前方の木陰で「早く来い」と言うように手招きする周藤隊の姿があった。
「ったく、強引だな。全速で突っ切るぞ!」
ドドン!
レオパルト2とPL-01はサーマルスコープに切り替えて敵戦車を牽制し、林から飛び出した。
すると周藤隊が近づいてくる。
「おい!危ないぞ!」
「あたしらを乗せてってくれないか」
「はぁ!?」
「いいから早く!煙幕が晴れる!」
そう言うが早いか周藤隊はさっさとレオパルト2の上に乗ってしまった。
PL-01にも別の隊が乗っている。
「ああくそ!絶対振り落とされんなよ!翔、出せ!」
「これじゃタクシーっす…」
星野は上に乗った周藤隊を気遣ってか、なめらかに発進させる。
こういった操縦はやはり上手い。
「これ砲塔回したら吹っ飛ばないか…?」
的場の不安そうな声に仁村が外をチラリと見やると、カラビナとロープで体を固定した周藤がグッと親指を立てた。
「なんか…大丈夫そうだ」
「そうなのか…?」
仁村はなんだかやるせない気持ちだった。
「タンクデサントといえば第二次世界大戦でソ連が使用したことで有名だが…、デサント隊員の平均寿命は出撃から2週間程度だったそうだ」
「今その情報いる!?」
「参考程度になるかと思ったんだが…」
米田の豆知識に仁村は戦慄する。
その不安はすぐに現実となった。
カカカカカカン
ビシュッ、バスッ
「うわっ!」「ごはっ!」
後を追いかけてきた74式戦車の機銃が火を吹く。
何人かは弾を受けたようだ。腕や脚を押さえている。
「走行間射撃はこっちが有利だと教えてやる」
「わあ!まてまて!砲塔をうしろに向けるな!」
「は!?なんでだよ!」
迎撃しようとした的場を仁村が慌てて止める。
「車体にも何人か乗ってんだ。砲塔回すだけなら問題ないが、射撃するとモロに射線に入るし、下手すりゃ砲身でラリアットするぞ!」
「じゃあどうすんだよ!」
このままだと被害が大きくなることは間違いない。
仁村は砲塔上で伏せる周藤に話しかけた。
「ATMはどうした!?」
「さっき撃ったので最後だ」
流石の周藤にも焦りの表情がにじむ。
「こうなれば仕方ない…翔」
「はい!」
仁村が決断を下す。
「全速力で逃げるぞ!」
「逃げるのか!?」
周藤が驚愕した。
「速度が違うっすから!あんな旧戦車、あっという間っす!」
ヒィィィィィン
ディーゼルの爆音とターボのかん高い音が大きくなる。
速度を上げたタイガーはゆっくりと差をつけ始めた。
ガガガガ、カンカン!
しかし弾丸には敵わない。
「逃げ切るまで耐えろ!」
周藤が激励するが、被害は少しずつ増える。
どうしたもんかと仁村が考え始めた矢先、無線から慌ただしい声が聞こえた。
『おおおい!あんまり高く飛ぶな!アクロバティックなのも止めろ!あぶあぶ危ないだろ!』
バトトトトトト…
後ろからヘリのローター音が近づいてくる。
『こ、こちらハンター!ままま待たせたなおおおお前ら!つっつつ詰めが甘いんだよ!』
UH-60に乗った天地だ。
ドアガンにキャリバー50を取り付けて颯爽と現れた。キャリバーより厳重にヘリにくくりつけられた落下防止のハーネスが無ければもっとかっこよかったに違いない。
ドガガガガガガガ!!
上空から撃ち下ろされた弾丸は74式戦車の足回りを執拗に狙い、足止めに成功した。
『よし、決まっ!うわっうわっ!落ちる!『そんだけ固定してりゃ逆さになっても落ちませんよ』ううるさい!念には念をだな!』
詰めが甘いのはどっちなのか…仁村は呆れ半分感謝半分で無線を取った。
「こちらタイガー、助かった。あと無線駄々漏れだぞー」
『あ、あれ、ヘッドセットが(ブツッ)』
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目標陣地は目に見える所まで来ていた。
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