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死神と荒獅子

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こころなしかまた、日本刀が微かに軽くなったような気がして、軽く振ってみると重さをあまり感じない。


レベルが上がれば上がるほど強くなるというのが、感覚としてわかる。


ただ、こうして人を強くなれば、人を殺すことも抵抗が無くなっていくのだろうと感じずにはいられなかった。


「とりあえずこんなところかな。何か聞きたいことがあったら教えるけど、今のところないよね?」


強化を終え、あぐらをかいて真治と向かい合っていた奈央が、ゴロンと仰向けに横になった。


「あの、奈央さん。一つだけ聞きたいことがあるんですけど。どうしてズボンを穿いてないんですか。パンツが見えてますけど……」


「ばーか。見せてるの。奥手な真治くんがその気になるようにね」


「ま、またそんなことを。冗談はやめてくださいよ」


「なんてね。冗談だよ。この後寝なきゃいけないのに、脚を締め付けられたくないんだよね。だから私はいつもパンツとTシャツなんだけど。真治くんには刺激が強かった?」


からかわれているとわかっていても、チラチラと横目に見てしまうくらいには魅力的だから真治は困っていた。


こんな姿でいつも寝ているのに、よく新崎は耐えられているものだと、大人の自制心はどれほど凄いんだと感心するしかなかった。

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