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罪と罰

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速いし重い。何とか攻撃を防いだ真治だったが、この攻撃を一発でも食らえばタダでは済まないということを実感することになった。


一発の破壊力だけで言えば、ポーンに匹敵するかもしれない威力。


「今の攻撃を防ぐとか、お前マジかよ。本当にこの街に来てまだ数日のルーキーなのかよ」


「全力で耐えなかったら気を失ってた……さすがに強いけど、俺は負けるわけにはいかない! 俺が負ければ死ぬ人がいるんだ!」


気合いと共に、意思を言霊に乗せて放つ真治に、池田はニヤッと笑う。


「あんなゴミクズの命なんてどうでもいいだろ。改めて名乗らせてもらうぜ。俺は池田浩太。この名前を覚えて眠れよクソガキ」


そう言ったと同時に地面を蹴り、とてつもなく速いパンチを真治に繰り出す。


動きは見える……だが、身体がついて行くかは別の話だ。


後方に飛びながら日本刀で池田の右の拳を防ぐが、その直後反対の腕が動くのを、筋肉の動きで察知。


まともに受け止めることは出来ないと判断した真治は、放たれた左の拳を日本刀の「頭」と呼ばれる柄の先端で、身体を捻ると同時に思い切り打ち付けて軌道を横にずらしたのだ。


だが、なおも池田の攻撃は続く。二人が飛んでから、まだ一度も床に足を付けていないのに攻防は止まらない。
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