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聞こえぬ死燕の足音
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亜美と二人で歩いて、やって来たのは緑町公園。
端の方に遊具があり、なるほど小さな子が遊ぶには丁度よさそうな場所だ。
それらを見るなり、亜美は嬉しそうな顔になって駆け出したが、思い出したかのように振り返って真治を見た。
「あ、あの……お兄ちゃん、遊んでも良い?」
「え? あ、良いけど、ご飯はどうする? 遊んでから食べる?」
真治がそう尋ねると、亜美はお腹に手を当てて空腹なことに気が付いたようで。
照れたように笑って見せると真治の方へと戻って来た。
ベンチに腰を下ろし、コンビニで買った弁当を公園で食べる。
「亜美ね、お姉ちゃんと一緒に遊んでご飯を食べてたんだ。ここにもいっぱい来てたんだよ」
「そっか。良いお姉ちゃんだったんだな。こんな街で亜美が退屈しないように遊んでくれてたんだから」
誰もが、誰かを守る為に戦っている。
強くなれば強くなる程に、その守る人も多くなり、範囲も広くなるのだ。
他軍にいるこの小さな女の子までその中に入っているのだと、感じずにはいられなかった。
「お家に帰りたいな……もう、大切な人が死ぬのは見たくないよ」
亜美は、お姉ちゃんが死んだと理解をしていたのだろう。
だが、それを認めたくなかったから寝ていると思い込んでいたということだ。
端の方に遊具があり、なるほど小さな子が遊ぶには丁度よさそうな場所だ。
それらを見るなり、亜美は嬉しそうな顔になって駆け出したが、思い出したかのように振り返って真治を見た。
「あ、あの……お兄ちゃん、遊んでも良い?」
「え? あ、良いけど、ご飯はどうする? 遊んでから食べる?」
真治がそう尋ねると、亜美はお腹に手を当てて空腹なことに気が付いたようで。
照れたように笑って見せると真治の方へと戻って来た。
ベンチに腰を下ろし、コンビニで買った弁当を公園で食べる。
「亜美ね、お姉ちゃんと一緒に遊んでご飯を食べてたんだ。ここにもいっぱい来てたんだよ」
「そっか。良いお姉ちゃんだったんだな。こんな街で亜美が退屈しないように遊んでくれてたんだから」
誰もが、誰かを守る為に戦っている。
強くなれば強くなる程に、その守る人も多くなり、範囲も広くなるのだ。
他軍にいるこの小さな女の子までその中に入っているのだと、感じずにはいられなかった。
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だが、それを認めたくなかったから寝ていると思い込んでいたということだ。
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