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12話 ねぇ……おしえてよ
マケールはの全身から光が立ち昇る。光の粒になりそして小さな人型になった。姿を表したのは5歳ぐらいの少年だった。白髪に金の目をしてニコニコと豊かな白い尻尾を揺らして笑っている。額にはマケールと同じ青い宝石のようなものが付いていて、白いパピヨンの様な耳が頭に付いている。
「マケールなの?」
人になる動物などお伽噺でしか知らない私は喫驚した。
「そうだよ。アルセナ」
子犬のようにクリクリとした目が愛らしく、虜になってしまう。
――もう~マケール可愛すぎ! ぎゅってしたい!
気持ちが赴くまま抱きしめると、犬のように胸を頭でグリグリした。
「いてっ!」
「どうしたの?」
マケールはおでこを擦りながら、なぜかアリスを睨んでいた。
「大丈夫? おでこ赤くなっているわ。なでなでなで……いたいのいたいのとんでいけ~! ……ふふふっ、どう? とんでった?」
私は屈んでマケールのおでこを撫でて唱えた。そして嬉しそうにマケールが笑っていつものように私をペロリと舐めようとしたが、いうが早いかアリスの手に遮られてしまう。
「完膚なきまで治癒」
――あれ? 表情が硬い。
切歯扼腕しているように歯ぎしりをしてるようだったが、すぐさま天使の笑みを私に向けた。マケールのおでこの赤みは消えていた。
――これぐらいなら治癒で十分なのに、全ての怪我や欠損、はては病気まで治癒するアリスにしか使えない伝説級の治癒魔法使うなんて勿体無いわ。
「さぁ座って。もう僕お腹ペコペコだよ。ワンちゃんもちゃんとお座りしないとね」
私の手を引いて座らせた後、マケールを見た。マケールの顔が心なしか怯えている。
「マケール、大丈夫よ。マナーなんて気にしなくて」
「うん! 僕、アルセナのことだーい好きだよ」
「私もマケールのこと好きよ」
見つめ合って笑いあった。
前菜、スープ、魚料理ときて、今はヒレ肉の希少部位を食べている。上に乗ったフォアグラも美味しい。王宮の料理人は、ソースを作るのが上手くて、このステーキのソースもバルサミコ酢が効いてて美味しかった。アリスもニコニコしてて、ご飯も美味しくて楽しいな。マケールは美味しいお肉に齧り付いていてる。美味しい物を食べた嬉しさが隠しきれず、尻尾揺れている。
「デザートとお茶とソファに用意して、そしたらあとは休んでて良いから」
アリスがナフキンで口を拭いてから、給仕に言っいソファに腰掛けた。給仕はデザートとお茶を用意して退出した。アリスは執事も女官も護衛騎士も退出させた。
――さっき、執事さんや女官の方と揉めていたけど、どうしたのかしら
ステーキを食べ終えた私は、アリスの向かいのソファに座る。マケールはたくさんのお肉をまだ食べている。王子の自室には私達三人しかいない。
「そういえば、スペンサー卿はどうされたのですか?」
「あぁ、辞めたよ。なんか主人を見つけたとかいってたな。でも、騎士団にはまだ所属しているよ。階位的にはまだ准将だけど、一週間後、師団長として南の紛争に行くことになった」
来週、壮行パーティーと出立パレードがある。戦地に赴く騎士を激励する夜会だ。派遣地域にもよるが、最後の晩餐的な意味合いが強く、豪華な食事が並べられる。このときばかりは無礼講で、多数騎士や貴族が多数出席する。南の地は長年、国境を争っている紛争地域で、もし解決すれば爵位も勲章も思いのままだろうといわれている。
通常、師数千に、規模によっては1万人を指揮する師団長は少なくても少将以上の階級が必要だ。
――えぇっ! おかしいわね。エバンってそんなところに行ったかしら? ない気がする。でも主に妹がやってたから、抜けている所があるよのね。
「無事に帰って来てほしいわね」
「あぁ」
アリスは素っ気なく返事し、立ち上がりデザートとお茶をテーブルにセットした。
――きっと、エバンが心配なのね。あれティーカップが2組セット目の前に置かれた。マケールのかしら?
「そんなことより、さっきの話……気になるところがあるんだけど……」
アリスは私の隣に腰掛けた。いつもより近い距離。肌と肌が触れそうだ。隣にアリスの温もりが薄っすらと感じられて暖かい。
「さっき言ってたど、アルちゃんは僕とキスしたり、裸で抱き合ったり、すること考えたりするの?」
「え? そんなこと……」
裸で抱き合う姿を想像して、顔が一気に沸騰してしまう。
「でも、僕たち小さな頃キスしたよね。覚えてる?でも、それだけじゃあかちゃん出来なかったよね」
私はもう恥ずかしくて首肯するだけで精一杯だ。
「じゃあ、どうしたら出来るのかな? ねぇアルちゃん……おしえてよ。誰も教えてくれないんだ」
こんな天使の容貌をもつアリスにこんな破廉恥なこと教えられる人間はいない。私はもう口を金魚みたいにパクパクするが、何も言えない。
「じゃあ恋人同士ならどんなことするんだろうか……?」
彼は微笑んだ
「マケールなの?」
人になる動物などお伽噺でしか知らない私は喫驚した。
「そうだよ。アルセナ」
子犬のようにクリクリとした目が愛らしく、虜になってしまう。
――もう~マケール可愛すぎ! ぎゅってしたい!
気持ちが赴くまま抱きしめると、犬のように胸を頭でグリグリした。
「いてっ!」
「どうしたの?」
マケールはおでこを擦りながら、なぜかアリスを睨んでいた。
「大丈夫? おでこ赤くなっているわ。なでなでなで……いたいのいたいのとんでいけ~! ……ふふふっ、どう? とんでった?」
私は屈んでマケールのおでこを撫でて唱えた。そして嬉しそうにマケールが笑っていつものように私をペロリと舐めようとしたが、いうが早いかアリスの手に遮られてしまう。
「完膚なきまで治癒」
――あれ? 表情が硬い。
切歯扼腕しているように歯ぎしりをしてるようだったが、すぐさま天使の笑みを私に向けた。マケールのおでこの赤みは消えていた。
――これぐらいなら治癒で十分なのに、全ての怪我や欠損、はては病気まで治癒するアリスにしか使えない伝説級の治癒魔法使うなんて勿体無いわ。
「さぁ座って。もう僕お腹ペコペコだよ。ワンちゃんもちゃんとお座りしないとね」
私の手を引いて座らせた後、マケールを見た。マケールの顔が心なしか怯えている。
「マケール、大丈夫よ。マナーなんて気にしなくて」
「うん! 僕、アルセナのことだーい好きだよ」
「私もマケールのこと好きよ」
見つめ合って笑いあった。
前菜、スープ、魚料理ときて、今はヒレ肉の希少部位を食べている。上に乗ったフォアグラも美味しい。王宮の料理人は、ソースを作るのが上手くて、このステーキのソースもバルサミコ酢が効いてて美味しかった。アリスもニコニコしてて、ご飯も美味しくて楽しいな。マケールは美味しいお肉に齧り付いていてる。美味しい物を食べた嬉しさが隠しきれず、尻尾揺れている。
「デザートとお茶とソファに用意して、そしたらあとは休んでて良いから」
アリスがナフキンで口を拭いてから、給仕に言っいソファに腰掛けた。給仕はデザートとお茶を用意して退出した。アリスは執事も女官も護衛騎士も退出させた。
――さっき、執事さんや女官の方と揉めていたけど、どうしたのかしら
ステーキを食べ終えた私は、アリスの向かいのソファに座る。マケールはたくさんのお肉をまだ食べている。王子の自室には私達三人しかいない。
「そういえば、スペンサー卿はどうされたのですか?」
「あぁ、辞めたよ。なんか主人を見つけたとかいってたな。でも、騎士団にはまだ所属しているよ。階位的にはまだ准将だけど、一週間後、師団長として南の紛争に行くことになった」
来週、壮行パーティーと出立パレードがある。戦地に赴く騎士を激励する夜会だ。派遣地域にもよるが、最後の晩餐的な意味合いが強く、豪華な食事が並べられる。このときばかりは無礼講で、多数騎士や貴族が多数出席する。南の地は長年、国境を争っている紛争地域で、もし解決すれば爵位も勲章も思いのままだろうといわれている。
通常、師数千に、規模によっては1万人を指揮する師団長は少なくても少将以上の階級が必要だ。
――えぇっ! おかしいわね。エバンってそんなところに行ったかしら? ない気がする。でも主に妹がやってたから、抜けている所があるよのね。
「無事に帰って来てほしいわね」
「あぁ」
アリスは素っ気なく返事し、立ち上がりデザートとお茶をテーブルにセットした。
――きっと、エバンが心配なのね。あれティーカップが2組セット目の前に置かれた。マケールのかしら?
「そんなことより、さっきの話……気になるところがあるんだけど……」
アリスは私の隣に腰掛けた。いつもより近い距離。肌と肌が触れそうだ。隣にアリスの温もりが薄っすらと感じられて暖かい。
「さっき言ってたど、アルちゃんは僕とキスしたり、裸で抱き合ったり、すること考えたりするの?」
「え? そんなこと……」
裸で抱き合う姿を想像して、顔が一気に沸騰してしまう。
「でも、僕たち小さな頃キスしたよね。覚えてる?でも、それだけじゃあかちゃん出来なかったよね」
私はもう恥ずかしくて首肯するだけで精一杯だ。
「じゃあ、どうしたら出来るのかな? ねぇアルちゃん……おしえてよ。誰も教えてくれないんだ」
こんな天使の容貌をもつアリスにこんな破廉恥なこと教えられる人間はいない。私はもう口を金魚みたいにパクパクするが、何も言えない。
「じゃあ恋人同士ならどんなことするんだろうか……?」
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