★完結 【R18】変態だらけの18禁乙女ゲーム世界に転生したから、死んで生まれ変わりたい

石原 ぴと

文字の大きさ
15 / 82

12話 ねぇ……おしえてよ

 マケールはの全身から光が立ち昇る。光の粒になりそして小さな人型になった。姿を表したのは5歳ぐらいの少年だった。白髪に金の目をしてニコニコと豊かな白い尻尾を揺らして笑っている。額にはマケールと同じ青い宝石のようなものが付いていて、白いパピヨンの様な耳が頭に付いている。

「マケールなの?」

 人になる動物などお伽噺でしか知らない私は喫驚した。

「そうだよ。アルセナ」

 子犬のようにクリクリとした目が愛らしく、虜になってしまう。

――もう~マケール可愛すぎ! ぎゅってしたい!

 気持ちが赴くまま抱きしめると、犬のように胸を頭でグリグリした。

「いてっ!」
「どうしたの?」

 マケールはおでこを擦りながら、なぜかアリスを睨んでいた。

「大丈夫? おでこ赤くなっているわ。なでなでなで……いたいのいたいのとんでいけ~! ……ふふふっ、どう? とんでった?」

 私は屈んでマケールのおでこを撫でて唱えた。そして嬉しそうにマケールが笑っていつものように私をペロリと舐めようとしたが、いうが早いかアリスの手に遮られてしまう。

完膚なきまで治癒パーフェクトヒール

――あれ? 表情が硬い。

 切歯扼腕しているように歯ぎしりをしてるようだったが、すぐさま天使の笑みを私に向けた。マケールのおでこの赤みは消えていた。

――これぐらいなら治癒ヒールで十分なのに、全ての怪我や欠損、はては病気まで治癒するアリスにしか使えない伝説級の治癒魔法使うなんて勿体無いわ。

「さぁ座って。もう僕お腹ペコペコだよ。ワンちゃんもちゃんとお座りしないとね」

 私の手を引いて座らせた後、マケールを見た。マケールの顔が心なしか怯えている。

「マケール、大丈夫よ。マナーなんて気にしなくて」
「うん! 僕、アルセナのことだーい好きだよ」
「私もマケールのこと好きよ」

 見つめ合って笑いあった。

 前菜、スープ、魚料理ときて、今はヒレ肉の希少部位を食べている。上に乗ったフォアグラも美味しい。王宮の料理人は、ソースを作るのが上手くて、このステーキのソースもバルサミコ酢が効いてて美味しかった。アリスもニコニコしてて、ご飯も美味しくて楽しいな。マケールは美味しいお肉に齧り付いていてる。美味しい物を食べた嬉しさが隠しきれず、尻尾揺れている。

「デザートとお茶とソファに用意して、そしたらあとは休んでて良いから」

 アリスがナフキンで口を拭いてから、給仕に言っいソファに腰掛けた。給仕はデザートとお茶を用意して退出した。アリスは執事も女官も護衛騎士も退出させた。

――さっき、執事さんや女官の方と揉めていたけど、どうしたのかしら

 ステーキを食べ終えた私は、アリスの向かいのソファに座る。マケールはたくさんのお肉をまだ食べている。王子の自室には私達三人しかいない。

「そういえば、スペンサー卿はどうされたのですか?」
「あぁ、辞めたよ。なんか主人を見つけたとかいってたな。でも、騎士団にはまだ所属しているよ。階位的にはまだ准将だけど、一週間後、師団長として南の紛争に行くことになった」

 来週、壮行パーティーと出立パレードがある。戦地に赴く騎士を激励する夜会だ。派遣地域にもよるが、最後の晩餐的な意味合いが強く、豪華な食事が並べられる。このときばかりは無礼講で、多数騎士や貴族が多数出席する。南の地は長年、国境を争っている紛争地域で、もし解決すれば爵位も勲章も思いのままだろうといわれている。
 通常、師数千に、規模によっては1万人を指揮する師団長は少なくても少将以上の階級が必要だ。

――えぇっ! おかしいわね。エバンってそんなところに行ったかしら? ない気がする。でも主に妹がやってたから、抜けている所があるよのね。

「無事に帰って来てほしいわね」
「あぁ」

 アリスは素っ気なく返事し、立ち上がりデザートとお茶をテーブルにセットした。

――きっと、エバンが心配なのね。あれティーカップが2組セット目の前に置かれた。マケールのかしら?

「そんなことより、さっきの話……気になるところがあるんだけど……」

 アリスは私の隣に腰掛けた。いつもより近い距離。肌と肌が触れそうだ。隣にアリスの温もりが薄っすらと感じられて暖かい。

「さっき言ってたど、アルちゃんは僕とキスしたり、裸で抱き合ったり、すること考えたりするの?」
「え? そんなこと……」

 裸で抱き合う姿を想像して、顔が一気に沸騰してしまう。

「でも、僕たち小さな頃キスしたよね。覚えてる?でも、それだけじゃあかちゃん出来なかったよね」

 私はもう恥ずかしくて首肯するだけで精一杯だ。

「じゃあ、どうしたら出来るのかな? ねぇアルちゃん……おしえてよ。誰も教えてくれないんだ」

 こんな天使の容貌をもつアリスにこんな破廉恥なこと教えられる人間はいない。私はもう口を金魚みたいにパクパクするが、何も言えない。

「じゃあ恋人同士ならどんなことするんだろうか……?」

 彼は微笑んだ
感想 15

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?

夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。  けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。  思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。  ──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……? ※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って? いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

山に捨てられた元伯爵令嬢、隣国の王弟殿下に拾われる

しおの
恋愛
家族に虐げられてきた伯爵令嬢セリーヌは ある日勘当され、山に捨てられますが逞しく自給自足生活。前世の記憶やチートな能力でのんびりスローライフを満喫していたら、 王弟殿下と出会いました。 なんでわたしがこんな目に…… R18 性的描写あり。※マークつけてます。 38話完結 2/25日で終わる予定になっております。 たくさんの方に読んでいただいているようで驚いております。 この作品に限らず私は書きたいものを書きたいように書いておりますので、色々ご都合主義多めです。 バリバリの理系ですので文章は壊滅的ですが、雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。 読んでいただきありがとうございます! 番外編5話 掲載開始 2/28

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。