★完結 【R18】変態だらけの18禁乙女ゲーム世界に転生したから、死んで生まれ変わりたい

石原 ぴと

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33話 凱旋式 祝賀パーティ

 王族の入場と今回の戦争の功労者が大広間に入場し、パーティが始まった。戦争に勝った安堵からか、皆がいつもより明るい顔をし、声も弾んでいるような気がする。楽師が音楽を奏で始める。ファーストダンスは国王陛下と王妃様だ。二人は普段から仲がいい。とても優雅に踊っている。

「私達も踊ろうか?」

 お父様が差し出した手に私の手を載せ、踊った。お父様を狙っている女性たちがうっとりと見ている。私は気にしないから再婚すればいいとは思うけど、まだお父様を独り占めできる事に嬉しくも思っている。
 ダンスが終われば、私は一人ぼっちだ。今日は国内の殆どの貴族が来ているし、更に友好国も招かれている。アリスとエバンは騎士団長を真ん中に両サイドに座っている。二人とも不機嫌そうだ。二人が私を見つけて目があった。微笑むと笑顔で手を振るエバンとそっぽ向いてしまうアリス。どうしたのかなと不安になるけど、先程あんな騒ぎが起きてしまっては、周りの目が気になって近づけない。

 私は前世の感覚から美人だとおもっているが、公爵家の一人娘としての価値があるにも関わらず、モテない。可愛げがある顔ではないから、女性として男性には好かれない顔なのかもしれない。アリス以外にダンスを誘う相手はほぼいない。時々、壁の花になっている私を可愛そうに思って声を掛けてくれる博愛に満ちた男性もいるけど、アリスに呼び出されたり、お父様が戻って来たりして踊ったことはない。だから今は一人ぼっちだ。時々クラスメイトのご令嬢が挨拶に来てくれるけど……あっ、リーナ子爵令嬢だ。婚約者と仲良く腕くんで羨ましい。どうしよう……結婚できなかったら……ちょっぴり悲しくなってきた。私の代でクレマスタ家が終わってしまう。

「アルセナ様」

 鈴を転がしたような愛らしい声に、誰もがつられて笑顔になってしまう明るい笑みをしたアンネが、白地にブルーのリボンをつけた姿で立っていた。

「どうしたの?」
「へへへ、来ちゃった」
「来ちゃったって、貴方……」
「もちろんきちんと招待されてだよ」
「そう……って誰にかしら?」
「うーん……怖い人に!?」

 アンネは首を傾げた。

「怖い人って……ヤの付く職業の人じゃあるまいし……」
「ほぼ同義かも……」
「えっ……」

 なにそれ、怖いと思ってフリーズしてしまう。

「冗談だよ」

 花を背負ってそうな満面の笑みで笑うアンネ。こんな少女のようなドレスはアンネにしか似合わない。事実、オフホワイトならいるが、花嫁のように真っ白なドレスを着た人は見当たらない。だから……そのドレスすごくアンネに似合っていると褒めた。しかし、そうでしょとドヤるアンネを見て褒めたことを後悔した。

「アリスフォード殿下、何かあったの?」

 大人しく座っているアリスフォードを見て、ゲームと違う雰囲気に疑問を持ったのだろう。だから、庭園に移動して、勲章授与式での事を不名誉なことなのでこっそり話した。

 アンネは少しニヤけて、ちょっと胸がスッとしたと言った。そんなに接点がないはずなのにと、私の頭に疑問符が浮かぶ。

「アリスと何かあった」
「あー……いつも偉そうにしてくるから……」
「え? そんなに話したりしてたかしら?」
「あ”っ……ゲームで煮え湯を飲まされたからさ……結構、魔王化してクリアするの大変だったんだから」
「そう。魔王か……怖いわね」

 魔王が覚醒すると、魔物が活性化と凶暴化し人を襲う。

「それを元に戻すには……性獣様が必要なんだけど、学園内の森を探しても見つからないんだよね。まぁ100回プレイして1回しか出てこないからね」
「貴方……100回もプレイしたの?」

 アンネは前世も残念な子だったみたい。私はそんなにおバカさんじゃない。妹と一緒に何回かプレイしただけだ。

「数えてないけど、たぶん。各プレイヤーごとに100回だから600回ぐらいかな」
「暇な人だったのね……」

 私は呆れてしまう。あのお馬鹿な妹も100回もプレイしたのだろうか?

「アールちゃん」
「アリス!」

 振り向くと天使の笑顔のアリスがいて、いきなり今まで数日会えなかった深く激しくキスをしてきた。

「ん……やぁ……」

 アリスを押し返した。するとアリスは眉根をハの字に下げて、この世の終わりみたいに悲しい顔をしたから、焦って理由を説明した。

「だってアンネが居るから……ってあれ?」
「彼女だったら、僕が近づいて来たら、気を効かせてくれてどっか行ったよ」
「そうなの。でも、こんなところじゃ恥ずかしいわ」

 この国は性に奔放だが、前世の感覚から私は恥ずかしかった。
 実はさっきアンネと居たときから時々、女性の甘く鳴いてる声が聞こえていた。

「きゃっ……」

 アリスにお姫様抱っこをされて、甘く、蜂蜜よりアイシングより甘く微笑まれた。

「じゃあ二人きりになれるところに行こう」

 アリスは私の頬にキスをした。
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