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35話 凱旋式 アリスの部屋②
「ねぇわかる? もうこんなに濡れてるの」
「そんなこと言わないでぇ……」
吐息混じりに言われて、羞恥の涙が滲む。
「美味しいね」
さっきのしゃぶる音が響いてたのは……指だろうか。指についた何を舐めて美味しいかなんて考えるのを放棄した。
再び秘所に伸ばされた手が敏感な花芽を探し当て、体がビクリとした。先程よりも強い快感にどうにかなりそうで怖くなる。だって前世での、私の少ない経験ではイッたことがなかったから。
再び胸を弄られ、また登りつめる。
「あっ、アリス……だめ、変なの。ん、怖い」
でも気持ちも良くて、体がもっとと欲している。
仰向けにされ、大丈夫だよと言ってアリスは髪にキスをした。
「アルちゃん、かわいい」
「あっダメ、イッちゃう、イッちゃう~」
快感が絶頂に達して開放されたような浮遊感を味わう。荒い呼吸を繰り返す。
呼吸が整わない内にまた擦られ、腰を浮かして何度も達してしまった。脱力して力が入らない。
今まで何人も侵入した事のない場所にアリスの指が侵入した。
「そこはダメ~!!」
まだ残っていた理性を掻き集め渾身の力でアリスの手を押しのけた。世界の安寧のためとか、アリスを魔王にしないためとか、思ってたけど、覚悟が足りなかった。やっぱり初めては好きな人とでしたいと思う気持ちが捨てきれない。
「なんで?」
いつも私を見る時の天使の笑顔は無くて、真顔でちょっと怖い顔だった。
「だってそういうのは好きな人としたい」
最近、アリスの男性的な仕草にときめいたりしたけど、好きかどうかまではまだわからない。それにエバンのことも気になっている。そんな宙ぶらりんの状態じゃできないよ……。
「なんで? エバンの事……好きなの?」
「わからないわ」
「あいつとダンス踊って嬉しそうだったよね……」
「そ、そんなこと……」
ないとは言えない。だってときめいちゃったから。あんなイケメンにあんなこと言われてドキドキしない人がいたら、その人の恋心死んでると思う。
「なんでだよ! 僕にはアルちゃんだけなのに……」
「アリス……」
アリスの頬に戸惑いながら手を伸ばした。けど……その手は届かなかった。
「ん゛……」
アリスが私の首に手をかけ、力を込めたからだ。
苦しい。息ができない。
アリスをただ抵抗もせずに見つめていると、体から黒い靄が立ち上り、アリスの左目が……徐々に反転する。白目が黒いに、黒目が白にというふうに。そして瞳孔が赤く灯った。
その目は見覚えがある。魔王の目だ。魔王になると破壊衝動が我慢できないのだ。魔王に殺されるルートもあったはずだ。いつから魔王因子をもっていたのだろうか。全然気が付かなかった。ヒロインが拒むと魔王化してしまうのに……。
私はアリスを拒んだことを激しく後悔した。
――アリス、ごめんなさい
今更、謝ろうとももう遅い。首が締まって声も出ない。でもこのままアリスを魔王にしたまま死ねない。激しく抵抗するが、アリスの腕力には敵わない。
頬に雫が落ちた。
上を見ればアリスが泣いていた。左側だけ悲しげな顔をして、左目だけ涙を流している。首を締める力が弱まった。アリスの左手が右手を止めようとしている。でも、敵わず右手が更に私の首に食い込んでいく。魔王は腕力も増強されるから、勝てない。だんだんと意識が朦朧として、手に力が入らなくなって、頭が真っ白になった。意識が落ちる瞬間、
「きゅっ! きゅん! きゅぴーーん!!」
見知った鳴き声がして、アリスの手に神々しい光を放つなにかが噛み付いた。
首から手が離され、空気が一気に喉に入り込み、激しく咳き込んだ。ゲホゲホと何度も何度も涎を垂らしながら。
落ち着いた後、アリスを見ればベットの上で蹲っていた。
「アリス……」
「もう、出てってくれ!」
アリスの手が震えている。その手に手を伸ばしたが、パチンと弾かれた。
大丈夫? 、大好きだよ、平気だから慰めの言葉が浮かぶがしっくりくる言葉が思い浮かばない。
「早く消えろよ! 目の前から居なくなれよ!」
拒絶の言葉を言われた。アリスは俯いて一度も私を見ない。ショックだった。こんな日が来るなんて思ってなかった。魔王になるのがアリスだなんて……。
魔王化したからか、アリスに拒絶されたからかわからないけど、心の中がぐちゃぐちゃだ。泣きそうだけど、今、アリスの前で泣いてはいけない。目頭に力を込めて我慢した。
マケールが私のドレスのスカートを引っ張って、部屋を出ていった。呆然としながら、マケールのあとをついて行く。大広間に人が集まっているから、王城の奥まったこの場所はとても静かでだれも居ない。ここまで来ればアリスにも聞こえないだろう。
なんで? と答えの出ない疑問が頭を渦巻く。悲しげなアリスの泣き顔が、魔王化したアリスの目が脳裏に浮かぶ。滂沱の涙が頬を落ちていく。その場に崩折れて、生まれて初めてワンワンと子供のように泣きじゃくった。アリスの名を呼ぶけど、答えてくれる人はいない。マケールが私の頬を舐めって、涙を拭いてくれた。
雲に隠れていた月が姿を現し、私を優しく照らした。
「アルセナ姫?」
見上げるとエバンがそこに立っていた。
「そんなこと言わないでぇ……」
吐息混じりに言われて、羞恥の涙が滲む。
「美味しいね」
さっきのしゃぶる音が響いてたのは……指だろうか。指についた何を舐めて美味しいかなんて考えるのを放棄した。
再び秘所に伸ばされた手が敏感な花芽を探し当て、体がビクリとした。先程よりも強い快感にどうにかなりそうで怖くなる。だって前世での、私の少ない経験ではイッたことがなかったから。
再び胸を弄られ、また登りつめる。
「あっ、アリス……だめ、変なの。ん、怖い」
でも気持ちも良くて、体がもっとと欲している。
仰向けにされ、大丈夫だよと言ってアリスは髪にキスをした。
「アルちゃん、かわいい」
「あっダメ、イッちゃう、イッちゃう~」
快感が絶頂に達して開放されたような浮遊感を味わう。荒い呼吸を繰り返す。
呼吸が整わない内にまた擦られ、腰を浮かして何度も達してしまった。脱力して力が入らない。
今まで何人も侵入した事のない場所にアリスの指が侵入した。
「そこはダメ~!!」
まだ残っていた理性を掻き集め渾身の力でアリスの手を押しのけた。世界の安寧のためとか、アリスを魔王にしないためとか、思ってたけど、覚悟が足りなかった。やっぱり初めては好きな人とでしたいと思う気持ちが捨てきれない。
「なんで?」
いつも私を見る時の天使の笑顔は無くて、真顔でちょっと怖い顔だった。
「だってそういうのは好きな人としたい」
最近、アリスの男性的な仕草にときめいたりしたけど、好きかどうかまではまだわからない。それにエバンのことも気になっている。そんな宙ぶらりんの状態じゃできないよ……。
「なんで? エバンの事……好きなの?」
「わからないわ」
「あいつとダンス踊って嬉しそうだったよね……」
「そ、そんなこと……」
ないとは言えない。だってときめいちゃったから。あんなイケメンにあんなこと言われてドキドキしない人がいたら、その人の恋心死んでると思う。
「なんでだよ! 僕にはアルちゃんだけなのに……」
「アリス……」
アリスの頬に戸惑いながら手を伸ばした。けど……その手は届かなかった。
「ん゛……」
アリスが私の首に手をかけ、力を込めたからだ。
苦しい。息ができない。
アリスをただ抵抗もせずに見つめていると、体から黒い靄が立ち上り、アリスの左目が……徐々に反転する。白目が黒いに、黒目が白にというふうに。そして瞳孔が赤く灯った。
その目は見覚えがある。魔王の目だ。魔王になると破壊衝動が我慢できないのだ。魔王に殺されるルートもあったはずだ。いつから魔王因子をもっていたのだろうか。全然気が付かなかった。ヒロインが拒むと魔王化してしまうのに……。
私はアリスを拒んだことを激しく後悔した。
――アリス、ごめんなさい
今更、謝ろうとももう遅い。首が締まって声も出ない。でもこのままアリスを魔王にしたまま死ねない。激しく抵抗するが、アリスの腕力には敵わない。
頬に雫が落ちた。
上を見ればアリスが泣いていた。左側だけ悲しげな顔をして、左目だけ涙を流している。首を締める力が弱まった。アリスの左手が右手を止めようとしている。でも、敵わず右手が更に私の首に食い込んでいく。魔王は腕力も増強されるから、勝てない。だんだんと意識が朦朧として、手に力が入らなくなって、頭が真っ白になった。意識が落ちる瞬間、
「きゅっ! きゅん! きゅぴーーん!!」
見知った鳴き声がして、アリスの手に神々しい光を放つなにかが噛み付いた。
首から手が離され、空気が一気に喉に入り込み、激しく咳き込んだ。ゲホゲホと何度も何度も涎を垂らしながら。
落ち着いた後、アリスを見ればベットの上で蹲っていた。
「アリス……」
「もう、出てってくれ!」
アリスの手が震えている。その手に手を伸ばしたが、パチンと弾かれた。
大丈夫? 、大好きだよ、平気だから慰めの言葉が浮かぶがしっくりくる言葉が思い浮かばない。
「早く消えろよ! 目の前から居なくなれよ!」
拒絶の言葉を言われた。アリスは俯いて一度も私を見ない。ショックだった。こんな日が来るなんて思ってなかった。魔王になるのがアリスだなんて……。
魔王化したからか、アリスに拒絶されたからかわからないけど、心の中がぐちゃぐちゃだ。泣きそうだけど、今、アリスの前で泣いてはいけない。目頭に力を込めて我慢した。
マケールが私のドレスのスカートを引っ張って、部屋を出ていった。呆然としながら、マケールのあとをついて行く。大広間に人が集まっているから、王城の奥まったこの場所はとても静かでだれも居ない。ここまで来ればアリスにも聞こえないだろう。
なんで? と答えの出ない疑問が頭を渦巻く。悲しげなアリスの泣き顔が、魔王化したアリスの目が脳裏に浮かぶ。滂沱の涙が頬を落ちていく。その場に崩折れて、生まれて初めてワンワンと子供のように泣きじゃくった。アリスの名を呼ぶけど、答えてくれる人はいない。マケールが私の頬を舐めって、涙を拭いてくれた。
雲に隠れていた月が姿を現し、私を優しく照らした。
「アルセナ姫?」
見上げるとエバンがそこに立っていた。
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