★完結 【R18】変態だらけの18禁乙女ゲーム世界に転生したから、死んで生まれ変わりたい

石原 ぴと

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58話

「おはようございます」

 メイドのリサが、カーテンを開けた。朝の眩い光が一気に部屋に差し込んで、眩しい。慌てて起き上がるが、アリスは隣にいなく、服も着ていて体も綺麗になっている。

――コポリ……

 ショーツが濡れる。中から白濁とした液体が溢れたのだろうと人知れず羞恥に悶える。

「湯浴みの用意をお願い」
「かしこまりました。お顔が赤いですけど、どうしされましたか? ……まさかお熱でも!?」
「大丈夫だから……早く用意して」

 リサを部屋から追い出した。
 ベットサイドテーブルの引き出しから丸薬を一つ出して飲み込んだ。避妊薬である。





「かわいいわ」
「……ただのトマトにしか見えませんが?」

 エバンが不思議そうに私を見つめた。

「だって私に食べられるためにこんなにすくすく育ってくれたのよ。ありがとうトマトちゃんって思わない!?」
「…………そ、うですね」

 今絶賛エバン二人でお庭のトマトを収穫中である。庭師の魔法で早く育ったトマトは真っ赤でとても可愛いのに、エバンには理解されなかった。

「休憩しましょうか」

 ずっと水やりや収穫などをしていたので、腰が痛くなってきた。
 木陰にエバンと腰掛ける。

「はい……美味しい」

 エバンにトマトを一つ手渡してから、自分のトマトを袖で拭って、かぶりついた。


「魔物も落ち着いてきてよかったわ。ありがとう」
「いえ、俺なんてまだまだです」
「もう! 謙遜しちゃって……よしよし、何かご褒美ほしい?」

 私はエバンの頭を撫でた。

「いえ……姫の側に入れるだけで十分です」

 エバンの魔物討伐の功績が讃えられ、クリマスタ公爵家の評判も上がった。
 あれから魔物もだいぶ狩り尽くされ、他の街とも行き来出来るようになった。幸い、魔物は人間に目もくれず首都に一心不乱で向かったため、建物の倒壊は酷いが、人の被害は予想より少なく生き残ってる人も多かった。

「何かないの?」
「じゃあ……それ気持ちよかったです」
「??」
「膝枕して頭を撫でてください」
「はい、どうぞ」

 曲げていた足を伸ばした。エバンが横たわって、私の太腿に頭を乗せた。心臓煩い。最近、エバンが距離を少しづつ詰めてくる感じがするけど、嫌じゃないからつきはなせなくて困ってしまう。彼の髪はサラサラで、撫でると心地よい。エバンは破顔した。

――かわいい

 さっき頭を撫でたのだって、エバンに触りたかったからで……嫌じゃないどころか本当は嬉しい。エバンが命がけで私を守ってくれたから、全幅の信頼を寄せてしまっている。胸はドキドキするけど、温かい感情が満ちている。

――なんだか幸せだわ

「俺、幸せです」

 食べる物も以前と比べ質素だし、街もボロボロだけど、こういう平凡なひとときに幸福を感じる。

「私もそう思ってたの」

 同じ想いが嬉しい。

「俺……自惚れていい?」

 エバンが私の手を取り、指に唇をあてた。もう私の気持ちは誤魔化せない。けどアリスに申し訳なくて、こっそり頷いた。

「ははっ嬉しい」

 エバンが膝に寝転んだまま、私の腰に抱きついた。

「キスしていい?」

 私は慌てる。エバンが起き上がって……近づいてくる顔に思わず俯いて……

「もう逃さない。アリスにも渡さない」

 エバンが私の顎を取り、上を向かせて唇を合わせた。何度も何度も唇を許した。

「アルセナ姫、世界で一番愛してる」

 彼が私を抱きしめる。私も……世界で一番愛してるなんて言えなくて、心に鉛が落ちていく。それでもエバンの背中に腕を回した。
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