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第一部 リューナジア城編
第八十七話 ついに決戦のときっ!
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「カレン、どうだ?」
「すっごいよおにーちゃん、似合ってる!」
正装でめかし込んだ兄が悪戯っぽく笑う。
そんな兄の顔には銀縁の眼鏡が光っていた。
眼鏡のつるはまさしく植物の蔓のように優美な曲線を描き、幻想的な雰囲気を醸し出している。
貴族に認めてもらえるよう華美なデザインの両眼鏡を試行錯誤した結果がこれだった。
僕としてはお兄ちゃんにはもっとスッキリとした現代的なデザインの方がより似合うと思うのだが、この世界ではそういうデザインを作るデザイナーはいないのだから仕方ない。
……今度ジルベールにそういうデザインを描けないかどうか聞いてみようかな?
ということで、遂にお兄ちゃん専用の眼鏡をお披露目の日である。
しかも皇帝の誕生祭で。
誕生祭で皇子たちを見返す、と決めてから半年があっという間に経った。
この半年間で大急ぎで試作品を作り、量産し、マクシミリアンのアイデアでモノクルを大量に売り捌いたりした。
だが、僕たちの作った物は本当にあの皇子たちを見返すことが出来るほどに社交界で浸透したと言えるのだろうか?
物珍しさに買ってみたけど、実際には使わないで埃を被らせているという人もいるかもしれない。
僕たちの科学は本当にこの世界に通用するのだろうか?
問題はもう一つある。
結局僕が誕生祭に出席する許可が下りなかったのだ。
マクシミリアンの提案通り、パーティのほんの最後に少し出るだけでもいいからとお願いしたのに「身体に障るから」という理由で主治医が却下したらしい。
僕も最近は少し元気になってきたのに。くそぅ、主治医の奴め。
なので僕たちはある一つの企てをしていた。
「大丈夫だ、大勢の王侯貴族が各地からやって来るから入口はあまり厳重に警備されていない。オレと一緒なら簡単に入れるだろう」
兄がニヤリと悪い顔になって請け負う。
そう、僕らの企みとは内緒でパーティ会場に忍び込むというものだった。
「人が入ってきてごたごたとしているところにさっと入り、奴らと話をつけたらまた素早く会場を出ればいい。皇帝が出て来る瞬間まで待っていることはない」
あの皇子たちを見返すことが目的なら、別に誕生祭が始まる瞬間まで待ってなくていいじゃないか。
そんな発想の転換により、僕たちは誕生祭の最後ではなく始まる前を狙うことにしたのだった。
「もし誰かに引き留められそうになった場合には私が何とか致しますので」
隅に控えていたジルベールが請け負った。
頼もしい専属執事だ。
「よし、そろそろ会場に向かってもいい頃合いだろう。準備はいいな?」
兄の問いかけに僕は右手を突き上げ勢いよく応えた。
「おー!」
「すっごいよおにーちゃん、似合ってる!」
正装でめかし込んだ兄が悪戯っぽく笑う。
そんな兄の顔には銀縁の眼鏡が光っていた。
眼鏡のつるはまさしく植物の蔓のように優美な曲線を描き、幻想的な雰囲気を醸し出している。
貴族に認めてもらえるよう華美なデザインの両眼鏡を試行錯誤した結果がこれだった。
僕としてはお兄ちゃんにはもっとスッキリとした現代的なデザインの方がより似合うと思うのだが、この世界ではそういうデザインを作るデザイナーはいないのだから仕方ない。
……今度ジルベールにそういうデザインを描けないかどうか聞いてみようかな?
ということで、遂にお兄ちゃん専用の眼鏡をお披露目の日である。
しかも皇帝の誕生祭で。
誕生祭で皇子たちを見返す、と決めてから半年があっという間に経った。
この半年間で大急ぎで試作品を作り、量産し、マクシミリアンのアイデアでモノクルを大量に売り捌いたりした。
だが、僕たちの作った物は本当にあの皇子たちを見返すことが出来るほどに社交界で浸透したと言えるのだろうか?
物珍しさに買ってみたけど、実際には使わないで埃を被らせているという人もいるかもしれない。
僕たちの科学は本当にこの世界に通用するのだろうか?
問題はもう一つある。
結局僕が誕生祭に出席する許可が下りなかったのだ。
マクシミリアンの提案通り、パーティのほんの最後に少し出るだけでもいいからとお願いしたのに「身体に障るから」という理由で主治医が却下したらしい。
僕も最近は少し元気になってきたのに。くそぅ、主治医の奴め。
なので僕たちはある一つの企てをしていた。
「大丈夫だ、大勢の王侯貴族が各地からやって来るから入口はあまり厳重に警備されていない。オレと一緒なら簡単に入れるだろう」
兄がニヤリと悪い顔になって請け負う。
そう、僕らの企みとは内緒でパーティ会場に忍び込むというものだった。
「人が入ってきてごたごたとしているところにさっと入り、奴らと話をつけたらまた素早く会場を出ればいい。皇帝が出て来る瞬間まで待っていることはない」
あの皇子たちを見返すことが目的なら、別に誕生祭が始まる瞬間まで待ってなくていいじゃないか。
そんな発想の転換により、僕たちは誕生祭の最後ではなく始まる前を狙うことにしたのだった。
「もし誰かに引き留められそうになった場合には私が何とか致しますので」
隅に控えていたジルベールが請け負った。
頼もしい専属執事だ。
「よし、そろそろ会場に向かってもいい頃合いだろう。準備はいいな?」
兄の問いかけに僕は右手を突き上げ勢いよく応えた。
「おー!」
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