23 / 33
第二十三話
しおりを挟む
ハオハトに抱えられて、ウエルは屋敷へと戻った。
ハオハトが手ずから乾いた服に着替えさせてくれて、温かい羹を持ってきてくれた。
いったいヤルトはどうしたのだろう。湖から引き上げてくれなかったし、まさか彼の身に何かあったのだろうか。
羹を食べ終えて体温が戻ってきたと自己判断したウエルは、自室から出てみた。食堂の方から気配がすると感じたので、食堂へ入ってみた。
なんとそこでは、ヤルト見えない何かで壁に磔にされ、ハオハトが彼を睨みつけていた。
「な、何をしているんだ……!?」
驚きのあまり、声を上げてしまった。
「ああ、ウエル。大丈夫だよ。裏切者をどう罰しようか、考えていただけだからね」
ハオハトはウエルを振り返り、にこりと笑いかけてくれた。
「う、裏切者って……」
湖から引き上げてくれなかったのは、そういうことだったのか。あのままハオハトに助けてもらっていなければ、ウエルは死んでいただろう。つまりヤルトに殺されかけたということだ。
ヤルトが自分を殺そうとしただなんて、信じられない思いでヤルトを見つめた。
「お聞きくださいウエルさま。これには深いワケがあるのです」
項垂れていたヤルトが顔を上げ、ウエルを見やる。
「うるさい、お前には……」
「ハオハト。話を聞いてやろうよ」
ウエルは、ハオハトにお願いした。ヤルトが何の理由もなく裏切っただなんて、信じられなかった。
ウエルのお願いに、ハオハトは腕組みした。不服そうだが、話を聞いてくれるようだ。
ヤルトは語り出した。
「ウエルさま。ワタクシは以前、ご主人さまが貴方をおざなりにするようなことがあれば、ここから脱出させてさしあげますと申しましたね。ワタクシはそれを実行しただけでございます」
「どういう、こと……?」
「決してウエルさまを殺すつもりなどございませんでした、直前でお助けするつもりでした。ご主人さまに、ウエルさまは既に死んだと偽装するつもりだったのでございます。それからウエルさまをお助けして、ここでの記憶を失ってもらって遠くの地でひっそりと暮らしてもらう予定でした。ウエルさまが亡くなったと勘違いすれば、ご主人さまもこれ以上時間を止める理由もなくなるでしょうから」
必死に訴える様子に、ウエルは信じてあげたくなってしまった。
「人間を助けるためにやったっていうこと?」
ヤルトは頷いた。
「それもございます。ですが、それ以上にウエルさま個人をお助けしたかったのです。ワタクシはご主人さまに、あったかもしれない未来を語りました。それはご主人さまがウエルさまを失うことを恐れるあまり、ウエルさまに向き合わなくなる未来でございます。今のままでは、高確率で訪れていたであろう未来でございました。ウエルさまがここで死んだような日々だけ送って生涯を閉じるなど、ワタクシには耐えられませんでした。そこで、ウエルさまが死んだことにすればここから連れ出すことができると思いつき、実行に移した次第でございます」
「ヤルト……」
ヤルトは、ずっと自分のためを考えてくれていたのだ。
手段は強引だったかもしれない。
だが悪意はなかったのだ。もう彼を放してあげていいのではないだろうか、とウエルはハオハトを見上げた。
彼はすさまじい怒りの表情を浮かべていた。
「ウエル、騙されるな」
彼はヤルトを睨みつけたまま言った。
「死を偽装するだけならば、ウエルを騙して湖に飛び込ませる必要はない。ヤルトはウエルを殺すつもりだったんだ」
「あ……」
ハオハトの指摘に、ウエルは青褪めた。
たしかに、わざわざ湖になど連れていかず安全な場所に自分を隠しておけばよかったのだ。
ハオハトはさらに指摘する。
「なにより、私を責めているときの奴の目にはありありと嗜虐欲の色が浮かんでいた」
ヤルトはピクリとも動かなかった。
静寂が場を支配する。
「――――フフ」
静寂を破ったのは、ヤルトが零した笑いだった。
「フ、フフ、フフフフフフフ、アハハハハハハハハハハハ!」
響き渡る哄笑に、ビリビリと空気が震えた。
「ええ、ええ! そうでございますとも! ウエルさまはご主人さまのせいで孤独のうちに老衰死しましたと責めた後、今度はとっくに死んだと勘違いしてぼけっとしていたせいでウエルさまは溺死しましたと死体を突きつけてやるつもりでございました! その瞬間の愉悦を想像したら……嗚呼、なんと甘美なことでございましょうか! 永い時を経てやっと出逢えた愛しい人を、自分のせいで殺すなんて!」
恍惚とおぞましいことを語るヤルトが信じられなかった。
彼にこんな本性が隠されていただなんて。
「それもこれもすべてご主人さま、貴方が人間らしくなってしまわれたせいです。つい、食指が動いてしまったではありませんか」
何が面白いのか、まったくわからない。
ウエルは怯えてハオハトにしがみついた。
「ヤルト。お前は一線を越えてしまった。お前から一切の神としての権能を剥奪し、下界へ追放する」
「フフ、まったく平気でございますよ。それくらいの覚悟はしておりました」
ハオハトの告げた罰は、ヤルトにとってはまったく致命的なものではないようだ。余裕の表情から読み取れる。
これでよいのだろうか。ウエルの胸中を不安が襲う。
ヤルトの本性を知った今となっては、罰を下してもなんとかして彼が神の権能を取り戻して、自分たちの前に舞い戻ってくる可能性が恐ろしかった。
かといって、これ以上重い罰を……たとえばヤルトの存在ごと抹消してしまうような罰を負ってほしいわけでもない。ハオハトにそんなことをさせるのが嫌だからだ。
「ハオハト……」
ウエルは不安げにハオハトの衣服の裾を引っ張った。
ハオハトはそれに答えた。
「大丈夫だよウエル。ヤルトに勝手なことをさせないよう、監視役をつけるからね」
「は……? 監視役?」
ハオハトの言葉に敏感に反応したのは、ヤルトだった。
いつもは糸のように細い瞳が恐怖に見開かれていた。
ヤルトは監視役という言葉に恐怖を覚えているようだ、と思ったそのとき。
「よォ、主神サマ」
目の前で炎が舞い踊った。
炎の柱が、音もなく現れた。
「字義通り瞬く間に来てやったぜ」
カトグだ。カトグが、自分たちとヤルトの間に立っていた。
「下界でのヤルトの生活を、カトグに見張らせる」
「そ、そんな……カトグがそんな面倒な命令を聞くとでも?」
ヤルトが震えている。
いつだったか、ハオハトがヤルトはカトグの炎が苦手だと言っていた。ヤルトは平気そうに振舞っていたが、あれは本当だったのだ。
ヤルトの恐怖の対象は、カトグだ。
「聞くに決まっているだろう。オマエと違って、オレは忠誠に厚いからな」
カトグは笑って、磔にされているヤルトの腕を掴んだ。
「ぐあぁぁぁぁ……ッ!」
カトグの身体を覆う炎が、ヤルトの腕を焼いた。肉の焼ける臭いが鼻をつく。
驚くことに、焼ける端からヤルトの腕が再生していく。神の権能の効果の一つなのだろう。
「カトグ、ヤルトを連れていけ。権能も君が奪っておいてくれ。私は残りの時間すべてを、ウエルのことだけ考えて過ごしたいんだ」
「了解。行くぞ、ヤルト」
カトグはヤルトを磔にしていた見えない何かを腕力で引き千切ると、乱暴にヤルトの腕を引っ張って引き摺っていく。
「ヒギィ、グアアアアアッ、やめて、腕を掴まないで、自分で歩きますからァ……ッ!」
ヤルトが哀れな悲鳴を上げて、去っていった。同情心は湧かなかった。
すべて解決したのだ……。
いや、まだすべてではない。一つだけ問題が残っている。
「ウエル、疲れていないかい。部屋に戻ろう」
「うん」
ハオハトの言葉に頷き、手を引かれて自室へと戻った。
ハオハトが手ずから乾いた服に着替えさせてくれて、温かい羹を持ってきてくれた。
いったいヤルトはどうしたのだろう。湖から引き上げてくれなかったし、まさか彼の身に何かあったのだろうか。
羹を食べ終えて体温が戻ってきたと自己判断したウエルは、自室から出てみた。食堂の方から気配がすると感じたので、食堂へ入ってみた。
なんとそこでは、ヤルト見えない何かで壁に磔にされ、ハオハトが彼を睨みつけていた。
「な、何をしているんだ……!?」
驚きのあまり、声を上げてしまった。
「ああ、ウエル。大丈夫だよ。裏切者をどう罰しようか、考えていただけだからね」
ハオハトはウエルを振り返り、にこりと笑いかけてくれた。
「う、裏切者って……」
湖から引き上げてくれなかったのは、そういうことだったのか。あのままハオハトに助けてもらっていなければ、ウエルは死んでいただろう。つまりヤルトに殺されかけたということだ。
ヤルトが自分を殺そうとしただなんて、信じられない思いでヤルトを見つめた。
「お聞きくださいウエルさま。これには深いワケがあるのです」
項垂れていたヤルトが顔を上げ、ウエルを見やる。
「うるさい、お前には……」
「ハオハト。話を聞いてやろうよ」
ウエルは、ハオハトにお願いした。ヤルトが何の理由もなく裏切っただなんて、信じられなかった。
ウエルのお願いに、ハオハトは腕組みした。不服そうだが、話を聞いてくれるようだ。
ヤルトは語り出した。
「ウエルさま。ワタクシは以前、ご主人さまが貴方をおざなりにするようなことがあれば、ここから脱出させてさしあげますと申しましたね。ワタクシはそれを実行しただけでございます」
「どういう、こと……?」
「決してウエルさまを殺すつもりなどございませんでした、直前でお助けするつもりでした。ご主人さまに、ウエルさまは既に死んだと偽装するつもりだったのでございます。それからウエルさまをお助けして、ここでの記憶を失ってもらって遠くの地でひっそりと暮らしてもらう予定でした。ウエルさまが亡くなったと勘違いすれば、ご主人さまもこれ以上時間を止める理由もなくなるでしょうから」
必死に訴える様子に、ウエルは信じてあげたくなってしまった。
「人間を助けるためにやったっていうこと?」
ヤルトは頷いた。
「それもございます。ですが、それ以上にウエルさま個人をお助けしたかったのです。ワタクシはご主人さまに、あったかもしれない未来を語りました。それはご主人さまがウエルさまを失うことを恐れるあまり、ウエルさまに向き合わなくなる未来でございます。今のままでは、高確率で訪れていたであろう未来でございました。ウエルさまがここで死んだような日々だけ送って生涯を閉じるなど、ワタクシには耐えられませんでした。そこで、ウエルさまが死んだことにすればここから連れ出すことができると思いつき、実行に移した次第でございます」
「ヤルト……」
ヤルトは、ずっと自分のためを考えてくれていたのだ。
手段は強引だったかもしれない。
だが悪意はなかったのだ。もう彼を放してあげていいのではないだろうか、とウエルはハオハトを見上げた。
彼はすさまじい怒りの表情を浮かべていた。
「ウエル、騙されるな」
彼はヤルトを睨みつけたまま言った。
「死を偽装するだけならば、ウエルを騙して湖に飛び込ませる必要はない。ヤルトはウエルを殺すつもりだったんだ」
「あ……」
ハオハトの指摘に、ウエルは青褪めた。
たしかに、わざわざ湖になど連れていかず安全な場所に自分を隠しておけばよかったのだ。
ハオハトはさらに指摘する。
「なにより、私を責めているときの奴の目にはありありと嗜虐欲の色が浮かんでいた」
ヤルトはピクリとも動かなかった。
静寂が場を支配する。
「――――フフ」
静寂を破ったのは、ヤルトが零した笑いだった。
「フ、フフ、フフフフフフフ、アハハハハハハハハハハハ!」
響き渡る哄笑に、ビリビリと空気が震えた。
「ええ、ええ! そうでございますとも! ウエルさまはご主人さまのせいで孤独のうちに老衰死しましたと責めた後、今度はとっくに死んだと勘違いしてぼけっとしていたせいでウエルさまは溺死しましたと死体を突きつけてやるつもりでございました! その瞬間の愉悦を想像したら……嗚呼、なんと甘美なことでございましょうか! 永い時を経てやっと出逢えた愛しい人を、自分のせいで殺すなんて!」
恍惚とおぞましいことを語るヤルトが信じられなかった。
彼にこんな本性が隠されていただなんて。
「それもこれもすべてご主人さま、貴方が人間らしくなってしまわれたせいです。つい、食指が動いてしまったではありませんか」
何が面白いのか、まったくわからない。
ウエルは怯えてハオハトにしがみついた。
「ヤルト。お前は一線を越えてしまった。お前から一切の神としての権能を剥奪し、下界へ追放する」
「フフ、まったく平気でございますよ。それくらいの覚悟はしておりました」
ハオハトの告げた罰は、ヤルトにとってはまったく致命的なものではないようだ。余裕の表情から読み取れる。
これでよいのだろうか。ウエルの胸中を不安が襲う。
ヤルトの本性を知った今となっては、罰を下してもなんとかして彼が神の権能を取り戻して、自分たちの前に舞い戻ってくる可能性が恐ろしかった。
かといって、これ以上重い罰を……たとえばヤルトの存在ごと抹消してしまうような罰を負ってほしいわけでもない。ハオハトにそんなことをさせるのが嫌だからだ。
「ハオハト……」
ウエルは不安げにハオハトの衣服の裾を引っ張った。
ハオハトはそれに答えた。
「大丈夫だよウエル。ヤルトに勝手なことをさせないよう、監視役をつけるからね」
「は……? 監視役?」
ハオハトの言葉に敏感に反応したのは、ヤルトだった。
いつもは糸のように細い瞳が恐怖に見開かれていた。
ヤルトは監視役という言葉に恐怖を覚えているようだ、と思ったそのとき。
「よォ、主神サマ」
目の前で炎が舞い踊った。
炎の柱が、音もなく現れた。
「字義通り瞬く間に来てやったぜ」
カトグだ。カトグが、自分たちとヤルトの間に立っていた。
「下界でのヤルトの生活を、カトグに見張らせる」
「そ、そんな……カトグがそんな面倒な命令を聞くとでも?」
ヤルトが震えている。
いつだったか、ハオハトがヤルトはカトグの炎が苦手だと言っていた。ヤルトは平気そうに振舞っていたが、あれは本当だったのだ。
ヤルトの恐怖の対象は、カトグだ。
「聞くに決まっているだろう。オマエと違って、オレは忠誠に厚いからな」
カトグは笑って、磔にされているヤルトの腕を掴んだ。
「ぐあぁぁぁぁ……ッ!」
カトグの身体を覆う炎が、ヤルトの腕を焼いた。肉の焼ける臭いが鼻をつく。
驚くことに、焼ける端からヤルトの腕が再生していく。神の権能の効果の一つなのだろう。
「カトグ、ヤルトを連れていけ。権能も君が奪っておいてくれ。私は残りの時間すべてを、ウエルのことだけ考えて過ごしたいんだ」
「了解。行くぞ、ヤルト」
カトグはヤルトを磔にしていた見えない何かを腕力で引き千切ると、乱暴にヤルトの腕を引っ張って引き摺っていく。
「ヒギィ、グアアアアアッ、やめて、腕を掴まないで、自分で歩きますからァ……ッ!」
ヤルトが哀れな悲鳴を上げて、去っていった。同情心は湧かなかった。
すべて解決したのだ……。
いや、まだすべてではない。一つだけ問題が残っている。
「ウエル、疲れていないかい。部屋に戻ろう」
「うん」
ハオハトの言葉に頷き、手を引かれて自室へと戻った。
36
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【8話完結】勇者の「便利な恋人」を辞めます。~世界を救うより、自分の幸せを守ることにしました~
キノア9g
BL
「君は便利だ」と笑った勇者を捨てたら、彼は全てを失い、私は伝説の魔導師へ。
あらすじ
勇者パーティーの万能魔術師・エリアスには、秘密があった。
それは、勇者ガウルの恋人でありながら、家事・雑用・魔力供給係として「便利な道具」のように扱われていること。
「お前は後ろで魔法撃ってるだけで楽だよな」
「俺のコンディション管理がお前の役目だろ?」
無神経な言葉と、徹夜で装備を直し自らの生命力を削って結界を維持する日々に疲れ果てたエリアスは、ある日ついに愛想を尽かして書き置きを残す。
『辞めます』
エリアスが去った翌日から、勇者パーティーは地獄に落ちた。
不味い飯、腐るアイテム、機能しない防御。
一方、エリアスは隣国の公爵に見初められ、国宝級の魔導師として華麗に転身し、正当な評価と敬意を与えられていた。
これは、自分の価値に気づいた受けが幸せになり、全てを失った攻めがプライドも聖剣も捨てて「狂犬」のような執着を見せるまでの、再構築の物語。
【勇者×魔導師/クズ勇者の転落劇】
※攻めへのざまぁ要素(曇らせ)がメインの作品です。
※糖度低め/精神的充足度高め
※最後の最後に、攻めは受けの忠実な「番犬」になります。
全8話。
魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!
ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。
その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。
しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。
何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。
聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる