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おまけ おくるもの
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結婚してから5年。私たちは、領主になっていた。両親が早めに隠居して、動けるうちにしたいことがあるということだから渋々応じた形だ。不足している分はそれなりにフォローしてもらえているのでどうにかやっていけている。
そうして多少落ち着いたころにその案件がやってきた。
狩り。
装飾品店に似つかわしくない響きだ。当主たるもの鎮守の森の主を狩らねばならず、狩った獣の皮で手袋を作り献上しなければならない。
つまり、当主となった私、狩りに出かけねばならないということだ。
まあ、狩り、というのもちょっと違うんだけどね。今は去ったと言われる精霊たちの残りが鎮守の森にいて、器の代替わりのときに守護しなければならない。ほぼ何も起こらないけど、念のための護衛だ。
当主の代替わりの挨拶も兼ねているから行かないという選択がない。
問題は、どうやって狩ったという偽装のほうだった。
私は銃など使ったことはないし、剣なんて子供のころ持ってひっくり返って以来触ってもいない。しかし、当主としては狩ったことしなければならない。
森の奥は血族以外立ち入り禁止なんだけど、アトスにも来てもらうしかなさそう。一応共同権限を持っている領主だから、ぎりいけると思いたい。ダメそうなら禁忌領域の外で待ってもらうしかない。
丁重に断られそうだけど、そのあたりをどう曲げてもらうか頭が痛い。
さて、グノー家の起源は建国とほぼ同時である。この地でのんびり生きていた一般市民、初代国王を助け爵位を得て貴族となる。ということらしい。
なにをもって助けとなったかというと裁縫の腕でである。そういうことを当主教育で知った。口伝の後継者のみ知ることらしい。だから、長兄は知っているけど、次兄はしらない。母も察しているかもしれないけど知らないことになっている。
助けとなるような裁縫ってなに? ということだが、特殊な刺繍で精霊を呼べる。さらに身に着けたものに加護を与えられるそうだ。
おとぎ話である。
王族へ献上する手袋というのは精霊の入っていた革でつくる加護の刺繍が入ったもの。
……。
絶えてはならん血ではなかろうか。
しかし、父が言うにはもう加護のいる時代ではないだろうと。人の手で世界を回していて、都合の良いときだけ加護を願うのはおしまいにしたほうがいい。後継者がいないというのはそういう世界の意思だろうと思ったらしい。
壮大である。
ただ、この話、もし王家に伝わったなら断れない筋の婿が送り付けられたんじゃと冷や汗が出た。
夫、早く見つけてよかった。
次代については色々あると思うが、棚上げしておく。子も小さいし。大きくなりそうな予感のする男の子はひらひらのリボンが好きらしい。教えてないのに各種結び方をマスターしていた。天才かもしれない。まだハイハイをしている娘のほうはカーテンの裾の方がお好みなので、どうなるのかわからない。好きなものを好きだと言えるようにはしてあげたいと思う。
秋のある日に私たちは狩りに出ることにした。
アトスは心配顔のままである。
「俺だけが行くではだめですか?」
「これは、家のことだから血を継いでいるものじゃないとダメという契約なの」
何度も繰り返した言葉だ。契約というほどがちがちのものでもなく、約束でしかなく、それももう正しい形で伝わっているかはわからない。
当の精霊と話す方法を私たちは忘れてしまった。
決まり切ったことを続けるほかなかった。
対話できたらいいんだけど。
そう思って挑んだ鎮守の森は、とても静かだった。子供の頃に遊びに来たときは見かけたような小動物もおらず、風もなく散る落ち葉さえ音一つ立てない。
「いつもこうなんですか?」
「もっと普通の森だったんだけど」
そうつぶやくときに風が強く吹いた。
道なき道のはずが、ここを通れと言わんばかりに茂みが割れる。
早く来いというように。
父がいけばわかる、と言ったのはこういうことなのかもしれない。
導きに従い森の奥へ進む。奥にあったのは小さな泉だった。そこに一頭の白い鹿がいた。その隣には茶色の小鹿。
二頭は私たちを見ていた。
『ようこそ、友の子よ』
柔らかい声が聞こえた。
「良き隣人にご挨拶申し上げます。
新しきグノーの主となりましたクレアと申します。
隣は夫で一緒に領主をしているアトスです」
『海の匂いがするね』
「サーライトよりまいりました」
『海風のいとし子と会えてうれしいよ。
さて、儀式のことは君たちは知っているね』
「器を受け取って帰るんですよね?」
なんだか不安になる言い方をされたと思ったのは間違いではなかったらしい。
ため息がすぐそばで聞こえた気がした。
『皮は君らにあげよう。身は、この地に埋めて欲しい。できる?』
狩り、狩猟だけで終わんない。
皮を剥いで帰るのか……。しかも埋めるってスコップも持ってない。
『なぜか歴代その部分を伝承で残さないんだよね。先に言われたらいやなの?』
「今の世ではなかなかしない体験ですね……」
先に言われたら腰が引けてたと思う。革を扱うことはあっても革になった状態で来るので生々しさはない。原形とどめる一枚とかは別としてだけど。
「……あの、魚なら捌けますが、そういう感じでよろしいでしょうか」
『三枚おろしはどうかな……。指示するから汚れてよい服に着替えて。ああ、泉の水で血を洗っていいから』
神聖な泉かと思ったら違うらしい。
私たちは神聖な器交代の場面を神妙な顔で見守るが内心複雑ではあった。
そこからの解体作業は疲れた。これ、一人でやるの重労働過ぎる。三日くらい帰ってこないという話だったけどこの重労働のせいでは。
その間には精霊様からの雑談という名のいろんな話を聞いた。外に出せそうにない。
つまり、これがあるから精霊とはもう話せないということにしたんだろう。
なお、精霊様、一部を分離して外を遊びまわっているらしい。うちの子たちも知っていた。小さいうちは精霊を見る目があるらしい。大人になるにつれて閉ざされるから幼いうちに教育すると精霊使いが爆誕するそうだ。
見えなくなるのは世界に適応するためだから、悪いことではないと言っていたが精霊様はちょっと寂しそうだった。
……あれ? じゃあ、私も?
そう思ったがなんだか、それは聞けなかった。
私たちは無事、皮を手に入れ、当主としての挨拶もすることはできた。次は息子か娘か。あるいは甥姪かもしれない。
『君の幸せを願っているよ。私の』
消えかけの声がなにを言ったのかわからなかった。ただ、胸が締め付けられるような切なさがあった。
「また、遊びに来ます。子供たちと」
その言葉に返事はなかった。
そうして多少落ち着いたころにその案件がやってきた。
狩り。
装飾品店に似つかわしくない響きだ。当主たるもの鎮守の森の主を狩らねばならず、狩った獣の皮で手袋を作り献上しなければならない。
つまり、当主となった私、狩りに出かけねばならないということだ。
まあ、狩り、というのもちょっと違うんだけどね。今は去ったと言われる精霊たちの残りが鎮守の森にいて、器の代替わりのときに守護しなければならない。ほぼ何も起こらないけど、念のための護衛だ。
当主の代替わりの挨拶も兼ねているから行かないという選択がない。
問題は、どうやって狩ったという偽装のほうだった。
私は銃など使ったことはないし、剣なんて子供のころ持ってひっくり返って以来触ってもいない。しかし、当主としては狩ったことしなければならない。
森の奥は血族以外立ち入り禁止なんだけど、アトスにも来てもらうしかなさそう。一応共同権限を持っている領主だから、ぎりいけると思いたい。ダメそうなら禁忌領域の外で待ってもらうしかない。
丁重に断られそうだけど、そのあたりをどう曲げてもらうか頭が痛い。
さて、グノー家の起源は建国とほぼ同時である。この地でのんびり生きていた一般市民、初代国王を助け爵位を得て貴族となる。ということらしい。
なにをもって助けとなったかというと裁縫の腕でである。そういうことを当主教育で知った。口伝の後継者のみ知ることらしい。だから、長兄は知っているけど、次兄はしらない。母も察しているかもしれないけど知らないことになっている。
助けとなるような裁縫ってなに? ということだが、特殊な刺繍で精霊を呼べる。さらに身に着けたものに加護を与えられるそうだ。
おとぎ話である。
王族へ献上する手袋というのは精霊の入っていた革でつくる加護の刺繍が入ったもの。
……。
絶えてはならん血ではなかろうか。
しかし、父が言うにはもう加護のいる時代ではないだろうと。人の手で世界を回していて、都合の良いときだけ加護を願うのはおしまいにしたほうがいい。後継者がいないというのはそういう世界の意思だろうと思ったらしい。
壮大である。
ただ、この話、もし王家に伝わったなら断れない筋の婿が送り付けられたんじゃと冷や汗が出た。
夫、早く見つけてよかった。
次代については色々あると思うが、棚上げしておく。子も小さいし。大きくなりそうな予感のする男の子はひらひらのリボンが好きらしい。教えてないのに各種結び方をマスターしていた。天才かもしれない。まだハイハイをしている娘のほうはカーテンの裾の方がお好みなので、どうなるのかわからない。好きなものを好きだと言えるようにはしてあげたいと思う。
秋のある日に私たちは狩りに出ることにした。
アトスは心配顔のままである。
「俺だけが行くではだめですか?」
「これは、家のことだから血を継いでいるものじゃないとダメという契約なの」
何度も繰り返した言葉だ。契約というほどがちがちのものでもなく、約束でしかなく、それももう正しい形で伝わっているかはわからない。
当の精霊と話す方法を私たちは忘れてしまった。
決まり切ったことを続けるほかなかった。
対話できたらいいんだけど。
そう思って挑んだ鎮守の森は、とても静かだった。子供の頃に遊びに来たときは見かけたような小動物もおらず、風もなく散る落ち葉さえ音一つ立てない。
「いつもこうなんですか?」
「もっと普通の森だったんだけど」
そうつぶやくときに風が強く吹いた。
道なき道のはずが、ここを通れと言わんばかりに茂みが割れる。
早く来いというように。
父がいけばわかる、と言ったのはこういうことなのかもしれない。
導きに従い森の奥へ進む。奥にあったのは小さな泉だった。そこに一頭の白い鹿がいた。その隣には茶色の小鹿。
二頭は私たちを見ていた。
『ようこそ、友の子よ』
柔らかい声が聞こえた。
「良き隣人にご挨拶申し上げます。
新しきグノーの主となりましたクレアと申します。
隣は夫で一緒に領主をしているアトスです」
『海の匂いがするね』
「サーライトよりまいりました」
『海風のいとし子と会えてうれしいよ。
さて、儀式のことは君たちは知っているね』
「器を受け取って帰るんですよね?」
なんだか不安になる言い方をされたと思ったのは間違いではなかったらしい。
ため息がすぐそばで聞こえた気がした。
『皮は君らにあげよう。身は、この地に埋めて欲しい。できる?』
狩り、狩猟だけで終わんない。
皮を剥いで帰るのか……。しかも埋めるってスコップも持ってない。
『なぜか歴代その部分を伝承で残さないんだよね。先に言われたらいやなの?』
「今の世ではなかなかしない体験ですね……」
先に言われたら腰が引けてたと思う。革を扱うことはあっても革になった状態で来るので生々しさはない。原形とどめる一枚とかは別としてだけど。
「……あの、魚なら捌けますが、そういう感じでよろしいでしょうか」
『三枚おろしはどうかな……。指示するから汚れてよい服に着替えて。ああ、泉の水で血を洗っていいから』
神聖な泉かと思ったら違うらしい。
私たちは神聖な器交代の場面を神妙な顔で見守るが内心複雑ではあった。
そこからの解体作業は疲れた。これ、一人でやるの重労働過ぎる。三日くらい帰ってこないという話だったけどこの重労働のせいでは。
その間には精霊様からの雑談という名のいろんな話を聞いた。外に出せそうにない。
つまり、これがあるから精霊とはもう話せないということにしたんだろう。
なお、精霊様、一部を分離して外を遊びまわっているらしい。うちの子たちも知っていた。小さいうちは精霊を見る目があるらしい。大人になるにつれて閉ざされるから幼いうちに教育すると精霊使いが爆誕するそうだ。
見えなくなるのは世界に適応するためだから、悪いことではないと言っていたが精霊様はちょっと寂しそうだった。
……あれ? じゃあ、私も?
そう思ったがなんだか、それは聞けなかった。
私たちは無事、皮を手に入れ、当主としての挨拶もすることはできた。次は息子か娘か。あるいは甥姪かもしれない。
『君の幸せを願っているよ。私の』
消えかけの声がなにを言ったのかわからなかった。ただ、胸が締め付けられるような切なさがあった。
「また、遊びに来ます。子供たちと」
その言葉に返事はなかった。
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