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第1章 グリム編
第16話 回復魔法で『超回復』!? 地獄の筋トレで肉体改造せよ
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――翌朝。特訓1日目。
今日から10日間の特訓開始だ。
前半5日は筋力トレ、後半5日は魔法で行くか。
早速、室内で筋トレを開始する。
トレーニング器具なんてないから、自分の体重を使った自重トレーニングだ。
ベッドに足のつま先を乗っけて地面に手をついて腕立て伏せ。
もうこれ以上できないって限界までやったら1セット終了だ。
そのあと1分休んだら、次の2セット目スタート。
2セット目が終わったら、また1分休んで3セット目スタート。
3セットが終わると筋繊維がダメージを受けて損傷している。
そこで腕の部位トレーニングは終了だ。
同じ要領で、腹筋、背筋、大胸筋、大腿筋……順番に各部位の筋肉を丹念に苛めていく。
全身の部位を一巡する頃には疲労困憊だ。
全身筋肉痛。
筋肉に力が入らず震える。
息切れが激しい。
ここまでで1時間が経過する。
次は飯を食う。
栄養補給だ。
買ってきた固パンとジャーキー、それに牛乳も摂取する。
「よし、いいだろう。行くぞ。
『ヒール!』」
全身筋肉痛が完全回復した。
回復したら、また最初から同じメニューでトレーニングを繰り返す。
「思った通りだ。
筋肉の超回復が起きてるぞ!」
最初の時よりも2巡目のほうが沢山回数をこなせる。
超回復している証拠だ。
損傷した筋繊維が回復すると超回復を起こして、損傷する前よりも筋肉が大きくなる。
つまり超回復が起きると筋力が増大するってことだ。
普通なら筋肉が超回復を起こすには3日位かかる。
ところがヒールを使うと一瞬で超回復が完了してしまう。
薄々そうではないかと思っていた。
ヒールで超回復しているのではないかと。
魔法で疲れた体が回復するのは、疲労や筋肉の損傷を無かったことにしているんじゃない。
自己治癒を促進してるんだろう。
だから限界まで筋肉を追い込んで、必要な栄養素を摂取した後に、ヒールをかけると超回復が起きる。
仮に5日間で30回の超回復ができれば地球の90日分に相当するってことだ。
3カ月もかかさずに筋トレをやり続ければ、かなり肉体改造ができる。
この世界に来てから肩の痛みも膝の故障も治ったんだ。やらない手はない。
地球のボディビルダーたちがこれを知ったら揃って異世界に転移してくるだろうな。
それから俺は筋肉を苛め抜いてはヒールで回復し、また苛め抜いていった。
何もないワンルームの狭い部屋で、ひたすら黙々と、自分の筋肉の限界と向き合い続ける。
普通は1日2時間も頑張ったらヘトヘトになるもんだ。
終わりのない筋トレ地獄に、俺の精神は摩耗していった。
――特訓2日目。
すでに腹は出ていない。
脂肪が減った。
異世界に転移した日から、5キロは減量できていると思う。
買ってきた食料で簡単に朝飯を食べたら筋トレの始まりだ。
昨日と同じメニューで体を苛めていく。
間断のない筋トレ地獄に、汗と涙と鼻水と涎が出てくる。
要するに汁が全部でる。
なんで俺はこんなことをやっているんだろうなんてことは思わない。
無限地獄の中では思考力なんて無くなるからだ。
ただひたすらに家族の元へ帰りたい気持ちが体を動かす。
昼になると市場に買い物へ行く。
固パンと牛乳とピッグジャーキーの補充もしないといけない。
買い物が終わったら部屋に帰って筋トレの再開だ。
部屋の床は汗でビッショリ水たまりになる。
タオルで水たまりを拭いて、アイテムボックスの上でタオルを絞る。
外でやれれば良いんだが、頭が狂ったと思われてしまう。
だから狭いワンルームの中で、ひたすらやり続けるしかない。
――特訓3日目。
目覚めると、ふと腕が太くなったことに気づく。
大胸筋もみなぎっている。
確実に筋肉がついていることを実感する。
そろそろ自重トレーニングでは物足りなくなってきた頃だ。
宿屋の庭にちょうど良い岩があったので持ってくる。
岩を担いでスクワットをする。
岩を背中に乗せて腕立て伏せをする。
仰向けになって岩を腕の力だけで持ち上げる。
色んなことをして岩と戯れる時間が長くなった。
――特訓4日目。
今日も変わらず筋トレをする。
宿屋の庭から大きさの違う岩をいくつか持ってきた。
鍛える部位によって限界ギリギリに過重を微調整しながら筋トレする。
俺はただの筋トレマシーンだ。
他に何も考える必要はない。
――特訓5日目。
最後の追い込みだ。
これまで以上に激しい筋トレをする。
昨日までの筋トレで、相当無茶なことをしてもヒールで回復できることが分かったからだ。
そもそも損傷した筋肉を回復できるってことは、断絶した組織を繋げられるってことなんだよな。
思い切って試しに指先をナイフで少し傷つけてみた。
血が滲む程度の傷だが、ヒールすると綺麗に塞がった。
もう傷跡すらない。
ドク〇ーKも真っ青の神業治療だ。
これなら限界を超えて肉体を追い込んでも回復できる。
筋肉の追い込みに慣れてしまった俺は次のステージへと進んだ。
――特訓6日目。
翌朝、6時の鐘とともに朝を迎えた。
俺は5日間の筋トレを終えて、別人のような体になっていた。
若い頃の全盛期よりも明らかに筋肉が発達している。
腹筋は綺麗なシックスパックだ。
体重80キロのメタボだった体が、今やキレている。
この感じは体重は70キロ位だろう。
体脂肪は10%を切っているはずだ。
筋肉が付きすぎると動きが遅くなるから、このくらいが丁度良い。
清々しい気分で久しぶりに食堂へ降りていく。
「やあ。朝食を貰えるかな」
「はーい。――って、ええ!
お客様何があったんですか!?」
どうやら見違えるほど引き締まったようだった。
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全身の部位を一巡する頃には疲労困憊だ。
全身筋肉痛。
筋肉に力が入らず震える。
息切れが激しい。
ここまでで1時間が経過する。
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「よし、いいだろう。行くぞ。
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それから俺は筋肉を苛め抜いてはヒールで回復し、また苛め抜いていった。
何もないワンルームの狭い部屋で、ひたすら黙々と、自分の筋肉の限界と向き合い続ける。
普通は1日2時間も頑張ったらヘトヘトになるもんだ。
終わりのない筋トレ地獄に、俺の精神は摩耗していった。
――特訓2日目。
すでに腹は出ていない。
脂肪が減った。
異世界に転移した日から、5キロは減量できていると思う。
買ってきた食料で簡単に朝飯を食べたら筋トレの始まりだ。
昨日と同じメニューで体を苛めていく。
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この感じは体重は70キロ位だろう。
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