77 / 84
第7章 未来
3
しおりを挟む
港に行くと既に出発の準備が整えられていた。旗艦では目立つため、巡航艦がつけられている。
警備隊員の人数は、普段より控え目にしたそうだが、それでもアレクの周囲にはかなりの警備隊員がいた。
目立つな…。
ソルは心のうちでため息をつく。
ここはブラシノス旧連合政府の管理する惑星であり、連合を弱体化させた存在が喜ばれるはずもない。
良からぬ事に巻き込まれない為にも、速やかに出航するに限るのだ。
上の連中は知っているんだろうけれど…。
これだけ派手に動いて、旧連合軍の上層部が知らぬはずがない。知らぬふりを決め込んでいると言うことは、無駄な争いは避けたいと言うことだろう。
旧連合が、アレク自身に手を下すことはないはず──。
ただ、それ以外の連中は分からない。帝国に対して反感を持つものも少なくはないのだ。
警備隊員に囲まれたアレクの元へ一歩下がった場所から向かおうとした所で、控えめな、でも鋭い声をかけられた。
「──ソル」
この声は──。
振り向こうとしたその背に硬いものが突きつけられる。それが何か、見なくとも分かった。ブラスター銃だ。小さく息を吐くと。
「ケイパー…。無事だったんだな?」
「──ああ。傷は治ったが、あいつに空けられた穴の痕は今でも痛む…。どうしてもケリをつけたいんだ」
「…もう、止めるんだ。ここでアレクを撃っても、この警備だ。失敗する。お前だって無事では済まされない。銃を下ろして立ち去るんだ。今なら知らなかった事にする…」
「失敗? どうして言える? あいつの弱点は分かっている。ソル、お前だ。お前であいつを釣る…」
「止めて置け。お前に利用される前に俺が止める」
「はっ。この状況でなにを──」
言い終わる前に、素早くしゃがんだと同時、背後のケイパーのみぞおちを肘で殴りつけた。
「!」
ケイパーは身体を折り曲げつつも発砲したが、それはソルの体当たりによって阻まれ、空に向かって放たれた。
「クソッ!」
「アレクを!」
守れと背後の警備隊員に指示を飛ばし、逃げ出そうとしたケイパーを追う。
しかし、追った先の路地で待っていた車に乗り込みそのまま走り去ってしまった。
尚も追い掛けようとしたソルの肩を引き止めた者がいた。ユラナスだ。
「追っても無駄です。ここは敵地。これ以上は──」
その通りだった。ソルは肩で大きく息をつくと。
「分かった…。アレクは?」
「無事です。戻りましょう」
ユラナスに促されその場を後にした。
+++
「襲ったのは旧連合の反乱分子の残党だそうだな」
巡洋艦内の自室のソファで休むアレクは、顎に手をあて思案げに視線を揺らしていた。
その手前のローテーブルには、既に空になったティーカップが置かれている。
ソルはその向かいに座っていた。
「ケイパーだった。まだアレクを狙っていたなんて…」
唇を噛み締め俯くソルに、アレクは薄く笑むと。
「余程君を取られたのが気に食わないらしい…」
「今更、そんなこと──」
ソルは困惑して眉をひそめる。
「まあ、他にも理由はあるだろうが。凝り固まると、そこから抜け出せなくなる。だが、いくら旧連合でもこちらの動きが筒抜けになるというのはな。大方情報は内部から出たのだろうが…」
ユラナスは飲み終えたカップを下げながら。
「帝国内部に動きの怪しい者が数名おり、追っておりますが、中でもここ最近、旧連合の者と接触した人物がいます。直ぐにでも捕らえますが──」
「いや…。いい。そのままにしておけ。ただ奴らの計画は入手しろ。上手く行けば利用させてもらう…。いや、気づかれないよう上手く事を運ばせよう…」
「アレク?」
ソルは首を傾げる。
一体何を考えているのか──。
アレクは意地悪く笑むだけでそれ以上、話そうとはしなかった。
それから数時間後。
アレクがソルを伴って帰還した。ポートには皆が待ち構えている。ザインにアルバ、ラスター、リーノ。
皆が揃う中、ゼストスの姿はない。
彼は今も拘留中だと聞かされた。ゼストスにも自分が無事だった事は伝えられただろうが、今一度、会っておきたい所だった。
巡航艦から降りると直ぐにザインが声をかけてくる。
「よう。いい顔してるな?」
こちらに手を差し出して来る。その大きな手を握り返しながら、顔を見上げると。
「ザイン…。もう身体はいいのか?」
「全く問題ない。前より動ける様になったくらいだ」
「みたいだな? 良かった…」
頬や額に僅かに熱傷の跡が見られるものの、それくらいで問題は無さそうだった。
ホッとして見せれば、ザインは不意にソルの肩を抱き耳元に唇を寄せ。
「あの時のこと。俺は一生忘れない…」
「ザイン…」
そうして悪戯っぽく笑むと。
「ソルからの情熱的なキスもな?」
「あっ、あれは…!」
顔を起こしてザインを仰ぎ見る。薬を口移しで与えた時の事を指しているのだ。
記憶なんて、無いと思ったのに…。
頬を赤くして睨みつけるが、ザインはニヤニヤ笑うばかりで効き目は無いよう。
そんな二人の傍らに、つつっと寄ってきたリーノは肩を竦めつつ。
「ソル、ソル、って毎日、泣いて鬱陶しくてさ。無事に戻って来てくれて良かった。もう、飲んで管を巻くザインの面倒を見るのはごめんだって」
「言うんじゃねぇよ!」
リーノの言葉に、ザインが怒って羽交い締めにする。
「ソル、お帰り。…生きているな?」
そんな二人に苦笑しつつ、アルバが右手を差し出し、次いで肩も抱いてくる。
「勿論だ。アルバ、心配かけてすまなかった。ラスターと一緒に色々手を尽くしてくれたって聞いた。…ありがとう」
「まったく…。大人しくしてればいいのに、自分から面倒に巻き込まれるなんてな」
その背後に現れたラスターは、口でそう言いながらも、アルバに続いてギュッと肩を抱いてきた。
「もう…心配かけるなよ?」
抱かれた肩越しにラスターの声が低く響く。心からの言葉に胸のうちが温かくなった。
ひと通り挨拶が終わる頃を見計らってアレクが声をかけてきた。
「そろそろ中へ。…ソルはまだ病み上がりだ」
そっと肩を引き寄せ、額にキスを落とす。
確かにポートの空気は冷え切っている。アレクが中へと促すのは当然だが、額にキスは落とす必要はない。
それに気づいたザインはすかさず。
「…ったく。独占欲丸出しだな?」
腕組みして大袈裟なほど大きなため息をつく。
「ザイン。お前のソルへの警護の任は解いたはずだが? もう、ソルにかまう必要はない」
アレクは鋭い視線を投げかける。ザインは肩をすくめると。
「友人への挨拶くらい、許して欲しい所だな?」
「お前が挨拶で済めばいいがな。…ソル」
ザインが抗議の言葉を発する前に、アレクが中へと招いた。皆もその後に続く。
その後、医務室へと連れて行かれ落ち着くまで面会制限をかけられた。
肺の状態がまだ良くないらしい。それでも、ひと月もすれば全快するだろうと言われた。
就寝時間も近くなった頃、アレクが姿を見せた。ソルの横になるベッドに腰掛けると。
「医師からも聞いたが、もうしばらく休息が必要だな?」
「みたいだな。もう、俺自身は平気なんだけど…。──なぁ、ゼストスには会えるのか?」
「…会いたいのか?」
その表情に冷たい色が浮かぶ。
大切に思う相手を失うかも知れない状況を作ったゼストスに、アレクがいい顔をしないのは分かっている。
「…出来れば。アレクも俺も無事だった。こんな事になったけど、ゼストスは俺に良くしてくれた…。感謝している事は伝えたいんだ。──だめか?」
アレクは軽いため息をつくと。
「…いいだろう。許可する。面会時間はユラナスに聞け」
「ありがとう。アレク」
「君に甘いのは惚れた弱味だな? 好きな様にするといい…」
何処か諦めた様にそう言うと、ソルの額にキスを落とし、
「よく休んで早く治せ。…これは命令だ」
「分かった…」
ふふっと笑んで、首筋に手を掛け引き寄せると、アレクの額に同じくキスを返した。
警備隊員の人数は、普段より控え目にしたそうだが、それでもアレクの周囲にはかなりの警備隊員がいた。
目立つな…。
ソルは心のうちでため息をつく。
ここはブラシノス旧連合政府の管理する惑星であり、連合を弱体化させた存在が喜ばれるはずもない。
良からぬ事に巻き込まれない為にも、速やかに出航するに限るのだ。
上の連中は知っているんだろうけれど…。
これだけ派手に動いて、旧連合軍の上層部が知らぬはずがない。知らぬふりを決め込んでいると言うことは、無駄な争いは避けたいと言うことだろう。
旧連合が、アレク自身に手を下すことはないはず──。
ただ、それ以外の連中は分からない。帝国に対して反感を持つものも少なくはないのだ。
警備隊員に囲まれたアレクの元へ一歩下がった場所から向かおうとした所で、控えめな、でも鋭い声をかけられた。
「──ソル」
この声は──。
振り向こうとしたその背に硬いものが突きつけられる。それが何か、見なくとも分かった。ブラスター銃だ。小さく息を吐くと。
「ケイパー…。無事だったんだな?」
「──ああ。傷は治ったが、あいつに空けられた穴の痕は今でも痛む…。どうしてもケリをつけたいんだ」
「…もう、止めるんだ。ここでアレクを撃っても、この警備だ。失敗する。お前だって無事では済まされない。銃を下ろして立ち去るんだ。今なら知らなかった事にする…」
「失敗? どうして言える? あいつの弱点は分かっている。ソル、お前だ。お前であいつを釣る…」
「止めて置け。お前に利用される前に俺が止める」
「はっ。この状況でなにを──」
言い終わる前に、素早くしゃがんだと同時、背後のケイパーのみぞおちを肘で殴りつけた。
「!」
ケイパーは身体を折り曲げつつも発砲したが、それはソルの体当たりによって阻まれ、空に向かって放たれた。
「クソッ!」
「アレクを!」
守れと背後の警備隊員に指示を飛ばし、逃げ出そうとしたケイパーを追う。
しかし、追った先の路地で待っていた車に乗り込みそのまま走り去ってしまった。
尚も追い掛けようとしたソルの肩を引き止めた者がいた。ユラナスだ。
「追っても無駄です。ここは敵地。これ以上は──」
その通りだった。ソルは肩で大きく息をつくと。
「分かった…。アレクは?」
「無事です。戻りましょう」
ユラナスに促されその場を後にした。
+++
「襲ったのは旧連合の反乱分子の残党だそうだな」
巡洋艦内の自室のソファで休むアレクは、顎に手をあて思案げに視線を揺らしていた。
その手前のローテーブルには、既に空になったティーカップが置かれている。
ソルはその向かいに座っていた。
「ケイパーだった。まだアレクを狙っていたなんて…」
唇を噛み締め俯くソルに、アレクは薄く笑むと。
「余程君を取られたのが気に食わないらしい…」
「今更、そんなこと──」
ソルは困惑して眉をひそめる。
「まあ、他にも理由はあるだろうが。凝り固まると、そこから抜け出せなくなる。だが、いくら旧連合でもこちらの動きが筒抜けになるというのはな。大方情報は内部から出たのだろうが…」
ユラナスは飲み終えたカップを下げながら。
「帝国内部に動きの怪しい者が数名おり、追っておりますが、中でもここ最近、旧連合の者と接触した人物がいます。直ぐにでも捕らえますが──」
「いや…。いい。そのままにしておけ。ただ奴らの計画は入手しろ。上手く行けば利用させてもらう…。いや、気づかれないよう上手く事を運ばせよう…」
「アレク?」
ソルは首を傾げる。
一体何を考えているのか──。
アレクは意地悪く笑むだけでそれ以上、話そうとはしなかった。
それから数時間後。
アレクがソルを伴って帰還した。ポートには皆が待ち構えている。ザインにアルバ、ラスター、リーノ。
皆が揃う中、ゼストスの姿はない。
彼は今も拘留中だと聞かされた。ゼストスにも自分が無事だった事は伝えられただろうが、今一度、会っておきたい所だった。
巡航艦から降りると直ぐにザインが声をかけてくる。
「よう。いい顔してるな?」
こちらに手を差し出して来る。その大きな手を握り返しながら、顔を見上げると。
「ザイン…。もう身体はいいのか?」
「全く問題ない。前より動ける様になったくらいだ」
「みたいだな? 良かった…」
頬や額に僅かに熱傷の跡が見られるものの、それくらいで問題は無さそうだった。
ホッとして見せれば、ザインは不意にソルの肩を抱き耳元に唇を寄せ。
「あの時のこと。俺は一生忘れない…」
「ザイン…」
そうして悪戯っぽく笑むと。
「ソルからの情熱的なキスもな?」
「あっ、あれは…!」
顔を起こしてザインを仰ぎ見る。薬を口移しで与えた時の事を指しているのだ。
記憶なんて、無いと思ったのに…。
頬を赤くして睨みつけるが、ザインはニヤニヤ笑うばかりで効き目は無いよう。
そんな二人の傍らに、つつっと寄ってきたリーノは肩を竦めつつ。
「ソル、ソル、って毎日、泣いて鬱陶しくてさ。無事に戻って来てくれて良かった。もう、飲んで管を巻くザインの面倒を見るのはごめんだって」
「言うんじゃねぇよ!」
リーノの言葉に、ザインが怒って羽交い締めにする。
「ソル、お帰り。…生きているな?」
そんな二人に苦笑しつつ、アルバが右手を差し出し、次いで肩も抱いてくる。
「勿論だ。アルバ、心配かけてすまなかった。ラスターと一緒に色々手を尽くしてくれたって聞いた。…ありがとう」
「まったく…。大人しくしてればいいのに、自分から面倒に巻き込まれるなんてな」
その背後に現れたラスターは、口でそう言いながらも、アルバに続いてギュッと肩を抱いてきた。
「もう…心配かけるなよ?」
抱かれた肩越しにラスターの声が低く響く。心からの言葉に胸のうちが温かくなった。
ひと通り挨拶が終わる頃を見計らってアレクが声をかけてきた。
「そろそろ中へ。…ソルはまだ病み上がりだ」
そっと肩を引き寄せ、額にキスを落とす。
確かにポートの空気は冷え切っている。アレクが中へと促すのは当然だが、額にキスは落とす必要はない。
それに気づいたザインはすかさず。
「…ったく。独占欲丸出しだな?」
腕組みして大袈裟なほど大きなため息をつく。
「ザイン。お前のソルへの警護の任は解いたはずだが? もう、ソルにかまう必要はない」
アレクは鋭い視線を投げかける。ザインは肩をすくめると。
「友人への挨拶くらい、許して欲しい所だな?」
「お前が挨拶で済めばいいがな。…ソル」
ザインが抗議の言葉を発する前に、アレクが中へと招いた。皆もその後に続く。
その後、医務室へと連れて行かれ落ち着くまで面会制限をかけられた。
肺の状態がまだ良くないらしい。それでも、ひと月もすれば全快するだろうと言われた。
就寝時間も近くなった頃、アレクが姿を見せた。ソルの横になるベッドに腰掛けると。
「医師からも聞いたが、もうしばらく休息が必要だな?」
「みたいだな。もう、俺自身は平気なんだけど…。──なぁ、ゼストスには会えるのか?」
「…会いたいのか?」
その表情に冷たい色が浮かぶ。
大切に思う相手を失うかも知れない状況を作ったゼストスに、アレクがいい顔をしないのは分かっている。
「…出来れば。アレクも俺も無事だった。こんな事になったけど、ゼストスは俺に良くしてくれた…。感謝している事は伝えたいんだ。──だめか?」
アレクは軽いため息をつくと。
「…いいだろう。許可する。面会時間はユラナスに聞け」
「ありがとう。アレク」
「君に甘いのは惚れた弱味だな? 好きな様にするといい…」
何処か諦めた様にそう言うと、ソルの額にキスを落とし、
「よく休んで早く治せ。…これは命令だ」
「分かった…」
ふふっと笑んで、首筋に手を掛け引き寄せると、アレクの額に同じくキスを返した。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
前世が教師だった少年は辺境で愛される
結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。
ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。
雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる