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第10章 いつのまにか疑われた様ですよ⁈
144話 監視者
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アルローズ領の首都スウィフトン。ピロウズ辺境伯が築いた巨大都市は、レニナオ王都に引けを取らない領土と人口を持つ。その人口の三分の1が軍隊というのも、国境最前線ならではである。
「フフフ、此度の土産品は如何ですかな?」
「うむ、実に見事な絵画だ。描かれている夕陽に引き込まれる様だな。毎度の事ながら礼を言うぞ、リトゥル」
ピロウズ辺境伯の客間に、武器商人であるレギン=リトゥルと領主のべウラ=ピロウズが和かに話している。
辺境伯はピロウズ家独特の赤髪で、齢70近い年齢にも関わらず、纏う威厳と風格は国軍の将軍ですらも一目を置いている。
そんな彼と親しげに話せる者は数少なく、大量の武器売買を幾度となく繰り返してきたレギンはその1人というわけだ。
「その絵画は、デピッケルで今話題になっている新人の画家でしてな。私も彼の作品を一眼見てファンになったんです。その【デピッケルの黄昏】ならば、辺境伯にも気に入って頂けると思っておりました」
「うむ、これは寝室に飾るとしよう」
彼がそう言うと、直ぐに執事達が絵画を回収に現れて持ち運んで行く。
「さて、それでは本題の商談へと入らせてもらっても?」
「そう急くな。新型魔導砲門もつい先月に入れたばかりだろうが。現時点での軍備は整っている。それとも、他に備えて置くものがあると言うのか?」
「備えあれば憂いなしと申しますからね。まぁ、今回は予備の御注文が無いかを伺っただけでございます」
「…在庫を確認して、後で報告しよう」
「ありがとうございます!」
と、そこで客間の扉がノックされる。
「辺境伯様、フリッツ様ご到着でございます」
どうやら、マクレーンを任されている三男のフリッツ=ピロウズが訪れたらしい。
「おお、親子の会話の邪魔をする訳にはいきませんな。私はこれで失礼致しましょう」
「うむ、今度は良い酒でもてなそう」
レギンは軽く会釈をして客間を退室した。彼と入れ替わる様にして、父親同様の赤髪の男が入って来た。
彼はピロウズ家の末っ子でマクレーンの街長を務めるフリッツ=ピロウズだ。
「フリッツ、お呼びに預かり只今参りました」
彼とは父親と息子の関係であっても、立場を変える事はしない。
「ああ。御苦労だったな。それで、お前を呼んだ理由の見当はついてるか?」
その低音の声に、フリッツの肩がビクンと跳ね上がる。父親が機嫌が悪い時は決まって声が低くなるのだ。
「噂…でございますでしょうか?」
緊張で、思わずおかしな口調になってしまう。先程から腕や膝も笑いっぱなしだ。
「ああ、巷でよく耳にするあの噂だ」
全てを見透かした様な鋭い眼差しに、フリッツは耐え切れず下を向く。
「う、噂は偽りでございますっ‼︎」
噂というのは、フリッツがマクレーンあの街にエルフ匿っているというもので、スウィフトン中に突如として広まった噂である。
「根も葉も無いという事だな?」
「はい!」
「しかし、火のないところに煙は立たぬと言うからな」
震える息子の肩を掴み、視線を強制的に合わせる。
「よもや、私を出し抜く為の算段ではあるまいな?」
「め、滅相もございません!現に、マクレーンにそのエルフの姿はございませんよ⁉︎」
一度捕まえたエルフを、実は逃げられたなどとは、口が裂けても言えない。しかも、街の内外を調べるも、未だその姿を発見できていないのだ。それならば、いっその事エルフなど捕獲してもいませんと通す方がマシだとフリッツは考えた。
「ふん、ともすれば噂の出所を疑うべきか?」
明らかに様子がおかしな息子の言葉を、あくまでも信じるならばではあるが、何者かが流言飛語を用いて、撹乱したこの領土へ攻め入るつもりなのかもしれない。
それならば、この地では有り得ない事では無い。此処は、他国がレニナオ王国に侵略する為の玄関なのだから。
「う、噂の出所が分かっているのですか?」
大罪教団の者達が噂を広めた事は、既に調べがついてるのだが、世界各地に信者を持つフレイア大罪教団は、どの国にも属さない存在なのだ。だから、教団が嘘を広めるとは思わない。
「いち早く噂を収拾する為に、私の方からも捜索隊を出そうか?」
「ええっ⁉︎宜しいのですか⁉︎」
この馬鹿は…。我が息子なのに、こうも出来が悪いとはガッカリする。
フリッツの顔を殴り付け、彼は床に突っ伏した。
「この者を牢へ!少し頭を冷やさせる!」
フリッツがエルフの捜索隊を出している事も、当然調べがついていたのだ。
「だとすれば、我が領内にエルフが潜んでいるという事か。面白い!エルフ狩りと興じようではないか!」
一向に攻めて来ない隣国の監視にも飽きていた。少しくらい遊ぶ事も偶には良いだろう。べウラは捜索隊の編成に取り掛かるのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「やぁ、ようやく追い付いたね?」
ガーベルク領内の街エニシダ。この街に先行して訪れていたアラヤ達の下に、流言工作を行なっていたハウン達が合流した。
「大変、お待たせしました。アラヤ様達に教わった馬車の移動方法で、大分早くは着いたのですが、離れてから8日ともなると見限られるかもしれないとヒヤヒヤしました」
後半、半分冗談を入れてくるハウンに、アラヤは慣れてきてくれてるなと嬉しく思った。
「君達はこの街に来た事は?」
「いえ、ありません。しかし、街の地図は記憶しております」
オードリーが任せてくださいと胸を張る。ひょっとして、国内にある全ての街の地図を把握しているのだろうか?今度聞いてみる事にしよう。
「俺達は今から繁華街に向かう予定だったんだけど、それなら大罪教団への案内は必要無いね?」
オードリーのしまった!という顔と、それを責める様なハウン達の視線が飛んでいる。
「ぜ、是非、お願いします」
「うん、良いよ。と言っても、大勢過ぎて並んで一緒に歩く訳にはいかないから、少し後をついて来れば良い」
「「「ありがとうございます」」」
結果として、他の通行人の邪魔にならない様に10mほど離れて歩く事にした。それでも彼等は喜んで付いてくる。
『俺達はこの先にある製作所に向かう。教団への報告が終わったら来ると良い』
『分かりました!』
案内が終わったアラヤ達は、そのまま繁華街の先にある製作所へと向かう。
一方のハウン達は大罪教団へと入った。
「えっ⁉︎」
ハウン達は教団のロビーで、驚きの人物と遭遇する。
「ベルフェル司教⁉︎どうやって此処に⁉︎」
インガス領の街オモカツタに居る筈の彼が、何故かかなり離れたこの街に居た。
「フフフ、アラヤ殿達とだいぶ気が合うようになったみたいで何よりだ。私がどうやって来たかだって?それはこの本だよ」
ベルフェル司教の手には、白い皮表紙の分厚い本が握られている。それは俗に魔導書と呼ばれる本だった。
「お前達は、この本等を彼等に渡して欲しい。この本は、彼等に必ず役に立つだろうから」
「分かりました。お預かりします」
ハウン達が本等を受け取ると、ベルフェル司教は上機嫌で奥へと去って行った。
アラヤ達は、繁華街の通りを買い食いをしながら奥へと進む。目的地の製作所は、機械油が臭う為、街中からは少し離れた場所に建っていた。
「今日も何処からか視線を感じるなぁ」
人混みを通る時に限り、ここ数日の間アラヤ達は監視されていた。
魔力制御を使用して周りからは大した者達には見えない筈なのだが。
人が少なくて中距離や遠方からの視線ならば反応できるのだが、人混みだと相手を特定できない。
「ここでも従獣で通す気ね?」
人混みからアラヤ達を、特にクララを監視していたのはサマンサだった。彼女が、いかにしてクララに近付こうとしているかを、アラヤ達は全く気付いていなかった。
「フフフ、此度の土産品は如何ですかな?」
「うむ、実に見事な絵画だ。描かれている夕陽に引き込まれる様だな。毎度の事ながら礼を言うぞ、リトゥル」
ピロウズ辺境伯の客間に、武器商人であるレギン=リトゥルと領主のべウラ=ピロウズが和かに話している。
辺境伯はピロウズ家独特の赤髪で、齢70近い年齢にも関わらず、纏う威厳と風格は国軍の将軍ですらも一目を置いている。
そんな彼と親しげに話せる者は数少なく、大量の武器売買を幾度となく繰り返してきたレギンはその1人というわけだ。
「その絵画は、デピッケルで今話題になっている新人の画家でしてな。私も彼の作品を一眼見てファンになったんです。その【デピッケルの黄昏】ならば、辺境伯にも気に入って頂けると思っておりました」
「うむ、これは寝室に飾るとしよう」
彼がそう言うと、直ぐに執事達が絵画を回収に現れて持ち運んで行く。
「さて、それでは本題の商談へと入らせてもらっても?」
「そう急くな。新型魔導砲門もつい先月に入れたばかりだろうが。現時点での軍備は整っている。それとも、他に備えて置くものがあると言うのか?」
「備えあれば憂いなしと申しますからね。まぁ、今回は予備の御注文が無いかを伺っただけでございます」
「…在庫を確認して、後で報告しよう」
「ありがとうございます!」
と、そこで客間の扉がノックされる。
「辺境伯様、フリッツ様ご到着でございます」
どうやら、マクレーンを任されている三男のフリッツ=ピロウズが訪れたらしい。
「おお、親子の会話の邪魔をする訳にはいきませんな。私はこれで失礼致しましょう」
「うむ、今度は良い酒でもてなそう」
レギンは軽く会釈をして客間を退室した。彼と入れ替わる様にして、父親同様の赤髪の男が入って来た。
彼はピロウズ家の末っ子でマクレーンの街長を務めるフリッツ=ピロウズだ。
「フリッツ、お呼びに預かり只今参りました」
彼とは父親と息子の関係であっても、立場を変える事はしない。
「ああ。御苦労だったな。それで、お前を呼んだ理由の見当はついてるか?」
その低音の声に、フリッツの肩がビクンと跳ね上がる。父親が機嫌が悪い時は決まって声が低くなるのだ。
「噂…でございますでしょうか?」
緊張で、思わずおかしな口調になってしまう。先程から腕や膝も笑いっぱなしだ。
「ああ、巷でよく耳にするあの噂だ」
全てを見透かした様な鋭い眼差しに、フリッツは耐え切れず下を向く。
「う、噂は偽りでございますっ‼︎」
噂というのは、フリッツがマクレーンあの街にエルフ匿っているというもので、スウィフトン中に突如として広まった噂である。
「根も葉も無いという事だな?」
「はい!」
「しかし、火のないところに煙は立たぬと言うからな」
震える息子の肩を掴み、視線を強制的に合わせる。
「よもや、私を出し抜く為の算段ではあるまいな?」
「め、滅相もございません!現に、マクレーンにそのエルフの姿はございませんよ⁉︎」
一度捕まえたエルフを、実は逃げられたなどとは、口が裂けても言えない。しかも、街の内外を調べるも、未だその姿を発見できていないのだ。それならば、いっその事エルフなど捕獲してもいませんと通す方がマシだとフリッツは考えた。
「ふん、ともすれば噂の出所を疑うべきか?」
明らかに様子がおかしな息子の言葉を、あくまでも信じるならばではあるが、何者かが流言飛語を用いて、撹乱したこの領土へ攻め入るつもりなのかもしれない。
それならば、この地では有り得ない事では無い。此処は、他国がレニナオ王国に侵略する為の玄関なのだから。
「う、噂の出所が分かっているのですか?」
大罪教団の者達が噂を広めた事は、既に調べがついてるのだが、世界各地に信者を持つフレイア大罪教団は、どの国にも属さない存在なのだ。だから、教団が嘘を広めるとは思わない。
「いち早く噂を収拾する為に、私の方からも捜索隊を出そうか?」
「ええっ⁉︎宜しいのですか⁉︎」
この馬鹿は…。我が息子なのに、こうも出来が悪いとはガッカリする。
フリッツの顔を殴り付け、彼は床に突っ伏した。
「この者を牢へ!少し頭を冷やさせる!」
フリッツがエルフの捜索隊を出している事も、当然調べがついていたのだ。
「だとすれば、我が領内にエルフが潜んでいるという事か。面白い!エルフ狩りと興じようではないか!」
一向に攻めて来ない隣国の監視にも飽きていた。少しくらい遊ぶ事も偶には良いだろう。べウラは捜索隊の編成に取り掛かるのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「やぁ、ようやく追い付いたね?」
ガーベルク領内の街エニシダ。この街に先行して訪れていたアラヤ達の下に、流言工作を行なっていたハウン達が合流した。
「大変、お待たせしました。アラヤ様達に教わった馬車の移動方法で、大分早くは着いたのですが、離れてから8日ともなると見限られるかもしれないとヒヤヒヤしました」
後半、半分冗談を入れてくるハウンに、アラヤは慣れてきてくれてるなと嬉しく思った。
「君達はこの街に来た事は?」
「いえ、ありません。しかし、街の地図は記憶しております」
オードリーが任せてくださいと胸を張る。ひょっとして、国内にある全ての街の地図を把握しているのだろうか?今度聞いてみる事にしよう。
「俺達は今から繁華街に向かう予定だったんだけど、それなら大罪教団への案内は必要無いね?」
オードリーのしまった!という顔と、それを責める様なハウン達の視線が飛んでいる。
「ぜ、是非、お願いします」
「うん、良いよ。と言っても、大勢過ぎて並んで一緒に歩く訳にはいかないから、少し後をついて来れば良い」
「「「ありがとうございます」」」
結果として、他の通行人の邪魔にならない様に10mほど離れて歩く事にした。それでも彼等は喜んで付いてくる。
『俺達はこの先にある製作所に向かう。教団への報告が終わったら来ると良い』
『分かりました!』
案内が終わったアラヤ達は、そのまま繁華街の先にある製作所へと向かう。
一方のハウン達は大罪教団へと入った。
「えっ⁉︎」
ハウン達は教団のロビーで、驚きの人物と遭遇する。
「ベルフェル司教⁉︎どうやって此処に⁉︎」
インガス領の街オモカツタに居る筈の彼が、何故かかなり離れたこの街に居た。
「フフフ、アラヤ殿達とだいぶ気が合うようになったみたいで何よりだ。私がどうやって来たかだって?それはこの本だよ」
ベルフェル司教の手には、白い皮表紙の分厚い本が握られている。それは俗に魔導書と呼ばれる本だった。
「お前達は、この本等を彼等に渡して欲しい。この本は、彼等に必ず役に立つだろうから」
「分かりました。お預かりします」
ハウン達が本等を受け取ると、ベルフェル司教は上機嫌で奥へと去って行った。
アラヤ達は、繁華街の通りを買い食いをしながら奥へと進む。目的地の製作所は、機械油が臭う為、街中からは少し離れた場所に建っていた。
「今日も何処からか視線を感じるなぁ」
人混みを通る時に限り、ここ数日の間アラヤ達は監視されていた。
魔力制御を使用して周りからは大した者達には見えない筈なのだが。
人が少なくて中距離や遠方からの視線ならば反応できるのだが、人混みだと相手を特定できない。
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