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第17章 追う者、追われる者、どっちか分からないよ⁉︎
244話 罠
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神殿内部の調査を開始したアラヤは、怪しい場所が無いか痕跡視認を使用しながら探していた。
すると、フレイア神の像の土台が手前にずらせる事に気付いた。
土台をずらすと地下階段が現れた。ライトを唱え、ゆっくりと降りていく。
階段には埃が厚く積もっていて、長年出入りが無かった事が分かる。
そのまま降りて行くと、開けた空間に出た。ライトを更に増やして飛ばすと、此処は行き止まりの広場だと分かった。
室内には鎧兵士の石像が建ち並んでいるだけで、書庫も祭壇も無い。
「どうやらハズレだな」
引き返そうとした矢先、入り口に石壁が落ちて塞いだ。どうやら罠が作動したらしい。
ガコンと起動音が聞こえて、石像達がゆっくりと動き出す。
「よくあるパターンだなぁ」
アラヤは竜鱗を全身に纏い、像の破壊を開始した。
「あ、アースクラウド!」
大罪教団員の3人は、ハウンの指示に従いゾンビ達の進路を土壁で制限している。
神殿入り口へと群がるゾンビ達を、アスピダとオードリーが食い止め、閉じ込められた土壁の上からハウン、アフティ、ファブリカンテがフレイムの連発で焼却する。
「ちょっと数が多いわね」
サナエが鎮魂の舞を踊りながら、群れの中を駆け抜けるも、集まる数は減る気配が無い。
「…お待たせ」
そこに、テレポートでカオリ達が到着した。
仮死状態から起きたばかりらしく、クララの背に凭れる状態の彼女はその数を見て呆れに近い溜め息を吐いた。
「この数は、近場の墓場から来ましたって段じゃないわね。おそらく、召喚している奴が居ると思うわ。私はその大もとを叩くから、キュアリーとサナエさんはこの場をお願い」
「ええ、分かったわ」
『ハイですぅ』
カオリはクララと共に木々を飛び移りながら数の多い先に向かう。すると、魔導感知にも魔力量の多い個体が先にあった。
「アレがもとで間違い無いわね」
4人のハイレイスが、亜空間の門の様な入り口を広げていて、中から次々とゾンビが行進してくる。
「早速、浄化しちゃいましょう。女神の…」
『やはり現れたか、色欲魔王!』
カオリが詠唱しようと瞬間、エアカッターがクララ達に放たれ、やむなく回避して距離を取る。
邪魔をしたのは、リッチと呼ばれるゾンビ系魔術士と、蝙蝠のような翼の生えた中位淫魔インキュパスだ。翼が無ければ、ただの醜悪な裸族の男性だ。
『我が名はジョスイ!嫉妬魔王様に仕える配下が1人!聞けばオモカツタの襲撃にも貴様が関わっていたらしいな!我が友エルンストの敵討ち、ついでで果たさせてもらうぞ!』
「エル…誰よそれ、倒したアンデッドなんていちいち知らないわよ」
『シルバーレイスのエルンストだ!』
カオリは、ん~と考えて、関所前で遭遇したレイスを思い出した。大体、普通は名乗らないわよね?
「ごめんだけど、そのエルンなんちゃらと同じ様に、サッサと消えてもらうわね?」
あの時と違い、カオリには先日見たばかりの浄化魔法がある。光属性上級魔法の、女神の抱擁。自身を中心とした広範囲浄化魔法だ。
『させるか!ダークブラインド!』
ジョスイは何故か盲目効果を狙って来た。ただ、その煙の広がる速さは通常のソレでなく回避も間に合わない。だが、盲目耐性のあるカオリには、ただ辺りに煙幕が撒かれたに過ぎない。
「こんなもの、関係無しに浄化唱えれば済む話でしょ。女神の抱擁!」
辺りは見えないが、これで自身の周りいたアンデッドは浄化された筈だ。
「…、クララ⁉︎」
気がつけばクララが見当たらない。どの時点から?そう考えていたら、そこにインキュパスが現れた。
『貴女の御相手は私ですよ?私のテクニックで、色欲魔王様を快楽の虜にして差し上げますよ?』
「ああ、そういう感じね…」
ダークブラインドを利用して、どうやらクララと上手く分断されたみたいだ。
「カオリ様?」
突然意識を失ったカオリを、クララは木の幹に寝かせる。息はしているので仮死状態では無いみたいだ。
とりあえず、アースクラウド壁の鉱石化魔力粘糸張りでカオリを囲む。
『シルバーファング如きが魔法を使うなど驚きだが、そこを退けろ』
『浄化、使えない、だが、舐めるな!』
クララは、竜鱗銀狼となり辺りのゾンビを体当たりで弾き飛ばしていく。痛みを感じないゾンビ達は、バラバラに千切られてもピクピクと動いている。
そのままレイスの1人を氷河期で凍らせた。
『くっ!動きを止めろ!』
亜空間の入り口が歪み、ゾンビの群れが出にくい状態になった。
レイス達が彼女の動きを止めようと魔法攻撃を繰り返すが、その素早さに翻弄されて、近場のゾンビに当たるだけだ。
「…はぁ、言う程大した事無かったわね」
囲まれていた土壁を退かし、カオリが不満顔で出て来た。
それと同時に、ジョスイの隣にいたインキュパスがバタリと倒れた。その表情は絶望感で染まっている。
「色欲魔王の私に、色欲の快楽で勝とうなんて甘いのよ」
そもそも、通常の性的快楽とは段違いの快楽を味わっている彼女にとって、インキュパスの快楽催眠は物足りな過ぎた。
お返しにと、インキュパスに普段のアラヤとの営みの記憶を、感覚共有で味合わせたのだ。
結果、その快楽に屈服したインキュパスは、精神崩壊して気絶したのだ。
「女神の抱擁」
カオリは、ハイレイスとゾンビを纏めて浄化する。浄化の範囲から慌てて離れたジョスイは、更に奥へと逃げ出した。
カオリは再びクララに乗ると、インキュパスの首をエアカッターで斬り落としてから追いかける。
『アンデッドばかりが、我々の強みでは無いぞ?』
逃げたジョスイに追いつくと、そこにはアンデッドだけではなくオーク、羅刹鳥、ワイルドベアといった魔物達が多く待ち構えていた。
そしてその最後尾に、逃げたジョスイとコウサカの姿があった。
『フハハ!コウサカ様、奴等を上手く引き込めましたぞ?まさに袋の鼠です!』
カオリ達の背後から、新たなアンデッド達が現れた。手の込んだ罠に見せているが、明らかに即席に用意したのだろう。ボーンラビットやスケルトンばかりで、大した戦力とは思えない。
『…やりなさい』
『ハッ』
「……誰よ、その偽物」
一連のやり取りを見ていたカオリは、コウサカを見て直ぐに偽物と気付いた。姿形は似ているが、仕草がおかしいと感じたのだ。
「この匂い、羅刹鳥だと、思います」
『チッ、もう見破られたか!』
クララの言う通り、コウサカの偽物は羅刹鳥に姿を戻した。コウサカの姿を見せれば、大人しく従うとでも思ったのかな?
『コウサカ様は此処には居ない。さて、今は何処に居られるかなぁ?』
意味深そうな言い方をしてみせるジョスイに、カオリは深い溜め息を吐いた。
「あ~あ、結局彼女の予想通りか。…つくづく敵に回したく無いと思うわね」
『フハハ、流石に諦めたか。ならば我々に大人しく従え。さすれば…』
「何勘違いしてるの?」
『…何⁉︎』
「別にコウサカの事を言ってないわよ?」
『は⁇』
カオリの言葉に、意味が分からないとキョトンとするジョスイ。
カオリは浮遊邸の方角を見上げると、フフッと笑った。
「今頃、貴方達の女王様も、同じ顔してると思うわよ?」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
時間は遡り、カオリ達が浮遊邸から神殿にテレポートする前。
嫉妬魔王たるコウサカは、手に入れた情報を元に、街の付近に潜伏していた。
現れたアラヤ達を確認した後、ジョスイに作戦通りに神殿に向かわせるも、自身は潜伏を続ける。
彼女の狙いの1つは、あの司教が言っていたアラヤ達の移動手段を抑える事だ。
大所帯であるアラヤ達は、毎回移動する速度が異常らしい。
速さ的に馬車では無いのは明らかだが、国渡りも平気でこなす事から空を飛ぶ飛竜や飛行艇を予想するも、誰もその目立つ移動手段を目撃していないのだ。
『…⁉︎コウサカ様、光の柱が!』
潜伏していたコウサカ達は、神殿の方角から突然現れた光の柱が、自分達の上空で消えたのを目撃した。
『雲も何も無い空から?』
いくら目を凝らしても何も見えない。すると、今度は真上から神殿に向かって光の柱が飛んで行く。
『何かあるわね…。霊界からの侵入を試しなさい』
彼女の指示で、レイスの1人が空間を開いて中に入り消えた。この空間は精霊達の精霊界に似た次元で、彼女達の魔物召喚の際にも使われるのだが、日差しのある日中間の移動手段としても使えるのだ。
『コウサカ様、…村を発見しました』
『は?…村?』
帰って来たレイスの言葉に、コウサカは耳を疑う。
『まぁいいわ、案内しなさい』
コウサカも、レイスと同じ様に霊界から上空の光が消えた位置ぐらいまで浮遊してみると、また空間を開いた。
『…嘘でしょ⁇』
実際には上空だった位置なのに、いざ出て見たら、そこにはある筈が無い建物が並んでいたのだ。それは、確かに村と呼べる規模の広さだが、その建物の豪華さは街の貴族の豪邸とも言える程だ。
「ようこそ、コウサカさん」
そんな驚き見渡している彼女達のもとに、かつてのクラスメイトのアヤコが出迎えたのだった。
すると、フレイア神の像の土台が手前にずらせる事に気付いた。
土台をずらすと地下階段が現れた。ライトを唱え、ゆっくりと降りていく。
階段には埃が厚く積もっていて、長年出入りが無かった事が分かる。
そのまま降りて行くと、開けた空間に出た。ライトを更に増やして飛ばすと、此処は行き止まりの広場だと分かった。
室内には鎧兵士の石像が建ち並んでいるだけで、書庫も祭壇も無い。
「どうやらハズレだな」
引き返そうとした矢先、入り口に石壁が落ちて塞いだ。どうやら罠が作動したらしい。
ガコンと起動音が聞こえて、石像達がゆっくりと動き出す。
「よくあるパターンだなぁ」
アラヤは竜鱗を全身に纏い、像の破壊を開始した。
「あ、アースクラウド!」
大罪教団員の3人は、ハウンの指示に従いゾンビ達の進路を土壁で制限している。
神殿入り口へと群がるゾンビ達を、アスピダとオードリーが食い止め、閉じ込められた土壁の上からハウン、アフティ、ファブリカンテがフレイムの連発で焼却する。
「ちょっと数が多いわね」
サナエが鎮魂の舞を踊りながら、群れの中を駆け抜けるも、集まる数は減る気配が無い。
「…お待たせ」
そこに、テレポートでカオリ達が到着した。
仮死状態から起きたばかりらしく、クララの背に凭れる状態の彼女はその数を見て呆れに近い溜め息を吐いた。
「この数は、近場の墓場から来ましたって段じゃないわね。おそらく、召喚している奴が居ると思うわ。私はその大もとを叩くから、キュアリーとサナエさんはこの場をお願い」
「ええ、分かったわ」
『ハイですぅ』
カオリはクララと共に木々を飛び移りながら数の多い先に向かう。すると、魔導感知にも魔力量の多い個体が先にあった。
「アレがもとで間違い無いわね」
4人のハイレイスが、亜空間の門の様な入り口を広げていて、中から次々とゾンビが行進してくる。
「早速、浄化しちゃいましょう。女神の…」
『やはり現れたか、色欲魔王!』
カオリが詠唱しようと瞬間、エアカッターがクララ達に放たれ、やむなく回避して距離を取る。
邪魔をしたのは、リッチと呼ばれるゾンビ系魔術士と、蝙蝠のような翼の生えた中位淫魔インキュパスだ。翼が無ければ、ただの醜悪な裸族の男性だ。
『我が名はジョスイ!嫉妬魔王様に仕える配下が1人!聞けばオモカツタの襲撃にも貴様が関わっていたらしいな!我が友エルンストの敵討ち、ついでで果たさせてもらうぞ!』
「エル…誰よそれ、倒したアンデッドなんていちいち知らないわよ」
『シルバーレイスのエルンストだ!』
カオリは、ん~と考えて、関所前で遭遇したレイスを思い出した。大体、普通は名乗らないわよね?
「ごめんだけど、そのエルンなんちゃらと同じ様に、サッサと消えてもらうわね?」
あの時と違い、カオリには先日見たばかりの浄化魔法がある。光属性上級魔法の、女神の抱擁。自身を中心とした広範囲浄化魔法だ。
『させるか!ダークブラインド!』
ジョスイは何故か盲目効果を狙って来た。ただ、その煙の広がる速さは通常のソレでなく回避も間に合わない。だが、盲目耐性のあるカオリには、ただ辺りに煙幕が撒かれたに過ぎない。
「こんなもの、関係無しに浄化唱えれば済む話でしょ。女神の抱擁!」
辺りは見えないが、これで自身の周りいたアンデッドは浄化された筈だ。
「…、クララ⁉︎」
気がつけばクララが見当たらない。どの時点から?そう考えていたら、そこにインキュパスが現れた。
『貴女の御相手は私ですよ?私のテクニックで、色欲魔王様を快楽の虜にして差し上げますよ?』
「ああ、そういう感じね…」
ダークブラインドを利用して、どうやらクララと上手く分断されたみたいだ。
「カオリ様?」
突然意識を失ったカオリを、クララは木の幹に寝かせる。息はしているので仮死状態では無いみたいだ。
とりあえず、アースクラウド壁の鉱石化魔力粘糸張りでカオリを囲む。
『シルバーファング如きが魔法を使うなど驚きだが、そこを退けろ』
『浄化、使えない、だが、舐めるな!』
クララは、竜鱗銀狼となり辺りのゾンビを体当たりで弾き飛ばしていく。痛みを感じないゾンビ達は、バラバラに千切られてもピクピクと動いている。
そのままレイスの1人を氷河期で凍らせた。
『くっ!動きを止めろ!』
亜空間の入り口が歪み、ゾンビの群れが出にくい状態になった。
レイス達が彼女の動きを止めようと魔法攻撃を繰り返すが、その素早さに翻弄されて、近場のゾンビに当たるだけだ。
「…はぁ、言う程大した事無かったわね」
囲まれていた土壁を退かし、カオリが不満顔で出て来た。
それと同時に、ジョスイの隣にいたインキュパスがバタリと倒れた。その表情は絶望感で染まっている。
「色欲魔王の私に、色欲の快楽で勝とうなんて甘いのよ」
そもそも、通常の性的快楽とは段違いの快楽を味わっている彼女にとって、インキュパスの快楽催眠は物足りな過ぎた。
お返しにと、インキュパスに普段のアラヤとの営みの記憶を、感覚共有で味合わせたのだ。
結果、その快楽に屈服したインキュパスは、精神崩壊して気絶したのだ。
「女神の抱擁」
カオリは、ハイレイスとゾンビを纏めて浄化する。浄化の範囲から慌てて離れたジョスイは、更に奥へと逃げ出した。
カオリは再びクララに乗ると、インキュパスの首をエアカッターで斬り落としてから追いかける。
『アンデッドばかりが、我々の強みでは無いぞ?』
逃げたジョスイに追いつくと、そこにはアンデッドだけではなくオーク、羅刹鳥、ワイルドベアといった魔物達が多く待ち構えていた。
そしてその最後尾に、逃げたジョスイとコウサカの姿があった。
『フハハ!コウサカ様、奴等を上手く引き込めましたぞ?まさに袋の鼠です!』
カオリ達の背後から、新たなアンデッド達が現れた。手の込んだ罠に見せているが、明らかに即席に用意したのだろう。ボーンラビットやスケルトンばかりで、大した戦力とは思えない。
『…やりなさい』
『ハッ』
「……誰よ、その偽物」
一連のやり取りを見ていたカオリは、コウサカを見て直ぐに偽物と気付いた。姿形は似ているが、仕草がおかしいと感じたのだ。
「この匂い、羅刹鳥だと、思います」
『チッ、もう見破られたか!』
クララの言う通り、コウサカの偽物は羅刹鳥に姿を戻した。コウサカの姿を見せれば、大人しく従うとでも思ったのかな?
『コウサカ様は此処には居ない。さて、今は何処に居られるかなぁ?』
意味深そうな言い方をしてみせるジョスイに、カオリは深い溜め息を吐いた。
「あ~あ、結局彼女の予想通りか。…つくづく敵に回したく無いと思うわね」
『フハハ、流石に諦めたか。ならば我々に大人しく従え。さすれば…』
「何勘違いしてるの?」
『…何⁉︎』
「別にコウサカの事を言ってないわよ?」
『は⁇』
カオリの言葉に、意味が分からないとキョトンとするジョスイ。
カオリは浮遊邸の方角を見上げると、フフッと笑った。
「今頃、貴方達の女王様も、同じ顔してると思うわよ?」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
時間は遡り、カオリ達が浮遊邸から神殿にテレポートする前。
嫉妬魔王たるコウサカは、手に入れた情報を元に、街の付近に潜伏していた。
現れたアラヤ達を確認した後、ジョスイに作戦通りに神殿に向かわせるも、自身は潜伏を続ける。
彼女の狙いの1つは、あの司教が言っていたアラヤ達の移動手段を抑える事だ。
大所帯であるアラヤ達は、毎回移動する速度が異常らしい。
速さ的に馬車では無いのは明らかだが、国渡りも平気でこなす事から空を飛ぶ飛竜や飛行艇を予想するも、誰もその目立つ移動手段を目撃していないのだ。
『…⁉︎コウサカ様、光の柱が!』
潜伏していたコウサカ達は、神殿の方角から突然現れた光の柱が、自分達の上空で消えたのを目撃した。
『雲も何も無い空から?』
いくら目を凝らしても何も見えない。すると、今度は真上から神殿に向かって光の柱が飛んで行く。
『何かあるわね…。霊界からの侵入を試しなさい』
彼女の指示で、レイスの1人が空間を開いて中に入り消えた。この空間は精霊達の精霊界に似た次元で、彼女達の魔物召喚の際にも使われるのだが、日差しのある日中間の移動手段としても使えるのだ。
『コウサカ様、…村を発見しました』
『は?…村?』
帰って来たレイスの言葉に、コウサカは耳を疑う。
『まぁいいわ、案内しなさい』
コウサカも、レイスと同じ様に霊界から上空の光が消えた位置ぐらいまで浮遊してみると、また空間を開いた。
『…嘘でしょ⁇』
実際には上空だった位置なのに、いざ出て見たら、そこにはある筈が無い建物が並んでいたのだ。それは、確かに村と呼べる規模の広さだが、その建物の豪華さは街の貴族の豪邸とも言える程だ。
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