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3章 鉱石と鍛冶屋

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・・・・・・・・・・・・


徳井「そう言えばよぉ・・・、お前この辺りに来るの初めてじゃ無いだろ?」


2人は湧水が出ている場所で一休みしながら、徳井が加治屋に聞きなった事を問いかけていた。


加治屋「あぁ・・・、暇な時にたまにな。店ではほとんど座ってでの作業だからな。そのままだと体に悪い。

だから軽くでも運動しておかないと体が鈍っちまうんだよ。」


徳井「へぇ・・・、それでここの場所も知ってたって訳か・・・。だがよ、ここって店から結構離れてるぞ?

軽く運動って感じの距離じゃないと思うんだが?」


加治屋「俺にとっては軽く行く程度の距離なんだよ、それに俺もたまに鉱石を採掘に行くからな。

この辺りの山や鉱山は大体登ってる。」


徳井「自分でも鉱石って・・・あぁ、だからお前の部屋にあれだけ登山の服や道具があったのか!

何で鍛冶屋にピッケルやらショベルがあるんだろうって思ってたんだよ!」


加治屋「おい・・・勝手に部屋の中を物色してんじゃねぇよ。何か盗ってんじゃねぇだろうな?」


徳井「いやそんな事しねぇよ。あぁ・・・そう言えば・・・お前にも何か店以外にやりたい事があるのか?

わざわざ自分で鉱石を採掘する位だからさ・・・。」


加治屋「あぁ・・・まぁな。だけどまだまだ道半ばだ。だがその過程が俺には必要だからな・・・。」


徳井「ふーん・・・でもどうやっても教えてくれそうには無いな・・・何か流れ的に。」


加治屋「まぁ、その内教えてやるよ。・・・さぁ、休憩は終わりだ。さっさと鉱山へ向かうぞ。

少し話し込んでしまったからな。時間は待ってくれない。」


徳井「えぇ・・・そんなぁ・・・、あと・・・もうちょっと・・・だめぇ?」


そう言って徳井は、自分の出しうる最大限の甘え声で加治屋に訴えかけたが・・・。


加治屋「駄目だ。それにこのままだとお前寝るだろ?目が虚ろになってんぞ。」


それを軽くあしらった加治屋は立ち上がり、徳井にも立ち上がる様に促した。だがその当の本人は・・・。


徳井「いやぁ・・・そんな事・・・ねぇよぉぉ・・・。わかったよぉ・・・いまぁ・・・起きるからぁ・・・。」


徳井はもう既に眠そうな口調で答え、起きると言いつつ確実に、且つ静かに動き出す事を止めようとしていた。


加治屋「・・・・・・・・・おい。今すぐ起きろ。起きなければ叩くぞ・・・。」


その後徳井は、加治屋の強烈な叩きで、痛みと共に目覚めをスッキリさせられるが、

この時の彼はまだその事を知らない・・・。そしてその時まで数秒前・・・。 

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