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6章 鍛冶屋の日常
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しおりを挟むゆっくり下降して数分後、加治屋はやっと地面に足を付ける事が出来た。
加治屋「うわぁ・・・いけねいけね!思った以上に遅くなったぁ・・・!」
そう言うと加治屋は、そそくさと裏庭から店の中へ入って行った。
客「あっ・・・いたいた!店は開いてるのにいないかと思ったよ!」
開口一番嫌味を言われた加治屋は苦笑いしながら依頼の品を取り出した。
加治屋「いやぁ、来るまで時間があったもんで、ちょっと・・・一登りね・・・。」
客「あぁ・・・、久々にやったんじゃないのか?ここの所働き詰めだって言ってたしな。
こりゃ明日は筋肉痛だぞ?大丈夫か?」
加治屋「あぁ・・・そんな事もあろうかと・・・これを採って来た!」
客「・・・キリの実か。確か疲労回復の効果があるって奴だったな?
高所にしか生えてないって聞いた事があるが。裏庭のあの崖の上に生えてたのか?」
加治屋「あぁ、俺がここに来た時から生えてたやつでな。まだ仕事が多くなかった頃よく登って食べてたんだよ。
お陰で翌日に全然疲労が無いんだ。」
客「それを考えると・・・お前も随分名が売れて来たよなぁ・・・?」
加治屋「いやいや、まだまだだよ。それに俺はここで収まるつもりは無いしな。
まぁ現状ここでやれる事をやって行くだけだけどな?」
その後その客との他愛のない会話を数分続け、客は店から出て行った。
客「じゃあ・・・またお願いするよ!」
加治屋「あぁ・・・まいどありぃ・・・!」
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