ヤンデレ乙女ゲームに転生しましたが、せっかくのJKライフなのでモブになりました

ぱろふ

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侍女の目を掻い潜りぬけて外へ出ると、むわっとした外気が私の体を包み込んだ。

相変わらず雨は止む様子がなく、アスファルトに叩きつけられた雨粒が勢いよく排水口へと吸い込まれていった。
ゴウゴウと滝のように降りしきる雨が、まるで私を外の世界へと足を踏み入れないように見えてならない。


__傘を取りに戻りましょうか?

そんな考えも頭を掠めたが、ぐずぐずしているとレトが戻ってきてしまう。

少し、いや大分濡れてしまうかもしれないけどレトの慌てた顔が見られるんだったら風邪でもなんだって引いてやる。

黒光りのローファーを、ぐちゃぐちゃな泥の中に沈めた。くりゃりと音をたてて進む感覚が最初は鬱陶しかったけど、なれるとなんとでもない。

それよりかは肌に吸い付く髪や水滴がとても邪魔くさかった。




side is レト

少し目を離した隙に居なくなるなんて、新手の詐欺かと乾いた溜息を吐いた。

手に持っている参考書が、何の役にも立たなくなるほど今はとても困惑している。


わがままで、ずる賢いメアお嬢様。可愛らしい笑顔の裏には闇が密かに潜んでいて、時折ぬくぬくと現れてくる。

それに気づかないフリをしていたのは、決してお嬢様の為だとか、権力とかでは無い。

ただ、お嬢様の仮面の下が見たくなったのだ。

だからそれまでは、貴女のおままごとに付き合ってあげますよ。


三日月の形に上がった口角は、愉しそうに笑った。




side is メア

「っ、はぁっはぁっ......」

どのくらい進んだろうか。息も耐え耐えで、白色のストッキングに泥が跳ねてしまっている。ローファーの中に雨水が侵入してきて気持ち悪い。

それに加えて、さすが名家と言ったところか、広大な庭を抜けてもさらに芝生が広がっており、中々外に出られない。


段々と時間と体力が奪われていって、正直限界だ。今頃家では私を捜索していることだろう。


さぞレトも困っている筈だ。

そう考えると、憔悴しきって凍えた体がまだ動けるような気さえした。



    
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